Skip to content

LogiShift(ロジシフト)

  • 物流DX・トレンド
  • 倉庫管理・WMS
  • 輸配送・TMS
  • 政策動向
  • ツール紹介
  • 統計分析
  • 用語辞典
Home > 倉庫管理・WMS> 日本GLPが大阪に2.9万㎡施設竣工|あらた専用で荷役短縮
倉庫管理・WMS 2026年10月29日

日本GLPが大阪に2.9万㎡施設竣工|あらた専用で荷役短縮

日本GLPが大阪に2.9万㎡施設竣工|あらた専用で荷役短縮

日本GLPは2026年10月28日、大阪市東住吉区において延床面積2万8,612.12㎡の先進的物流施設「Marq 大阪4」を竣工しました。本施設は大手日用品卸の株式会社あらたが一棟全体を「関西新センター(仮)」として利用し、2028年春の稼働に向けて4層吹抜けの自動ラック倉庫エリアを活用した自動化設備を導入します。

「Marq 大阪4」の施設スペックと自動化前提設計の全貌

「Marq 大阪4」は、日本GLPが推進する「GLP大阪市東住吉区まちづくりプロジェクト」において、「Marq 大阪3」に続いて完成した2棟目の物流施設です。土地区画整理事業の一環として公園や商業施設との共生を図りながら開発が進められました。

構造から自動化を組み込んだハードウェア仕様

本施設は、汎用的な倉庫スペックにマテハン設備を後付けする従来型の手法とは異なり、建築計画の初期段階から自動化機器の導入を前提とした設計が施されています。

倉庫内の保管エリアからはブレース(筋交い)構造を排除しており、柱間に遮蔽物がない空間を確保しました。これにより、無人搬送車(AGV)や自律走行搬送ロボット(AMR)、コンベヤラインなどの平面レイアウトを阻害せず、自動マテハン設備を全面配置できます。

さらに、施設内部にあらかじめ「4層吹抜けの自動ラック倉庫エリア」を計画・構築しています。地上4階建てのボックス型構造を縦方向に貫く空間を設けたことで、高層パレット自動倉庫(AS/RS)や高速スタッカークレーンなどの立体マテハンを建屋工事完了後からスムーズに組み込める仕様となっています。

項目 詳細仕様・数値 現場運用における実務的利点
施設名称 Marq 大阪4 株式会社あらたの専用施設「関西新センター(仮)」
所在地 大阪府大阪市東住吉区矢田5丁目4-18 大阪都心部・主要高速ICまで20〜30分圏内
敷地面積 / 延床面積 17,754.16㎡ / 28,612.12㎡ 関西地区におけるあらた最大の配送拠点規模
構造・規模 地上4階建て、耐震S造(ボックス型) 地震時の荷崩れ・設備破損リスクを抑える堅牢設計
床荷重 / 有効天井高 1.5t/㎡ / 5.5m 重量物保管と立体的な荷役スペースの確保
垂直搬送設備 荷物用エレベーター2基 上下階への円滑な貨物移動
トラックバース仕様 オーバースライダー高さ5.2m ウイングトレーラーによる直接荷役に対応
工期スケジュール 2025年4月着工 / 2026年10月末竣工 2028年春にあらた新センターとして稼働予定
設計・施工 株式会社鴻池組 先進的物流施設の施工実績に基づく特殊構造対応
環境・BCP仕様 浸水対策受変電設備、LED、太陽光発電(予定) ZEB Ready、BELS 6Star取得、CASBEE取得予定

大型車両の入出庫を早めるトラックバース設計

トラックバースのオーバースライダー開口部には、すべて高さ5.2mの大型仕様が採用されました。一般的な物流施設におけるバース開口高(約4.0〜4.5m)では進入が難しかったウイングトレーラーの荷役に対応しています。

ウイングを開いた状態でのフォークリフト作業やパレット積み下ろしが一括して行えるため、1台あたりの接車・荷役時間が短縮されます。荷物の積み下ろしを屋外で行う必要がなく、雨天時の荷濡れリスクも排除されています。

都心ラストワンマイルと広域幹線を結ぶ交通網

本施設は、内陸部と湾岸部の中間に位置する東住吉区矢田に立地し、複数の幹線道路および高速道路への接続性に優れています。

  • 阪神高速1号環状線「西船場JCT」まで約12km(大阪都心部まで約20〜30分)
  • 近畿自動車道「松原JCT」まで約6km
  • 近畿自動車道「東大阪JCT」まで約16km
  • 阪神高速4号湾岸線「南港中IC」まで約12km

大阪市内中心部へのラストワンマイル配送網にとどまらず、阪神高速大和川線を経由した奈良・和歌山方面への広域配送にも対応可能です。さらに、大阪南港や関西国際空港へのアクセスを活かして、チルド品などの輸出入貨物や航空貨物の流通拠点としても機能する地理的条件を備えています。

