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Home > 物流用語辞典 > ラストワンマイル・EC> 貨物追跡システム

貨物追跡システムとは?

この記事の要点
  • キーワードの概要:荷物に付与された追跡番号をもとに、集荷から配達完了までの移動状況や現在地をデジタルで一元管理し、可視化する仕組みのことです。
  • 実務への関わり:問い合わせ対応の自動化による業務効率化、配送遅延や誤配などトラブルの早期発見と迅速なリカバリー、顧客満足度の向上に貢献します。
  • トレンド/将来予測:API連携による自社システムとのシームレスな接続や、GPS・IoTセンサーを活用したリアルタイム動態管理の導入が進み、物流DXと労働力不足解消のキーテクノロジーとして注目されています。
目次
  • 貨物追跡システムとは|荷札番号による配送状況可視化の仕組みと技術的基盤
  • バーコード・RFID・GPS・IoTによるデータ収集の仕組みと技術比較
  • 荷札番号(問い合わせ番号)を基軸とした集荷から配達完了までのデータフロー
  • 「出荷追跡」と「貨物追跡」の相違点(倉庫内工程と輸配送工程の境界)
  • TMS・WMS・基幹システム(ERP)と貨物追跡システムの違いと連携構造
  • 倉庫管理システム(WMS)と輸配送管理システム(TMS)との機能的境界
  • 自社システム(ERP・TMS)と配送業者の貨物追跡 APIを連携させる仕組み
  • 荷主・EC事業者・物流事業者が貨物追跡システムを導入・強化すべき3つの実務メリット
  • 【荷主・EC】問い合わせ対応件数の削減とエンドユーザー向けセルフサービス化によるCX向上
  • 【物流事業者・運行管理者】配送遅延・トラブルのリアルタイム検知とリカバリーの早期化
  • 【物流DX推進】輸配送データの可視化による2026年物流課題への対応方針
  • 自社に最適な貨物追跡ソリューションを選定・構築する4ステップ
  • ステップ1・2:自社に必要な可視化レベル(拠点通過検知 vs GPSリアルタイム追跡)と対応キャリアの選定
  • ステップ3・4:既存システム(TMS・ECカート)とのAPI連携可否と現場運用負荷の評価
  • 貨物追跡システム導入・刷新に向けた実務評価チェックリストと次のアクションロードマップ
  • システム選定・API連携における確認項目チェックリスト(機能・拡張性・セキュリティ)
  • 立場別(荷主・物流会社・EC事業者)の導入ロードマップ

貨物追跡システムとは|荷札番号による配送状況可視化の仕組みと技術的基盤

貨物追跡システムとは、荷物に割り振られた「荷札番号(問い合わせ番号)」を識別キーとし、集荷から配達完了に至る一連の輸配送ステータスや位置情報を一元的に管理・表示する仕組みです。電話やFAXによる問合せ対応や表計算ソフトでの手動管理を自動化し、リアルタイムでの配送状況可視化を実現するデジタル基盤として機能します。

荷主や受取人からの「荷物は現在どこにあるのか」「定刻通りに届くのか」といった問い合わせに対し、正確なデータをもとに回答できるため、コールセンターや運行管理者の対応工数を削減できます。配送遅延や誤配などの例外事象を早期検知し、未然にトラブルを防ぐ体制を構築する上での基本ツールです。

バーコード・RFID・GPS・IoTによるデータ収集の仕組みと技術比較

貨物追跡の精度とデータ更新の頻度は、現場でどのデータ収集技術を採用するかによって決まります。主な技術手段である「バーコード(1D/QRコード)」「RFID(RFタグ)」「GPS」「IoTセンサー」の特性は以下の通りです。

収集技術 識別単位・読み取り方式 リアルタイム性 主な適正用途・導入条件
バーコード / QR ハンディ端末による1件ずつの手動スキャン 拠点通過時(スキャン時) 小口配送・路線便の標準運用。低コストで導入可能
RFID(ICタグ) ゲート通過等による一括・非接触読み取り 拠点通過時(自動読み取り) カゴ車・パレット管理、高価格帯商品の検品自動化
GPS 車載器・スマホによる自動位置情報の取得 常時(数分毎の自動更新) 幹線輸送、チャーター便、配送車両の動態管理
IoTセンサー 温度・湿度・衝撃・位置データの自動計測 常時(定期的な自動通信) 医薬品・精密機器・食品など温調・品質管理荷物

