Skip to content

LogiShift(ロジシフト)

  • 物流DX・トレンド
  • 倉庫管理・WMS
  • 輸配送・TMS
  • 政策動向
  • ツール紹介
  • 統計分析
  • 用語辞典
Home > 物流DX・トレンド> 日野自動車、4社連携の実証にNeLOSS提供|共同配送の積載率を最適化
物流DX・トレンド 2026年9月29日

日野自動車、4社連携の実証にNeLOSS提供|共同配送の積載率を最適化

日野自動車、4社連携の実証にNeLOSS提供|共同配送の積載率を最適化

日野自動車は2026年9月28日、国土交通省の「デジタル技術を活用した荷主・物流事業者の行動変容促進事業」に採択された実証事業へ、物流最適化システム「NeLOSS(ネロス)」を提供すると発表した。実証はユーネットランスや小島プレス工業など4社で構成する推進協議会が担い、業界や納期の異なる貨物をアルゴリズムで組み合わせることで積載効率の向上を図る。

国交省採択事業における4社の役割とNeLOSSの機能

本実証事業は、国土交通省が主導する「デジタル技術を活用した荷主・物流事業者の行動変容促進事業」の一環として実施される「物流データ連携による共同配送・積載最適化プラットフォーム実証事業」である。推進組織として「物流データデジタル化・行動変容推進協議会」が組織され、荷主、運送会社、システム開発主体の4社が各機能を分担する。

参画企業 役割・担当領域 主な実行内容
株式会社ユーネットランス 全体統括(代表幹事) 推進協議会の運営、実証全体の進捗管理・取りまとめ
小島プレス工業株式会社 荷主代表 出荷データの提供、共同配送における荷主間調整
総和運輸株式会社 実証フィールド提供 実際の配送ルートおよび運行車両の提供、現場運用検証
日野自動車株式会社 システム開発・提供 最適化システム「NeLOSS」の機能提供とアルゴリズム検証

実証に投入される「NeLOSS(NEXT Logistics Optimal Solution System)」は、日野自動車の子会社として2018年に設立されたNEXT Logistics Japan(NLJ)が開発を進めてきたシステムである。NLJは2024年10月に一部事業者向けの先行販売を開始した。NLJは2026年3月に解散を発表し、ダブル連結トラックによる混載運行は鈴与へ移行する一方、NeLOSSの普及は日野自動車が継続している。

NeLOSSは高積載・混載輸送を実現するために「最適化計算」を活用しており、最適解を探すアルゴリズムには確率的な最適化手法である「シミュレーティッド・アニーリング」を採用。
実証事業では、小島プレス工業が扱う自動車部品等の製造業貨物に対し、納期や荷姿の異なる別系統の荷物を組み合わせ、総和運輸の実運送オペレーションにおいて積載率の向上幅を検証する。

参考記事: 配車計画とは?効率化の仕組みやシステム選定・改善ステップを解説

参考記事: 共同配送とは?仕組みと混載便との違い・導入メリットをわかりやすく解説

荷主・運送・ITの各プレイヤーに及ぶ影響

本実証が示すデータ連携型プラットフォームの稼働は、サプライチェーンに関わる各事業者のオペレーションに直接的な変化をもたらす。

製造業者・荷主企業における輸送枠の共有化

小島プレス工業のように実証へ参画する製造業荷主にとって、自社専用便に依存した出荷体制の見直しが進む。異なる業種や出荷サイクルを持つ他社貨物との混載がデジタル上で自動マッチングされるため、小ロット多頻度輸送であっても車両1台あたりの積載スペースを分割共有できるようになる。これにより、自社単独では満載にできない運行区間における実質的なチャーター費用の負担を抑え、運行あたりのCO2排出量を削減する根拠データを取得できる。

参考記事: 積載率とは?計算方法や実車率との違い・改善に向けた実践アプローチを解説

運送事業者における配車業務の属人化解消

実証フィールドを担う総和運輸のような運送事業者では、運行管理における配車デスクの負荷が軽減される。容積勝ちの軽量貨物と重量勝ちの重量貨物を組み合わせる計算や、荷降ろし順を考慮した3次元積付けの判断は、これまでベテラン配車マンの経験則に依存していた。NeLOSSの自動割り付けを活用することで、新人管理者でも高積載な運行計画を短時間で立案可能になり、配車担当者の拘束時間削減と運行ごとの実車積載率向上が同時に進む。

