デジトラッドとは?
デジトラッドは、株式会社STANDAGEが提供する、専門知識や貿易実務のリソースを持たない中小企業でも海外展開を実現できる貿易DXプラットフォームです。販路開拓から企業間交渉、決済、国際物流手配、書類作成までの手続きをワンストップで支援します。独自のデジタルフォワーディング基盤やブロックチェーン技術を活用した決済システムを組み合わせることで、貿易実務の属人化や未回収リスクといった中小企業の海外進出における課題を包括的に解消します。
主な機能
海外販路開拓・マッチング機能
- 海外バイヤーとのビジネスマッチング
海外進出を目指す日本企業が自社商品を登録することで、現地の買い手候補とのマッチングを支援します。アフリカをはじめとする新興国や東南アジア、欧米などのネットワークを活用し、自社で海外営業網を持たない企業でも販路開拓に着手できます。 - 海外向けマーケティング・クラウドファンディング支援
現地の市場ニーズに合わせたランディングページの制作や、海外クラウドファンディング(Kickstarter等)を活用したテストマーケティングを支援します。受注生産品や新規開発商品でも、在庫リスクを抑えながら海外需要を検証できます。 - 企業間交渉・言語サポート
海外バイヤーとの商談設定や契約交渉を専門スタッフや登録コンサルタントが伴走してサポートします。外国語でのコミュニケーションや商習慣の違いによるトラブルを未然に防止します。
国際物流・フォワーディング管理機能
- 国際物流費のオンライン即時見積もり
荷主がWeb上で条件を入力することで、大手物流会社(フォワーダー)各社の概算物流費を即座に取得・比較できます。見積もり取得に数日から1週間かかっていた従来のリードタイムを大幅に削減します。 - 貿易書類・案件進捗の一元管理
インボイスやパッキングリストなどの案件書類、船積スケジュール、ステータスをクラウド上で一元管理します。案件ごとの進捗が可視化され、更新漏れや連絡の行き違いを防ぎます。 - システム内チャットによる関係者連携
荷主と物流会社、社内関係者間のやり取りをシステム内のチャット機能で完結できます。メールや電話に分散していたコミュニケーション履歴を集約し、引き継ぎ作業を円滑にします。
決済・ファイナンス機能
- ステーブルコインを活用した高速決済
米ドル連動型ステーブルコイン(USDC等)を用いた決済システムを提供します。従来の銀行送金では着金まで数日〜数週間かかっていた国際送金を短時間で処理し、手数料の低減を可能にします。 - スマートコントラクトによるデジタル金庫機能
ブロックチェーン上の「デジタル金庫(エスクロー)」に資金を一時保管し、商品の引き渡しや電子船荷証券(eBL)の確認と同時に代金を決済します。輸出側の代金未回収リスクと輸入側の不着リスクを低減します。
こんな企業・現場に向いている/向いていない
向いている企業・現場
社内に貿易実務・海外営業の専任部門を持たない中小製造業・卸売企業
- 海外進出を検討しているが語学力や実務ノウハウを持つ人材が社内にいない
デジトラッドは販路開拓から商談、通関、物流、決済までの一連の手続きをワンストップで代行・支援する体制を備えています。専門知識を持つ人材を新規採用することなく、既存のリソースのままで海外取引を開始できます。 - 新興国など決済インフラが未発達な地域への輸出で代金回収リスクを懸念している
ステーブルコインとスマートコントラクトを活用したデジタル金庫の仕組みにより、商品の引き渡し確認と連動した安全な代金決済が可能です。未回収リスクを抑えながら中東やアフリカなどの成長市場へアプローチできます。
国際物流の相見積もりや案件管理をExcel・メールで行っており業務が属人化している企業
- 複数フォワーダーへの見積もり依頼と回答受領に時間がかかり顧客への提示が遅れる
デジトラッド・フォワーディングの即時見積もり機能を利用することで、大手物流会社の概算費用をオンラインで数秒で比較・取得できます。見積作成業務のスピードが向上し、商談機会の損失を防ぎます。 - 案件ごとの書類ややり取りが個人メールに埋もれてしまい進捗状況が把握しづらい
クラウド基盤上で案件ごとの書類やステータス、チャット履歴が一元化されるため、担当者不在時でもチーム全体で業務状況を把握できるようになります。
向いていない企業・現場
自社内に通関士や貿易実務の専門部隊が確立しており既存の基幹システムで完結している大企業
