Skip to content

LogiShift(ロジシフト)

  • 物流DX・トレンド
  • 倉庫管理・WMS
  • 輸配送・TMS
  • 事例
  • ツール紹介
  • 統計分析
  • 用語辞典
Home > 物流DX・トレンド> ASAS導入でアマノ株式会社が初年度100レーン目指す、受付無人化に直結
物流DX・トレンド 2026年7月24日

ASAS導入でアマノ株式会社が初年度100レーン目指す、受付無人化に直結

ASAS導入でアマノ株式会社が初年度100レーン目指す、受付無人化に直結

アマノ株式会社は2026年7月6日、工場や物流施設における車両と人の入退管理をデジタル化するクラウド型ナンバープレート認識システム「ASAS(エイサス)」の販売を開始した。バース予約システムとのAPI連携に対応する本システムは、守衛所での紙受付や車両待機というアナログな課題を解消し、改正物流効率化法への対応と拠点DXの加速に直結する。

アマノが提供を開始した「ASAS」の概要と時代背景

5W1Hで整理する「ASAS」のシステム概要

アマノ株式会社が販売を開始した「ASAS(AMANO Smart Access Service)」は、工場や物流施設の出入り口における車両および人の入退管理をクラウド上で一元化する次世代型システムだ。従来の守衛所を中心としたアナログな管理体系を刷新し、AI・カメラ技術とクラウドデータベースを融合させることで、セキュリティ強化と業務効率化を同時に実現する。

システムの中核を成すのは、施設出入口に設置された高精度カメラによるナンバープレートの自動認識機能である。進入した車両のナンバーを読み取り、クラウド上に登録された許可情報とリアルタイムで照合してゲートの開閉や入場可否の判定を行う。

また、基本機能にとどまらず、施設の運用形態や求めるセキュリティレベルに応じた各種オプション機能が用意されている。以下の表は、ASASの主要な構成要素と機能をまとめたものである。

区分 機能・サービス名 主要機能と仕様 現場にもたらす効果
基本機能 ナンバープレート認識・照合 カメラでの自動認識、クラウド照合、条件別検索、CSV出力 車両の一括デジタル管理と手作業による確認の排除
基本機能 リアルタイム監視・アラーム 在場数表示モニター、監視モニター、特定車両(VIP・警告)連動 施設内の正確な滞留把握と不審車両の即時検知
運用選択 ゲートレス/ゲート設置選択 既存の敷地レイアウトや運用フローに応じた柔軟な機器配置 設備投資の最適化とスムーズな車両動線の確保
オプション 来訪予約管理サービス 事前登録、QRコード付き案内メール送信、QR・ナンバー認証 事前予約による受付無人化と来訪履歴のデジタル化
オプション バース予約システム連携 他社バース予約システムとのAPI連携によるデータ同期 受付手続きの省略とトラックの敷地内滞留抑制
オプション 送迎バス乗車入退管理 専用タブレットとICカード認証による乗車情報のクラウド記録 工場等における人流の正確な把握と災害時安否確認

アマノは本サービスの提供により、初年度100レーンへの導入を目標として掲げている。導入規模や設置環境、工事内容に応じて柔軟な見積もり設計が可能となっており、小規模な拠点から巨大な物流複合施設、製造プラントまで幅広いニーズに対応する。

改正物流効率化法と守衛所業務が直面するアナログの限界

物流施設や工場において、守衛所や施設受付はこれまでセキュリティの要として機能してきた。しかし、多くの現場においてこの「玄関口」は、サプライチェーン全体の中で最もデジタル化が遅れたアナログなボトルネックとして取り残されてきた。

紙の受付台帳への手書き記入、守衛スタッフによる目視での車体ナンバー確認、プラスチック製許可証やパイロンの貸し出し・回収といった業務は、配送トラックの到着が集中する早朝や夕方の時間帯に激しい混雑を引き起こす。この守衛前での待ち時間が、後続車両の路上駐車や近隣道路への溢れ出しを招き、ドライバーの荷待ち時間を増大させる直接的な原因となっていた。

このような現場のアナログ運用は、激変する法規制環境においても維持が不可能になりつつある。2025年4月に施行された改正物流効率化法(流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法律)により、荷主や物流事業者に対して荷待ち時間や荷役時間の計測・記録が努力義務化された。さらに、2026年4月からは年間取扱貨物重量9万トン以上の特定荷主に対し、物流統括管理者(CLO)の選任や定期報告が義務付けられている。

