AutoStoreとは?
「AutoStore(オートストア)」は、限られた倉庫スペースの保管効率を極大化し、ピッキング作業における歩行ロスや人為ミスを削減する、ノルウェー発の超高密度自動倉庫システム(AS/RS)です。従来のスタッカークレーン型自動倉庫や平置き棚、回転ラックなどと決定的に異なるのは、保管エリア内に通路やデッドスペースを一切設けず、専用コンテナ(ビン)を格子状のグリッド内に隙間なく積み上げる独自の構造にあります。この「キューブストレージ(高密度保管)」の仕組みにより、倉庫の上部空間を有効活用して保管効率を劇的に高めます。多品種少量のロングテール商品を抱えるEC通販、小売り・卸売り、製造業の保守部品管理など、正確で高速なピッキングと省スペース化が求められる現場の物流DXを強力に推進するツールです。
主な機能・特徴
- 超高密度保管システム(キューブストレージ構造)
格子状に組まれたアルミ製の「グリッド」内に、専用ビン(プラスチック製コンテナ)を隙間なく垂直方向に積み上げて格納します。フォークリフトや人が通行するための通路スペースを完全に排除できるため、平置き棚での保管と比較して、設置スペースを約4分の1にまで圧縮可能です。倉庫内のデッドスペースとなっていた上部空間を限界まで有効活用し、保管容量を極大化します。 - 自律走行ロボットによる自動搬送・歩行レスピッキング(GTP)
グリッド最上部の走行レールを縦横無尽に走行する複数のロボットが、注文に応じて目的の商品が入ったビンを自動で吊り上げ、作業者の待つ「ポート(ワークステーション)」まで搬送します。作業者はその場から動くことなく、到着したビンから商品をピッキング・格納できるGoods-to-Person(GTP)方式を構築できます。倉庫内を長時間歩き回る探索・歩行のロスをゼロにし、省人化と同時に疲労軽減に貢献します。 - 自律的な在庫配置最適化(スロッティング機能)
作業後のビンは、ロボットによって必ずグリッドの「最上段(一番上)」へ戻される運用プロセスをとります。この仕組みにより、注文頻度の高い(高需要の)商品は自然とグリッドの上層部に集約され、逆に出荷頻度の低い(低需要の)商品は徐々に下層部へと沈んでいく自律的な最適化が行われます。これにより、日々の稼働を通じて目的のビンを取り出すまでのスピードが自然に加速する構造になっています。 - ロボットによるビンの掘り起こし(Bin Digging)
万が一、グリッドの最下段にあるビンが必要となった場合でも、複数のロボットが高度に連携して上のビンを一時的に隣の空きスペースに移動させ、目的のビンを最上段まで引っ張り出します。最下段から掘り起こす場合でも数分(最長約3分36秒)で完了し、さらにこの掘り起こし作業は、オペレーターのいるワークステーションへの搬送や他の注文処理と並行してバックグラウンドで自動的に行われるため、作業を中断させません。 - 渋滞を回避する高度な運行制御ソフトウェア「Router(ラウター)」
自社開発された専用ソフトウェアにより、各ロボットの走行ルートを毎秒リアルタイムに計算し、グリッド上での衝突や渋滞を回避します。以前のようなあらかじめ設定された固定ルートの走行ではなく、常に動的に経路を最適化することで、シャトル型自動倉庫に匹敵する高速なスループットを実現し、混雑時の入出庫効率を維持します。 - 高スループットを実現する「Fusion Port(フュージョンポート)」
商品の入出庫を行うワークステーション(ポート)には複数のタイプが用意されていますが、新世代の「Fusion Port」は2つのピッキング開口部を備え、一方をピッキングしている最中に、もう一方に次のビンがスタンバイすることでオペレーターの待機時間をなくします。人間工学に基づき15度の傾斜がついた設計により、作業員の身体的負荷を抑えながら、ポートあたり最大550ビン/時の高パフォーマンスを発揮します。
こんな企業・現場に向いている/向いていない
【向いている企業・現場】
- 多品種少量・ロングテール商品を扱うEC・通販事業者、アパレルなど
数万SKUにおよぶ膨大な品種を細かく管理し、1回の注文で1ピースずつ多様な商品をピッキングして出荷する現場に最適です。仕切り板を設置して1つのビン内で複数商品を管理することも可能です。 - 既存倉庫のスペースが限界に近く、保管量を増やしたい企業