単一の技術のみで輸配送の全工程をカバーすると、設備コストや作業負荷の観点から非効率が生じるケースがあります。例えば、月間3,000件の小口出荷を扱う3PL事業者の場合、個々の段ボール管理には低コストなバーコードスキャンを採用し、幹線輸送を担う大型トラックにはGPS車載器を搭載して拠点間の位置を自動追跡する運用が一般的です。現場の荷姿や輸配送形態に応じて技術を組み合わせることで、投資コストを最小限に抑えた追跡基盤を構築できます。

荷札番号(問い合わせ番号)を基軸とした集荷から配達完了までのデータフロー

荷札番号(問い合わせ番号)は、荷主・物流事業者・受取人の間で貨物データを特定・照合するためのユニークIDです。データ収集からステータス反映までの標準的なデータフローは以下の手順で進行します。

  • 1. 集荷およびデータ紐づけ:ドライバーが荷物を引き取る際、ハンディターミナルやスマートフォンアプリで荷札番号をスキャンし、「集荷完了」ステータスと発生時刻・担当者IDを中央サーバーへ送信。
  • 2. 中継拠点(ハブ・ターミナル)通過:配送センターへの到着時および仕分け出荷時にラベルを再スキャンし、「拠点到着」「中継通過」の進捗データを更新。
  • 3. ラストワンマイル(配達持ち出し):最終営業所から配達車両へ積載される際、「配達中(持ち出し中)」のステータスへ移行。
  • 4. 配達完了・受領証跡の登録:納品先での引き渡し時に、受領印のサイン入力や電子写真撮影を行い、「配達完了」データを送信。

このデータフローにおいて、不在・遅延・持ち戻り・破損といった例外ステータスの迅速な処理が業務効率を左右します。積雪や道路工事による配送遅延が発生した場合、ドライバーが車載端末から「遅延理由コード」を入力することで、データベースを介して荷主用管理画面へ即座に状況が共有されます。電話による個別確認では1件あたり5分〜10分要していた状況把握が画面上の確認に置き換わり、現場の対応工数を削減します。

「出荷追跡」と「貨物追跡」の相違点(倉庫内工程と輸配送工程の境界)

実務において混同されやすい「出荷追跡」と「貨物追跡」は、管理対象となる工程と管轄システムが異なります。

「出荷追跡」は倉庫内における商品移動の管理であり、WMS(倉庫管理システム)が主導します。受注データに基づいて商品が保管棚からピッキングされ、検品・梱包を経て出荷待機エリアへ配置されるまでの進捗を追跡します。管理の軸となるのは商品コード(JANコード等)やロケーション番号です。

対して「貨物追跡」は、商品が倉庫からトラックへ積載され、目的地へ届くまでの輸配送工程を対象とし、貨物追跡システムやTMS(輸配送管理システム)が管轄します。ここでは商品コードではなく、配送単位として発番された「荷札番号」が管理軸となります。

両者の境界線は「出荷検収を終え、集荷トラックへ引き渡された瞬間」です。WMS側で出荷完了の確定処理が行われると、そのデータがAPI連携やCSV取り込みを通じて貨物追跡システムへ引き継がれます。WMSと貨物追跡システムをシームレスに連携させることで、「倉庫での作業遅延」なのか「路上での輸送遅延」なのかを客観的に切り分けることが可能になります。

TMS・WMS・基幹システム(ERP)と貨物追跡システムの違いと連携構造

ERP、WMS、TMS、そして貨物追跡システムは、いずれも物流データの可視化を担いますが、管理対象となる領域やデータ連携の軸となるID(識別コード)が明確に異なります。各システムが扱う「追跡のキー情報」と役割の差異は以下の通りです。

システム種別 管理領域 追跡軸・キー情報 主な役割と機能
ERP(基幹システム) 全社業務(受注〜請求) 受注番号・顧客ID 売上・在庫・受発注データの統合管理
WMS(倉庫管理システム) 倉庫内作業(入荷〜出荷) JANコード・ロケーション・荷札番号 在庫精度維持、ピッキング・梱包・ラベル発行
TMS(輸配送管理システム) 輸送・配送(倉庫ゲート〜納品先) 車両ID・配送ルート・伝票番号 配車計画、積載率最適化、運行動態管理
貨物追跡システム 配送中(ラストワンマイル) 荷札番号(追跡番号) 荷物の現在地可視化、配送完了ステータス更新

