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Home > 輸配送・TMS> ハコベルが全国48社のJITBOX網と提携|中量貨物の運賃を変動費化
輸配送・TMS 2026年10月12日

ハコベルが全国48社のJITBOX網と提携|中量貨物の運賃を変動費化

ハコベルが全国48社のJITBOX網と提携|中量貨物の運賃を変動費化

ハコベル株式会社は2026年10月7日、ボックスチャーター株式会社と加盟店契約を締結し、運送手配プラットフォーム「ハコベル運送手配」において「JITBOXチャーター便」および「JITパレットチャーター便」の取り扱いを同年11月より開始すると発表しました。全国48社の運送会社が参画するかご台車・パレット単位の共同輸配送網を自社システムに組み込み、トラック1台を満載にできない中量ロット貨物の手配に対応します。

ハコベルとボックスチャーターの提携内容と手配網の統合

ハコベル株式会社は、荷主と運送会社を直接マッチングするプラットフォーム「ハコベル運送手配」を運営し、一般貨物の中型・大型トラックを中心とした貸切便の手配ネットワークを展開してきました。同サービスを利用する累計荷主アカウント数は10万件を超えています(2026年10月時点)。

今回のボックスチャーター株式会社との加盟店契約により、従来提供してきたトラック1台単位の貸切便(チャーター便)に加え、かご台車1台単位またはパレット1単位で運送を委託できる共同輸配送サービスがプラットフォーム上で発注可能になります。

提携の概要とサービス仕様

本提携によって「ハコベル運送手配」に追加されたサービス内容と運用体制は以下の通りです。

項目 詳細内容
提携発表日 2026年10月7日
提供開始時期 2026年11月より順次開始
提携形態 ハコベル株式会社によるボックスチャーター株式会社の加盟店契約締結
対象サービス JITBOXチャーター便、JITパレットチャーター便
輸送単位 ボックス(内寸104×104×170cm、積載重量500kg等のかご台車)単位、パレット単位
ネットワーク規模 全国の加盟運送会社48社(2026年5月時点)による共同運行網
主な配送仕様 時間帯指定配達、集荷・配達時のゲート車対応、積み替え時の荷扱い低減

参考記事: ハコベルとは?荷主と運送会社を直接つなぎスポットから定期便まで手配できる配車マッチング

中量ロット輸送が抱えていた手配の空白領域

荷主企業の物流現場では、出荷ロットの規模に応じて輸送手段を選択します。一般的に、ダンボール数箱程度の少量貨物であれば宅配便などの個建て配送が適しており、10トン車や4トン車を満載にできる大口貨物であれば貸切便を手配します。

しかし、パレット2〜4枚やかご台車数台分といった「個建て配送では運賃が割高になり、貸切便では積載スペースが余る」中量ロット貨物は、手配手段が限られていました。特積み便(路線便)では混載による荷崩れや破損リスク、集荷締め切り時間の制約が課題となりやすく、貸切便を手配した場合は空きスペース分の運賃を負担することになり、容積・重量あたりの輸送コストが上昇します。

ボックスチャーターが展開するJITBOXチャーター便は、専用のボックスキャビネットに荷物を施錠して輸送するため、混載輸送でありながら貸切便に近いセキュリティと定時性を確保できる特徴を持ちます。ハコベルがこのネットワークを自社手配網に加えることで、荷主は物量に応じた輸送モードの最適選択が可能になります。

参考記事: チャーター便とは?混載便との違い・費用相場から法改正下の実務戦略まで徹底解説

物流サプライチェーン各層への具体的な実務影響

マッチングプラットフォームによる共同輸配送ネットワークの取り扱いは、荷主企業、運送事業者、プラットフォーマーの三者における実務オペレーションに直接的な変化をもたらします。

製造業者・荷主企業における輸配送コストの変動

製造業者や卸売業者にとって、中量ロット貨物の輸送コスト見直しが容易になります。従来は出荷量がトラック1台分に満たない場合でも、納品時間の厳守や製品保護を優先して4トントラックをチャーター手配するケースが散見されました。

ハコベルの画面上からボックス単位・パレット単位の共同輸配送が選択可能になることで、荷量に応じた運賃の変動費化が進みます。例えば、パレット3枚分の製品を出荷する際に、4トン車貸切運賃を全額支払うのではなく、パレット3枠分の運賃枠で手配を完結させることが可能です。これにより、積載率が低い状態でのチャーター発注に伴うコストロスを抑えられます。