倉庫の新規建設や増床、外部倉庫を新たに賃貸するコストに悩んでいる現場に向いています。現在の敷地面積を変えることなく、高密度保管によって保管効率を約4倍にまで向上できるため、既存スペースのままで物量増加に対応したい担当者に最適です。 - 製造業の保守部品・スペアパーツの保管・管理現場
ネジや電子部品などの精密なスペアパーツを大量に管理するサービスセンターや工場に向いています。地上高をフルに使った設計で省スペース化しつつ、人手による誤ピッキングのリスクを抑えて部品管理の精度と作業速度を向上させます。
【向いていない企業・現場】
- ビンのサイズ・重量に収まらない大型荷物や不定形商品を扱う現場
AutoStoreは専用のビン(コンテナ)に納まる形状の商品のみを対象としています。家具、大型家電、パレット単位での保管を前提とするような重量物や、ビンに収まりきらない長尺物は保管できません。大型の商品が中心である場合は、パレット自動倉庫やスタッカークレーン型自動倉庫を検討した方がよいでしょう。 - SKU数が極めて少なく、一括で同一商品を大量に出荷する現場
数種類の特定のアイテムだけをパレット単位などで一度に大量に出荷するバルク型の運用スタイルでは、AutoStoreの「高密度保管」や「個別ピース単位での歩行レスピッキング」の特性を活かしにくく、かえって掘り起こしなどのロボットの動きに無駄が生じるため、通常の平置き棚や一般的なスタッカークレーン等を検討した方が効率的です。 - 天井高が著しく低い、あるいは床荷重が著しく不足している建屋
AutoStoreはビンの垂直な積み重ね(高さ約5.9mなど)を活かして高密度保管を行うため、天井が著しく低い倉庫や、梁などの構造物による制限が大きい物件では導入メリットが低減します。また、高密度に保管されたビン群を支えるため、床面に一定以上の耐荷重(平坦度や強度の確保)が求められ、建屋の条件によっては事前に床面の改修工事が必要になります。
料金・プラン・導入方法
料金モデル:要問い合わせ
システム全体が現場の規模、グリッドのサイズ、ロボット台数、ポート数、およびビンの総数に合わせてオーダーメイドで設計されるため、金額はすべて個別見積もりとなります。ただし、ソフトバンクロボティクスなどの販売代理店パートナーを通じて、初期費用(Capex)の負担を大きく抑えた従量課金モデルである「Pay-Per-Pick」プランや、リース契約、サブスクリプションモデルによる柔軟な支払い・導入方法を選択できる場合があります。
【見積もり時に確認すべきポイント】
- 初期構成の要素(ハードウェア費用):導入するビンの数量(箱数)、走行ロボットのモデルと台数、組み立てるグリッドの面積、設置するポート(ワークステーション)の種類と数、および施工費用を確認します。
- システム連携(ソフトウェア・SI費用):自社で稼働させている既存のWMS(倉庫管理システム)やWCS(倉庫制御システム)とAutoStoreを繋ぐための、API開発やシステム改修費用を確認します。
- 長期保守契約(サポート・メンテナンス費用):稼働開始後の保守・点検の費用、部品交換代、24時間リモート監視体制の有無、およびサブスクリプションや従量課金を選択した場合の最低契約期間と途中解約条件を確認します。
導入の流れ・期間
AutoStoreの導入は、機器単体の導入ではなく、倉庫全体の保管レイアウトや出荷フローの再設計を伴う大型プロジェクトとなるため、一般的な自動倉庫システムと同様に、初期の設計から実際の稼働開始までに約半年〜1年程度を要するのが一般的です。AutoStoreの具体的な導入期間はプロジェクトの規模により異なるため、要問い合わせとなります。標準的な導入フローは以下の通りです。
- 問い合わせ・現状ヒアリング(1〜2ヶ月)
販売パートナー各社(システムインテグレーターなど)へ問い合わせ、現場の現状や課題、将来の物量見通しを共有します。1〜3ヶ月以上の注文履歴(SKU情報や出荷注文データ)を提供し、最適な保管要件を抽出します。 - シミュレーション・システム設計