荷待ち時間・荷役時間の合計を原則2時間以内(将来的には1時間以内)に削減することが強く求められる中、守衛所での手作業による滞留は無視できないリスクとなる。矢野経済研究所の調査によると、トラックバースの稼働をデジタル管理するバース予約・受付システムの導入拠点は、2025年度の6,300拠点から2028年度には1万1,500拠点へと急拡大する見通しである。バースの予約情報と施設出入口でのリアルタイムな入退場実績をいかに精度高く突合するかが、法令順守と業務改革の必須条件となっているのだ。

参考記事: 2028年度に1万1500拠点へ、矢野経済研究所が示すバース予約システム導入加速

サプライチェーンの主要プレイヤーが受ける具体的インパクト

アマノの「ASAS」のようなクラウド型ナンバープレート認識システムの登場と普及は、サプライチェーンに関わる多様なステークホルダーに大きな変化をもたらす。

倉庫事業者・3PL:守衛業務の無人化・省人化とセキュリティ向上

倉庫事業者や3PL(サードパーティ・ロジスティクス)事業者にとって、深刻化する人手不足と人件費の高騰は収益性を直接圧迫する課題である。特に24時間365日稼働する大型物流センターや、多数のトラックが行き交うマルチテナント型施設において、守衛員を常駐させるコストは小さくない。

守衛所の人件費削減と夜間・休日の運用自動化

ASASを導入することで、あらかじめ登録された車両はカメラによるナンバー認識のみでゲートが自動開閉し、スムーズに入場できる。これにより、守衛所での紙の受付確認や許可証の手渡し業務が不要となり、守衛員を無人化あるいは大幅に省人化することが可能となる。夜間や休日の受け入れにおいても、カメラとシステムによる自動判定によって運用を安全かつスピーディに完結できる。

入退場ログのデジタル化によるセキュリティ監査対応

従来の紙の受付簿では、筆跡の不鮮明さや記入漏れ、転記ミスなどが頻発し、厳格な入退場管理やセキュリティ監査への対応に限界があった。ASASは入退場実績をタイムスタンプ付きのデジタルデータとしてクラウド上に永続保存し、条件検索やCSV形式での出力を可能にする。ISO認証や荷主企業からの高いセキュリティ要件に応えるコンプライアンス体制を、最小限の運用工数で構築できる。

ドライバー・運送事業者:受付待ち時間の撲滅と現場でのデジタルストレス解消

トラックドライバーにとって、物流拠点に到着した直後の「受付待ち」は、荷待ち時間以上に精神的・身体的ストレスを与える要素であった。特に大型車両を狭い守衛待ちスペースに停車させ、雨天時であっても車外に出て受付窓口まで歩いて手続きを行う運用は、安全面・作業効率面で大きな課題であった。

ゲート通過の完全自動化による「玄関口での待機」解消

ASASによるナンバープレート自動認識機能が導入された拠点では、ドライバーは下車することなく、減速してゲートに接近するだけで入場許可を受けることができる。守衛前での停車や手書き手続きが完全に撤廃されるため、拠点への進入に伴う余分なタイムロスが解消される。

アプリ不要・QRコードやナンバー認証による操作ストレスの低減

物流テックの普及に伴い、ドライバーが個別のスマートフォンアプリを多数インストールさせられ、操作手順に戸惑う「デジタル疲労」が懸念されている。ASASの来訪予約機能では、事前に車両ナンバーを登録しておくか、自動送信される案内メール内のQRコードを提示するだけで認証が完結する。ドライバーに新たなアプリ操作や複雑な入力を強いることがない「現場ファースト」の設計思想は、スムーズな現場定着を支援する。

参考記事: 荷待ち時間とは?荷役時間との定義の違いや削減に向けた実務対策を分かりやすく解説

製造業者・メーカー:工場施設全体の安全管理と人流・物流の一元化

工場や製造プラントを運営するメーカーにおいては、原料や部品を運ぶ物流トラックだけでなく、従業員、納品業者、役員、さらには従業員用の送迎バスに至るまで、多種多様な車両と人間が施設内を頻繁に行き来する。そのため、単なる「トラックの荷扱い管理」を超えた、総合的な人流・物流の安全管理体系が不可欠である。

