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Home > 倉庫管理・WMS> ロジスクエア京田辺B竣工|162台接車と2棟計24万㎡で拓く新名神幹線網
倉庫管理・WMS 2026年8月31日

ロジスクエア京田辺B竣工|162台接車と2棟計24万㎡で拓く新名神幹線網

CREが京田辺に9万㎡施設竣工、関西最大級24万㎡ハブが幹線輸送を革新

株式会社シーアールイーは2026年8月31日、京都府京田辺市においてマルチテナント型物流施設「ロジスクエア京田辺B」を竣工した。満稼働中の隣接棟と合わせ延床面積24万㎡を超える関西最大級の物流拠点が誕生したことは、新名神高速道路の全線開通を見据えた広域幹線輸送網の再編を大きく加速させる契機となる。

2棟合計24万㎡超の全貌と「ロジスクエア京田辺B」の高度な施設スペック

「ロジスクエア京田辺プロジェクト」は、株式会社シーアールイー(CRE)が関西エリアにおいて推進してきた最大規模の開発事業である。先行して2025年2月に竣工した「ロジスクエア京田辺A」(延床面積15万6,333.67㎡)が100%の満稼働を維持する中、第2期となる「ロジスクエア京田辺B」が竣工を迎えた。

本施設の竣工時点における賃貸契約率は約60%に達しており、最大12テナントが入居可能な汎用性の高い仕様となっている。大住工業団地に隣接し、大阪北摂エリアや京都中心部へのアクセス性に優れるだけでなく、第二京阪道路や京奈和自動車道、そして将来の新名神高速道路全線開通によって神戸から名古屋までを直結する交通結節点に位置する。

本プロジェクトの時系列と全体概要は以下の通りである。

年月・期日 開発フェーズ 施設規模・主な進捗
2023年4月17日 A棟着工 「ロジスクエア京田辺A」本体工事に着手
2025年1月31日 B棟着工 「ロジスクエア京田辺B」本体工事に着手
2025年2月15日 A棟竣工 延床面積約15.6万㎡が完成。稼働率100%を達成
2026年8月31日 B棟竣工 延床面積約9.1万㎡が完成。2棟合計で約24.7万㎡のメガハブが成立
2028年度以降 インフラ開通 新名神高速道路(八幡京田辺~高槻、城陽~大津)の全線開通予定

「ロジスクエア京田辺B」の基本諸元および設備仕様を以下の表に整理する。

項目 詳細仕様・数値 現場オペレーション上の実務的価値
施設名称 ロジスクエア京田辺B 最大12テナントに対応するマルチテナント型物流施設
所在地 京都府京田辺市大住藤ノ木 工業専用地域(大住工業団地に隣接)
敷地面積 / 延床面積 39,867.27㎡(12,059.84坪) / 90,660.61㎡(27,424.83坪) 2棟合計で延床面積24万㎡を超える関西最大規模
構造・階数 鉄骨造、地上4階建て 錢高組による堅牢な設計・施工
車両動線・バース ランプウェイ(2・3階直結)、1〜3階バース計162台 待機場22台と連携し、荷待ち時間の極小化を実現
昇降設備 荷物用エレベーター(4.1t)8基(3・4階) 将来の1〜4階直通エレベーター増設に対応
将来対応・拡張性 庫内空調配管ルート・室外機置場の確保、事務室増設対応 入居後のレイアウト変更やDX自動化投資に柔軟対応
環境性能・再エネ BELS 6つ星、ZEB Ready取得、CASBEE Aランク予定 屋根上太陽光発電によるオンサイト自家消費モデル
就業環境支援 4階休憩室2拠点、乗用車駐車場約290台、送迎バス運行 A棟の共用棟(売店・休憩室)も相互利用可能

162台同時接車を誇るランプウェイ構造と将来可変型設計

本施設は、地上4階建てでありながら、2階および3階へ大型車両が直接乗り入れできるスロープ(ランプウェイ)を配置している。トラックバースを建物中央車路の両側に設けることで、1階から3階を合わせて合計162台の大型トラックが同時に接車できる構造を実現した。敷地内には22台分のトラック待機場を確保しており、ピーク時間帯の車両滞留を防ぎ、入出荷オペレーションを高速化する。

また、荷物用エレベーター(積載荷重4.1t)を3・4階用に8基標準設置していることに加え、将来的なテナントニーズの変化を見越した設計が施されている。1階から4階を貫通して全階停止できる荷物用エレベーターの追加スペースをあらかじめ確保しているほか、庫内空調設備の導入を見据えた配管ルートや室外機置場、事務室の増設スペースを準備している点が大きな特徴である。

脱炭素社会への適応とワーカー確保を支える就業環境

環境負荷低減の取り組みとして、株式会社エンバイオ・ホールディングスの傘下企業が設立した「エンバイオC・ウェスト合同会社」による太陽光発電システムを屋根全面に導入している。発電した電力は施設内で自家消費され、建築物省エネルギー性能表示制度(BELS)の最高ランク「6つ星」および「ZEB Ready」を取得済みである。

労働力不足への対策としては、施設4階に2か所の休憩ラウンジを整備したほか、隣接するA棟敷地内の共用棟にある売店や休憩室も相互利用可能とした。さらに、JR学研都市線「松井山手駅」からの専用送迎バス運行や、約290台分の乗用車用駐車場を完備することで、通勤アクセスの利便性を高めている。

