フルノシステムズ finpadシリーズとは?冷凍環境や通信に強い業務用端末の特徴・料金・他社比較

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無線LANのリーディングカンパニーが開発・製造する、国産の業務用無線ハンディターミナル。2.4GHz/5GHzの両帯域に対応し混信に強い通信性能と、マイナス20度の冷凍倉庫でも結露なく動作するタフな耐環境性能を両立。

料金モデル
要問い合わせ
対象規模
中堅〜大手向け
対象業界
物流・倉庫業 食品・飲料 小売・卸売業 製造業

フルノシステムズ finpadシリーズとは?

株式会社フルノシステムズが開発・提供する「finpadシリーズ」は、過酷な温度変化や電波干渉が発生しやすい物流倉庫・製造現場・流通現場において、通信途絶や結露による作業停止を防ぐ業務用無線ハンディターミナルです。無線機器専業メーカーとしての高い通信技術をベースに、2.4GHz帯および5GHz帯のデュアルバンド対応や、マイナス20度(機種によってはマイナス30度)の冷凍環境から常温エリアへの移動にも耐えうる高い耐環境性能を備えています。従来の基幹・WMS資産を継承できる互換性を持ちながら、Android OS搭載モデル「finpad Ag1」をはじめとする最新機種を展開し、現場の確実なデータ収集と業務効率化を支えます。

主な機能

過酷な環境に耐え抜く耐環境・堅牢設計

  • 広範囲な動作温度対応(マイナス20℃〜50℃)
    一般的な業務用端末では故障や液晶の応答速度低下が懸念される低温環境下でも、マイナス20℃から50℃まで安定して動作する設計が施されています。冷凍倉庫から常温の荷さばき室への移動時など、急激な温度変化が伴う現場でも結露による動作停止リスクを抑え、食品物流や定温倉庫におけるシームレスな入出庫検品を継続できます。
  • 防塵・防水規格「IP65」準拠
    IEC規格に基づくIP65の防塵・防噴流性能に準拠しており、粉塵の舞いやすい建材倉庫・製造ラインや、雨天時の屋外荷降ろし・積み込み作業でも安心して運用できます。機器内部への塵芥や水滴の侵入を防ぎ、水濡れや汚れによる突発的なハードウェア故障を防止します。
  • 高い耐落下・転倒衝撃性能
    コンクリート床への落下に耐える2.0m(オプションプロテクタ装着時は2.5m)の耐落下性能や、1mからの連続転倒衝撃試験(1,000回〜1,500回)をクリアした堅牢な筐体構造を採用しています。高所ラックからの取り落としや運搬台車からの落下が起きても破損しにくく、修理交換に伴う現場業務の中断を回避します。

デュアルバンド対応と切れない安定した無線通信

  • 2.4GHz帯 / 5GHz帯デュアルバンド無線通信
    IEEE 802.11ac/n/a/g/b規格に準拠し、電波干渉が発生しやすい2.4GHz帯だけでなく、干渉の少ない5GHz帯を柔軟に選択・利用できます。スマートフォンの普及や他無線機器の密集によって2.4GHz帯が混雑している大規模倉庫でも、安定した通信帯域を確保してデータ通信の遅延や切断を防ぎます。
  • 長時間の連続稼働を支えるきめ細やかな電源制御
    先進の低消費電力CPUの採用に加え、キー待ち状態時の電力抑制や照度センサー連動によるバックライト制御など、端末全体で徹底した省電力設計が施されています。シフトをまたぐ長時間の庫内作業や棚卸業務でもバッテリー切れの不安を軽減し、充電回数を抑えた連続作業を実現します。

システム移行を円滑にする柔軟な開発・連携機能

  • 既存資産を有効活用する「マイグレーション機能」
    長年にわたり旧機種のfinpadシリーズで構築してきた業務システムや画面設計を、新機種のAndroid OS搭載モデル「finpad Ag1」等へそのまま継承して運用可能です。端末の入れ替えに伴う大規模な上位サーバープログラムの改修や再開発コストを大幅に抑制し、管理者の移行負荷を軽減します。
  • 運用形態に合わせたミドルウェアの選択
    リアルタイム性と高い通信信頼性を誇るゲートウェイサーバーモデル「MORSシリーズ」や、手軽に無線ハンディシステムを開始できる「Fstartシリーズ」、Web通信ミドルウェアなど、自社のシステム構成に応じたミドルウェアを選択できます。IBM iSeries(AS/400)環境、Windowsサーバー、Webアプリケーションなど多彩な上位システムとスムーズに連携します。
  • 統合端末管理ソフトウェア「finpad device manager Light」
    複数台の端末に対するWi-Fi設定の一括反映、インストール済みアプリケーションの管理、ファームウェアのアップデートなどをPCから集中管理できます。拠点ごとに多数の端末を運用している場合でも、初期キッティングや設定変更の作業工数を大幅に短縮します。

