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Home > サプライチェーン> 国土交通省など3省が8月18日に物効法説明会、10月末提出へ対応急げ
サプライチェーン 2026年8月7日

国土交通省など3省が8月18日に物効法説明会、10月末提出へ対応急げ

国土交通省など3省が8月18日に物効法説明会、10月末提出へ対応急げ

国土交通省、経済産業省、農林水産省は、改正物流効率化法に基づき一定規模以上の事業者に義務付けられる「中長期計画」の作成・提出方法に関するオンライン説明会を2026年8月18日に合同開催します。2026年10月末に迫る計画書の初回提出期限に向け、特定事業者に指定された荷主や物流企業には、実効性のある数値目標の策定と電子申請体制の確立が急務となっています。

改正物流効率化法が求める「中長期計画」提出までのロードマップと説明会の概要

2026年4月に本格施行された「改正物流効率化法(流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法律等の改正)」では、物流の停滞を回避し持続可能な輸送構造を構築するため、一定規模以上の事業者に対する法的規制が強化されました。

今回のオンライン説明会は、荷主および物流事業者を所管する3省(国土交通省、経済産業省、農林水産省)が合同で開催するものであり、特定事業者が2026年10月末までに提出を義務付けられている「中長期計画」の作成手続きや実務上の留意点を直接解説する場となります。

説明会の開催要項と主な解説内容

説明会は事前申し込み不要で参加可能であり、当日の解説資料や録画映像は後日、各省庁のWebサイト上でも公開される予定です。

項目 詳細内容
開催日時 2026年8月18日(火) 14:00〜15:00
実施形式 WEB会議方式(Microsoft Teamsを使用、事前申し込み不要)
主催省庁 国土交通省、経済産業省、農林水産省
対象者 特定荷主(発荷主・着荷主)、特定連鎖化事業者、特定トラック事業者、特定倉庫業者、関係団体等
解説内容 物流効率化法の最新動向、中長期計画の記載例・留意点、電子システムを用いた提出方法

※テーブル内では改行を使用せず、句読点で文章を区切っています。

「特定事業者」の指定基準値と対象区分

制度の対象となる「特定事業者」は、事業者種別ごとに明確な判断指標と基準値(年間取扱貨物重量や保有車両台数など)が設けられています。

対象区分 判断指標 指定基準値 対象企業の具体例
特定荷主(第一種・第二種) 年間取扱貨物重量 年間9万トン以上 大手製造業者、卸売業者、大規模スーパー、EC事業者など
特定連鎖化事業者 (同上・チェーン全体) 年間9万トン以上 フランチャイズチェーン本部など
特定貨物自動車運送事業者等 保有車両台数 150台以上 大手・中堅トラック運送事業者など
特定倉庫業者 年間貨物保管量 年間70万トン以上 大手物流倉庫会社、大規模物流センター運営事業者など

※テーブル内では改行を使用せず、句読点で文章を区切っています。

2026年7月29日時点で、届出のあった4,258者のうち指定手続きが完了した3,826者が「特定事業者」としてポータルサイト上で社名公表されました。指定を受けた企業は、2026年10月末日までに事業所管省庁へ電子申請システムを通じて「中長期計画」を初回提出しなければなりません。

法本格施行から初提出までの時系列

改正物流効率化法の成立から2026年10月末の計画提出に向けたロードマップは以下の通りです。

時期 実施事項・制度上のイベント
2024年4月 改正物流効率化法が成立・公布。
2025年4月 一部施行(全荷主・物流事業者に対する物流効率化の努力義務化)。
2026年4月1日 改正物流効率化法が全面施行(特定事業者制度の開始・CLO選任義務化)。
2026年5月末 特定事業者の指定に係る最初の届出期限。
2026年7月29日 特定事業者指定完了分(3,826者)の社名をポータルサイトで公表。
2026年8月18日 3省合同による「中長期計画の作成方法と提出方法に係る説明会」を開催。
2026年10月末日 特定事業者による「中長期計画」の初回提出期限。

※テーブル内では改行を使用せず、句読点で文章を区切っています。

参考記事: 改正物流効率化法で3826者を特定指定、10月末の中長期計画提出が必須対応に

サプライチェーンの主要プレイヤーに迫る実務対応と地殻変動

今回の説明会開催と10月末の計画提出期限は、サプライチェーンに関わる各主体に対して、単なる書類作成にとどまらない構造改革を迫っています。

製造業者・メーカー(特定荷主):経営層(CLO)主導による実効的な投資計画の策定

「年間取扱貨物重量9万トン以上」の基準により特定荷主に指定された製造業者やメーカーにとって、物流管理はコスト管理の域を超え、経営戦略の中核へ昇格しました。

特定荷主には役員級の「物流統括管理者(CLO)」選任が義務付けられており、CLO主導のもとで営業部門の過度な短納期約束や、製造部門の工場優先による出荷波動にメスを入れる必要があります。10月末に提出する中長期計画には、トラックの「荷待ち・荷役時間2時間以内(目標1時間以内)」への短縮や、積載率向上に向けた具体的な数値目標と投資計画を盛り込まなければならず、不十分な場合は是正勧告や企業名公表のペナルティ対象となります。