車両だけでなく従業員・来訪者・送迎バスを含む一元管理

ASASはオプションサービスとして、「来訪予約管理」や「送迎バス乗車入退管理」を提供している。送迎バスでは乗客が専用タブレットにICカードをかざすことで、バスのゲート通過と同時に乗車している従業員全員の入退場実績がクラウド上に一括記録される。これにより、物流トラックから通勤用バス、役員車両(VIP設定)に至るまで、施設をまたぐ全ての移動データを同一のプラットフォーム上で一元管理できる。

災害時・緊急時におけるリアルタイムな在場者把握の実現

地震や火災、化学物質の漏洩といった万が一の災害時において、工場敷地内に「今、誰が、どの車両で何人滞留しているか」を即座に特定することは、人命救助や避難誘導の観点から極めて重要である。ASASの標準機能である「在場数表示モニター」および人流データの連携機能は、緊急時における在場者の迅速な安全確認を可能にし、製造業におけるBCP(事業継続計画)と安全管理レベルを格段に引き上げる。

プレイヤー 従来の課題(Before) ASAS導入後の変化(After) 定量・定性効果
倉庫事業者・3PL 守衛所の人件費増大、紙の受付簿による管理ミス ゲート開閉の自動化、クラウドでのデータ一元化 人件費・管理工数の削減、監査耐性の向上
トラックドライバー 守衛前での停車・下車手続き、雨天時の受付負担 ナンバー認識によるノンストップ通過、QRコード活用 進入時の待機ゼロ化、デジタル操作ストレスの軽減
製造業者・メーカー トラック・乗用車・バスの管理分断、災害時の把握遅れ 人流・物流の統合管理、送迎バスICカード連動 敷地内セキュリティの強化、BCP・安全対策の迅速化

LogiShiftの視点:「点のセキュリティ」から「線のデータ連携」へのパラダイムシフト

物流業界におけるデジタル改革の潮流を俯瞰したとき、アマノが「ASAS」を投入し、バース予約システムとのAPI連携を前面に打ち出した背景には、単なる「セキュリティ機器の販売」を超えた大きな構造変化が存在する。

単なる「入退ゲート管理」から「サプライチェーン情報基盤」への昇華

これまで施設出入り口のゲートやナンバープレート読み取りシステムは、不審者の侵入を防ぎ敷地内の安全を守るための「点のセキュリティ設備」として位置づけられてきた。しかし、改正物流効率化法をはじめとする法的規制の強化と物流DXの進展により、施設ゲートの役割は「サプライチェーン全体のデータを取得する重要なセンサー(受電点)」へと変貌を遂げている。

ASASが持つ最大のアドバンテージは、他社製を含むバース予約システムとAPI経由で相互にデータを連携できる点にある。

これまでのバース予約システムは、「予定された時間」を管理するシステムに留まりがちであり、実際にトラックがいつ敷地に入り、いつ出たかという「現実の実績」は手入力やジオフェンスのログに依存していた。ASASとのAPI連携により、施設出入口のカメラが検知した「正確な秒単位の入場タイムスタンプ」がそのままバース予約システムやWMS(倉庫管理システム)へ自動伝送される。これにより、システム上の予定と現実の車両挙動が完全に同期し、改ざん不能な「客観的エビデンスデータ」が自動生成される仕組みが完結する。

「事前ピッキング」と連携した真の待機時間ゼロの達成

トラックの荷待ち時間を抜本的に削減するためには、出入口での受付を自動化するだけでは十分ではない。倉庫内部のピッキングオペレーションと、外部のトラック到着情報をいかにシームレスに同期させるかが真の勝負どころとなる。

例えば、大手飲料メーカーのキリンビールは、全国9箇所の工場においてWMS、輸配送管理システム、バース予約システムを連携させ、トラックが到着する前に荷揃えを完了させておく「事前ピッキング(前取り)」の仕組みを確立した。これにより、年間1万時間超という膨大な荷待ち時間の削減に成功している。

ASASが果たす役割は、この事前ピッキングのプロセスをさらに加速させるトリガーとなることだ。車両が施設のカメラに捉えられた瞬間、その入場検知データがWMSやバース管理画面へリアルタイムで通知される。倉庫内のフォークリフト作業員は、トラックが指定バースに着車する前に出荷待機ゾーンから荷物をバース前へ移動させておくことが可能となり、着車後直ちに積み込みを開始できる。データが施設出入口から倉庫最深部まで「線」としてつながることで、現場のスループット(処理能力)は飛躍的に向上する。