提供されたデータを基に、3Dシミュレーターを用いてグリッドレイアウト、ビンの数、稼働させるロボット台数、ポートの配置設計を算出。費用対効果(ROI)の測定やシミュレーションによる性能評価を実施します。 - 見積もり・ご提案と資金計画の検討
設計されたプランを基に見積もりが提示されます。初期投資を抑えるためのリース契約や、政府・行政の補助金(省人化・省力化補助など)を活用した申請手続きのサポートについて代理店と協議します。 - ご契約と製造手配
提案内容に合意後、正式に導入契約を締結。モジュール、レール、ロボット、コンテナの製造手配を開始します。 - 現地での工事・組み立て施工
対象の倉庫内で、アルミ製の走行レール(グリッド)を組み立て、専用コンテナ(ビン)を格納。ロボットや充電ステーション、各種ポートを設置します。 - システム連携と現地テスト稼働
既存のWMS・WCSなど上位システムとAutoStoreのコントローラーを接続し、実機を用いて走行や掘り起こし、ポートでの動作確認、全体の入出庫フローの稼働テストを綿密に実施します。 - トレーニングと本格稼働開始
現場で作業するオペレーターへの操作教育や非常時の対応レクチャーを完了させ、実稼働をスタートします。
連携できるシステム・機器
AutoStoreは、他社の物流システムや自動化マテハン機器と容易に通信・連携できるよう、柔軟なシステムインタフェースを提供しています。具体的な連携要件については、導入時にインテグレーター(販売パートナー)へ直接確認する必要があります。
- WMS(倉庫管理システム)およびWES(倉庫実行システム)
上位のWMSから出荷指示や格納指示を正確に受信するため、API経由やFTP、SFTP、RESTful APIなどの標準的なプロトコルによるシステム連携が可能です。また、AutoStoreに特化した専用WES「Kardex FulfillX」などのシステムを活用することで、既存のWMS側に大規模な追加開発を行わずに、迅速な繋ぎ込みが実現できるパッケージも用意されています。 - WCS(倉庫制御システム)
搬送コンベヤーやソーター(仕分け機)、他社のピッキングロボットなどとAutoStoreを組み合わせて連動させる場合、全体を横断制御するWCSとの連携が可能であり、マテハン機器間のスピードを最適化し生産性を引き上げます。 - 各種ピッキング支援機器・マテハン設備
出庫されたコンテナに対して正確にピックを行うための「プロジェクションピッキング(表示器や映像照射システム)」や、ゲートウェイで連携した自律走行搬送ロボット(AMR)、自動ラベラー、自動梱包ラインなどと柔軟に組み合わせて一連の全自動梱包出荷体制を組むことができます。
導入事例・実績
AutoStoreは、グローバルでは1,600件以上、日本国内でもオカムラやソフトバンクロボティクス、トーヨーカネツなどを通じて多様な業界の現場に納入されています。
- 株式会社 虎の穴(コミック・書籍販売EC)
急成長するEコマース事業において、保管アイテム数が約5万種類、総数200万点に拡大する中、ピッキング作業員が広大なピッキングエリアの棚の間を歩き回る「移動距離の長さ」と「人手不足」がボトルネックとなっていました。オカムラを通じてAutoStoreを導入した結果、歩行レスピッキングへ刷新したことで、収納効率が格段に向上。庫内の保管容量、ピッキングの処理速度、作業員の作業負担が劇的に改善され、24時間稼働と更なるフルフィルメント業務の拡張に貢献しました。 - レオン自動機株式会社(食品加工機械製造業)
食品加工機械の保守に欠かせないスペアパーツ(部品)の供給・管理機能を強化するため、オカムラを通じてAutoStoreを導入しました。従来の平置き棚による運用では、約850㎡の広範な保管スペースを占有していましたが、AutoStoreの超高密度保管を導入したことで、280㎡のスペース(保管面積を約3分の1に縮小)で同等以上の保管量を十分にカバー可能に。工場の増床や新設を行うことなく、限られた建屋スペースの有効活用と正確な部品の在庫管理を両立させました。 - 株式会社ハヤブサ(釣具・アパレル製造販売)