倉庫管理システム(WMS)と輸配送管理システム(TMS)との機能的境界

WMSとTMSの明確な境界線は、商品が梱包され「倉庫の出荷バースで運送会社へ引き渡される瞬間」です。WMSは倉庫内の作業品質と効率を高めるシステムであり、出荷指示に基づいて梱包を終えた段階で配送用の荷札番号を出力します。一方でTMSはその荷札番号や配送先情報を引き継ぎ、トラックが倉庫を出発してから納品先に届くまでの動態を管理します。

この業務境界でデータが分断されると、問い合わせに対する手作業での照会作業が発生します。例えば月間5,000件の出荷を処理する事業者の場合、WMS側で出荷完了となっていてもTMSや配送業者のシステムにデータが反映されるまでにタイムラグがあると、カスタマーサポートが倉庫と配送会社の両方に電話で確認する負担が生じます。

自社配送網を持たない企業が配送状況の可視化を実現するには、WMSで採番された荷札番号を確実にTMSへ連携し、輸配送プロセス全体の起点として紐付けるシステム設計を順守することが基本手順となります。

自社システム(ERP・TMS)と配送業者の貨物追跡 APIを連携させる仕組み

問合せ対応をセルフサービス化(受取人自身によるWEB照会)して業務負担を軽減するには、自社のERPやTMSと大手配送業者(ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便など)の追跡用APIを自動連動させる仕組みを構築します。

CSVファイルによる夜間バッチ連携では配送遅延や不在持ち戻りなどの状態変化がリアルタイムに反映されないため、Web APIを活用したデータ自動同期の手順を組み込みます。

  • 1. 荷札番号の紐付けとデータ同期:WMSでの出荷検品時に発行された荷札番号が、受注データ(ERP/OMS)およびTMSへリアルタイムで登録される。
  • 2. APIによる定期ステータス取得(ポーリング):TMSや追跡システムが、配送業者のサーバーに対してAPIリクエストを定期送信(15分〜1時間間隔)し、最新ステータスを取得する。
  • 3. 配送状態の自動反映とアラート検知:取得したステータスを自社データベースに自動反映し、「配送遅延」や「住所不明」などの例外ステータス検知時に管理画面上にアラートを表示する。

月間1,000件以上の出荷を行うEC事業者において追跡API連携を導入した結果、1件あたり平均3〜5分を要していた配送状況確認の問い合わせ対応が自動化され、サポート作業時間を8割削減した実績があります。

荷主・EC事業者・物流事業者が貨物追跡システムを導入・強化すべき3つの実務メリット

【荷主・EC】問い合わせ対応件数の削減とエンドユーザー向けセルフサービス化によるCX向上

出荷後の「商品がいつ届くか」という顧客問い合わせは、カスタマーサポート(CS)の主要な工数負荷となっています。荷札番号管理と連動した貨物追跡システムを導入することで、問い合わせ対応のセルフサービス化を図れます。

月間3,000件の出荷を処理するEC事業者において、従来は全注文の約15%に当たる450件の配送確認問い合わせが発生していました。1件あたり追跡サイトでの確認と返信に平均5分を要し、毎月37.5時間の対応コストが発生している状態でした。

出荷完了メールやマイページ上に配送追跡用リンクとステータス画面を自動反映させる仕組みを構築することで、ユーザー自身が配送進捗を確認可能になります。これにより問い合わせ件数は約8割削減され、月間のCS対応工数を7.5時間まで圧縮できるため、顧客のストレス解消とカスタマーエクスペリエンス(CX)向上につながります。

【物流事業者・運行管理者】配送遅延・トラブルのリアルタイム検知とリカバリーの早期化

配送中の道路渋滞や悪天候、納品先での荷待ちによる遅延は、配送品質低下の直接的な要因です。電話によるドライバーへの問合せや事後報告に頼る運用では、トラブル発生後のリカバリーが遅れる課題がありました。

GPS機能や車載端末と連携したTMSの貨物追跡機能を運用することで、全車両の現在地、予定ルート、納品指定時間をシステム上で一元管理します。走行ルートからの逸脱や、到着予測時刻が指定時間をオーバーした段階で運行管理画面に自動アラートが通知される仕組みを整えます。

保有車両50台を運用する運送事業者では、遅延アラートの検知により到着30分前に納品先へ第一報を入れるとともに、周辺の空き車両へ迂回指示を出す体制を構築しています。初動対応が迅速化することで、納品先からのクレーム件数を抑制し、運行管理業務の標準化を達成できます。

