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Home > 物流用語辞典 > 輸配送> チャーター便

チャーター便とは?

この記事の要点
  • キーワードの概要:トラック1台とドライバーを特定の荷主が貸し切り、中継拠点を挟まずに目的地へ直接荷物を届ける輸送方法です。他の荷物と混載しないため、破損リスクが低く、細かな時間指定が可能です。
  • 実務への関わり:大量輸送や精密機器などの特殊貨物、緊急出荷の現場で不可欠な輸送手段です。適切な車両手配や積載率の維持、荷待ち時間を削減するバース予約システムの活用により、輸送コストとリスクを抑制できます。
  • トレンド/将来予測:労働時間規制への対応として、求荷求車サービスによる帰り便マッチングや実運送体制管理簿の整備が進み、法令遵守と積載効率向上を両立するスマートな運用へのシフトが進んでいます。

トラック1台の輸送能力(車両およびドライバー)を特定の荷主が専有して運行する「チャーター便(貸切輸送)」は、中継拠点を介さずに発地から着地まで直行することで荷扱い回数を最小化する輸送形態です。本稿では、混載便・路線便・専属便との費用構造や積載効率の分岐点を比較整理し、国土交通省の「標準的な運賃」改定や実運送体制管理簿の義務化を踏まえた実践的な発注・運用実務を解説します。

目次
  • チャーター便の基本構造と混載便・路線便・専属便との決定的な違い
  • チャーター便(貸切輸送)の仕組みと運行形態の基本
  • 混載便・特急便・専属便とのコスト・リードタイム・積載率の比較
  • チャーター便の手配にかかる費用相場と標準的な運賃に基づく算定ロジック
  • 距離制運賃・時間制運賃の計算モデルと各種割増料金体系
  • 国交省「標準的な運賃」の告示改定が荷主の支払運賃に与える影響
  • 荷主企業がチャーター便を採用すべき判断基準とメリット・デメリット
  • 特殊荷物輸送・リードタイム短縮・BCP対策における具体的な強み
  • 積載ロスによるコスト増と車両手配難を回避するための見極め条件
  • 改正物流法・労働時間規制下でチャーター便を最適運用する実務戦略
  • 求荷求車・帰り便マッチングによる積載率向上とCO2排出削減
  • 荷待ち・荷役時間短縮を実現するバース予約受付システムの実装
  • 輸送トラブルとコンプライアンス違反を防ぐチャーター便発注チェックリスト
  • 車両仕様・荷役設備(ゲート・温度管理・資材)の発注前確認事項
  • 実運送体制の把握と多重下請け構造適正化の実務フロー

チャーター便の基本構造と混載便・路線便・専属便との決定的な違い

輸送モードの選定は、輸送品質・リードタイム・物流コストのバランスを決定づける根幹の要素です。なかでもチャーター便は、荷主がトラック1台を専有して運行するため、他の荷主の貨物と混載せず、発地から着地まで直行輸送を行う点が構造上の最大の特徴です。

チャーター便(貸切輸送)の仕組みと運行形態の基本

チャーター便の基本構造は、特定の運行単位(1運行・1日・半日など)に対して車両を丸ごと手配し、指定された積地から降地までダイレクトに輸送することにあります。運行形態としては、突発的な物量増や緊急出荷に対応する「スポットチャーター」と、週単位や月単位で定期運行を組む「定期チャーター」に大別されます。

実務面におけるチャーター便の運行フローと特徴は次の通りです。

  • 中継拠点を介さないダイレクト輸送: 路線便のようなハブ&スポーク型の仕分け拠点を経由しないため、積み替えに伴う荷崩れや破損リスクを抑えられます。
  • 運行スケジュールの個別指定: 発着日時に加え、ピンポイントの着時間指定や夜間・早朝配送にも柔軟に対応できます。
  • 手配ルートの多様化: 自社の専属協力会社だけでなく、荷物情報と空車情報をマッチングする求荷求車プラットフォームや利用運送事業者を活用した機動的な車両確保が一般的です。

チャーター便の手配にあたっては、ドライバーの時間外労働上限規制(年間960時間)への適合が前提となります。長時間の荷待ち時間が発生すると運行自体が成立しなくなるリスクがあるため、着荷主側でのバース予約システムの導入や荷役作業のタイムスタンプ管理など、待機時間削減の取り組みが手配可否に直結します。また、多重下請け構造の是正を目的とした改正法に基づき、元請事業者には実運送体制管理簿の作成・確認が義務付けられており、実運送事業者の特定と運行管理の透明性確保が求められます。

