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内航船員の最低賃金改正へ国交省が審議開始、2026年9月25日に専門部会

発表主体: 海事局船員政策課 発表日: 2026-09-18 最終更新: 2026年9月18日
内航船員の最低賃金改正へ国交省が審議開始、2026年9月25日に専門部会

全国内航鋼船の最低賃金改定に向け審議開始へ

国土交通省は、全国内航鋼船運航業(沿海区域を航行区域とする総トン数100トン以上の鋼船を用いて行う運航業)の最低賃金改正に向け、交通政策審議会海事分科会船員部会「全国内航鋼船運航業最低賃金専門部会」を2026年9月25日に開催すると発表しました。業界内の賃金実態状況等を踏まえた審議が行われます。

内航船員最低賃金の審議背景と前回の経緯

最低賃金法第35条第7項に基づき交通政策審議会に諮問されたことを受けて開催されるものです。同法第37条第2項に基づき、船員部会の下に公益・労働・使用者の各代表委員で構成される専門部会が設置され、内航海運における船員の最低賃金水準について改定の要否や水準が定期的に検討されています。

(国土交通省の過去審議実績によれば)前年度にあたる2025年秋の審議では、内航船員の月額最低賃金を一律8,500円引き上げる方針で労使合意がなされ、2026年3月に改定額が発効した経緯があります。

専門部会の開催要項と構成委員

専門部会の開催概要および構成委員は以下のとおりです。

  • 開催日時・場所
    • 日時:令和8年(2026年)9月25日(金)15:00~16:30
    • 場所:国土交通省(中央合同庁舎3号館)8階特別会議室
  • 審議事項(議事)
    • 議題1:専門部会長の選任について
    • 議題2:内航鋼船運航業最低賃金を取り巻く状況について
    • 議題3:全国内航鋼船運航業最低賃金の改正について
  • 対象範囲
    • 全国内航鋼船運航業(沿海区域を航行区域とする総トン数100トン以上の鋼船を用いて行う運航業)
  • 専門部会委員等の構成(敬称略、五十音順)
    • 公益委員:小西 康之(明治大学法学部 教授)
    • 臨時委員(公益):西崎 ちひろ(東京海洋大学学術研究院海事システム工学部門 准教授)
    • 臨時委員(労働者):漢那 太作(全日本海員組合 政策局総合政策部長)、竹田 圭志(全日本海員組合 国内局国内部執行部員)
    • 臨時委員(使用者):阿南 幸十司(船主団体内航労務協会 専務理事 事務局長)、村田 泰(八重川海運株式会社 代表取締役)

会議資料および議事録は、後日国土交通省ホームページで公開される予定です。

影響を受ける海運事業者と関係者

  • 内航海運事業者(船主・運航事業者):沿海区域を航行区域とする総トン数100トン以上の鋼船を運航・所有し、船員を雇用する事業者。
  • 内航船員:対象船舶に乗船する船舶職員および部員。
  • 利用運送事業者・荷主企業:内航海運(フェリー、RORO船、コンテナ船、各種専用船など)を活用して貨物輸送を委託している荷主や利用運送事業者。

海運労務と物流実務への影響

  • 内航海運事業者(オペレーター・オーナー)
    • 最低賃金の改定方針が固まった場合、船員の基本給体系や時間外割増賃金の基準額など労務コスト全般に影響が及ぶ可能性があります。特に若年船員の確保競争や深刻な高齢化に直面する中、人件費水準の見直しや傭船料・運賃への転嫁交渉が実務上の検討課題となり得ます。
  • 荷主企業・利用運送事業者
    • 物流の脱炭素化やトラックドライバー不足(2024年問題等)への対応として海運モーダルシフトを進める荷主にとって、内航海運のコスト構造や運賃水準の動向に関わる指標となります。海上運送費用の改定要請がなされた際、労務コスト上昇の背景を把握する材料となります。

今後の審議・発効スケジュールの見通し

  • 2026年9月25日:第1回専門部会を開催(取り巻く状況の報告や改正審議の着手)。
  • (例年の審議実績によれば)秋頃にかけて労使合意に向けた議論が行われ、合意に達した場合は年内に交通政策審議会から国土交通大臣への答申および公示を経て、翌年(2027年)春頃に新たな最低賃金が発効する工程をたどるのが通例となっています。

改定水準と運賃転嫁をめぐる今後の論点

  • 引き上げ幅の着地点:陸上の地域別・特定最低賃金の引き上げ動向や物価高騰を踏まえ、内航船員の月額最低賃金がどの程度引き上げられるかが最大の焦点となります。
  • 船種・職位ごとの賃金水準:現行制度で区分されている船舶職員(職員A・若年職員B)や部員(部員A・経験3年未満の部員B)それぞれについて、改定水準のバランスがどのように設定されるかは示されていません。
  • 荷主との適正運賃収受への波及:労務コストの上昇分について、オペレーターから荷主企業、あるいは船主からオペレーターへの運賃・傭船料転嫁が円滑に進む環境が維持されるかが注視されます。

内航船員の現行賃金水準と直面する労働力課題

  • 現行の最低賃金水準(国土交通省公示資料によれば):2026年3月12日に発効した現行水準は、職員Aが月額276,450円、職員Bが260,000円、部員Aが217,850円、部員Bが208,550円となっています。
  • 内航海運の構造と労務環境:内航海運は国内貨物輸送(トンキロベース)の約4割、産業基礎資材の約8割を担う基幹物流ですが、船員の過半数が50歳以上と高齢化が進んでおり、若年層の定着と労働条件の改善が業界共通の課題となっています。

よくある質問

Q. 今回審議される「全国内航鋼船運航業」の最低賃金とはどのような対象ですか?
A. 沿海区域を航行区域とする、総トン数100トン以上の鋼船を用いて行う運航業が対象です。国内港湾間を輸送する内航貨物船などの船員に適用されます。

Q. 専門部会では誰が審議を行うのですか?
A. 最低賃金法第37条第2項に基づき、学識経験者等の「公益委員」、全日本海員組合等の「労働者委員」、船主団体内航労務協会等の「使用者委員」の各2名、計6名で構成されます。

Q. 現在の全国内航鋼船運航業の最低賃金はいくらですか?
A. (国土交通省の公示資料によれば)2026年3月12日発効の月額最低賃金は、職員Aが276,450円、職員Bが260,000円、部員Aが217,850円、部員Bが208,550円となっています。

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出典

  • 発表主体: 海事局船員政策課 / 発表日: 2026-09-18
  • 全国内航鋼船運航業の最低賃金の改正について審議を行います~交通政策審議会海事分科会船員部会 全国内航鋼船運航業最低賃金専門部会の開催~(PDF)
  • 掲載ページ
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