参考記事: 共同配送とは?仕組みと混載便との違い・導入メリットをわかりやすく解説

運送事業者における幹線積載率と集荷拠点の稼働

ボックスチャーターに加盟する48社の運送事業者側では、ハコベルの抱える10万件以上の荷主アカウントからの貨電流入が見込まれます。かご台車や標準パレットを用いた共同輸配送は、異なる荷主の荷物を同一車両内で整然と積み付けできるため、幹線輸送における空間充填率の向上に直結します。

特に地方と都市部を結ぶ定期幹線便において、残余スペースをボックス単位で埋めることができれば、運行あたりの実質積載率が高まり、車両あたりの売上効率が向上します。また、かご台車輸送は荷役作業のロールオン・ロールオフが可能なため、ドライバーの手荷役作業時間を削減し、発着拠点での荷待ち・荷役時間の短縮にも寄与します。

参考記事: 積載率とは?計算方法や実車率との違い・改善に向けた実践アプローチを解説

物流SaaS・マッチング基盤の取扱領域の拡張

デジタル配車プラットフォームの領域では、単に空き車両と荷物を個別に引き合わせるスポットマッチングから、既存の共同輸配送インフラをAPIや加盟店契約を通じて束ねる統合型手配基盤への移行が進んでいます。

ハコベルは2022年8月にセイノーホールディングス(出資比率50.1%)とラクスル(出資比率49.9%)の共同出資会社となり、リアルの幹線網・特積み網を持つセイノーグループの物流アセットとの親和性を高めてきました。今回のボックスチャーター網の統合により、軽貨物から一般貸切便、そしてユニット単位の共同配送までを網羅する手配ポートフォリオが完成し、荷主に対する輸送モードの最適提案力が強化されます。

参考記事: 積合(あいのり)とは?配送コスト削減の仕組みと混載便との違いを解説

LogiShiftの視点:ユニットロード前提の輸送モード再編

物流手配の現場では長年、「1台まるごとのチャーター」か「1個単位の宅配・特積み」という両極端な選択肢に業務プロセスが縛られてきました。今回の提携が示しているのは、中量ロット領域における「ユニットロード(かご台車・パレット)を基軸としたシェアリング網」のデジタル実装です。

2024年4月からの自動車運転業務に対する時間外労働上限規制(年960時間)の適用により、トラック1台あたりの運行コストは構造的に上昇しています。積載率が50%を下回るようなチャーター運行を継続することは、運賃負担側にとっても運送会社側にとっても収益性を圧迫する要因となります。

今後は、荷主側が自社の出荷ロットを「ボックス内寸(104×104×170cm)」や「1100×1100mmパレット」のモジュール規格に合わせて標準化できるかどうかが、運賃交渉力および調達力を左右します。デジタル手配画面でユニット単位の混載が即時発注できるようになる環境下では、荷姿をユニット規格へ適合させた荷主から順に、輸送コストの最適化が進むことになります。

明日から意識すべきこと

荷主企業および運送事業者の実務担当者が着手すべき具体的なアクションは以下の通りです。

  1. 直近3カ月間のチャーター便出荷実績から積載率50%未満の運行を抽出する

4トン車や大型車を手配しながら容積・重量の半分以上が空室だった便を特定し、パレット換算またはかご台車換算での荷量を算出します。

  1. 出荷製品の梱包外装がパレット・かご台車の規格寸法に適合するか照合する

JITBOXの有効内寸やT11型パレットに積載した際、荷崩れやはみ出しなくユニット化できる荷姿であるかを確認します。

  1. デジタル手配ツールにおける見積もり・発注フローの切り替え条件を定義する

ロット数に応じて「何パレット以下はユニット共同配送」「何パレット以上は専従チャーター」という発注基準ルールを社内の配車担当者間で統一します。

出典: LOGI-BIZ online
出典: ハコベル株式会社 プレスリリース(PR TIMES)
出典: ラクスル株式会社 プレスリリース

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監修者プロフィール
松本 章

松本 章

大手コンサルティングファームにてSCM(サプライチェーン・マネジメント)改善に従事。 その後、物流系スタートアップの経営メンバーとして事業運営に携わり、業界の課題解決を目指してLogiShiftを立ち上げ。 現在は物流DXメディア「LogiShift」を運営し、現場のリアルとテクノロジーを融合させた視点から情報発信を行っている。

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