混載便・特急便・専属便とのコスト・リードタイム・積載率の比較

チャーター便、混載便、専属便の運用特性と費用構造の違いは以下の通りです。

比較項目 チャーター便(貸切輸送) 混載便(路線便・特急便) 専属便(特定荷主専用)
主な運行形態 スポットまたは定期の個別運行 複数荷主の貨物を同一車両・ターミナルで中継 特定車両・専任ドライバーを月単位・年単位で契約
運賃決定の基準 車両1台あたりの固定額(時間制・距離制) 重量・容積(才数)に基づく従量課金 月額固定費+走行距離連動費
積載効率と損益 荷主の荷量依存(満載時に単価が最安化) 混載により高い平均積載率を事業者が維持 荷量の季節変動により積載率にムラが生じる
リードタイム・着指定 直行輸送/ピンポイント指定が可能 ターミナル経由/午前・午後等の大枠指定が主流 ルート配送・自社スケジュールに完全連動

実務上の使い分けにおける判断ポイントは次の3点に集約されます。

1. 費用分岐点(積載率6〜7割の法則)
目安として、2t車や4t車の荷台スペースの6〜7割を超える物量がある場合、混載便の従量課金の合算額がチャーター便1台分の運賃を上回り、チャーター便へ切り替えることでコスト削減が成立します。

2. 荷扱い回数と製品保護
混載便は中継ターミナルでの荷扱いが複数回発生するため、精密機器や大型家具、異型物などは破損リスクが高まります。チャーター便は自社貨物のみで車両を占有するため荷扱い回数は積込・荷降ろしの2回のみで済み、梱包資材の簡素化や製品破損率の低減に直結します。

3. 固定費化リスクの回避
専属便は日々の配車手配が不要となる半面、閑散期でも固定費が発生します。物量変動が大きい拠点では、ベースカーゴを専属便で回し、繁忙期の波動分をチャーター便で補完する運用が適しています。

チャーター便の手配にかかる費用相場と標準的な運賃に基づく算定ロジック

チャーター便(貸切便)の運賃は、車両1台を専有する形態のため、貨物1個ごとに運賃が発生する混載便とは算定ロジックが根本から異なります。手配費用を適切に見積もるには、車両サイズごとの相場感を押さえたうえで、「距離制」と「時間制」の算出ルールおよび各種付帯費用の仕組みを把握する必要があります。

距離制運賃・時間制運賃の計算モデルと各種割増料金体系

トラック輸送の基本運賃は、走行距離に応じて課金される「距離制運賃」と、拘束時間(作業時間+走行時間)を基準とする「時間制運賃」のいずれかで計算されます。都市部での複数箇所配送や作業時間が読めない運行には時間制、拠点間の中長距離幹線輸送には距離制が適用されます。

以下は、一般的なドライバン・平ボディ車における車両サイズ別の費用相場(目安)です。

車両サイズ 時間制運賃(8時間) 距離制運賃(100km) 積載容量・パレット目安
軽貨物(軽トラック・バン) 15,000円〜22,000円 13,000円〜18,000円 最大350kg(バラ積み中心)
小型車(2tクラス) 28,000円〜38,000円 25,000円〜35,000円 約2t(パレット2〜3枚)
中型車(4tクラス) 35,000円〜48,000円 32,000円〜45,000円 約4t(パレット8〜10枚)
大型車(10tクラス) 48,000円〜65,000円 45,000円〜62,000円 約10t(パレット14〜16枚)

実際の請求額は、基本運賃に運行条件に応じた割増料金が加算されます。

  • 深夜・早朝割増(22:00〜翌5:00): 基本運賃の2割〜3割加算
  • 休日割増(日曜・祝日運行): 基本運賃の2割加算
  • 特殊車両割増(パワーゲート・ユニック・冷凍冷蔵等): 基本運賃の2割前後加算
  • 地区割増(東京都特別区・大阪市などの過密地域): 1回あたり数千円の加算

例えば、関東〜関西間(約500km)を4t車で輸送する場合、チャーター便の相場は約70,000円〜90,000円です。一方、特便等の混載便でパレット輸送を行うと1パレットあたり10,000円〜15,000円程度かかるため、貨物量が6パレット(4t車の積載率約60〜70%)を超えた段階で、チャーター便のほうが1パレットあたりの輸送単価を抑制できます。