参考記事: キリンビールに学ぶ!荷待ち1万時間を削減するピッキング刷新3ステップ

2026年義務化を見据えた「CLO(物流統括管理者)」の戦略的活用法

2026年4月から特定荷主に対して選任が義務付けられる物流統括管理者(CLO)にとって、自社拠点や委託先倉庫における荷待ち・荷役時間の実態把握は避けて通れない義務である。実態を把握できていないこと自体がコンプライアンス上の大きなリスクとなり、違反時には最大100万円の罰金や企業名の公表といった厳しい法的罰則が科される可能性がある。

行政やトラックGメンによる調査が入った際、最も説得力を持つのは、人の主観や手書きの手帳ではなく、機械が自動記録した改ざん不可能な「入退場一次データ」である。

CLOは、ASASのようなナンバープレート認識システムとバース管理ツールから集計されたデータを活用し、自社拠点における待機時間のボトルネックを論理的に分析すべきである。特定時間帯の混雑緩和に向けた出荷枠の再配置、営業部門に対する納品指示の見直し、運送事業者に対する適正な待機時間料の支払いなど、エビデンスに基づく全社改革(チェンジマネジメント)を推進するための強力な武器として、このデジタルデータを位置づけることが求められている。

参考記事: 経産省CLO事例から解説!トラック待機時間を削減する3つの実践ステップ

参考記事: 国土交通省の調査で運行の待機3割が判明、拠点情報同期がインフラ維持の必須対応

まとめ:物流施設のデジタル化で明日から取り組むべきアクション

アマノが発売した「ASAS」は、物流拠点に残されたアナログな「守衛受付」という課題を解消し、データ駆動型の拠点管理へとシフトするための重要なピースである。法令順守と持続可能な物流体制の構築に向け、経営層や現場のリーダーが明日から意識して取り組むべきアクションを提示する。

  • 自社拠点の「玄関口」における手作業・アナログ業務の棚卸しを実行する
  • 守衛所での紙の受付簿、許可証の発行・回収、目視による確認作業など、進入時に発生しているロスタイムと人件費コストを客観的に数値化する。
  • 入退管理システムとバース予約・WMSとの連携可能性を検証する
  • 単体の入退システム導入に留まらず、既存または将来導入するバース予約システムや倉庫管理システムとのAPI連携を見据えた選定を行う。
  • 客観的な入退場データに基づく改善サイクルを構築する
  • カメラとシステムによって得られたミリ秒単位の入退場実績データを活用し、特定時間帯の集中の平準化や、荷待ち削減に向けた取引先との協議を開始する。

アナログな管理を排除し、情報がシームレスに流れる強靭なサプライチェーン基盤を再構築することが、2026年以降の物流競争を生き抜くための不可欠な戦略となる。

出典: 物流ニュース LNEWS
出典: LOGI-BIZ online
出典: アマノ株式会社 公式サイト

Share this article:

監修者プロフィール
松本 章

松本 章

大手コンサルティングファームにてSCM(サプライチェーン・マネジメント)改善に従事。 その後、物流系スタートアップの経営メンバーとして事業運営に携わり、業界の課題解決を目指してLogiShiftを立ち上げ。 現在は物流DXメディア「LogiShift」を運営し、現場のリアルとテクノロジーを融合させた視点から情報発信を行っている。

関連記事

点呼システムBSSが関西物流展へ!監査負荷を劇的に下げる3つの機能
2026年4月7日

点呼システムBSSが関西物流展へ!監査負荷を劇的に下げる3つの機能

ニッコンHDが新中計、省人化・自動化機器採用などの成長投資に450億円
2026年3月9日

【ニッコンHD新中計】自動化へ450億円投資!高付加価値化が示す生存戦略

物流 業界 ニュース
2025年12月14日

M&A・提携が市場を激変!2024-2025年の動向を徹底解説

表示できるコメントはありません。

LogiShift

物流担当者と経営層のための課題解決メディア。現場のノウハウから最新のDX事例まで、ビジネスを加速させる情報をお届けします。

カテゴリー

  • 物流DX・トレンド
  • 倉庫管理・WMS
  • 輸配送・TMS
  • マテハン・ロボット
  • サプライチェーン

もっと探す

  • ツール紹介
  • 海外トレンド
  • 事例
  • 統計分析
  • 物流用語辞典

サイト情報

  • 運営者情報
  • お問い合わせ
  • プライバシーポリシー
  • LogiShift Global
  • FinShift

© 2026 LogiShift. All rights reserved.