【物流DX推進】輸配送データの可視化による2026年物流課題への対応方針

改正物流効率化法に基づき、特定荷主や特定貨物自動車運送事業者には荷待ち・荷役時間の削減や運行実績データの管理・報告が求められています。輸配送プロセス全体のデータを蓄積・活用する体制の構築が必要です。

データ可視化がもたらす現場改善の実務成果は以下の通りです。

対象業務 従来の現場課題 データ可視化による改善内容 実務上の具体的な成果
荷待ち・荷役時間の把握 手書きの運行日報に依存し、待機時間が不透明 荷札番号やGPS追跡と連動し、入退館時刻を自動記録 特定納品先での長時間待機を数値で特定し、改善協議の根拠として活用
車両の積載効率管理 配車担当者の経験に頼り、復路の空車が発生 動態データと積載量のリアルタイム可視化 共同輸送や帰り便の手配を迅速化し、運行1本あたりの積載率を向上
法規制に伴う定期報告 年次報告の集計作業に膨大な手作業が発生 日々の運行・輸送実績データを自動蓄積し集計 中長期計画の進捗管理や定期報告書作成の事務工数を削減

可視化によって得られた走行ログや作業時間データは、法令順守のみならず、自社の輸配送ネットワークを再構築するための定量的根拠として活用できます。

自社に最適な貨物追跡ソリューションを選定・構築する4ステップ

貨物追跡システムを選定・構築する際は、求める可視化の精度、協力会社の運行体制、既存システムとの接続性を順を追って評価する手順を進めます。

ステップ1・2:自社に必要な可視化レベル(拠点通過検知 vs GPSリアルタイム追跡)と対応キャリアの選定

ステップ1:自社に必要な可視化の精度を定義する
荷主や受取人に対してどの粒度で配送状況を開示すべきかを整理します。可視化の手法は「拠点通過検知」と「GPSリアルタイム追跡」に分かれます。

可視化レベル 主な追跡方法 メリット・コスト感 適している配送形態
拠点通過検知 バーコードスキャン・荷札番号連携 初期・月額費用が低い / 現場負荷小 小口路線便を利用するEC・B2C配送
GPSリアルタイム追跡 車載デジタコ・スマホGPS位置情報 分単位で位置・遅延を把握 / コスト高 自社便・チャーター便・緊急資材配送

拠点通過検知は主要運送会社の荷札番号管理と連動し、出荷・輸送中・配達完了といった単位で状態を把握します。B2C通販等で標準採用されていますが、拠点間移動中の詳細位置やリアルタイムの道路渋滞までは把握できません。一方、GPSリアルタイム追跡は数分おきに位置情報を取得し、到着予想時刻(ETA)を精度高く算出します。精密機器や医薬品配送で有効ですが、端末費用および通信費が発生します。

ステップ2:対応キャリアの網羅性を確認する
利用している配送キャリアをカバーできるか検証します。大手路線便事業者(ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便等)を利用している場合、追跡API連携により荷札番号データを一括取得可能です。専属チャーター便や地方協力会社を併用する場合は、専用アプリや手動入力の運用に協力会社が対応可能かを確認する必要があります。

ステップ3・4:既存システム(TMS・ECカート)とのAPI連携可否と現場運用負荷の評価

ステップ3:既存システムとのAPI連携可否と仕様変更リスクの評価
稼働中のWMS、TMS、受注管理システム(OMS)、ECカート(Shopify、EC-CUBE等)とリアルタイムでAPI連携できるかを検証します。荷札番号が自動同期され、受取人向け画面に追跡URLが自動反映される仕組みを構築することで、手作業でのCSVインポート業務を排除できます。

なお、配送キャリア側のAPI仕様変更リスクへの備えも必要です。キャリア側のシステム刷新時に、システムベンダーが追加改修費用なしで対応するか、あるいは保守範囲外となるかを事前に契約内容で確認しておくことが運用上のリスク回避につながります。

ステップ4:現場の運用負荷と教育コスト・導入効果の客観的評価
日当たり1,000件の出荷を行う現場で、追加のスキャン作業により1件あたり15秒の作業時間が増加した場合、1日あたり約4.2時間分の工数が新たに発生します。作業負担の増加は入力漏れや誤操作を招く要因となります。

ハンディ端末のワンタップ操作など直感的なUI設計を選択し、1〜2週間程度の研修期間を設定して現場定着を図ります。「問合せ対応の自動化による削減工数」が「現場の入力作業・端末費用」を上回るROI(投資対効果)が得られるかを基準にしてシステム構成を確定させます。

