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事例・インタビュー 2026年7月15日

佐川グローバルロジスティクスが7月15日にCLO支援開始、法改正対応が加速

佐川グローバルロジスティクスが7月15日にCLO支援開始、法改正対応が加速

佐川グローバルロジスティクス(以下、SGL)は2024年7月15日、改正物流効率化法への対応を迫られる荷主企業や、新たに任命されるCLO(最高物流責任者/物流統括管理者)を多角的に支援する新サービス「CLOサポートサービス2026」の提供を開始しました。

2024年問題への対応が急務となるなか、2026年4月に本格施行を迎える同法改正は、一定規模以上の特定荷主に対してCLOの選任や中長期計画の策定を義務付けるなど、業界に極めて大きな衝撃を与えています。

本記事では、SGLの新サービスが提供する機能や、法改正がもたらす地殻変動、そしてこの動きが荷主や物流事業者に与える具体的な影響と「攻めの物流改革」への活用法を、専門的な視点から徹底的に解説します。


ニュースの概要:5W1Hで整理する「CLOサポートサービス2026」の全貌

SGLが発表した新サービスの基本情報と支援体制の骨子について、以下のテーブルで5W1Hの観点から分かりやすく整理します。

項目 詳細な内容 狙いと背景
発表主体(Who) 佐川グローバルロジスティクス株式会社 同社が長年培ってきた物流現場の運営ノウハウとデータ活用力を外部に提供。
提供開始日(When) 2024年7月15日 2026年4月の改正物流効率化法の本格施行を見据え、企業の準備期間を強力にサポート。
対象(Whom) 改正物流効率化法への対応が求められる荷主企業、および新たに任命されるCLO 自社に物流改革のノウハウや分析データ、専門人材が不足している企業をターゲットとする。
サービス内容(What) 「現状調査」「中長期計画策定支援」「KPI設定・進捗管理」「DX推進サポート」 分析から実行、進捗管理までをワンストップで提供するパートナーシップ型のコンサルティング。
開始の目的(Why) 荷待ち時間の短縮やCO2排出量の削減など、法的義務に対する企業の課題を解決するため 単なる法令遵守(守りの姿勢)を超えて、物流を経営戦略の核へと昇華させる「攻めの物流改革」を促す。
提供手法(How) 同社の現場ノウハウの移植と、デジタル技術を融合したコンサルティング ホワイトペーパーの無料公開を皮切りに、実務に密着した伴走型の実行支援を包括的に行う。

※テーブル内では、改行は一切行わず、句読点で文章を区切っています。


改正物流効率化法が求める「CLO選任義務化」の背景

2026年4月に本格運用が開始される改正物流効率化法は、努力目標から「最大100万円の罰則」や「企業名の公表」を伴う強硬な法的義務へと引き上げられました。

前年度実績に基づき、年間貨物取扱重量9万トン以上の「特定荷主」に指定された企業には、役員級のCLO(物流統括管理者)の選任、中長期計画の策定、年1回の定期報告が義務付けられます。

特に、運行1回あたり平均3時間とされているトラックドライバーの「荷待ち時間」を、原則2時間以内(可能であれば1時間以内)に短縮することが強く求められており、これをクリアできない荷主は社会的信用の失墜や、物流事業者からの「選別(契約打ち切り)」という重大な生存リスクを負うことになります。

参考記事: 改正物流効率化法で特定荷主3000社超に2026年4月CLO選任が義務化へ


業界各プレイヤーへの具体的な影響と「CLOサポート」の意義

SGLが開始した「CLOサポートサービス2026」は、サプライチェーンに携わる各プレイヤーの課題を解決する重要な足掛かりとなります。

荷主企業(製造・卸・小売):コストセンターから「経営戦略」への格上げ

これまで多くの荷主企業において、物流は「営業活動や製造を支える、削るべき経費(コストセンター)」と位置づけられてきました。しかし、2026年4月からは物流を経営の中核に据え、全社的なガバナンスを効かせることが義務となります。

自社に十分なノウハウやデータ収集・可視化の仕組みを持たない荷主企業にとって、SGLの「現状調査」や「KPI設定・進捗管理」といった伴走型サービスは、データに基づいた精緻な中長期計画を策定するための「即戦力のインフラ」となります。

参考記事: 改正物流効率化法が2026年に義務化、9万トン超の荷主が取るべき必須対応

倉庫事業者・3PL:伴走型パートナーへの役割シフト

これからの物流事業者・3PLは、単に「モノを預かり、運ぶ」という受託型業務から脱却し、荷主の経営課題(コンプライアンス、脱炭素、現場環境改善)を解決するコンサルティングパートナーへと進化することが求められます。

