熊本地震を踏まえ自動車の安全・環境基準適用を2ヶ月延期
熊本地震により自動車の生産関連企業が被災し生産遅れが生じていることから、国土交通省は2026年9月1日より継続生産車に適用される予定だった安全・環境基準の適用期日を、特例措置として同年11月1日へ2ヶ月間延期することを公表しました。
被災による生産遅延と受注済み車両への影響
自動車は受注から納車までに一定期間を要するため、自動車メーカーは生産期間を考慮して受注を行っています。しかし、熊本地震により自動車生産関連企業が被災したことで生産遅延が発生し、2026年9月以降に適用される新基準の期日までに受注済み車両の生産が完了しない事態が生じたため、特例措置として適用日の延期が決定されました。
継続生産車に対する保安基準適用の位置づけ
自動車の保安基準改正では、新規に認可を受ける新型車へ先行適用された後、既に量産・販売されている継続生産車へ順次新基準が適用される仕組みとなっています。適用時期は「道路運送車両の保安基準第二章及び第三章の規定の適用関係の整理のため必要な事項を定める告示」で規定されていますが、大規模災害によるサプライチェーン寸断を受けて期日の見直しが行われました。
対象となる関係事業者
- 自動車メーカーおよび自動車部品サプライヤー
- 被災等により生産遅延の影響を受けている製造事業者。
- 商用車・乗用車を発注・導入する運送事業者・荷主企業
- 納車待ちの車両を抱える事業者。
適用が延期される主な安全・環境基準
- 継続生産車に対する新基準の適用延期
- 令和8年9月1日適用予定だった基準の適用期日が令和8年11月1日に延期されます。
- 延期対象となる主な基準
- 軽油を燃料とする自動車の国際調和排出ガス・燃費試験法の導入
- 空気入りゴムタイヤの表示義務化等および取付要件の適用対象拡大
- デジタルキー要件の導入
- 電動パーキングブレーキの自動作動要件追加
- 乗用車等の衝突被害軽減ブレーキの義務化
- サイバーセキュリティ性能の義務化およびソフトウェアアップデート性能の義務化
- 衝突時の歩行者頭部保護性能要件強化(試験領域の拡大等)およびヘッドレストの乗員保護性能要件強化
- 軽油を燃料とする自動車の排出ガス規制強化
- 乗用車等への事故情報計測・記録装置の義務化
適用時期
| 事項 | 日付 | 補足 |
|---|---|---|
| 道路運送車両の保安基準関連告示の一部改正(公布・施行) | 令和8年8月 31 日 | |
| 継続生産車に対する安全・環境基準の適用(延期後期日) | 令和8年 11 月 1 日 | 当初予定の令和8年9月1日から延期 |
※ 日付は文書本文に記載されているもののみ掲載しています。
サプライチェーン寸断リスクと調達レジリエンスの重要性
- サプライチェーン寸断リスクと調達の強靭化
- 自動車は約3万点の部品で構成されており、車載マイコン等の特定部品を供給するサプライヤーの被災が完成車全体の生産停止を招く構造的課題があります。
- JIT(ジャストインタイム)生産方式による在庫圧縮は有事における単一障害点(SPOF)となりやすいため、深層調達先の可視化や戦略的バッファ在庫の確保、複数購買(デュアルソーシング)などのレジリエンス強化が求められています。
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出典
- 発出元: 物流・自動車局 車両基準・国際課
- 文書番号: 記載なし / 発出日: 令和8年8月 31 日
- 報道発表資料(PDF)
- 掲載ページ
- 報道発表
免責
本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、法的助言ではありません。個別の対応については行政機関の公式情報をご確認のうえ、必要に応じて専門家にご相談ください。