多品種のアイテム増加により従来の自動倉庫の保管能力が限界を迎え、出庫スピードも追いつかず、繁忙期には長時間の対応や労働力確保に悩んでいました。そこで、新物流センターに国内最大級のロボット76台と約23,000個のビンを搭載したAutoStoreシステムを架台上に設置。その結果、保管量は以前の自動倉庫と比較して約2倍に増加。さらに出庫スピードは従来の約3倍へと大きく向上し、1出庫につき16秒で作業者の手元へ商品が自動供給される高効率な出荷体制を確立しました。 - 四国建販株式会社(建設機械アフターサービス部品保管)
建設機械・エンジンの正規代理店として部品在庫管理の迅速性と正確性を高めるため、本社工場に四国で初となるAutoStoreとプロジェクションピッキングの統合システムを導入。地上7mの高さをフルに活用した約10,000点におよぶ部品管理を、高密度に積み上げた専用コンテナ(ビン)に集約しました。棚や引き出しにバラバラに管理されていた平面保管スペースの削減を果たすとともに、プロジェクション機能との併用で入出庫業務のミスを劇的に削減させました。
導入前に知っておきたいこと
- 初期投資(設備費用)の高額化と回収期間の長さ
高精度なアルミ製グリッドの施工や多数の自律ロボット、高度なソフトウェアの組み合わせのため、導入にかかる初期投資は極めて高額になります。そのため、費用対効果(ROI)の投資回収期間は一般的に3〜7年程度を想定する必要があり、導入に際しては出荷物量や削減可能な人件費を基にした緻密な事前シミュレーションが必要です。 - 複数ベンダー機器を混在させる場合のシステム連携の難しさ
倉庫内でAutoStoreだけでなく、他社製のコンベヤー、ソーター、AGVなどを繋ぎ合わせて運用を構築する場合、システム同士を統合して橋渡しをするWCS(倉庫制御システム)やWMSの設計調整の難易度が高くなります。役割分担が不明確であると「繋がらない」「不具合発生時の責任範囲が曖昧になる」といった事態が生じ、稼働準備の遅延に繋がるリスクがあるため、システム開発の一括管理やSI実績の確かな開発企業を介在させることが推奨されます。 - 商品サイズや重量への強い物理的制約
商品を専用のコンテナ(ビン)に入れて格納する仕組み上、ビンの最大許容寸法(高さ220mm、330mm、425mmなど)からはみ出るサイズの荷物や、専用ビンの耐荷重を超える極端な重量物はシステム内に保管することができません。全在庫のうち「AutoStoreで対応可能な商品」と「従来の手作業棚やパレットで管理する商品」を、入庫段階で論理的に仕分け管理するオペレーション設計が必須となります。 - 万が一のシステム・全体障害時の業務停止リスク
ロボットや中枢コントローラーに依存した高度な自動システムであるため、重大なネットワーク障害、電力遮断、大規模なサーバー不具合が発生した際、手作業での掘り起こしや搬送が物理的に不可能であり、倉庫内のピッキング機能が完全に一時停止する危険を内包しています。システム障害を想定したマニュアル整備や、停電時のバックアップ電源の導入といった事前対策が不可欠です。
類似ツールとの比較
| ツール名 | 特徴 | 料金 | 向いている企業 |
|---|---|---|---|
| AutoStore | 専用ビンをブロック状に積み上げるキューブ型超高密度自動倉庫システム | 要問い合わせ(従量課金対応可) | 限られた床面積で保管量を最大化し、多品種少量商品を扱うEC・部品倉庫 |
| Skypod | 自律ロボットがラックの間を3次元に上下左右に走行する立体型自動倉庫 | 要問い合わせ | 天井高を最大限に活かし、出荷変動に合わせた段階的・柔軟なシステム拡張を望む企業 |
| Rapyuta ASRS | クラウド協調制御を活用した、柔軟性の高いバケット型自動倉庫およびAMR | 要問い合わせ | 既存の倉庫レイアウトを活かし、中小型規模から初期費用を抑えて自動倉庫を導入したい企業 |
| t-Sort | モジュール型でレイアウトを自在に変更できる小型の自律走行仕分けシステム | 要問い合わせ(RaaS対応可) | 固定コンベヤーを使わず、仕分け工程の自動化を急ぎ、低投資で導入・変更したい企業 |
保管効率を何よりも最優先とし、通路のデッドスペースを徹底的に排除した超高密度な収納環境を作りたい場合には、ブロック状にビンを積み重ねる「AutoStore」が強力な選択肢となります。長年にわたり国内外の多様な分野で稼働実績を積んでおり、日々自動的に出荷頻度の高いコンテナが最上部に集まる在庫スロッティング(最適化)機能を自動的に実現できる点も、少品種から多品種少量のECまで、高い効率性を求める現場の大きなメリットになります。
