NeLOSSとは?量子コンピュータで配車と積付けを最適化するフィジカルインターネット・共同輸送システム

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量子コンピュータ技術を活用し、複雑な配車と荷物の積付け組み合わせを数秒から数分で最適化する物流ソリューションシステムです。積載率の飛躍的な向上や他社荷物との共同配送設計を可能にし、高効率な輸送スキームと省人化を実現します。

料金モデル
SaaS(月額)
対象規模
中堅〜大手向け
対象業界
物流・倉庫業 製造業 小売・卸売業

NeLOSSとは?

NeLOSS(ネロス)は、NEXT Logistics Japan株式会社(NLJ)が提供する、フィジカルインターネットや共同輸送の推進を目的とした物流最適化ソリューションシステムです。最大の特徴は「Inspired量子技術」を活用している点で、トラックの配車と荷室内の積付けという複雑な組み合わせ最適化問題を高速で処理します。属人的で数時間かかっていた配車業務をわずか数十秒〜数分へと短縮し、積載率の飛躍的な向上やトラックドライバーの「2024年問題」をはじめとする労働力不足・CO2排出削減といった社会課題の解決に貢献します。

主な機能・特徴

  • 配車と積付けの同時最適化
    どのトラックにどの荷物を割り当てるか(配車)と、荷室内のどの位置に積むべきか(積付け)を一体で自動計算します。これまで計算負荷が高く実用化が難しかった領域を、量子コンピュータ技術の応用により実現しています。
  • 圧倒的な計算スピード
    経験豊富な配車担当者が手作業で2時間以上かけていた複雑な計算を、約40秒〜数分程度で算出でき、大幅な業務時間の短縮と省人化を実現します。
  • 多様な荷物条件への対応
    重量や荷姿(サイズ)、さらには温度帯が異なる荷物であっても、条件を考慮した上で安全かつ高効率な混載・積付けの組み合わせを提示できます。
  • 共同輸配送に向けた連携拡張
    NECの「共同輸配送プラットフォーム」など外部システムとも連携し、他社荷物との共同配送設計やシームレスな運行計画の策定に対応していくなど、拡張性を備えています。

こんな企業・現場に向いている/向いていない

【向いている企業・現場】

中堅から大手の物流・倉庫業、製造業、小売・卸売業に向いています。特に「ベテランの配車担当者に業務が属人化している」「慢性的なドライバー不足で積載率を極限まで高めたい」「同業他社や異業種との共同輸送(混載)に踏み切りたい」といった課題を抱える現場に最適です。複雑な計算を一瞬で行えるため、多種多様な荷物を全国規模で輸送する企業の業務改革を強力に後押しします。

【向いていない企業・現場】

荷物や運行のデータが完全に紙ベースで管理されており、デジタル化されていない現場には不向きです。NeLOSSの計算には、正確な荷姿・重量・温度帯などのデジタルデータ入力が不可欠なため、まずはシステム入力のためのデータ整備が必要です。また、決まった荷物を決まったルートで少数運ぶだけのシンプルな配送業務であれば、オーバースペックとなるため別の簡易的な配車ツールの検討をおすすめします。

料金・プラン・導入方法

NeLOSSはSaaS(月額課金)型のクラウドサービスとして提供されますが、具体的な料金体系やプラン詳細については非公開となっており、「要問い合わせ」です。2024年10月より一部事業者へ向けた「配車×積付けの最適化」バージョンの先行販売が開始されており、段階的に対象を拡大して一般販売へと移行する予定となっています。導入を検討する際は、公式サイトからの問い合わせが必要です。

導入事例・実績

  • NEXT Logistics Japan株式会社(自社利用)
    自社の物流業務においてNeLOSSを導入した結果、業界平均38%とされる積載率が63%へと大幅に向上しました。ダブル連結トラックの導入効果なども合わせ、43%の省人化と26%のCO2排出量削減という成果を出しています。
  • アサヒグループジャパン(アサヒロジ株式会社)
    関東・中部・関西の拠点間配送においてNeLOSSを活用した実証実験を実施。外部システムとの適合性や、荷姿・重量・発着地などの情報を掛け合わせたオペレーションの成立性を確認し、積載率向上とCO2削減効果の検証を実施しています。

導入前に知っておきたいこと

経済産業省の調査報告や実際の導入に向けたヒアリングにおいて、いくつかの留意点や課題が報告されています。

  • データ収集のハードル(デジタル化の必要性)
    NeLOSSの性能をフルに発揮するには、荷物の詳細なサイズや重量、運行情報などをシステムが読み取れる形式(デジタルデータ)で収集・提供する必要があります。現場のアナログな情報をいかにデータ化するかが最初の課題となります。
  • パートナー企業との調整・合意形成
    荷主企業が主導してNeLOSSを利用する場合、実際にトラックを運行する協力物流事業者に対して、本システムが算出した積付けや配車指示に従ってもらうための承諾を得る必要があります。共同配送を行う際の料金体系や、実務上のルール作りが導入の鍵となります。

類似ツールとの違い・選び方

一般的な配車管理システム(TMS)や積付シミュレーションソフトは、それぞれ単独の機能として提供されるか、従来のAIやヒューリスティック手法(経験則)による計算を行っています。一方、NeLOSSの最大の違いは「Inspired量子技術」を採用し、計算変数が膨大となる「配車」と「積付け」の両方を同時に、かつ超高速(約40秒〜数分)で解くことができる点にあります。
「ルートの最適化だけで十分」という場合は一般的な配車システムが適していますが、「荷室の3D空間を無駄なく埋めつつ、配車も一括で最適化したい」という高度な要件を求める企業にとって、NeLOSSは有力な選択肢となります。

よくある質問(FAQ)

どのような技術を使って計算していますか?
量子コンピュータの技術を疑似的に再現し、大規模で複雑な組合せ最適化問題を高速に解くことができる「Inspired量子技術」を採用しています。
計算にはどのくらいの時間がかかりますか?
これまで人間が経験と勘を頼りに2時間以上かけていた配車・積付けの計算を、約40秒から数分程度で完了させることが可能です。
今後どのような機能が追加される予定ですか?
現在の「配車×積付けの最適化」に続き、今後は「最適な運行計画」「最適なダイヤグラム設計」「他社荷物との共同配送設計」などの機能拡張が予定されています。

参照・出典