商用車メーカーによるソフトウェア起点の事業領域拡大

商用車メーカーである日野自動車が配車・積付けアルゴリズムの基盤を握る動きは、車両本体の製造販売にとどまらない収益モデルの確立を意味する。ハードウェア(トラック車両)の運行データを収集するだけでなく、積載割り付けの上流データを直接プラットフォーム上で制御することにより、商用車データを活用した運行管理SaaS市場において独自のポジションを確保する狙いがある。

単一荷主の「個別最適」からエリア単位の「地域最適」へ

物流の積載効率化は、荷主1社または特定の物流子会社による自社貨物の取りまとめ(個別最適)だけでは限界を迎えている。日野自動車がNeLOSSの適用領域を物流全体へ広げようとしている背景には、企業単体の枠組みを越えた「地域最適」への移行がある。

実証の成否を分けるポイントは、荷姿や受発注タイミングが異なる荷主間の出荷データをどこまでリアルタイムに統合できるかにある。小島プレス工業のような自動車関連部材と、日用品や食品など他業種の貨物を同じ荷室へ混載する場合、パレットサイズの違いや荷崩れ防止の積載制限が計算上の制約となる。NeLOSSの最適化計算を現場の荷扱いルールとどのように擦り合わせ、荷主間の配送リードタイム調整を自動化できるかが、プラットフォームの実効性を決定づける。

また、日野自動車は2026年7月にユーネットランスや鈴与など11社とともに「ダブル連結トラック コミュニティ」を立ち上げるなど、幹線輸送の共同化をハード・ソフトの両面から進めている。今回の国交省実証で検証されるNeLOSSのデータ連携基盤は、将来的にこうした大型輸送車両の運行枠マッチング基盤とも連動していく公算が高い。

共同配送のデータ連携に向けて実務担当者が着手すべき確認事項

共同配送や外部システムによる積載最適化を自社の運行へ取り入れるにあたり、現場の管理者は以下の項目を整理しておく必要がある。

  1. 自社貨物の容積・重量・荷姿データのデジタル管理状況を確認する

3次元積付けアルゴリズムを機能させるためには、出荷単位ごとの寸法(縦・横・高さ)および重量データがシステム上で正確に連携されていることが前提となる。製品マスターの外装寸法登録が未整備である場合、アルゴリズムによる自動計算が成立しないため、データ精度の点検が求められる。

  1. 配送先ごとの荷降ろし制約と許容時間帯を一覧化する

混載・共同配送では、荷受側のバース予約時間や荷降ろし順序の制約が配車ルートの自由度を左右する。納品指定時間の猶予幅(納品ウィンドウ)や荷降ろし設備(フォークリフト、テールゲート、手降ろし)の要件を事前に洗い出し、他社貨物との混載が可能な運行系統を特定しておく必要がある。


出典: logi-today.com
出典: 日野自動車 公式プレスリリース
出典: トラックニュース
出典: ベストカーWeb(フルロード)

Share this article:

監修者プロフィール
松本 章

松本 章

大手コンサルティングファームにてSCM(サプライチェーン・マネジメント)改善に従事。 その後、物流系スタートアップの経営メンバーとして事業運営に携わり、業界の課題解決を目指してLogiShiftを立ち上げ。 現在は物流DXメディア「LogiShift」を運営し、現場のリアルとテクノロジーを融合させた視点から情報発信を行っている。

関連記事

国交省の上限4000万円補助金、荷主2社連携で共同輸配送を加速へ
2026年8月26日

国交省の上限4000万円補助金、荷主2社連携で共同輸配送を加速へ

浜名梱包輸送/EVトラックとパレット運搬の自動化でロボットを導入について
2025年12月9日

【解説】浜名梱包輸送のEVトラック・ロボット導入|物流DXの二大課題解決へ

三井倉庫ホールディングス、2026年7月27日より生成AIで検品1人体制化へ
2026年7月27日

三井倉庫ホールディングス、2026年7月27日より生成AIで検品1人体制化へ

広告枠募集 物流専門メディアLogiShift月2万円〜 媒体資料を無料ダウンロード »
表示できるコメントはありません。

LogiShift

物流担当者と経営層のための課題解決メディア。現場のノウハウから最新のDX事例まで、ビジネスを加速させる情報をお届けします。

カテゴリー

  • 物流DX・トレンド
  • 倉庫管理・WMS
  • 輸配送・TMS
  • マテハン・ロボット
  • サプライチェーン

もっと探す

  • 政策動向
  • ツール紹介
  • 海外トレンド
  • 事例
  • 統計分析
  • 物流用語辞典

サイト情報

  • 運営者情報
  • お問い合わせ
  • 媒体資料
  • プライバシーポリシー
  • TechShift
  • ConShift

© 2026 LogiShift. All rights reserved.