SGLが業界に先駆けてこうしたコンサルティング機能を内包したワンストップ支援サービスを開始したことは、他の3PL事業者にとっても「荷主から選ばれ続けるための競争優位性の源泉」を定義し直す契機となっています。

参考記事: 改正物流効率化法は2026年4月施行、特定荷主に迫るCLO選任の必須対応


LogiShiftの視点:名ばかりCLOを防ぎ、物流を「圧倒的競争力」へと転換する

SGLの「CLOサポートサービス2026」を有効活用し、自社のサプライチェーン改革を成功させるために、LogiShift独自の3つの提言を行います。

1. 外部知見をテコに「物流改善命令権」を持つ強力な組織体制を築く

CLO選任義務化において最も失敗しやすいのが、既存の物流部長などの肩書きだけを「CLO」に変更し、実質的な調整権限を営業や生産部門に対して持たせない「名ばかりCLO」の誕生です。これでは営業部門の無理な多頻度小口配送や、製造部門の押し出し生産による倉庫の逼迫を是正できません。

SGLのような外部パートナーの客観的なデータ分析と現場ノウハウを「客観的エビデンス」として盾にしながら、取締役・執行役員クラスをCLOに据え、社内規定に強力な「物流改善命令権」を明文化するべきです。社内のしがらみを越えたチェンジマネジメントを実行してこそ、真の全体最適が実現します。

2. DX支援による「データ一気通貫連携」で現場の自律化を推進する

トラックが「3時間待つ」という最大のボトルネックは、荷主と運送会社、倉庫の間のデータがサイロ化し、互いにブラックボックス化していることに起因します。

本サービスが柱の一つに掲げる「DX推進サポート」を活用し、倉庫管理システム(WMS)や輸配送管理システム(TMS)、トラック予約受付システムなどをAPIで一気通貫にデータ連携させるべきです。トラックの現在地から正確な到着予測時間を算出し、倉庫内の人員配置やピッキング指示をリアルタイムで自動同期することで、現場の荷待ち時間は極めてゼロに近づきます。

3. 「運ばれる価値」を高め、物流難民リスクを回避する

2030年の輸送力不足時代を前に、運送事業者は確実に「荷主の選別」を行っています。手荷役の強要や非効率な待機を発生させる荷主の仕事は、物流事業者から敬遠され、市場から排除される時代になりました。

SGLとの協創を通じて、自社物流の非効率な商習慣(付帯作業の無償提供など)を書面化して完全に切り離し、標準パレット(T11型など)の導入による一貫パレチゼーションを推進すること。これにより、「あの倉庫は全く待たされないし、手荷役もないから走りやすい」とドライバーに評価される「選ばれる荷主」としての不動の地位を確立することができます。


まとめ:明日から経営層と現場リーダーが実践すべきアクション

SGLの「CLOサポートサービス2026」の登場は、2026年4月の義務化が「書類を揃えるだけの守りの対応」ではなく、企業の持続的な成長を牽引する「攻めの投資機会」であることを示しています。明日から直ちに取り組むべきアクションプランは以下の通りです。

1. 自社の貨物取扱重量の正確な現状集計を開始する

自社が特定荷主の基準(9万トン)に該当するかを算定し、現在の輸送データを一元化するダッシュボードの構築や外部サービスの活用を検討する。

2. CLOの選任に向け、社内規定の改定準備を進める

部分最適から全体最適へ切り替えるガバナンス体制を確立し、営業や製造を巻き込める役員クラスをCLOに任命する体制を整える。

3. 紙の受付簿を廃止し、待機時間をデジタルで1分単位で計測・記録する

まずは足元のペインポイントである「荷待ち時間」を可視化・分析するためのバース予約システムやクラウドツールを早期に導入する。

自社の物流を「生存リスク」にするか「圧倒的競争力」にするか。それは、法改正という外圧を自社の変革のバネに変える、経営トップと次期CLOの決断にかかっています。

出典: 物流(ロジスティクス)ニュース LNEWS

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監修者プロフィール
松本 章

松本 章

大手コンサルティングファームにてSCM(サプライチェーン・マネジメント)改善に従事。 その後、物流系スタートアップの経営メンバーとして事業運営に携わり、業界の課題解決を目指してLogiShiftを立ち上げ。 現在は物流DXメディア「LogiShift」を運営し、現場のリアルとテクノロジーを融合させた視点から情報発信を行っている。

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