- 社内オペレーションが完全に固定化されており外部プラットフォームへの移行メリットが薄い
すでに自社専用の基幹システム(ERP)や専任の貿易部門、独自の海外代理店網が構築されている場合、ワンストップ型の包括支援プラットフォームを導入しても機能の重複が発生しやすくなります。この場合は貿易書類の作成に特化したオンプレミス/専用システムや、自社EDI連携ツールの検討が適しています。
暗号資産やステーブルコインによる決済スキームを社内規程または取引先が受け入れられない企業
- 社内コンプライアンスや取引先国の法規制で新決済手段の利用が制限されている
ステーブルコイン決済の利便性を享受するには取引先双方の合意が必要となるため、法定通貨による銀行送金・信用状(L/C)取引のみを必須とする取引先との間では決済機能の利点を十分に活かせない可能性があります。
類似ツールとの比較
| ツール名 | 特徴 | 料金 | 向いている企業 |
|---|---|---|---|
| デジトラッド | 販路開拓、交渉、決済、物流手配までワンストップで支援。ステーブルコイン決済やフォワーディング機能も搭載 | 要問い合わせ(月額課金制SaaS) | 社内に貿易人材が不在で、海外進出・実務を一括委託・支援してほしい中小企業 |
| TradeWaltz | ブロックチェーン技術を活用し、産業横断で貿易関係者間の貿易文書を電子化・一元管理する情報連携プラットフォーム | 要問い合わせ | 商社、銀行、保険会社、物流企業など複数ステークホルダー間で電子文書を共有したい企業 |
| Zenport | サプライチェーンデータを一元管理し、受発注残や船積スケジュールをリアルタイムに可視化するクラウド型貿易管理システム | 要問い合わせ | 海外サプライヤーやフォワーダーとの受発注・納期管理の可視化を重視する中堅・大手企業 |
| TOSS-SP | 国内トップクラスのシェアを持つ貿易管理・通関システム。NACCS連携や多通貨・三国間取引に対応した書類自動作成 | 要問い合わせ | 自社で大量の輸出入書類作成やNACCS連携実務を行う専任部門を持つ企業 |
デジトラッドと他社ツールの決定的な違いは、「貿易実務のデータ管理・書類電子化」にとどまらず、「海外販路の開拓や商談、決済、物流手配そのものを丸ごと支援・代行できるか」という点にあります。
自社に貿易専任チームが存在し、既存の輸出入業務の書類電子化やサプライチェーン可視化を進めたい場合は、関係者間のデータ連携基盤であるTradeWaltzや納期可視化に強みを持つZenport、あるいはNACCS連携に強みを持つTOSS-SPが候補になります。一方で、「そもそも貿易のノウハウがなく、海外営業から決済・物流まで一括してサポートを受けたい」「新興国への輸出で代金回収リスクを排除したい」という中小企業にとっては、デジトラッドの包括的なサービス設計が適しています。
料金・プラン・導入方法
デジトラッドの利用料金は、企業の進出希望国、取り扱い商材、委託する業務範囲(販路開拓、フォワーディング管理、決済機能の利用有無など)によって構成されるSaaS(月額課金)モデルとなっていますが、具体的なプラン金額は公式Webサイト上で公開されておらず、要問い合わせとなっています。
導入検討および見積もり依頼の際には、以下のポイントを事前に確認することを推奨します。
- 委託する業務範囲
海外販路開拓やマッチング支援を含むパッケージプラン(おまかせ貿易)を利用するのか、デジトラッド・フォワーディング等のシステム利用を中心とするのか。 - 初期費用と月額費用の構成
初期のアセスメントや市場調査、製品登録にかかる費用と、月額のシステム利用料・運用サポート費用の内訳。 - 成約手数料や決済手数料
取引成立時やステーブルコイン決済利用時に発生する手数料率の確認。 - 契約期間と解約条件
海外展開のプロジェクト期間に応じた最低契約期間および更新条件。
導入の流れ・期間
デジトラッドの導入は、一般的なSaaSおよび貿易支援サービスに準じた以下のステップで進行します(※具体的な導入期間は企業の体制や対象国により異なるため要問い合わせです)。
- お問い合わせ・ヒアリング
公式サイトのフォームより問い合わせを行い、自社商材の特徴、希望する展開先国、現状の貿易体制についてヒアリングを受けます。 - 提案・デモ画面の確認・プラン選定