一方で、倉庫の天井高が十分にあり、今後の出荷量の増減に応じてロボットの増減やラックモジュールの増設・撤退を、日々の運用を止めることなく柔軟に行いたいと考える場合には、3次元でラック間を自律走行する「Skypod」が適した選択肢となります。AutoStoreのグリッド構造のように一面を塞ぐ仕様ではないため、拡張や縮小の機動性がより高く設計されています。
また、大規模な庫内工事による新設を避け、既存の中小型倉庫や今ある棚設備に近い環境を最大限に活用し、初期の導入予算を最小限に抑えながら部分的に自動ピッキングを開始したいと考える場合には、「Rapyuta ASRS」のようなバケット型自動倉庫との比較検討が推奨されます。さらに、保管ではなく出庫後の「仕分け(ソーティング)」の自動化を目的とし、固定コンベヤーを引かずに、初期コストを抑えるRaaS形式(Robot as a Service)での運用を志向するなら、「t-Sort」を検討するのが合理的です。
よくある質問(FAQ)
- グリッドの最下段にあるビンを取り出すのに、掘り起こしの時間が長くかかって待たされることはないでしょうか?
- 最下段にあるビンを掘り起こす場合、理論上は最長で約3分36秒かかりますが、実際の運用においてオペレーターをその時間待たせることは極めて稀です。AutoStoreはピッキングが終了したビンを最上部に格納する自律最適化(スロッティング)の仕組みにより、出荷頻度の高いビンは自然にグリッドの上部に留まります。また、翌日の出荷予定データを基に、夜間の稼働時間外にロボットが自動的に必要ビンをあらかじめ最上層へ移動させて準備を整える機能もあるため、日常的なピッキングで待機時間を感じるケースはほぼありません。
- スマートフォンやタブレットから専用のアプリでロボットを操作・監視することは可能ですか?
- AutoStoreは原則として、スマートフォンアプリから手軽に個々の動作を操作する設計にはなっていません。全体の稼働制御は「コントローラー」と呼ばれる専用のホスティングハードウェア、および専用の制御PC上で稼働する高度な司令塔ソフトウェアによって管理されます。作業者は、ポート(ワークステーション)に設置された液晶タッチパネルや、接続されたWMS・作業用画面のブラウザなどを利用してピッキングや格納指示を確認・実行します。
- 導入前に無料トライアルや実機を用いたデモ体験はできますか?
- 現場に一時的にアルミ製グリッドを設置しテストを行うといった「無料のトライアル」は、大規模な施工が伴うハードウェアの特性上、基本的には提供されていません。ただし、オカムラやソフトバンクロボティクス、トーヨーカネツなどの各販売パートナー(代理店)が提供するショールームや導入先での実機見学会で、動作デモやポートの作業体験が可能です。また、事前に実際の出荷データを提供することで、最適なグリッドやロボット数などを算出するシステムシミュレーション(導入効果シミュレーター)での事前検証が推奨されます。
- 稼働後のサポート体制や、夜間などにトラブルが起きた際の保守窓口はどうなっていますか?
- 導入契約を結んだ各システムインテグレーター(販売代理店)により保守・サポート契約が提供されます。多くのパートナー企業では、不測の事態に備えて24時間365日のリモートログ監視や、システム異常を予知検知する仕組みを整えています。万が一のハード故障時には、故障したロボットが一時的にグリッド内の退避スペースに自律的に移動し、他のロボットのみで通常通り稼働を継続させながら、有償・無償のオンサイト保守により修理対応が受けられる設計になっており、作業の継続性を維持します。
- 契約期間や途中解約に関する条件は決まっていますか?
- 一般的な導入形態としては「システム全体の買い取り(一括の資産所有)」となりますが、近年は「Pay-Per-Pick(従量課金モデル)」や各種リース・サブスクリプション型のプランによる導入方法も登場しています。これらのファイナンスプランや保守契約においては