近鉄南大阪線「矢田駅」から徒歩約10分、大阪シティバス「矢田行基大橋」停留所から徒歩約1分と公共交通機関の利便性が高く、周辺に住宅密集地が広がることから、庫内作業員の通勤負荷が低い立地です。

参考記事: マテハンの基本と活用法|現場の自動化・省人化を推進する機能と導入手順

株式会社あらたの拠点戦略と関西共同配送網の進展

「Marq 大阪4」を一棟丸ごと賃借する株式会社あらたは、千葉県八千代市の「Marq 八千代4」に続いて日本GLPの施設に入居するリピートカスタマーです。同社は本拠点を「関西新センター(仮)」と位置付け、2028年春の本格稼働に向けて庫内エンジニアリングを進めています。

日用品卸の多品種・小口仕分けに対する設備導入

日用品卸のオペレーションでは、シャンプーや洗剤、化粧品、紙製品など、形状・重量・荷姿が大きく異なる数万点単位のSKU(最小管理単位)を取り扱います。出荷先となるドラッグストアやスーパー、ホームセンターからは、店舗ごとの棚割りに合わせたカテゴリー別納品や小口高頻度配送が求められます。

あらたは「関西新センター(仮)」の4層吹抜けエリアに自動ラック倉庫を組み込み、パレットおよびケース単位の高密度保管と高速出庫を実現する計画です。あわせて、自動仕分け機(ソーター)や搬送ロボットを導入し、ピッキング作業員の歩行距離削減と荷役作業の省力化を推進します。

ライバル企業との共同配送を支えるハブ機能

あらたを取り巻く事業環境において、同業最大手である株式会社PALTACとの協調の動きが進んでいます。両社は持続可能な流通インフラの構築を目的として、2025年7月より西関東エリアでドラッグストア等の配送先を対象とした共同配送を開始しました。

この西関東での配送効率化成果を受け、両社は共同配送の対象地域を関西エリアへ拡大することを発表しています。競合関係にある卸同士が同一トラックへ商品を混載して積載率を高める取り組みにおいて、出荷時間の厳守と正確なユニットロード化は不可欠です。

あらたが関西最大の自動化拠点を東住吉区に構えることは、高精度な出荷ソートと迅速なトラック積込みを可能にし、関西圏におけるPALTACとの共同配送オペレーションを物理的に支えるインフラとして機能します。

参考記事: 物流自動化とは?導入メリットや主要設備・失敗しない進め方を徹底解説

サプライチェーン各プレイヤーに生じる運用の変化

日用品卸大手が自動化を前提とした都市近接型拠点を新設した事実は、流通に関わる各プレイヤーの実務フローに直接的な影響を与えます。

卸・流通加工業者:標準ラックの限界を超えた保管効率の獲得

多品種・高頻度配送を担う卸業者にとって、天井高5.5mの標準フロアのみで構成された倉庫では、立体空間の容積利用率に構造上の上限がありました。

「Marq 大阪4」のように4層吹抜けを事前に設けた施設では、建屋の階層仕切りに制約されず、15m以上の高さを活かしたスタッカークレーン式立体自動倉庫を直接立ち上げることが可能です。保管効率が飛躍的に高まるため、地価の高い都市近接エリアであっても坪あたりの保管能力を極大化できます。ピッキングエリアと高密度保管エリアを垂直搬送機やコンベヤで直結させることで、フロア間移動に伴う作業停滞が解消されます。

運送事業者:全高5.2mバースと自動出庫による拘束時間の圧縮

運送事業者にとって、納品時および集荷時の荷待ち・荷役時間の削減は運行計画を維持するための重要課題です。

全高5.2mのオーバースライダーを備えたトラックバースは、ウイングトレーラーの荷台両側面を完全に開放した状態での荷役作業を可能にします。後方ドアのみを開けて順次パレットを降ろす方式と比較し、フォークリフトの進入動線が短縮されるため、積み下ろし時間を大幅に短縮できます。

また、センター側で高層自動ラックから出荷順序通りにパレットやカゴ車を整列出庫するシステムが連動すれば、ドライバーがバースに接車してから出発するまでの滞留時間が大幅に削られます。1運行あたりの拘束時間が短縮されることで、ドライバーの労務管理上限規制に対応しつつ、車両の運行回転率を引き上げることが可能になります。

物流施設デベロッパー:躯体段階からのマテハン最適化が契約の決定打へ

物流不動産開発を手掛けるデベロッパー各社において、テナント誘致の競争軸が立地や床面積の広さから「自動化インフラとの親和性」へと移っています。

従来の標準的なマルチテナント型施設では、フロアごとに均一な天井高と耐荷重を設定し、耐震ブレースが等間隔に配置される設計が一般的でした。しかし、この構造では大型自動倉庫の導入時に階の床スラブを抜く大規模な改修工事が必要となり、ブレース周辺にマテハン設置のデッドスペースが生じます。