着荷主(卸・小売・納品先):受け入れ体制の是正とドライバー待機時間の削減

本改正法の大きな特徴は、商品を送り出す発荷主だけでなく、納品を受け取る「着荷主(小売の物流センターや建設現場など)」にも等しく責任が課される点です。

指定時間に対する過度な遅延ペナルティや、ドライバーに対する無償の手下ろし強要といった旧態依然とした商習慣は、トラックGメン等の監視のもとで是正対象となります。着荷主側も特定事業者としての指定有無にかかわらず、バース予約システムの導入や納品指定時間の分散など、受入拠点の平準化に向けた中長期的な改善策を講じる必要があります。

倉庫事業者・3PL/運送事業者:荷主の計画策定支援とデータ提供での差別化

特定貨物自動車運送事業者(150台以上)や特定倉庫業者(年間70万トン以上)自身も中長期計画の提出が義務付けられますが、同時に「荷主の特定事業者対応をサポートできるか」が最大の差別化要因となります。

入出荷実績や待機時間の正確なデジタルデータを荷主へ提供し、共同で効率化計画を策定できる3PLや倉庫事業者は、荷主企業にとって不可欠なパートナーとして契約を維持・拡大できます。一方で、データ提供ができず従来通りの手作業管理にとどまる事業者は、荷主のコンプライアンス維持を阻害するリスクとして選別される傾向が強まっています。

参考記事: 改正物流効率化法10月末計画提出に日清食品など3000社超が挑む必須対応

LogiShiftの視点:提出プロセスのデジタル化がもたらす「データ共有型ロジスティクス」への転換

今回の説明会で焦点となる電子システムを通じた計画提出は、単なる行政手続きの効率化にとどまらず、日本の物流構造における重大なデータの可視化を意味しています。

これまで個々の企業の「現場の努力」や「暗黙の了解」に隠されていた荷待ち時間や積載率の実態が、標準化されたフォーマットを通じて各事業所管省庁へデータ集積されることになります。収集されたビッグデータは、今後のトラックGメンによる監視体制の精緻化や、行政指導の根拠データとして活用される見通しです。

企業が10月末の提出に向けて意識すべきは、社内の既存データを集めて形式的な計画書を作る「守りの対応」ではありません。特定事業者に指定された3,826者が、自社の輸送データをバース予約システムやTMS(輸配送管理システム)で常時把握し、異業種や競合他社ともデータ共有して共同配送やパレット標準化(T11型)を進める「共創型ロジスティクス」へシフトできるかどうかが、2030年に予測される輸送力不足を乗り越える生存戦略となります。

参考記事: 国土交通省が2024年10月の特定事業者指定数を公表へ、中長期計画の策定が加速

まとめ:10月末の中長期計画提出に向け明日から着手すべき3つのアクション

2026年8月18日の説明会を経て、10月末の初提出期限までは限られた時間しか残されていません。指定を受けた特定事業者およびサプライチェーンに関わるリーダーは、明日から以下のステップを実践することが求められます。

  1. 8月18日の3省合同説明会へ参加し、電子申請システムのアカウントと提出手順を最終確認する
    事前申し込みは不要であるため、物流部門だけでなく法務・IT部門の担当者も視聴させ、自社の申請ルートや必要データ項目を正確に把握します。
  2. 社内のCLO主導で「荷待ち・荷役時間」および「積載率」の客観的数値を抽出し、実質的な改善KPIを設定する
    手書き管理や記憶に頼らず、バース予約システムや配車データから得られる客観的エビデンスをベースに、年間で達成可能な定量的目標を計画書に落とし込みます。
  3. 着荷主や協力運送事業者との間で、待機時間短縮に向けた「運用ルールの共同改定」を即座に開始する
    自社単独での改善には限界があるため、主要な納品先・委託先と協議の場を設け、バース予約の義務化やリードタイム延長などの実効性ある取り組みを計画策定と並行して進めます。

出典: LOGISTICS TODAY
出典: 国土交通省 物流効率化法理解促進ポータルサイト
出典: トラックニュース

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監修者プロフィール
松本 章

松本 章

大手コンサルティングファームにてSCM(サプライチェーン・マネジメント)改善に従事。 その後、物流系スタートアップの経営メンバーとして事業運営に携わり、業界の課題解決を目指してLogiShiftを立ち上げ。 現在は物流DXメディア「LogiShift」を運営し、現場のリアルとテクノロジーを融合させた視点から情報発信を行っている。

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