第15回「繋離船作業に係る安全問題検討会」の開催概要
国土交通省港湾局および海事局は、2026年9月29日に第15回「繋離船(けいりせん)作業に係る安全問題検討会」を開催すると発表しました。船舶が岸壁へ接岸・離岸する際の繋離船作業における安全対策の推進を目的に、係留索の破断事象に関する調査報告や、外国船舶に対する安全啓蒙活動について議論が行われます。
係留ロープ破断による人命リスクと検討会の経緯
繋離船作業は、繋船ボートで本船からロープを受け取り岸壁の係船柱(ビット)にかけるなど、港湾物流の基盤を支える作業です。重量のあるロープを悪天候下や不安定な足場でも迅速に取り扱う必要があり、熟練した技術が求められます。
一方で、繋留ロープが何らかの要因で破断して作業員に接触した場合、人命に関わる重大な人身事故につながる危険性があります。こうしたリスクに対応するため、国土交通省では2014年(平成26年)から毎年関係機関と連携して本検討会を開催し、繋離船作業に配慮した港湾施設整備などの安全対策を継続して検討してきました。
第15回検討会の議事内容と参加組織
第15回検討会の開催概要および主な議題は以下の通りです。
- 開催日程および場所
- 日時:2026年(令和8年)9月29日(火)16:30~18:00
- 場所:中央合同庁舎3号館10階 国土交通省港湾局会議室
- 検討会構成員
- 日本繋離船協会
- 国土交通省海事局総務課外国船舶監督業務調整室
- 国土交通省港湾局参事官(技術監理・情報化)室
- 主な議事内容
- 繋離船作業の安全対策について
- 港湾における取組等について
- 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所 港湾空港技術研究所による「船舶の係留索の破断事象に関する情報収集とその背景について」の報告
- 港湾技術基準のあり方検討委員会についての報告
- 繋離船作業に関する外国船舶への安全啓蒙活動について
関係する事業者と組織
- 繋離船事業者および現場作業員: 全国の港湾で本船の綱取り・綱放し作業を担う事業者
- 外航・内航船社および本船乗組員: 国内港湾に寄港・離接岸する船舶の運航者
- 船舶代理店: 外国船舶の入港手続きや安全情報の周知を仲介する事業者
- 港湾管理者: 係留施設(係船柱・車止め・防舷材等)の整備・維持管理を行う自治体等
港湾荷役・船舶運航実務への影響
- 繋離船事業者(港湾実務)
- 港湾空港技術研究所による係留索の破断事象の背景分析が共有されることで、老朽化した係留ロープや岸壁付属施設へのロープ絡まりといった現場の危険要因に関する知見が整理され、作業現場での安全手順の再確認やリスク回避策の検討に活用される可能性があります。
- 海運事業者・船舶代理店
- 海事局を通じて外国船舶への安全啓蒙活動が議題とされており、品質の劣る係留ロープの使用防止や接岸中の適切な張力管理などについて、寄港船舶に対する注意喚起や情報発信の強化が想定されます。
今後の公表スケジュール
- 2026年9月29日: 第15回「繋離船作業に係る安全問題検討会」を開催。
- 時期未定(後日): 会議の議事概要および配布資料が国土交通省の公式ホームページにて公開される予定です。
今後の議論で確認すべき焦点
- 港湾技術基準への反映動向: 港湾技術基準のあり方検討委員会の検討状況を踏まえ、係船柱の配置やロープが絡みにくい構造など、係留施設の設計・整備指針に新たな配慮事項が盛り込まれるかが今後の焦点となります。
- 外国船舶への啓発の実効性: ポートステートコントロール(外国船舶監督)業務と連携した安全啓蒙活動が、寄港船の劣悪な係留索の使用抑止にどの程度つながるかは現時点で示されていません。
関連する港湾技術基準と業界団体の動向
- 港湾技術基準の検討体制: 国土交通省港湾局は2026年3月に「港湾技術基準のあり方検討委員会」を立ち上げており(参考資料によれば)、2018年の技術基準改訂に続き、施設の安全性や利用性向上に向けた技術基準の見直しに向けた議論を進めています。
- 日本繋離船協会の規模: 検討会構成員である日本繋離船協会は、全国4支部・73社(2025年10月時点、参考資料によれば)が加盟する業界団体であり、現場実態を踏まえた安全提言を国に提供しています。
よくある質問
Q. 繋離船(けいりせん)作業とはどのような作業ですか?
A. 船舶が岸壁へ接岸する際の「繋船作業」と、岸壁から放す「離船作業」を合わせた作業です。繋船ボートで本船からロープを受け取り、岸壁上の作業員が順次係船柱にかけて船体を固定するなどの実務を指します。
Q. 検討会の資料や議事録は公開されますか?
A. 会議自体は非公開ですが、会議の議事概要および配布資料は後日、国土交通省公式ホームページの港湾局関連ページにて公開される予定です。
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出典
- 発表主体: 港湾局参事官(技術監理・情報化)室、海事局総務課外国船舶監督業務調整室 / 発表日: 2026-09-24
- 報道発表資料(PDF)
- 掲載ページ
