AutoStoreとは?超高密度な自動倉庫システム(AS/RS)の特徴と導入メリットを徹底解説!

専用のビンをグリッド状に隙間なく積み上げ、その上をロボットが走行して自動でピッキング・格納を行う超高密度自動倉庫システム(AS/RS)です。倉庫の保管効率を最大化し、入出庫の速度と正確性を飛躍的に向上させます。

料金モデル
要問い合わせ
対象規模
中堅〜大手向け
対象業界
EC・通販 小売・卸売業 物流・倉庫業 製造業

ロジシフト編集部による最新動向サマリ

  • SBSホールディングスの「LTラボ」において、オフィス通販向けの大規模物流センターでAutoStoreが実稼働し、他社製ロボット群と連携した高度なEC物流オペレーションが公開されている。
  • SBフレームワークスの川崎事業所(2026年稼働予定)にて、AutoStoreを基盤にAIピッキングロボット「Berkshire Grey」や自動フォークリフトを統合した大規模な自動化センターの構築が進められている。
  • ソフトバンクロボティクスが「関西物流展2026」にて、AutoStoreとAMR(自律走行搬送ロボット)を高度に連携させ、保管から搬送までをシームレスに自動化する統合ソリューションを提示した。
  • ビンを隙間なく積み上げるキューブ型の構造により、柱の多い変形した狭小スペースや都市部のマイクロ・フルフィルメントセンター(MFC)でも柔軟に設計・導入できる点が高い評価を得ている。

(ロジシフト掲載10記事をもとに自動生成・2026年4月26日更新)

AutoStoreとは?

AutoStore(オートストア)は、AutoStore System株式会社が提供する超高密度自動倉庫システム(AS/RS)です。専用のビン(コンテナ)をグリッド状に隙間なく積み上げ、その上部を走行するロボットが自動でピッキングや格納を行います。作業用通路を設ける必要がないため倉庫の保管効率を最大化し、限られたスペースや深刻な人手不足といった物流現場の課題を解決します。ロボットが目的の商品を作業者の元へ運ぶことで、入出庫の速度と正確性を飛躍的に向上させます。

主な機能・特徴

  • 超高密度な保管グリッド
    通路を完全に排し、専用ビンを垂直・水平方向に直接積み重ねる構造により、既存の倉庫スペースの無駄をなくし、高い保管容量を実現します。
  • ロボットによる自動搬送・ピッキング
    グリッド上を走行するロボットが目的のビンを吊り上げ、作業者のいるポート(受け取り口)まで自動で搬送します。作業者は歩き回ることなく定位置で効率的なピッキングが可能です。
  • 柔軟な拡張性と高可用性
    稼働を止めることなくロボットやポートの追加、グリッドの拡張が可能です。1台のロボットに不具合が生じても他のロボットが作業を継続するため、システム全体が停止するシングルポイント障害がありません。
  • 多様な荷姿・環境への対応
    新機能「AutoCase」や「FlexBins」により、同一システム内でのケース保管とバラ保管の混在が可能になりました。また、チルド対応に加え、冷凍専用モデル「MTS: Frozen-Only」により幅広い温度帯に対応します。

こんな企業・現場に向いている/向いていない

【向いている企業・現場】

中堅から大手企業で、EC・通販、小売・卸売、製造業など多品種のアイテム(SKU)を取り扱う現場に最適です。事業拡大により保管スペースが枯渇しているが、新たな倉庫を借りるコストを抑えたい企業や、作業者の歩行距離・時間が長く、人手不足による出荷遅延という課題を抱えた担当者に強く推奨されます。

【向いていない企業・現場】

専用ビンや対応ケースに収まらない長尺物、超重量物、あるいはパレット単位での入出庫がメインの現場には不向きです。パレット中心の運用であればパレット用自動倉庫を検討した方がよいでしょう。また、極端に小規模な現場や、短期間で頻繁に拠点移動・大規模なレイアウト変更を行う運用スタイルの場合も、グリッド構築を伴う本システムはミスマッチになる可能性があります。

料金・プラン・導入方法

AutoStoreの料金モデルは「要問い合わせ」となっています。システムの規模、導入するロボットやポートの台数、要件によって価格が変動するため、公式に固定プランやパッケージ金額は公開されていません。導入の際は、株式会社オカムラやソフトバンクロボティクスなどの公式パートナー(インテグレーター)を通じて要件定義・設計・構築が行われます。

導入事例・実績

  • 株式会社ハヤブサ(製造・卸売)
    多品種の釣り具を扱う倉庫に導入。複雑な保管ニーズに対応しながら保管の問題を解決し、倉庫のピッキング速度が従来の3倍に向上しました。
  • SMC株式会社(製造)
    急成長に伴うインフラ不足の課題に対し導入。1日の処理量および当日オーダー処理量が大幅に向上し、売上目標達成を支えるインフラとして貢献しています。
  • TTI社(エレクトロニクス販売)
    電子部品のフルフィルメントプロセスを効率化。保管容量を大幅に増やし、ピッキング速度を50%改善することでサービスレベルを損なうことなく事業成長を実現しました。
  • 株式会社虎の穴(小売・EC)
    手作業による歩行距離の増加とスペース逼迫を解消するため導入。ピッキング効率を70%向上させ、必要スペースを40%削減しながら24時間稼働の体制を構築しました。

導入前に知っておきたいこと

AutoStoreは非常に優れたシステムですが、事前の全体設計が運用を左右します。ピッキングや入庫作業自体はポートで行われるため、全体のロボット数やポートの配置設計を誤ると、そこがボトルネックとなり本来の処理能力が発揮できない可能性があります。また、システムの高さに関する要件(5.3mの設定など)が既存の建屋の天井高制限に抵触しないか、事前の確認が必要です。導入には相応の初期投資が伴うため、単なる人件費削減の計算だけでなく、外部倉庫費用の削減や出荷能力の上限引き上げなど、全体最適の視点による精緻なROI(投資対効果)の算出が求められます。

類似ツールとの違い・選び方

類似の自動化ツールには、ラピュタASRSなどのシャトル式や、棚搬送型AGV(無人搬送車)などがあります。棚搬送型AGVは、専用の棚ごとロボットが持ち上げて移動する方式で、段ボールや不定形物をそのまま棚に置ける柔軟性があります。一方、AutoStoreは「ビン(コンテナ)を隙間なく積み上げるキューブ型構造」を採用しているため、保管密度と空間の有効活用において他の追随を許しません。既存の限られた床面積のまま、最大限の在庫保管量とピッキング速度を両立させたい場合は、AutoStoreが有力な選択肢となります。

よくある質問(FAQ)

稼働中にロボットが故障した場合、システム全体が停止しますか?
AutoStoreは単一障害点(SPOF)のない設計です。1台のロボットが停止しても、他のロボットが稼働を続けるためシステム全体の停止を防ぐことができます。
倉庫の建屋の形が特殊でも導入可能ですか?
柱などを避けた自由なレイアウト設計が可能です。空間を無駄なく活用するモジュール式グリッドにより、特殊な形状の倉庫にも柔軟に対応できます。
冷凍・冷蔵倉庫でも使用できますか?
チルド温度帯の対応に加え、冷凍保管に特化した「MTS: Frozen-Only」モデルも展開しており、食品などを扱う冷凍・冷蔵施設での自動化にも対応しています。

参照・出典