現場の操作性を高めるハードウェア・データ読み取り

  • 高精度スキャナモジュールによる1次元・2次元コード読み取り
    JANコードやCode128、GS1-128などの各種1次元バーコードに加え、QRコードなどの2次元シンボルを高速・高精度に読み取ります。汚れ・かすれのあるラベルや高密度なコードに対しても優れた読み取り追従性を発揮し、検品作業のテンポを落としません。
  • 大型カラー液晶タッチパネルと物理キーの併用
    視認性の高い3.5型TFTカラー液晶を採用し、一度に表示できる情報量を拡大するとともに、手袋(グローブ)を装着したままでも反応する静電容量式タッチパネルを搭載しています。物理テンキーやファンクションキーも併設されているため、画面タッチとブラインドキータッチの双方を作業内容に応じて使い分けられます。
  • 高画質内蔵カメラとBluetooth周辺機器連携
    静止画および動画の撮影が可能なカメラを内蔵しており、荷崩れや外装破損、梱包状態の記録をその場で撮影して上位システムに送信できます。また、Bluetooth通信を介してモバイルプリンターと接続すれば、現場で荷札ラベルや納品伝票を即時発行可能です。

こんな企業・現場に向いている/向いていない

向いている企業・現場

冷凍・冷蔵倉庫と常温荷さばきエリアを行き来する食品物流・定温保管現場

  • 温度差による結露や機器フリーズの頻発
    動作温度がマイナス20℃〜50℃に対応し、結露耐性に優れた設計となっているため、低温保管エリアから常温の入出荷バースへ頻繁に出入りしても端末が故障せず、入出庫検品を中断なく進められます。
  • 低温下でのバッテリー急激劣化と作業中断
    耐寒性能を考慮した円筒型大容量バッテリーと低消費電力制御を搭載しているため、冷気環境下でも急激なバッテリー切れを回避し、長時間の連続作業を維持できます。

旧型finpadシリーズや専用システムを長年運用しており、段階的に機器を刷新したい企業

  • 端末入れ替えに伴う上位システム改修コストの肥大化
    「マイグレーション機能」や上位互換モードにより、既存のサーバープログラムや画面仕様を維持したまま最新端末を追加導入できます。
  • 多拠点で数百台規模の端末を一括更新できない事情
    新旧の端末を同一システム上で混在稼働させることが可能なため、予算や償却期間に合わせて拠点ごと・フロアごとに段階的なリプレイスを進められます。

向いていない企業・現場

市販スマートフォンや汎用タブレットを用いた最小限の投資で検品を行いたい小規模現場

  • 初期投資を極力抑えたい小規模現場でのコスト不適合
    finpadシリーズは過酷な環境に耐える堅牢性や専用の無線通信機能、高度なスキャナモジュールを備えた業務用専用機であるため、端末導入コストを抑えたい現場や、汎用スマートフォンのカメラアプリによる簡易検品で事足りる運用にはオーバースペックとなる場合があります。
  • 特殊な耐環境性や高速スキャンを必要としないオフィス・店舗用途
    結露の起きない常温環境で、1日のスキャン回数が限られる簡易的な棚卸作業のみを行う場合は、安価なスマートデバイス+Bluetoothバーコードリーダーの組み合わせを検討した方がトータルコストを抑えやすくなります。

類似ツールとの比較

ツール名 特徴 料金 向いている企業
フルノシステムズ finpadシリーズ 無線専業メーカー開発の高い通信安定性と、マイナス20℃対応の耐寒・防塵防水性能。既存システム資産を継承するマイグレーション機能に対応。 要問い合わせ(オープン価格) 冷凍冷蔵倉庫・定温物流を営む企業、長年のfinpad稼働実績を活かして段階更新したい企業
キーエンス ハンディターミナル BT/DXシリーズ 業界屈指のスキャン速度・読み取り追従性と、フルスクリーン型からキー付き型まで揃う豊富なラインナップ。直感的な開発支援環境。 要問い合わせ 高速スキャンと高耐久性を重視し、直販体制の手厚い技術サポートを受けたい物流・製造現場
デンソーウェーブ BHTシリーズ QRコード開発元ならではの超高速2次元読み取りと、優れた耐落下性能。Android搭載機から独自OS機まで幅広い実績。 要問い合わせ 汚れ・かすれのあるQRコードやバーコードを多用する物流センター、製造ライン、小売チェーン
サイファーラボ モバイルコンピュータ コストパフォーマンスに優れ、独自OCR機能(Pic'n Fill)により賞味期限やロット番号の印字文字も高精度に直接読み取り可能。 要問い合わせ 導入コストを抑えつつ、OCRによる印字文字読み取りや堅牢なAndroid端末を導入したい企業

