RightPickとは?マスター登録不要で多様な形状に対応する自動ピースピッキングロボットシステム

RightPickとは?マスター登録不要で多様な形状に対応する自動ピースピッキングロボットシステム ロゴ・サービス画像

AIと高度な3Dビジョンシステムによる「マスター登録不要」のピースピッキングロボットシステム。柔らかい袋物やボトルなど多様な形状を自動で認識し、吸着カップと3本指のロボットハンドを駆使して注文単位の仕分けを迅速・丁寧に処理します。

料金モデル
要問い合わせ
対象規模
中堅〜大手向け
対象業界
EC・通販 医薬品・医療 物流・倉庫業

ロジシフト編集部による最新動向サマリ

  • 1日2万件以上の出荷を処理する日用品・医薬品の3PL倉庫において、既存のコンベヤラインに組み込まれ実稼働しています。
  • 欧米の医薬品大手ディストリビューターや大規模EC倉庫に導入され、99.7%以上のピッキング成功率を達成しています。
  • 商品データの事前登録(マスターレス)を必要とせず、アパレル袋詰め品や光沢のある化粧品などの多様な商材を毎時最大1,200個の速さで識別・処理しています。
  • 自動倉庫(AS/RS)のピッキングステーションと連携させることで、人手を介さない夜間の完全無人出荷オペレーションを実現しています。

(ロジシフト掲載4記事をもとに自動生成・2026年7月9日更新)

RightPickとは?

RightPick(ライトピック)は、株式会社オカムラが提供する「マスター登録不要」の次世代型ロボットピースピッキングシステムです。米国RightHand Robotics社が開発したAIや3Dビジョンシステムを搭載しており、物流倉庫におけるバラ物のピッキングおよび仕分け工程の自動化を目的に開発されました。従来のピッキングロボットに必須だった、事前の商品データ登録や学習作業が一切不要であることが最大の特徴です。人手不足が深刻化するEC・通販、医薬品、日用品物流などの現場において、人に頼らない24時間稼働の自律的なセンター運営を実現し、庫内業務の生産性を飛躍的に向上させます。

主な機能・特徴

  • マスターフリー自律ピッキング
    ピッキング対象物の寸法、重量、把持(つかむ)位置をロボットが自ら判断するため、事前のマスター登録やティーチングが一切不要です。初めて扱う商品であっても、3Dコンピュータービジョン(カラー画像と深度情報の処理)とAIソフトが、掴みやすい最適な位置を瞬時に見極めて実行に移します。
  • 独自のインテリジェントグリッパー(真空吸着+3本指)
    真空吸着カップで商品を吸引し、さらに3本の指で商品を包むように支えるハイブリッド構造のハンド(手)を搭載しています。ロボットが高速動作しても商品がずれにくく、従来のロボットハンドが苦手としていた、柔らかく変形するビニール袋に入った商品や異形物、ボトルなどを迅速かつ丁寧にピッキングできます。
  • 高速処理とリトライ機能
    処理性能に優れたデュアルGPUを搭載したコントローラー(プロセッサー)により、従来比6倍以上の高速データ処理を実現しています。これにより最大1,200個/時間の高速ピッキング能力を可能にしました。万が一掴み損ねた場合も、ロボット自身がその場で最適な位置にずらして再トライする自律性を備えています。
  • クラウド連携による継続的なAI学習
    世界中で稼働しているRightPickのピッキングデータをクラウド上に蓄積し、分析・機械学習を進めています。定期的なソフトウェアのバージョンアップにより、日を追うごとに認識能力や対応できる商品の幅が広がっていく仕組みとなっています。
  • 多様なマテハン機器やAGV/AMRとのスムーズな連携
    オカムラが提供する自動倉庫「AutoStore」などのGTP(Goods to Person:歩行レスピッキング)システム、高速ソーター、無人搬送車(AGV/AMR)などと自在に連携可能です。バーコードスキャンによる個別認識にも対応し、検品やアソート(仕分け)の効率化にも貢献します。
  • 使いやすいAPI「RightPick-MCP」の提供
    シンプルなAPIを介して、既存の倉庫管理システム(WMS)や倉庫制御システム(WCS)とスムーズに連携を行うことができます。