日本GLPが「Marq 大阪4」で示した「ブレース排除」や「縦方向の吹抜けエリアの事前設計」は、入居企業側のマテハン導入コストと工期を大幅に抑制します。設計段階から自動化の要件を組み込んだ仕様提示ができるかどうかが、大規模BTS(専用型)案件におけるデベロッパーの成否を分ける条件となっています。

参考記事: プロロジス、最大1000億円で賃貸自動倉庫|初期投資ゼロで設備共有

LogiShiftの視点(独自考察):都市型物流施設における「空間容積」の再定義

専門メディア『LogiShift』の視点から、今回の「Marq 大阪4」竣工が示す物流インフラの構造的転換を考察します。

これまで物流施設のキャパシティは、延床面積(㎡や坪数)という「平面積」で測定されるのが通例でした。しかし、自動倉庫や高層ラックを前提とするオペレーションにおいては、平面積ではなく有効活用可能な「立体容積(立方メートル)」こそが真の生産性を規定します。

日用品卸のように薄利多売でアイテム数が膨大な業態では、消費地に近い都市部に広大な敷地を確保することが土地価格や法規制の観点から困難です。その制約下でスループットを最大化する現実解が、建築設計段階から床スラブを排した多層吹抜け構造による「垂直方向の容積活用」です。

延床面積約2.8万㎡という数値以上に、4層分の高さを一括利用できる自動ラック空間を内包している点に本施設の設計意図があります。マテハンを設備単体として後付けするのではなく、建築躯体そのものを自動機の一部として捉えるアプローチは、今後の都市型高機能倉庫の標準仕様となっていくと考えられます。

荷主・物流担当者が明日から意識すべき実務指針

「Marq 大阪4」の竣工とあらたの拠点開設を踏まえ、自社の物流戦略において点検すべき実務項目は以下の通りです。

  1. 拠点選定における躯体構造チェックの徹底
    今後の倉庫移転や増設の検討時には、床荷重や有効天井高の確認だけでなく、柱間隔や耐震ブレースの配置位置、将来的な立体マテハン導入時の階高改修が可能かどうかの建築図面確認を必須化してください。
  2. 大型トレーラー対応による輸送ロット拡大の検討
    一次輸送の幹線便において、ウイングトレーラーの導入可否を検討してください。荷受け側のバース仕様(開口高5m以上の確保など)を事前に調査し、荷役時間短縮と積載効率向上を両立できる運行ルートを再設計することが有効です。
  3. 競合他社との共同保管・共同配送に向けた入出荷単位の標準化
    あらたとPALTACの事例のように、競合間アライアンスによる共同配送は関西圏でも現実の運用段階に入っています。パレットサイズや外装カートンの表示コード、仕分けルールの標準化を進め、共有型・共同型の物流インフラへ即座に乗り入れられるデータ環境を整えておく必要があります。

出典: 物流(ロジスティクス)ニュース LNEWS
出典: logi-biz.com
出典: logi-today.com
出典: storage-yahoo.jp

Share this article:

日本GLPの最新ニュース・動向を見る →
編集責任者プロフィール
松本 章

松本 章

大手コンサルティングファームにてSCM(サプライチェーン・マネジメント)改善に従事。 その後、物流系スタートアップの経営メンバーとして事業運営に携わり、業界の課題解決を目指してLogiShiftを立ち上げ。 現在は物流DXメディア「LogiShift」を運営し、現場のリアルとテクノロジーを融合させた視点から情報発信を行っている。

関連記事

GLORY OF BRIDGEが倉庫特化の特定技能紹介|1.14万人枠に直結
2026年10月26日

GLORY OF BRIDGEが倉庫特化の特定技能紹介|1.14万人枠に直結

佐川グローバルロジスティクスが7048坪の拠点開設、2拠点集約で横持ちゼロへ
2026年8月3日

佐川グローバルロジスティクスが7048坪の拠点開設、2拠点集約で横持ちゼロへ

ダイヤモンド編集部試算、借換金利1%上昇で倉庫19社に迫る財務リスク
2026年9月15日

ダイヤモンド編集部試算、借換金利1%上昇で倉庫19社に迫る財務リスク

広告枠募集 物流専門メディアLogiShift2万円〜 媒体資料を無料ダウンロード »
表示できるコメントはありません。

LogiShift

物流担当者と経営層のための課題解決メディア。現場のノウハウから最新のDX事例まで、ビジネスを加速させる情報をお届けします。

カテゴリー

  • 物流DX・トレンド
  • 倉庫管理・WMS
  • 輸配送・TMS
  • マテハン・ロボット
  • サプライチェーン

もっと探す

  • 政策動向
  • ツール紹介
  • 企業DB
  • 海外トレンド
  • 事例
  • 統計分析
  • 物流用語辞典

サイト情報

  • 運営者情報
  • お問い合わせ
  • 媒体資料
  • プライバシーポリシー
  • TechShift
  • ConShift

© 2026 LogiShift. All rights reserved.