フルノシステムズのfinpadシリーズを選ぶ最大の判断基準は、「冷凍冷蔵環境を含む過酷な温度変化への耐性」と「無線専業メーカーならではの途切れない通信基盤・ネットワーク連携」にあります。特にマイナス20℃〜マイナス30℃に達する冷凍倉庫や、常温バースと冷気エリアを行き来する食品物流現場では、結露による故障やバッテリーの電圧降下を防ぐハードウェア設計が業務継続性を左右します。また、同社の業務用無線LANアクセスポイント(ACERAシリーズなど)と組み合わせることで、電波環境の厳しい倉庫内でもシームレスなローミングと混信回避が実現できます。

一方、賞味期限やロット番号のOCR文字認識を現場作業の核に据えたい場合はサイファーラボ、高速なバーコード読み取り速度や手厚いメーカー直販サポートを最優先する場合はキーエンス、QRコードを中心とした多様なシンボルの読み取り精度や実績を重視する場合はデンソーウェーブが有力な比較候補となります。自社の現場環境(温度帯・粉塵・電波干渉)と既存システム構成に合わせて最適な機種を選定することが重要です。

料金・プラン・導入方法

フルノシステムズ finpadシリーズの価格体系はオープン価格となっており、具体的な端末本体価格や周辺機器・ミドルウェアのライセンス費用は公開されていません(要問い合わせ)。

個別見積もりを取得する際は、以下の項目を事前に整理して確認することを推奨します。

  • 端末本体の仕様・台数
    1次元バーコード対応モデル、2次元コード対応モデル、Android OS搭載モデル(finpad Ag1など)の選定と必要台数。
  • 周辺機器・消耗品の構成
    充電用クレードル(シングル/マルチ)、予備バッテリーパック、落下衝撃防止用プロテクタ、ネックストラップ、モバイルプリンター連携オプションなどの要否。
  • ミドルウェアおよび端末管理ソフトウェア
    MORSシリーズやFstartシリーズなどの通信・開発ミドルウェア費用、統合端末管理ソフトウェア「finpad device manager Light」の利用条件。
  • 保守・サポートプラン
    センドバック修理、先出しセンドバック、定期点検や長期保守契約の範囲と年額費用。

導入の流れ・期間

一般的な導入ステップは以下の通りです(具体的な導入期間は現場規模やシステム構成によって異なるため、要問い合わせ)。

  1. 問い合わせ・ヒアリング
    公式サイトまたは代理店を通じて現場の業務要件、取り扱い温度帯(冷凍/冷蔵/常温)、既存の基幹システムやWMS(倉庫管理システム)の仕様を相談します。
  2. 実機デモ・電波環境調査(サイトサーベイ)
    テスト機を取り寄せて現場でのスキャン感度、液晶視認性、持ちやすさを確認します。必要に応じて倉庫内の無線LAN電波測定(サイトサーベイ)を実施し、アクセスポイントの配置や周波数帯(2.4GHz/5GHz)の設計を行います。
  3. システム設計・アプリケーション開発・互換性検証
    finpad向けの画面設計や通信設定を行います。旧機種からのリプレイスの場合はマイグレーション機能による互換性テストを実施し、既存システムで問題なくデータ送受信ができるか検証します。
  4. 見積もり・ご契約
    端末台数、周辺機器、ミドルウェアライセンス、保守サポート内容を確定し、正式契約を締結します。
  5. キッティング・初期設定・現場展開
    端末管理ソフトウェアを用いてWi-Fi設定や業務アプリを一括配布・設定し、現場スタッフへの操作教育を実施した上で実運用を開始します。

導入事例・実績

株式会社イー・ロジット(ECフルフィルメントサービス)

