JFT/SaaSとは?
株式会社TOKAIコミュニケーションズが提供する、クラウド型(SaaS)のEDI(電子データ交換)システムです。企業間の受発注や請求、ファームバンキングなど、対外的なデータ交換を安全かつ効率的に行うことを目的としています。オンプレミスでEDIを運用する際のハードウェア老朽化、システム維持にかかる高額なコスト、属人化した運用保守、また通信手順の多様化に対応できないといった課題を、月額制のクラウドサービスへ移行することで一気に解決に導きます。
主な機能・特徴
- マルチプロトコル・各種フォーマット対応
全銀TCP/IP、全銀TLS、FTP/FTPS/SFTP、WebEDI、AS2、JX、ebXMLなど国内外の幅広い通信プロトコルに対応しています。フォーマット変換や文字コード変換、ファイルの分割・マージ機能も備えています。 - インフラから運用までのワンストップ提供
自社データセンター(BroadCenter)、自社ネットワーク回線(BroadLine)、自社開発EDIパッケージ(JFT/Server)を組み合わせ、単一ベンダーによるワンストップサービスとして提供されます。 - 24時間365日の運用保守・監視
EDI専門のエンジニア部隊が24時間365日体制でシステムを監視・サポートします。障害発生時の一次対応などを任せられるため、運用負荷を削減できます。 - AnserDATAPORT接続オプション
ファームバンキングを行う企業向けに、NTTデータが提供するConnecure回線を利用した「AnserDATAPORT」への接続オプションを提供しています。 - クラウド連携・APIカスタマイズ
取引先とのEDIだけでなく、Salesforceなどの各種クラウドサービスと社内システムを連携させるためのカスタマイズにも対応しています。
こんな企業・現場に向いている/向いていない
【向いている企業・現場】
- 自社のEDIシステムが老朽化し、リプレイスを控えている企業
新たなサーバーやパッケージソフトへの莫大な初期投資を避け、スモールスタートで最新のデータ交換環境へ移行したい現場に最適です。 - パブリッククラウド環境へ自社システムを移行している企業
専用回線の引き込みが難しいパブリッククラウド環境でも、JFT/SaaSを経由することでファームバンキング(AnserDATAPORT)等への接続が容易になります。 - EDI専門のIT担当者がいない、または人材不足の企業
システムの運用保守や障害対応を24時間365日体制でアウトソースできるため、運用担当者の業務負荷に悩む現場に強く推奨されます。
【向いていない企業・現場】
- 特定の1社と極めて少量のデータ交換しか行わない企業
月額3万円〜・初期費用18万円〜という費用がかかるため、Web画面上の手入力だけで済むような小規模な取引のみの場合は、費用対効果が合わず他の安価なWeb-EDIツールを検討した方がよいでしょう。 - 完全なクローズド環境(オンプレミス)でシステムをすべて管理したい企業
セキュリティポリシー上、データや通信基盤をすべて自社の物理サーバー内で完結させなければならない運用スタイルには不向きです。
料金・プラン・導入方法
- 初期費用:180,000円(税別)〜
- 月額費用:30,000円(税別)〜
- データ変換機能・カスタマイズ対応・専用回線オプション:要問い合わせ(別途見積)
- 導入方法:サービス利用申請書の提出後、最短10営業日で利用開始が可能(通信設定のボリュームやカスタマイズの有無により変動します)。
導入事例・実績
- 株式会社学研ロジスティクス(運輸業)
顧客企業ごとに個別に用意していた複数のEDIシステムを、JFT/SaaSを利用してクラウドに一本化。属人化していた運用負荷を大幅に軽減するとともに、物理サーバーなどのハードウェア維持コストを不要にしました。 - ヤマハ株式会社(製造業)
既存のオンプレミスEDIシステムの老朽化に伴うリプレイスとしてJFT/SaaSを採用。低価格でのシステム移行を実現し、運用コストの低減、機能面や耐障害性の向上に成功しています。 - 日本農産工業株式会社(製造業)
これまでオンプレミスで運用してきたEDIシステムをJFT/SaaSでクラウド化。通信回線を含めたトータルでのコストダウンと運用業務の負荷軽減を実現しました。
導入前に知っておきたいこと
現時点では公開されたユーザー評価・課題報告は確認できていません。
ただし、公式サイトの情報に基づく注意点として、ISDN回線などのレガシーな「公衆回線網」を利用した通信については、NTTのサービス終了に伴い2023年12月をもってJFT/SaaS上でもサービス提供が終了しています。もし現在もJCA手順などのレガシープロトコルをアナログモデムで利用している場合は、インターネットEDI(JX手順やAS2など)への移行を前提とした計画を立てる必要があります。
類似ツールとの違い・選び方
JFT/SaaSが他のクラウド型EDIと大きく異なる点は「インフラの自社保有によるワンストップ性」です。一般的なSaaS型EDIは、ソフトウェアのみを提供し、クラウド基盤は外部のパブリッククラウドを利用しているケースが少なくありません。一方、TOKAIコミュニケーションズは自社のデータセンター、自社のネットワーク回線網、そして長年の大規模VAN運用実績を持つ自社製パッケージをすべて組み合わせて提供しています。万が一トラブルが発生した際も、インフラからアプリケーションまで一元的に原因切り分けとサポートが受けられるため、業務停止リスクを最小限に抑えたい企業にとって非常に有力な選択肢となります。
よくある質問(FAQ)
- 申し込みから導入までにどのくらいの期間がかかりますか?
- サービス利用申請書をご提出いただいてから、最短で10営業日でご利用可能です。ただし、通信設定の数やカスタマイズの有無によって期間は変動します。
- 海外の取引先とデータのやり取りを行うことは可能ですか?
- 可能です。FTP/FTPS/SFTPや、海外で標準的に利用されるAS2手順などにも対応しており、国内外問わずグローバルなデータ交換環境を構築できます。
- 自社の社内システムがクラウド上にあるのですが、専用回線が必要な銀行との通信はできますか?
- 可能です。JFT/SaaS側でConnecure回線を利用したAnserDATAPORT接続オプションを提供しているため、お客様のクラウド環境に専用回線を引き込むことなくファームバンキングを利用できます。