こんな企業・現場に向いている/向いていない

【向いている企業・現場】

  • 多品種・高頻度で商品が入れ替わるEC・通販、医薬品、化粧品、日用品業界
    毎年数万種類もの新規SKUが追加・変更される現場では、個々の商品のサイズや重量を計測・登録する「マスター登録」だけで莫大な人手と時間がかかります。こうした作業を完全ゼロにし、自動ピッキングを実現したい中堅〜大手の現場に最適です。
  • すでに「AutoStore」などの自動倉庫や搬送・仕分け自動化に投資・検討している企業
    ピッキング前後の工程が既に自動化、あるいはそれに向けた整備が進んでいる場合、RightPickを組み込むことで「完全自動連携」による劇的な省人化メリットを創出できます。

【向いていない企業・現場】

  • 1商品あたりの重量が2kgを超える、またはサイズが30cmを超える大型・重量物を扱う現場
    RightPickの推奨対象商品は、寸法1cm〜30cm、重量最大2kgまでとされています。建材、家電製品、家具、重量部品などの割合が多い倉庫でのピッキングには不向きです。
  • 一切の「リトライによる時間ロス」や、ミリ単位の極めて高い配置精度を要求される現場
    バラ積みの商品を自律判断で処理する特性上、時に「掴み直し」や「考え直し」などのリトライ動作(3〜5秒程度)が生じることがあります。一瞬の処理遅れや数ミリのズレも許されない特殊な精密部品の組み立て工程などに導入する場合、別のティーチング型産業用ロボットを検討した方がよいでしょう。

料金・プラン・導入方法

  • 料金・プラン
    「要問い合わせ」となります。導入先の倉庫レイアウト、ハンドリング対象、組み合わせる周辺システム(自動倉庫やコンベヤ等)の構成により個別で見積もりが行われます。
  • 導入方法
    オカムラの公式サイト(製品問い合わせ窓口)を通じてまずは問い合わせを行う必要があります。導入前には、実際の現場課題に基づいたピッキング対象物のシミュレーション(能力保証条件の策定等)や検証が実施されます。また、オカムラでは月に1回開催される「LUX定例見学会」にて、物流システムを検討中の企業向けにデモンストレーションなどの個別案内を行っています。

導入事例・実績

  • 株式会社PALTAC(RDC埼玉)
    国内最大手の化粧品・日用品・一般用医薬品の卸売企業であるPALTACは、杉戸町の最新鋭物流センター「RDC埼玉」にRightPickを複数台導入しました。年間2万SKU以上を取り扱い、毎年多くの商品が入れ替わる同拠点において、これまで自動化が最も困難であったとされる「バラ積み状態からのピースピッキング」を自動化し、作業の効率化と将来的な労働力減少に備える生産性向上を達成しています。
  • 佐川グローバルロジスティクス株式会社(Xフロンティア)
    同社の次世代大規模物流センター「Xフロンティア」において、高密度ストレージシステム「AutoStore」とピースピッキングロボット「RightPick」を連携させる実証実験を実施しました。これまでピッキング自体に必要だった人の手による作業を完全に自動化・省人化することを目指し、通販事業者向け物流サービスのサービスレベル向上を検証しています。
  • 株式会社ビーイングホールディングス(実証実験)
    オカムラ、およびシステム会社のSGシステムが参画する形で、自動倉庫「AutoStore」とピッキングロボット「RightPick」を高度に連携させる共同の実証実験を行いました。業務ライン全体の効率化、省人化の実現に向けて、ロボットを用いた生産性の維持効果を検証しています。