国交省「標準的な運賃」の告示改定が荷主の支払運賃に与える影響

国土交通省が告示した「標準的な運賃」の改定(令和6年3月告示)により、運賃水準が平均約8%引き上げられました。さらに、ドライバーの労働環境改善および適正取引の推進を目的に、「待機時間料」「積込料・取卸料」「燃料サーチャージ」を基本運賃とは別建てで収受するルールが明確化されています。

改定告示に基づく各種料金の算定ロジックと加算例は以下の通りです。

  • 待機時間料(荷待ち時間): 荷主都合による待機が30分を超えた場合、30分単位で加算(大型車の場合、30分あたり約1,600円〜2,000円)。
  • 積込料・取卸料(付帯業務費): ドライバーが手積み・手降ろし等の荷役作業を行う場合、作業時間30分ごとに約1,500円〜2,000円が別建てで発生。
  • 燃料サーチャージ: 基準軽油価格(告示では120円/Lを基準)からの上昇分を距離に応じて運賃に転嫁。
  • 利用運送手数料(多重下請けの是正): 利用運送事業者が介在する場合、運賃の10%を下請け手数料として収受する整理を明記。

大型車(10t)で100km輸送(基本運賃55,000円)を行い、現地で2時間の荷待ち時間と1時間の手荷役が発生した場合の計算モデルは次の通りです。

【支払総額の算定例】
基本運賃(55,000円)+ 待機時間料(90分超過分:約5,400円)+ 荷役作業料(60分:約3,600円)+ 高速道路通行料(実費)= 64,000円+通行料実費

コスト増を抑制するためには、バース予約システムの導入によって待機時間料の発生を防ぎ、求荷求車プラットフォームを活用して帰り荷をマッチングさせることで実車率を高める運用設計が求められます。

荷主企業がチャーター便を採用すべき判断基準とメリット・デメリット

チャーター便は自社専用に車両を運行するため発地から着地まで積み替えなしの直行輸送が可能ですが、「車建(1台単位)」の運賃体系となるため積載率が低下すると貨物1個あたりの輸送原価が上昇します。

比較項目 チャーター便(スポット・専属便) 混載便(特積み等) 選択の分岐点
輸送単位・料金体系 車両1台単位(車建運賃) 重量・容積・個数単位(重量建・才建) トラック積載率が概ね60〜70%を超えるか
配送リードタイム 直行便のため最短(時間指定が容易) 集約拠点・中継拠点を経由(日数指定が基本) 納品時間の分単位指定や即日配送が必要か
貨物ハンドリング回数 積込時と荷卸時の計2回のみ 中継ターミナルごとに荷戻し・積替えが発生 精密機器や長尺物など破損リスクが高いか
運行の柔軟性 ルート変更や複数箇所立ち寄り(積合)に対応 規定の運行スケジュール・集配ルートに固定 搬入条件や現地での特殊付帯作業が伴うか

特殊荷物輸送・リードタイム短縮・BCP対策における具体的な強み

チャーター便が特に有効に機能するのは、輸送品質の維持が売上や事業継続に直結する局面です。半導体製造装置や医療機器などの精密機器輸送では、混載便の中継ターミナルで発生するフォークリフト荷役や仕分け作業による振動・衝撃が製品ダメージにつながります。出荷バースから納品先へダイレクトに届く直行便であれば、荷役回数が積込・取卸の2回に限定され、貨物事故の発生率を大幅に低減できます。

また、建築現場への長尺建材の搬入や展示会・イベント資材の納品のように、大型車制限のある搬入経路や早朝・夜間のピンポイントな時間指定が求められる現場でも強みを発揮します。「特定時間枠での待機」「荷卸し補助」「複数拠点への順次納品」といった個別要件に対し、定期的な運用であれば専属便、突発的な案件であればスポットチャーター便を使い分けることで納品遅延を回避できます。

サプライチェーンの寸断を防ぐBCP(事業継続計画)の観点においても、チャーター便は重要な輸送手段です。工場の製造ライン停止を回避するための緊急部材調達や、天災等による幹線ネットワークの障害発生時には、求荷求車サービス等を通じて即座に専用車両を手配し、最優先ルートで直行させることで生産停止リスクを最小化できます。

積載ロスによるコスト増と車両手配難を回避するための見極め条件

チャーター便のデメリットは、実質積載率が低い状態で運行した際のコスト負担増です。大型10t車を片道300km運行させる場合、パレット2〜3枚分程度の貨物量でチャーター便を利用すると、混載便と比較して運賃が数倍に膨らみます。自社貨物の容積(才数)と重量を正確に計測し、混載運賃との費用相場を比較検討する分岐点管理が欠かせません。

