第33回「自動車整備技術の高度化検討会」が開催へ
国土交通省物流・自動車局は、2026年10月13日に第33回「自動車整備技術の高度化検討会」を開催すると発表しました。衝突被害軽減ブレーキ等の先進安全技術を搭載した車両や電気自動車(EV)が普及する中、安全・環境性能を維持するための「整備技術の高度化」「人材確保」「生産性向上」の3つの重要課題について、産学官の関係者が連携して議論を行います。
車両の高度電子化と整備士不足が同時進行する背景
自動車整備は物流をはじめとする社会機能を維持する不可欠なインフラです。近年、商用車を含む自動車市場では先進安全技術(ADAS)やEVの普及が急速に進んでおり、電子制御システムの精密な点検や故障診断に対応できる高度な整備体制が不可欠となっています。
一方で、自動車整備業界では有効求人倍率が高止まりするなど技能を持つ整備士の不足が深刻化しており、現場の生産性向上が急務となっています。国土交通省は2012年(平成24年)から本検討会を継続開催し、整備環境の整備や将来像の策定を進めています。
第33回検討会の開催概要と主要アジェンダ
第33回検討会の開催概要および主な議題は以下のとおりです。
- 開催概要
- 日時:2026年10月13日(火)15:00~17:00
- 場所:AP新橋「Dルーム」(WEB会議併用、東京都港区新橋1-12-9 新橋プレイス4階)
- 公開形式:会議は全編公開(事前登録制)
- 主な議題
- 自動車整備技術の高度化に向けた取組
- 人材確保対策に係る取組
- 自動車整備事業の生産性向上に向けた取組 ほか
- 構成委員
- 学識経験者(座長:須田義大 東京工科大学教授)のほか、日本自動車工業会(自工会)、日本自動車輸入組合、日本自動車整備振興会連合会(日整連)、日本自動車機械器具工業会、全国自動車大学校・整備専門学校協会、自動車技術総合機構などの代表者で構成
議論の行方が関わる主な事業者
- トラック運送事業者:自社整備工場(自家用整備工場)を保有する事業者、および日常点検・車検を外部整備工場に委託している事業者。
- 自動車整備事業者:大型車・商用車の車検・点検・特定整備を手がける整備工場およびディーラー。
- 商用車メーカー・機器メーカー:商用車を製造・販売するメーカー、ならびにスキャンツール(外部故障診断機)等を開発・流通させる関連機器事業者。
トラック運送事業および整備現場への影響
- トラック運送事業者
- 外注整備のリードタイムとコストへの影響:整備士不足が長期化する中、外注先工場の作業遅延や整備工賃への反映が懸念されています。検討会を通じて電子点検記録簿の活用など生産性向上策が進めば、入庫から出庫までのダウンタイム短縮や車両稼働率の維持につながる可能性があります。
- 自社整備(自家用工場)の機器・技術更新:先進安全装置やEVトラックの導入を進める運送会社では、専用スキャンツールの導入や電子制御装置整備(エーミング作業等)に対応できる社内体制の構築が中長期的な課題となります。
- 自動車整備事業者
- 純正ツールや技術情報の入手環境:ディーラー以外の専業工場においても新技術搭載車の整備・車検が行えるよう、メーカー純正スキャンツールの短期貸出や汎用機への機能拡充に向けた環境整備が進む見込みです。
検討会の開催日程と今後の法制度スケジュール
- 2026年10月9日 12:00:第33回検討会の傍聴登録期限。
- 2026年10月13日:第33回「自動車整備技術の高度化検討会」の開催。
- 2027年1月1日:新カリキュラムに対応した新たな自動車整備士資格制度の施行予定(国土交通省の公表資料による)。
診断機の開示や規制緩和など今後の論点
- スキャンツールや整備マニュアルの開示基準:新型EVや電子制御搭載車の故障診断を行うためのデータや純正機器の貸出体制が、専業工場やフリート管理事業者向けにどこまで円滑化されるかが焦点となります。
- 指定工場等の人員・設備基準のさらなる見直し:整備現場の人手不足を補うため、2025年7月に実施された大型指定工場の工員数緩和(5人から4人へ緩和等)に続く追加の規制緩和や業務デジタル化施策が議論されるかが注目されます。
- 若年整備士の処遇改善・採用支援策:全産業平均を大きく上回る有効求人倍率(2023年度実績4.99倍)に対し、業界のイメージ改善や実効性のある人材確保策が示されるかが今後の論点となります。
OBD車検や指定工場規制見直しなど関連の動き
- OBD車検の本格稼働:2024年10月1日より国産車を対象に車載式故障診断装置を活用した「OBD検査」が開始され、2025年10月からは輸入車にも対象が拡大しています。
- 2025年7月の事業規制見直し:国土交通省は2025年7月に指定自動車整備事業規則等を改正し、大型指定工場の最低工員数を5人から4人に緩和したほか、整備士試験の実務経験年数要件を短縮するなど、整備士不足に対応した制度改定を順次進めています。
よくある質問
Q. 第33回「自動車整備技術の高度化検討会」を傍聴するにはどうすればよいですか?
A. 2026年10月9日(金)12時までに、事務局(Road-Transport-MTG★jmar.co.jp ※★を@に変更)宛てに指定の件名および所属・連絡先・希望方式(オンラインまたは対面)を記載したメールを送付して事前登録を行う必要があります。
Q. 今回の検討会ではどのような内容が議論されますか?
A. 「自動車整備技術の高度化に向けた取組」「人材確保対策に係る取組」「自動車整備事業の生産性向上に向けた取組」の3点を主議題として議論が行われます。
Q. 自動車整備士の資格制度に関する今後の改定予定はありますか?
A. 一種養成施設での新カリキュラム導入を経て、新制度に基づく新たな二級・三級自動車整備士制度が2027年1月1日に施行される予定です(国土交通省公表資料による)。
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出典
- 発表主体: 物流・自動車局 自動車整備課 / 発表日: 2026-10-01
- 報道発表資料(PDF)
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