熊本地震被災地の交通課題解決を支援する4次公募の概要
国土交通省は、「被災者の生活となりわい支援のためのパッケージ」(令和8年8月27日 令和8年熊本地震非常災害対策本部決定)に基づき、令和8年度「『交通空白』解消等リ・デザイン全面展開プロジェクト」の4次公募を開始しました。
本プロジェクトは、全国の「地域の足」「観光の足」を確保するための交通空白の解消や、地域の関係者の連携・協働、複数主体による地域旅客運送サービスの提供などをトータルで支援する制度です。今回の4次公募では、令和8年熊本地震で被災された地域において、被災の影響により新たに発生した地域交通課題の解決に取り組む事業のみを対象に、「交通空白解消タイプ」と「共同化・協業化促進タイプ」の公募が行われます。
対象となる事業者・参画団体の要件
本公募では、共通要件を満たした上で、各タイプごとの要件を満たす事業が対象となります。
- 共通対象要件
- 対象主体:地方公共団体、交通事業者(施設等への運送サービス提供者を含む)、公共ライドシェアの実施主体であるNPO法人、協議会等、またはこれらを含む協議会・連携スキーム。
- 令和8年熊本地震で被災された地域において、被災の影響により新たに発生した地域交通課題の解決に取り組む事業であること。
- 「交通空白」解消・官民連携プラットフォームに参加していること。
- 地方自治体の推薦があること。
- 地方運輸局(九州運輸局)または実施地域を管轄する運輸支局との事前協議を経ていること。
- 「交通空白」解消タイプの個別要件
- 「交通空白」リストアップに記載のある地域のほか、被災の影響により新たな移動需要が発生し、「交通空白」があると自治体等が判断した地域を実施エリアに含む事業であること。
- 公共ライドシェア・日本版ライドシェア、デマンド交通、乗合タクシー等の新たな交通サービスの導入や、医療・福祉・教育等の他分野の関係者が連携して移動手段を支える仕組みの構築を行うこと。
- 「共同化・協業化促進タイプ」の個別要件
- 2以上の地方公共団体または交通事業者が主体となり、自治体間または交通事業者間が連携して事業を実施すること(地方自治体は「交通空白」リストアップ調査への回答が必須)。
- 輸送施設、運転手、システム等の輸送資源を共同してサービス提供すること。
- 共同での路線バス・乗合タクシー・公共ライドシェア等の運送に係る体制の構築や運行を行うこと。
補助対象となる調査・システム・運行経費
各タイプで補助対象となる経費は以下の通りです。
- 「交通空白」解消タイプ
- ①事業実施のための基礎データ収集・分析、協議会・説明会等開催に要する費用(ヒアリング調査、利用予測シミュレーション、有識者謝金、会場使用料等)
- ②サービス提供のために必要となる輸送施設の導入、配車アプリ・運行管理等のシステム開発・導入(輸送施設の設置、リースによる取得、仕切板・ドライブレコーダー設置等の改造等)
- ③サービス提供に際し実施する広報や運転者募集・研修等に要する経費(運転者を募集するための広告費用等)
- ④サービス提供に際し実施する運行に要する費用(運行経費、実証事業後の利用データ分析、路線・区域・料金設定等の検討等)
- 「共同化・協業化促進タイプ」
- ①事業実施のための基礎データ収集・分析、協議会・説明会等開催に要する費用(ヒアリング調査、利用予測シミュレーション、有識者謝金、会場使用料等)
- ②輸送資源の共同化の体制構築に係る経費(有識者招聘を含む)
- ③共同で使用する輸送施設やICTシステムの導入(共同化に伴うシステムの改修・共有化を含む)、ドライバー確保等に係る経費
- ④サービス提供に際し実施する広報や運転者募集・研修等に要する経費
- ⑤輸送資源を共同してサービス提供する場合の運行経費等
タイプ別の補助率と定額枠・上限額
補助率および上限額はタイプごとに区分されています。
| タイプ | 定額補助枠 | 超過部分の補助率 | 補助上限額 | 特記事項 |
|---|---|---|---|---|
| 「交通空白」解消タイプ | 500万円まで定額 | 2/3 | 1億円 | ・他分野(商業・福祉・教育等)が人的・物的・金銭的に実質関与する場合、定額枠を最大750万円に引き上げ ・東京23区および三大都市圏政令指定都市は補助率1/3(定額なし) ・車両購入費は定額対象外(自社車両が活用できない場合に限る) |
| 共同化・協業化促進タイプ | 1,000万円まで定額 | 2/3 | 1億2,000万円 | ・都道府県主導で2以上の市区町村が共同運行する場合、経費①・②の定額枠を最大2,000万円に引き上げ |
公募期間と審査スケジュール
- 公募期間:令和8年9月11日(金)~10月30日(金)16:00
- 特設サイト要領公開:令和8年9月11日(金)14:00
- 審査・採択:応募期間中に提出があった事業から順次審査・採択を実施