また、改正物流効率化法の施行により、荷主企業には荷待ち時間や荷役時間の短縮(原則2時間以内、努力義務として1時間以内)が求められており、長時間待機が発生しやすい運行計画では運送会社から受託を敬遠されるリスクが高まっています。実運送体制管理簿の作成義務化に伴い、多重下請構造の可視化と適正な運送委託を行い、納品先におけるバース予約システムの導入によって拘束時間を抑制することが、安定的な車両確保の条件となります。

改正物流法・労働時間規制下でチャーター便を最適運用する実務戦略

トラックドライバーの時間外労働規制や改正物流効率化法の施行に伴い、チャーター便の運用には運行効率化と法制度への適合が求められます。

管理項目 法規制・制度上の要件 チャーター便運用での具体的課題 実務上の解決アプローチ
拘束時間管理 改善基準告示による拘束時間上限の厳格化 長距離運行時の荷待ち・荷役による時間超過 バース予約システムの導入、中継輸送の活用
積載効率向上 改正物流効率化法による積載率向上目標 片道運行に伴う空車回送(積載率低下) 求荷求車プラットフォームによる帰り便確保
取引透明化 実運送体制管理簿の作成・保存義務 下請多重化による運行実態の把握困難 デジタル配車管理による実運送事業者の可視化
適正運賃収受 標準的な運賃(待機料・荷役料の別建て収受) 付帯作業や待機に伴う突発的コストの発生 作業時間のデータ計測と契約運賃への反映

求荷求車・帰り便マッチングによる積載率向上とCO2排出削減

国土交通省の統計調査において営業用トラックの平均積載率は40%台前後で推移しており、チャーター便における最大のコスト非効率要因は復路での空車運行にあります。この課題に対し、クラウド型の求荷求車プラットフォームを活用して帰り便をリアルタイムに獲得する運用が定着しています。

例えば、関東から関西方面へ片道チャーター便を手配する荷主の場合、復路の荷物を求荷求車システム上でマッチングさせることで、運送会社は空車回送を回避し、荷主側も往復分の割高な運賃負担を抑える交渉が可能です。近隣の荷主同士で幹線輸送区間をシェアする共同輸配送モデルを構築すれば、専属便を複数社で共有し、1台あたりの積載率を80%以上まで引き上げられます。

  • 求荷求車APIと基幹TMSの連携: 自社の運行計画データをプラットフォームと自動連携させ、配送完了地点から半径30km以内・2時間以内に出発可能な案件を抽出する。
  • スコープ3(CO2排出量)の削減: トンキロ法または燃料法に基づき、積載率向上による1トンあたりのCO2排出削減量を算出して開示データに活用する。
  • 実運送事業者の事前スクリーニング: 求荷求車を通じた委託であっても、運送約款や安全性優良事業所認定(Gマーク)を確認し、実運送体制管理簿へ迅速に記載できる体制を整える。

荷待ち・荷役時間短縮を実現するバース予約受付システムの実装

改正物流効率化法では、荷主および物流施設事業者に対して荷待ち・荷役時間を原則2時間以内(努力義務として1時間以内)に短縮するための措置が定められています。チャーター便の車両が拠点に集中して待機列を作ると、ドライバーの拘束時間が上限を超過し、運行計画が破綻します。

到着予定時刻を30分〜1時間単位で指定・予約管理するバース予約受付システムの実装により、車両の入場タイミングを平準化し、現場の荷役作業と連携させます。

  • 到着予測と連動した動的バース割り当て: 車載GPSやスマートフォンの位置情報と連携し、道路渋滞による到着遅延を検知した場合に後続車両とバース枠を自動で組み替える。
  • 事前出荷情報(ASN)との統合: 予約情報に入荷予定パレット数やSKUデータを紐付け、フォークリフトオペレーターの配置と仮置きスペースをトラック到着前に準備する。
  • 待機・荷役時間のエビデンス記録: 入退場タイムスタンプを自動取得し、標準的な運賃に基づく正当な待機時間料の算定や、特定荷主との改善協議用データとして蓄積する。

月間1,000件規模の大型チャーター便を受け入れる物流拠点では、バース予約システムの導入によって平均荷待ち時間を90分から20分以下へ短縮した実務実績も確立されています。

輸送トラブルとコンプライアンス違反を防ぐチャーター便発注チェックリスト

チャーター便は積載スペースや運行ダイヤを自社専用に調整できる利点がある一方、車両仕様の伝達漏れによる積み残しや、多重下請構造に起因する法令違反リスクを回避するために発注段階での厳格な仕様定義が必要です。