企業のニーズに合わせた支援スコープ(販路開拓、物流管理、決済等)の提示と、システム管理画面のデモ確認を実施します。 - 見積もり・契約締結
提示された支援プランおよびシステム利用条件に合意したうえで、利用契約を締結します。 - 初期設定・商品情報登録・市場調査
プラットフォーム上への商品データ登録、ターゲット国における規制・関税・法規制の確認、マーケティング方針の策定を行います。 - 運用開始(販路開拓・実務実行)
バイヤーマッチングや見積もりの比較、書類作成、受発注管理など、実際の貿易オペレーションを開始します。
導入事例・実績
公式サイトおよび公開プレスリリースによると、デジトラッドは2024年2月末時点で累計契約社数がのべ150社を突破しています。医療機器、教育玩具、非常食、食品、伝統工芸品など幅広い業界の中小企業で導入が進んでいます。
プレシジョン・システム・サイエンス株式会社(医療機器メーカー)
核酸(遺伝子)自動抽出機器や全自動PCR検査機器を展開する同社は、アフリカ市場への展開に意欲を持っていたものの、現地事情に通じたパートナー企業の開拓に課題を抱えていました。デジトラッドを導入し、アフリカ4カ国に拠点を持つSTANDAGEの現地リレーションと貿易構築ノウハウを活用。契約開始から約1年でアフリカ地域における新規販路開拓と売上構築を実現し、現地展開の基盤づくりに成功しました。
有限会社能作(伝統工芸・金沢漆器)
老舗の金沢漆器メーカーとして海外需要の開拓を目指していたものの、完全受注生産に近い製造体制のため、事前の在庫確保を前提とする通常の輸出スキームではリスクが高いという課題がありました。デジトラッドの支援のもと、海外クラウドファンディング「Kickstarter」を活用した事前受注型の海外マーケティングを展開。プロジェクト開始から3日間で目標資金額の400%以上を達成し、在庫を抱えずに北米や欧州を含む複数国への販売実績を構築しました。
その他の導入実績
教育玩具メーカーの株式会社アーテックや、長期保存食の製造・販売を手がける株式会社グリーンデザイン&コンサルティングなど、多様な商材を持つ企業が東南アジアや中東・アフリカ、欧米向けの輸出開拓にデジトラッドを活用しています。
導入前に知っておきたいこと
Web上の公開レビューやSNS等において、デジトラッドに関する明確な製品不満や重大なシステムトラブルといった批判的な口コミ報告は現時点では確認できていません。
ただし、サービスの特性上、以下の点について検討段階での確認が必要です。
- 商材ごとの現地法規制・許認可の事前精査
医療機器、食品、化粧品などは進出先国によって厳格な認証や許認可が必要となるため、商品登録から実取引開始までに一定の準備期間を要する場合があります。 - ステーブルコイン決済における取引先側の理解
ブロックチェーン技術を活用した決済機能を利用する場合、海外バイヤー側にも対応環境や合意が必要となるため、取引先の体制に応じた決済手段の調整が前提となります。
よくある質問(FAQ)
- 貿易の実務経験や英語が話せる社員が社内にいなくても利用できますか?
- 利用可能です。デジトラッドは専門知識を持たない中小企業向けに設計されており、販路開拓から商談サポート、書類作成、物流手配まで一貫した支援体制が用意されています。
- デジトラッド・フォワーディングではどのような物流会社の見積もりが取得できますか?
- 日新や三菱倉庫、澁澤倉庫など国際物流大手各社の概算見積もりに対応しており、オンライン上で即時に比較・確認が可能です。
- スマートフォンやタブレットから操作できますか?
- クラウド型Webシステムとして提供されているため、インターネット環境と標準的なWebブラウザがあれば各種端末から利用可能です(推奨ブラウザ環境等の詳細は要問い合わせ)。
- 無料トライアルやデモ画面の確認は可能ですか?
- 公式サイトの問い合わせ窓口から相談することで、サービス資料の提供やデモ画面の案内を受けることができます。
- どのような国・地域への輸出に対応していますか?
- 創業期から強みを持つアフリカ地域(ナイジェリア、ケニア、南アフリカ、エジプト等)に加え、東南アジア、中東、欧米など幅広い地域への輸出実績があります。
- 最低契約期間や解約条件はどのようになっていますか?
- 契約プランや選択する支援スコープによって契約期間の条件が異なりますので、導入前の個別見積もり時に担当窓口へご確認ください。