- (参考:特設サイトおよび国交省発表によれば、1次公募は令和8年2月27日〜3月27日受付で5月13日に340件採択、3次公募は8月7日締切で9月4日に31件が採択公表されています)
事前協議窓口と応募方法
応募書類の提出方法および様式は、特設ウェブサイトに掲載されている公募要領を確認の上で作成します。
応募にあたっては、事前に九州運輸局または実施地域を管轄する運輸支局との事前協議が必要です。
- 事前協議・相談窓口
- 九州運輸局 交通政策部交通企画課(092-472-2315)
- 熊本運輸支局 企画調整担当(096-369-3188)
- 特設ウェブサイト
- https://kotsu-kuhaku-r8.jp/
申請に向けた事前確認と必要事項
公募要領および報道発表資料に基づき、申請に向けて確認・準備する事項は以下の通りです。
- 自社・連携体制の対象確認
- 事業実施地域が、令和8年熊本地震の被災地域であり、被災の影響により新たに発生した交通課題に対応する地域であるかを確認する。
- 自治体からの推薦が得られるか、また「交通空白」解消・官民連携プラットフォームに参加しているかを確認する。
- 共同化・協業化促進タイプで申請する場合は、連携する地方自治体が「交通空白」リストアップ調査へ回答済みであること、および車両やシステムなどの輸送資源を共同運用する体制が構築されているかを確認する。
- 事前協議の実施
- 申請受付締切までに、九州運輸局交通企画課または熊本運輸支局企画調整担当との事前協議を完了させる。
- 提出書類の確認・作成
- 特設ウェブサイト(https://kotsu-kuhaku-r8.jp/)より4次公募用の公募要領および応募様式をダウンロードし、調査・運行計画や見積書等の必要書類を整える。
申請時の注意事項と対象制限
- 本公募は「令和8年熊本地震で被災された地域において、被災の影響により新たに発生した地域交通課題の解決に取り組む事業のみ」が対象となります。通常の交通空白解消事業は対象外となります。
- 間接補助事業者の募集となり、交付事務等は国土交通省が選定した事務局(株式会社東急エージェンシー)が実施します。
- 提出があった事業から順次審査および採択が行われます。
- 「交通空白」解消タイプにおいて、車両購入に係る費用は定額補助の対象外であり、対象事業者自身が有する車両をサービス提供に活用できない場合に限って補助対象となります。
本プロジェクトの採択実績と支援パッケージの背景
- 本公募は、令和8年8月27日の熊本地震非常災害対策本部決定「被災者の生活となりわい支援のためのパッケージ」に基づく緊急対応策の一環として位置づけられています(首相官邸発表によれば、本パッケージの実行に向け8月28日に総額1,478億円の予備費使用が閣議決定されています)。
- 「交通空白」解消等リ・デザイン全面展開プロジェクト全体では、1次〜3次公募において計441件の事業が採択されています(国交省発表によれば、3次公募では交通空白解消タイプ2件、共同化・協業化促進タイプ3件、人材・組織育成タイプ26件の計31件が採択)。
よくある質問
Q. 全国のどの地域でも4次公募に応募できますか?
A. 応募できません。今回の4次公募は、「被災者の生活となりわい支援のためのパッケージ」に基づき、令和8年熊本地震で被災された地域において、被災の影響により新たに発生した地域交通課題の解決に取り組む事業のみが対象と定められています。
Q. 事前協議を行わずに直接申請書類を提出することはできますか?
A. できません。応募には事前に九州運輸局交通企画課または管轄の運輸支局(熊本運輸支局等)との事前協議が必須要件とされています。
Q. 補助金の上限額や補助率はいくらですか?
A. 「交通空白」解消タイプは500万円まで定額、超過部分は2/3補助(上限1億円)です。他分野が運行に実質関与する場合は定額枠が最大750万円に引き上げられます。「共同化・協業化促進タイプ」は1,000万円まで定額、超過部分は2/3補助(上限1億2,000万円)で、都道府県主導による複数市区町村の共同運行の場合は特定経費の定額枠が最大2,000万円に引き上げられます。
Q. 公募期間の締め切りはいつですか?
A. 令和8年10月30日(金)16:00です。なお、応募期間中に提出があった事業から順次審査および採択が行われます。
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出典
- 実施主体: 国土交通省
- 報道発表資料(PDF)
- 掲載ページ
免責
本記事は公募情報を記事作成時点の内容で整理したものです。締切・補助率・上限額・対象経費は変更される場合があるため、応募前に必ず公募要領および公式ページで最新情報をご確認ください。対象経費に該当するか、また採択されるかどうかは実施主体・事務局の判断によります。多くの制度では交付決定前に発注・契約した経費は補助対象外となるため、発注のタイミングは公募要領でご確認ください。