車両仕様・荷役設備(ゲート・温度管理・資材)の発注前確認事項

配車依頼時に確認すべき重要項目とリスク要因は以下の通りです。

確認区分 確認・指定項目 仕様伝達が不足した場合のリスク 発注時の具体的チェック事項
荷役設備 パワーゲート・昇降能力 プラットホームのない納品先で荷降ろしが不可能になる カゴ車や重量物の総重量に対し、ゲートの昇降能力(600kg〜1,000kg級)と有効奥行きが適合しているか
荷室・寸法 庫内寸法・最大積載量 容積勝ち・重量勝ちによる積み残しや過積載の発生 パレットの列数・段積み可否を計算した有効内寸と、積載率を考慮した法定積載重量の上限値
温度管理 設定温度帯・温度ロガー 冷凍・チルド帯の温度逸脱による製品廃棄事故 予冷完了後の積載指示、輸送中の設定温度(冷凍-18℃以下・チルド0〜5℃等)、温度記録紙の提出要否
固定資材 ラッシング・ジョロダー・緩衝材 急制動時の荷崩れや貨物同士の接触破損 ラッシングレール・ベルトの必要本数、パレット移動用ジョロダーレール、スキマ埋め用エアバッグの常備確認

納品先の荷待ち時間短縮に向けてバース予約システムの予約枠と配車時刻を連動させ、車両スペックの不一致による作業遅延と待機料の追加発生を未然に防ぎます。

実運送体制の把握と多重下請け構造適正化の実務フロー

元請運送事業者から求荷求車プラットフォームや下請事業者へ再委託が繰り返される多重下請構造を防ぐため、以下の4ステップで管理体制を整備します。

ステップ1:委託内容の書面化と運送契約の締結
電話や口頭のみの発注を排し、運送区間、積載貨物情報、運賃、附帯業務料(荷積み・荷降ろし・附帯作業費)を明記した契約書面または電子データを交わします。国土交通省の「標準的な運賃」を指標として契約額を設定します。

ステップ2:実運送体制管理簿の作成と回収
利用運送を伴うチャーター便輸送においては、実際に貨物を運送する「実運送事業者」の商号・名称、運行車両番号、運転手名を確認し、元請事業者に対して実運送体制管理簿の作成・提出を義務付けます。

ステップ3:多重下請けの階層制限と事前承認ルールの設定
安全管理と運行責任の所在を明確にするため、再委託の上限階層(原則として2次下請までなど)を運送基本契約で取り決めます。突発的な求荷求車サービスの利用によって無許可業者や白ナンバー車両へ再委託される事態を防ぐため、再委託先の変更時は元請からの事前通知・承認を必須とします。

ステップ4:定期的な専属便・スポットチャーターの稼働監査
定期運行を行う専属便やスポットチャーター便について、計画された運行ルートと実際の運行実績(ETCデータ、デジタコ記録、バース入退場時刻)を突合します。荷待ち時間が2時間を超える常態化が発生していないかを監視し、長時間待機が発生している場合は荷受側拠点と搬入時間の分散調整を行います。

よくある質問(FAQ)

Q. チャーター便とはどのような輸送形態ですか?混載便との違いは何ですか?

A. トラック1台とドライバーを特定の荷主が専有して荷物を運ぶ貸切輸送のことです。複数企業の荷物をまとめて運ぶ「混載便」とは異なり、中継拠点を挟まず発地から着地まで直行します。積み替えによる荷扱い回数を最小限に抑えられるため、破損リスクの低減や大幅なリードタイム短縮が可能です。

Q. チャーター便を利用するメリットは何ですか?どのような荷物に向いていますか?

A. 納品日時の厳密な指定やルートの自由な設定、荷物事故リスクの最小化が主なメリットです。車両1台のスペースを自由に使えるため、まとまった大量貨物や規格外の大型資材、精密機器・美術品などのデリケートな製品、緊急配送やBCP対応を要する輸送に最適です。

Q. チャーター便の運賃や費用はどのように決まりますか?

A. 国土交通省の標準的な運賃を目安とし、走行距離に基づく「距離制運賃」または稼働時間に基づく「時間制運賃」で算定されます。基本運賃に加え、深夜・早朝や休日の割増料金、荷待ち時間料、パワーゲートや温度管理設備といった特殊車両指定に伴う付帯作業費が加算される仕組みです。

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