EC通販の物流代行・フルフィルメントセンターを展開する株式会社イー・ロジットでは、全国7か所の物流拠点において「finpad 903f」を中心に合計800台以上のfinpadシリーズを導入しています。2013年の初期導入からWMSの更新に合わせて段階的な追加導入を重ね、入荷、ピッキング、棚卸、梱包、在庫照会など多岐にわたる工程で活用されています。現場スタッフの声を反映して自社で開発・実装された機能は28種類の作業工程に及び、作業実績のリアルタイム登録による業務の「見える化」とリードタイム短縮を実現しています。また、大量のハンディターミナルが一斉に通信する環境下においても、同社製の業務用無線LANアクセスポイントと連携することで強固な通信基盤を構築しています。

中越通運株式会社(総合物流・定温保管サービス)

総合物流企業の中越通運株式会社では、15年以上にわたり冷凍倉庫対応のfinpadシリーズおよび通信ミドルウェア「MORS」、無線LANアクセスポイント「ACERAシリーズ」を導入・運用しています。食品を扱う現場では冷凍室など極めて厳しい温度環境が存在しますが、マイナス30℃までメーカー保証対応が可能な体制や、長年運用しても故障などのトラブルが極めて少ない高耐久性が高く評価されています。

導入前に知っておきたいこと

finpadシリーズの導入を検討するにあたり、以下のポイントをあらかじめ確認しておく必要があります。

  • OS・世代による操作感とアプリ開発環境の違い
    従来のfinpad 900f/903fなどの専用OS/Linux系モデルと、Android OSを搭載した最新の「finpad Ag1」では、画面UIやアプリケーションの開発言語・構造が異なります。マイグレーション機能によって既存画面の表示継承は可能ですが、新規にAndroidネイティブアプリとして開発を進める場合は社内またはベンダーの開発スキルの確認が必要です。
  • 庫内の無線LAN(Wi-Fi)環境の事前整備
    finpadの強みであるリアルタイムデータ通信を最大限に発揮するためには、高層ラックや金属棚による電波遮蔽を考慮したアクセスポイントの適正配置が不可欠です。2.4GHz帯と5GHz帯の使い分けを含め、事前に電波調査(サイトサーベイ)を実施することが推奨されます。
  • オープン価格による導入総額の個別見積もり
    端末単価が公開されていないため、本体だけでなく専用充電器、予備バッテリー、管理ソフトライセンス、保守費用を含めたトータルコストの見積もりを早期に取得する必要があります。

よくある質問(FAQ)

Android OS搭載モデルと従来型モデル(専用OS機)のどちらを選ぶべきですか?
今後スマートフォンのようなタッチ操作性やWebアプリ、カメラ撮影を活用した高度な現場管理を行いたい場合は、Android OSを搭載した「finpad Ag1」が適しています。一方で、既存のテキストベースの基幹システムや専用端末画面をそのまま維持したい場合は、従来型端末またはマイグレーション機能による段階的な移行を選択できます。
冷凍倉庫で使用する場合、別途ヒーター内蔵ケースなどは必要ですか?
finpadシリーズの標準モデルの多くはマイナス20℃〜50℃の幅広い温度帯に耐える設計となっており、通常の冷凍倉庫であれば端末本体のままで運用可能です。さらに極低温のF級冷凍庫(マイナス30℃クラス)に対応する専用機種や関連機器もラインナップされていますので、現場の最低温度に合わせて機種を選定できます。
既存の他社製アクセスポイントが設置されている倉庫でも利用できますか?
IEEE 802.11ac/n/a/g/b等の標準無線LAN規格に準拠しているため、一般的な他社製アクセスポイントやWi-Fiルーター環境でも通信可能です。ただし、大量端末の一斉通信や移動時のスムーズなローミングを確実にするため、事前の実機接続テストが推奨されます。
導入前に実機の無料デモや貸出評価は可能ですか?
フルノシステムズおよび正規代理店を通じて、実機の貸出や現場環境での検証相談を受け付けています。公式サイトの問い合わせフォームより現場の要件を伝えてご相談ください。
端末の管理や設定変更をリモートから一括で行うことはできますか?
端末管理ソフトウェア「finpad device manager Light」を利用することで、PC画面から複数台の端末に対してWi-Fi設定の配信、アプリケーションの更新、ファームウェアの管理などを効率的に行うことができます。
モバイルプリンターや外部バーコードスキャナとのBluetooth接続は可能ですか?
Bluetooth通信機能を標準搭載しているため、作業員が携帯するモバイルプリンターとペアリングしてその場でラベル発行を行ったり、外付けのリングスキャナ等と連動させることが可能です。

参照・出典

他のハンディターミナルと比較する

フルノシステムズ finpadシリーズの特徴を含むハンディターミナル・業務用端末の12製品を、料金・機能・対象規模で比較できます。

ハンディターミナル比較12選