参考記事: 大和ハウス工業、茨木で3.1万㎡施設着工!名神IC1kmの好立地で雇用獲得へ

サプライチェーン各プレイヤーに及ぼす実務的影響

2棟合計24万㎡を超えるメガ物流拠点の完成は、関西圏における輸配送ネットワークと庫内オペレーションの双方に大きな構造変化をもたらす。

倉庫事業者・3PL:初期投資を抑えつつ段階的な自動化・空調化を実現

3PL事業者や倉庫オペレーターにとって、荷主の要請変化に柔軟に対応できる施設スペックは、長期賃貸借契約における最大のリスクヘッジとなる。

「ロジスクエア京田辺B」は、初期段階では標準的なドライ倉庫として稼働させながら、荷主企業の商材やDX戦略に応じて、後から荷物用エレベーターを増設したり、全館空調システムを追加したりできる可変構造を備えている。これにより、最初から過大な設備投資を行うことなく、ビジネスの拡張フェーズに合わせて施設を段階的にアップグレードできるため、投資対効果(ROI)の最適化が容易となる。

参考記事: 霞ヶ関キャピタルが2万㎡の冷凍自動倉庫を竣工、過酷環境の省人化が加速

運送事業者:162台バースと高速道路結節点による拘束時間の大幅削減

ドライバーの時間外労働上限規制が適用される中、トラック運送事業者にとって「待機時間の削減」と「高速アクセス」は運行計画の成否を分ける重要要素である。

本施設は162台の同時接車バースと22台の待機場を備えており、入出庫時の車両回転率を極限まで高めることができる。第二京阪道路や京奈和自動車道、新名神高速道路のインターチェンジがいずれも至近(約1〜3.5km)に位置するため、一般道の渋滞リスクを回避し、日帰り運行圏内での広域配送や中継輸送の効率的な運行ダイヤを組むことが可能となる。

参考記事: 改正物流効率化法が成立!中継輸送を加速させる3つの強力な特例支援と実務への影響

倉庫内作業員と採用活動:駅直結送迎バスと充実したアメニティによる雇用防衛

関西内陸部の物流適地において、庫内作業員(パート・アルバイト・フォークリフトオペレーター)の採用競争は年々激しさを増している。

本プロジェクトでは、2棟のスケールメリットを活かしたアメニティ共有が行われており、売店や広々とした休憩ラウンジが完備されている。さらに、松井山手駅からの専用送迎バス運行と約290台の駐車場確保により、公共交通機関利用層からマイカー通勤層まで幅広い人材を京田辺市・枚方市・八幡市などの近隣ベッドタウンから安定的に確保できる環境が整っている。

参考記事: 南海が大阪・茨木に関西最大18.3万㎡の物流施設|TRC連携で構築する次世代輸送網

LogiShiftの視点(独自考察):新名神全線開通を見据えた広域物流ハブの地殻変動

CREが京田辺エリアで合計24万㎡を超える巨大物流拠点を完成させた戦略的意義は、将来の新名神高速道路全線開通(八幡京田辺JCT~高槻JCT、城陽JCT~大津JCT)に伴う「関西・中京・東西大動脈の再定義」にある。

従来、関西の物流ハブは名神高速道路沿いの大阪北部(茨木・高槻エリア)や大阪臨海部に集中していた。しかし、地価の上昇と用地の逼迫が進む中、新名神の整備によって第二の東西幹線軸が形成されつつある。京田辺エリアは、神戸・大阪・京都・奈良・名古屋をダイレクトに結ぶ広域結節点として、その価値を飛躍的に高めている。

注目すべきは、CREの「可変型マルチテナント設計」というアプローチである。物流不動産市場において、過剰な専用設備を最初から組み込んだ施設は、テナント入替時の転用コストが重く、空室リスクが高まりやすい。一方で、本施設のように「増設用の開口部」や「配管スペース」をあらかじめ設計に組み込む手法は、デベロッパーの建築コストを適正に抑えつつ、入居企業に将来の自動搬送機(AMR)導入や精密機器・定温保管への業態転換を許容させる。

新名神の全線開通を迎える2028年度以降、この京田辺ハブは単なる地域保管拠点を超え、東西幹線の中継輸送(リレー輸送)拠点や広域クロスドック拠点としての存在感を一段と強めることになるだろう。

参考記事: ヤマト運輸が岡山に3.8万平米の統合拠点を開設、EC配送の締め切り延長が加速

まとめ:明日から意識すべきアクションプラン

「ロジスクエア京田辺B」の竣工は、インフラの進化に合わせた拠点ネットワークの再配置がいかに重要であるかを示している。物流戦略を担う経営層や現場リーダーが明日から取り組むべきアクションは以下の通りである。

  1. 新名神開通を見据えた配送網のシミュレーション

自社の近畿・中部圏における輸配送ルートを再検証し、従来のルートから新名神・第二京阪を軸としたルートへの切り替えによる走行距離・時間の短縮効果を試算する。

  1. 「後付け拡張性」を考慮した拠点スペック評価の導入

今後の賃貸倉庫選定において、初期スペックの高さだけでなく、将来の自動化機器導入や空調増設に対応可能な「可変スペース・電気容量」が確保されているかを評価基準に加える。

  1. 広域ハブを活用した中継輸送・共同配送の検討

100台超のバースを備える大規模拠点を活用し、ドライバーの拘束時間を短縮するための中継拠点化や、他社との共同配送アライアンスの構築に着手する。


出典: 物流(ロジスティクス)ニュース LNEWS
出典: PR TIMES
出典: 株式会社シーアールイー 公式サイト

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監修者プロフィール
松本 章

松本 章

大手コンサルティングファームにてSCM(サプライチェーン・マネジメント)改善に従事。 その後、物流系スタートアップの経営メンバーとして事業運営に携わり、業界の課題解決を目指してLogiShiftを立ち上げ。 現在は物流DXメディア「LogiShift」を運営し、現場のリアルとテクノロジーを融合させた視点から情報発信を行っている。

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