貨物追跡システム導入・刷新に向けた実務評価チェックリストと次のアクションロードマップ

貨物追跡システムの導入や刷新を進める際は、自社の配送体制やシステム環境に対する適合性を定量評価し、段階的なロードマップに沿って実施します。

システム選定・API連携における確認項目チェックリスト(機能・拡張性・セキュリティ)

システム選定時は、以下の実務チェックリストを用いて要件の充足度を評価します。

評価カテゴリ 確認項目 判定基準・評価ポイント 実務上の影響・注意点
機能・運用 荷札番号管理とマルチキャリア対応 主要な路線便・宅配業者の荷札番号を一元管理できるか。 事業者ごとに異なるステータス体系が統一コードに変換されない場合、状況の判定漏れが生じる。
連携性 TMS・WMSとのAPI・CSV連携 既存のTMSデータやWMSの出荷実績と自動で双方向連携できるか。 API非対応で手動CSV連携に依存する場合、出荷ピーク時にデータ反映の遅延が発生する。
拡張性・顧客体験 セルフサービス化と遅延通知 受取人向けの専用追跡ページを提供できるか。遅延発生時に自動通知できるか。 配送状況の公開により、コールセンター等への問い合わせ件数が直接削減される。
セキュリティ アクセス権限とデータ保護 閲覧権限を細かく制御できるか。通信および保管データの暗号化(TLS/AES256)に対応しているか。 個人情報漏洩を防ぐため、IPアドレス制限や2段階認証の有無の確認が必要。

月間5,000件の出荷を行う荷主企業の場合、配送ステータス取得をAPI経由で15分間隔で自動実行することで、確認作業時間を日次で約2時間削減できます。仕様書上の対応有無だけでなく、データ更新周期や通信エラー時の再試行ロジックまで評価することが選定のポイントです。

立場別(荷主・物流会社・EC事業者)の導入ロードマップ

立場ごとの段階的な導入ステップを以下のように策定してプロジェクトを進めます。

対象領域 Phase 1:現状課題の洗い出しと要件定義 Phase 2:システム選定・連携テスト Phase 3:運用開始・効果検証
荷主企業 運送会社別の配送問い合わせ件数と遅延要因の集計。追跡データ統合要件の整理。 既存TMS・WMSからの出荷データ出力テスト。追跡システムのAPI接続検証。 荷主向けポータルの公開。遅延時の自動メール通知運用開始と対応時間削減の測定。
物流会社 自社便・協力会社便の運行状況の可視化課題を抽出。車載器・アプリ等との接続確認。 動態管理システムやTMS貨物追跡機能との連動確認。ドライバー向け操作テスト。 運行管理者による一元監視の開始。配送トラブル時の早期検知体制の確立。
EC事業者 購入者からの配送問い合わせ割合の把握。追跡画面のUI要件策定。 自社カートシステムと追跡APIの連携。荷札番号管理ロジックの紐付け確認。 発送完了メールへの追跡URL自動挿入。セルフサービス化による問い合わせ削減率の評価。

Phase 2(連携テスト)からPhase 3(本運用)へ移行する際、カートシステムで発行された荷札番号と追跡システムの連携データのズレを防ぐため、特定の配送事業者や限定エリアを対象とした1〜2週間のパイロット運用を挟むテスト手順を推奨します。

よくある質問(FAQ)

Q. 貨物追跡システムとは何ですか?

A. 貨物追跡システムとは、荷札番号を軸に荷物の配送状況を可視化する仕組みです。バーコードやGPS、IoTなどの技術を用いて、集荷から配達完了までのデータをリアルタイムに収集・管理します。配送プロセスの透明化により、荷主やエンドユーザーへの迅速な情報提供と物流現場の業務効率化を実現します。

Q. 「出荷追跡」と「貨物追跡」の違いは何ですか?

A. 主な違いは可視化する対象工程の境界です。出荷追跡は主に倉庫内でのピッキングや梱包といった「出荷準備工程」を対象とします。一方、貨物追跡は倉庫を出荷した後の「輸配送工程(集荷から配達完了まで)」を追跡します。自社業務の課題が倉庫内か配送中かによって重点を置くべきシステムが異なります。

Q. 貨物追跡システムを導入するメリットは何ですか?

A. 荷主やEC事業者にとっては、問い合わせ対応の削減と顧客体験(CX)の向上が最大のメリットです。顧客が自ら配送状況を確認できるためサポート負荷が減少します。また、配送遅延などのトラブルをリアルタイムで検知し早期にリカバリーできるため、物流DX推進や課題解決にも寄与します。

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