ファミリー観光に対する事業停止3日間・280日車の処分概要
東北運輸局は令和8年9月1日、ファミリー観光株式会社(福島県福島市)の本社営業所に対し、貨物自動車運送事業法及び関係法令に基づき、事業の停止命令(3日間)、事業用自動車の使用停止処分(280日車)、および文書警告を発しました。
同社の運転者が令和8年3月27日に酒気を帯びた状態で事業用トラックを運転した事実が発覚したことを契機に、同年4月20日に福島運輸支局が監査を実施した結果、点呼未実施や記録の不実記載など複数の法令違反が確認されました。
事業停止および車両使用停止(280日車)の処分内容
| 処分・命令の種類 | 根拠条文 | 事業者にとっての意味 |
|---|---|---|
| 事業の停止処分(3日間) | 貨物自動車運送事業法第33条第1項第1号 | 令和8年9月7日から令和8年9月9日までの間、対象営業所における運送事業の運行を全面的に停止する状態。 |
| 事業用自動車の使用停止処分(280日車) | 貨物自動車運送事業法第33条第1項第1号 | 令和8年9月10日から令和8年10月19日までの間、対象車両(7両×40日)の運行・使用が禁止される状態。 |
| 文書警告 | 貨物自動車運送事業法等 | 確認された違反事項について是正を求められ、行政から公式に警告を受ける状態。 |
監査で認定された酒気帯び運行と点呼不実記載などの違反内容
- 酒酔い・酒気帯び乗務違反(貨物自動車運送事業輸送安全規則第3条第5項)
- 点呼の実施義務違反(貨物自動車運送事業輸送安全規則第7条第1項)
- 点呼の実施義務違反【飲酒運転防止に係る点呼未実施】(貨物自動車運送事業輸送安全規則第7条第1項、第2項)
- 点呼の記録義務違反【不実記載】(貨物自動車運送事業輸送安全規則第7条第5項)
- 運転者等台帳の作成義務違反【記載事項等の不備】(貨物自動車運送事業輸送安全規則第9条の5第1項)
- 運転者に対する指導監督の実施義務違反(貨物自動車運送事業輸送安全規則第10条第1項)
輸送安全規則が求める飲酒乗務禁止・点呼実施・正確な記録管理
貨物自動車運送事業輸送安全規則第3条第5項は、事業者が酒気を帯びた状態にある乗務員を事業用自動車に乗務させてはならないと定めています。また同規則第7条第1項および第2項は、乗務前後にアルコール検知器を用いて対面等により点呼を実施し、酒気帯びの有無や体調等の確認と安全指示を行うことを事業者に義務付けています。
さらに同規則第7条第5項では点呼の実施状況を正確に記録し1年間保存することを求めており、未実施の点呼を実施したように装うなどの不実記載は重大な法令違反とみなされます。
酒気帯び運行・点呼不実記載を防止するための点検ポイント
| チェック項目 | 根拠条項 | 確認の方法 |
|---|---|---|
| 乗務前後の酒気帯び測定の徹底 | 輸送安全規則第3条第5項、第7条第1項・第2項 | アルコール検知器を使用し、酒気帯びの有無が漏れなく確認されているかを日々の運行記録と照合する。 |
| 飲酒運転防止に関わる点呼の完全実施 | 輸送安全規則第7条第1項、第2項 | 早朝・深夜を含む全運行において、運行管理者または補助者による対面等の点呼が確実に実施されているか点検する。 |
| 点呼記録の正確性と整合性の担保 | 輸送安全規則第7条第5項 | 点呼記録簿の記載日時・内容が、デジタルタコグラフや運転日報の実稼働時刻と一致しているか突き合わせ、虚偽記載を排除する。 |
| 運転者等台帳の法定記載事項の整備 | 輸送安全規則第9条の5第1項 | 運転免許証番号、雇入れ年月日、適性診断や健康診断の受診履歴など、法定記載項目に漏れや更新遅れがないか確認する。 |
| 運転者に対する指導監督の実施と記録保存 | 輸送安全規則第10条第1項 | 国土交通大臣告示の指針に基づき、年間計画に沿った安全教育が全運転者に対して実施され、その記録が保存されているか点検する。 |
飲酒運転防止対策の強化と不実記載に対する行政の厳罰化動向
- 行政処分基準における飲酒関連違反の厳罰化
- 令和6年(2024年)10月1日施行の通達改正により、酒酔い・酒気帯び運行が行われた場合における指導監督未実施や点呼未実施について「初違反100日車」が新設されるなど、量定が大幅に強化されている。
- 点呼記録の不実記載に対する処分強化の傾向
- 近年の特別監査では、点呼の未実施にとどまらず事実と異なる記録を作成・保持する「不実記載」が認定された場合、悪質な事案として大幅な処分日車数の加算や事業停止処分に直結する傾向が顕著となっている。
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出典
- 発出元: 東北運輸局
- 文書番号: 記載なし / 発出日: 令和8年9月7日
- 【自動車】一般貨物自動車運送事業者に対し事業の停止命令等を発しました(PDF)
- 掲載ページ
- 報道発表
免責
本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、法的助言ではありません。個別の対応については行政機関の公式情報をご確認のうえ、必要に応じて専門家にご相談ください。
