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Home > 輸配送・TMS> ルーフィ、ネットスーパー×来店宅配の混載システム提供開始|物流コスト最適化の鍵
輸配送・TMS 2026年1月28日

ルーフィ、ネットスーパー×来店宅配の混載システム提供開始|物流コスト最適化の鍵

ルーフィ/ネットスーパーと来店宅配の荷物、混載配送システムを提供開始

ネットスーパー市場の拡大とともに、常に課題として立ちはだかってきた「ラストワンマイルの収益性」。その解決策となる新たなシステムが登場しました。

株式会社ルーフィは、ネットスーパーの注文品と店舗での購入品(来店宅配)を混載配送できる新システム「DeLink(デリンク)」の提供を開始しました。

これまで、これら2つの荷物はデータ管理やオペレーションの違いから「同じ方面なのに別々の車両が走る」という非効率が発生していました。今回のシステムは、API連携によってデータを一元化し、単一店舗の枠を超えた「エリア単位での物流コストシェア」を目指すものです。

本記事では、イオン九州ですでに先行導入されているこのシステムの仕組みと、今後の物流業界に与えるインパクトについて解説します。

ルーフィ「DeLink」提供開始のニュース詳細

まずは、今回の発表における事実関係を整理します。これまでの物流現場では、ネットスーパー(EC受注)と来店宅配(カウンター受付)のシステムが分断されており、車両やドライバーの効率的な割り当てが困難でした。

ルーフィが提供する「DeLink」は、この壁を取り払うソリューションです。

ニュースの要点整理

項目 詳細内容
サービス名 配送クラウドサービス「DeLink(デリンク)」
提供企業 株式会社ルーフィ
主要機能 ネットスーパー受注データと来店宅配受付データをAPIで統合・一元管理
現場ツール ドライバー用運行アプリ「ハコログGO」へ配送情報を連携し、アナログ業務を解消
解決する課題 ネットスーパー特有の「需要波動」と「積載率の低さ」を、来店宅配との混載で平準化
先行導入 イオン九州株式会社(既に運用開始)

従来の課題と「DeLink」による解決策

ネットスーパーの配送は、当日注文・当日配送が基本であり、受注の締め切りまで物量が確定しません。そのため、車両を多めに確保すればコストが嵩み、少なければ配送遅延のリスクがあるというジレンマがありました。

一方、店舗で購入された商品の「来店宅配」は、比較的需要が読みやすく、締め切り時間も柔軟な場合があります。

「DeLink」は、これらをAPIで統合することで以下のプロセスを実現します。

  1. データの一元化: 異なる経路で発生した配送オーダーをクラウド上で統合。
  2. 混載ルートの構築: 同じエリアへの配送を自動的にマッチングさせ、1台のトラックに「ネットスーパー品」と「来店宅配品」を混載。
  3. ドライバーへのデジタル指示: 紙の伝票や電話連絡ではなく、アプリ「ハコログGO」を通じて最新のルート指示を送信。

これにより、車両の空きスペース(空気を運ぶ状態)を極限まで減らし、1配送あたりのコストを低減させることが可能になります。

業界各プレイヤーへの具体的な影響

このシステムは、単に「荷物を混ぜる」以上の意味を持ちます。サプライチェーンに関わる各プレイヤーにとって、どのようなメリットや変化があるのでしょうか。

小売・流通事業者(荷主)への影響

最大のメリットは物流コストの変動費化と抑制です。
ネットスーパー単独では赤字になりがちな配送コストを、来店宅配の荷物で埋めることで吸収できます。また、これまでベテラン担当者の勘と経験に頼っていた配車業務が自動化されるため、店舗オペレーションの負担も軽減されます。

運送会社・ドライバーへの影響

積載率の向上は、実質的な収益改善に直結します。
「ハコログGO」アプリの導入により、煩雑な紙伝票の管理や、急なルート変更の電話対応から解放される点も重要です。配送現場のDX(デジタルトランスフォーメーション)が進むことで、ドライバー不足が叫ばれる中での人材定着や、業務委託ドライバーの確保もスムーズになるでしょう。

併せて読む: 伊藤忠×エニキャリ提携|EC包括支援で狙う「物流のワンストップ化」とは

物流システムベンダー・競合への影響

ルーフィの動きは、「システム単体の提供」から「オペレーション機能の提供」へと競争軸がシフトしていることを示唆しています。API連携を前提としたオープンな設計思想は、今後の物流システムの標準となるでしょう。他社ベンダーも、単独のWMS(倉庫管理システム)やTMS(輸配送管理システム)ではなく、他サービスとの接続性を重視した開発が求められます。

LogiShiftの視点:エリア単位での「シェアリング・ロジスティクス」へ

ここからは、LogiShiftとしての独自考察を述べます。ルーフィの「DeLink」が真に革新的なのは、単一店舗内の効率化にとどまらず、「エリア単位での物流リソースの共有(シェアリング)」を見据えている点にあります。

店舗物流から「地域物流ハブ」への進化

今回のシステムで注目すべきは、ネットスーパーと来店宅配の混載が可能になったことで、「店舗」が単なる売り場から「地域物流の小規模拠点(マイクロフルフィルメントセンターに近い機能)」へと進化する土台が整ったということです。

これまで、A社のネットスーパーとB社の店舗配送は、同じマンションに向かうとしても別々のトラックが走っていました。しかし、「DeLink」のようなプラットフォームが普及し、企業間のデータ連携が進めば、将来的には「イオンの荷物」と「近隣のドラッグストアの荷物」を同じトラックで混載配送する未来も現実味を帯びてきます。

コスト負担のパラダイムシフト

ルーフィが掲げる「エリア単位での物流コストシェア」は、物流費高騰に対する唯一の対抗策と言っても過言ではありません。

需要の波動(ピークとオフピーク)は企業ごとに異なります。これをエリア全体で平準化することで、1社単独では抱えきれない固定費リスクを分散できます。これは、米国などで進む小売サプライチェーンの「地域化」トレンドとも合致します。

併せて読む: 米国1兆ドル商戦を支える「指令本部と地域化」。2026年、小売サプライチェーンの勝算

今後企業がとるべきアクション

経営層は、自社の物流を「抱え込む」発想から脱却する必要があります。

  1. API連携を前提としたシステム選定: 閉じたシステムではなく、外部(配送プラットフォームや他社システム)とつながる拡張性を持たせること。
  2. 混載許容基準の見直し: 品質管理の観点から混載を避けてきた商品も、温度帯管理や梱包技術の向上により見直す余地があるか再検討すること。
  3. エリア戦略の再構築: 近隣の他店舗や異業種との共同配送の可能性を模索すること。

まとめ

ルーフィによる「DeLink」の提供開始は、ネットスーパーと来店宅配の壁を壊す象徴的な動きです。

  • データ統合: ネットスーパーと来店宅配をAPIで一元管理し、混載を実現。
  • 現場DX: ドライバーアプリ活用で、アナログな調整業務を削減。
  • 未来図: 単独店舗の最適化から、エリア全体の物流リソースシェアリングへ。

物流2024年問題を経て、2025年以降は「つながる物流」が競争力の源泉となります。今回のニュースは、そのための具体的なツールが実装段階に入ったことを示しています。自社のラストワンマイル戦略において、こうした「混載・シェアリング」の視点をどう取り入れるか、今一度検討してみてはいかがでしょうか。

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