導入前に知っておきたいこと

物流ロボットの導入前に押さえておくべき懸念やユーザー側の注意点として、以下の要素が挙げられます。

  • 100%人間と同じスピードで全ての商品をパーフェクトに扱えるわけではない
    AIや3Dビジョンの技術が大きく向上しているものの、チューブ型の製品や、極端につかみにくい極小の商品、あるいは表面が滑りやすく吸着が十分に機能しない特定の素材などでは、ロボットが数回のリトライ(掴み直し)をする場面があり、一時的に処理が滞る場合があります。
  • システム統合(インフラ構築)のハードルと検証期間が必要
    RightPickそのものの技術は高いですが、現場既存の倉庫管理システム(WMS)や周辺ソーター、搬送ラインとの互換性・連携には一定のシステム構築作業と技術的なノウハウが必須です。導入の意思決定から本稼働までは、十分な検証(PoC:概念実証)を行うプロセスが発生します。
  • 倉庫内のスペース再構築や、定期メンテナンスの負担
    ピッキング用ロボットアーム、防護柵、周辺の仕分け棚等の物理的なシステムを安全かつ円滑に設置するため、物流現場の既存レイアウトを大幅に見直す必要が生じることがあります。また、システム全体の安定稼働には機器の物理的清掃やセンサー調整などの定期メンテナンス体制の構築が欠かせません。

類似ツールとの違い・選び方

物流ロボットピッキング市場における、他社ツール(主な競合として、Mujin社の「MujinRobot ピースピッカー」など)との大きな違いは「インテリジェントグリッパー」の仕組みにあります。

他社製ピッキングロボットでは、多種多様な商品を扱うために「ハンドの先端パーツを状況に応じて自動的に付け替える(ツールチェンジャー)」方式を取るものもあります。この場合、様々なアイテムをカバーできるメリットがある反面、付け替え時に多少のタイムロス(数秒)や、可動部品の複雑化という懸念があります。

それに対してオカムラのRightPickは、吸着カップと3本の指がワンセットになった「独自設計のスマートグリッパー」のみで殆どのピース商品を掴めるよう最適化されています。ハンド交換による一切の停止時間・ロスがないため、「ハンドを交換することなく、袋物やボトルなどを連続してスピーディに仕分けたい」という現場に大きな強みを発揮します。さらに、提供元がオカムラであることから、自動倉庫やコンベヤ、棚など倉庫内全てのハードウェア・マテハン設計と一元的な窓口で統合ソリューションが構築できる点も選ぶ際の違いとなります。

よくある質問(FAQ)

本当に、最初の事前登録や「重さ」「形」などの入力は一切必要ありませんか?
はい、不要です。ロボットに組み込まれた3DビジョンカメラとAIソフトが、初めて目にする商品のサイズ、重量バランス、掴みやすそうな位置を自動判断し、即座にピッキングを行います。
どのような大きさ、重さの商品をピッキングできますか?
ピッキング対象品の目安は、重量で最大2kg、寸法で最小1cmから最大30cm程度を基準としています。医薬品のパッケージ、ボトル、文房具、柔らかいビニール包装の化粧品・日用品などがピッキング可能です。
導入後、もしピッキングに失敗して商品を落としたりした場合はどうなりますか?
真空吸引のセンサーなどの検出により掴めなかった、または途中で落としたと判断した場合、ロボット自身がその場で商品位置をずらすなどして「考え直し(再認識)」、最適な掴み方で再度ピッキングを行うリトライ機能を備えています。
他の自動倉庫や搬送ロボット(AGVなど)と併せて検討したいのですが可能ですか?
可能です。RightPickはオカムラが提供する自動倉庫「AutoStore」や、仕分けソーター、無人搬送車(AGV/AMR)とシームレスに繋げてパッケージシステムとして提案されています。倉庫全体の自動化を含め一括で構築が可能です。

参照・出典

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