TradeWiseとは?NACCS連携と関税帳簿の自動作成で貿易管理を効率化する特徴を解説

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官民共同システム「NACCS」からの輸出入許可通知情報を自動でデータベース化する貿易業務管理ソリューション。貿易手続きの可視化や電子帳簿保存法に対応した関税帳簿の自動作成を実現します。

料金モデル
要問い合わせ
対象規模
中堅〜大手向け
対象業界
製造業 小売・卸売業 物流・倉庫業

TradeWiseとは?

キヤノンITソリューションズ株式会社が提供する「TradeWise(トレードワイズ)」は、通関手続きや貿易書類の管理をデジタル化し、業務効率化とコンプライアンス強化を支援する貿易業務管理ソリューションです。官民共同システム「NACCS(輸出入・港湾関連情報処理システム)」から出力される輸出入許可通知情報を自動的に取得してデータベースに蓄積し、品目・数量・金額・関税額・消費税額などの申告データを一元的に可視化します。さらに、電子帳簿保存法に対応した関税関係帳簿の自動作成や許可書PDFの自動生成、修正申告・更正通知の管理機能を備え、通関後の事後調査対応や社内統制にかかる工数を大幅に削減します。

主な機能

TradeWiseは、NACCSとの通信連携を中核に、通関データの蓄積・活用から貿易帳票の作成、担保管理まで、輸出入実務を網羅する複数のモジュールで構成されています。

通関データ管理・検索機能

  • 輸出入許可通知情報の自動蓄積
    NACCSから配信される輸出入許可通知データをリアルタイムかつ自動で取り込み、データベースに格納します。紙の許可通知書を仕分け・ファイリングする手作業がなくなり、リアルタイムに社内各部門へ許可状況を共有できる体制が整います。
  • 高度な条件検索・絞り込み
    許可日、申告番号、インボイス番号、品名、税番(HSコード)、通貨、金額、税額など、NACCS申告データに含まれる多様な項目をキーにして即座に検索できます。内部監査や税関による事後調査の際にも、対象データを数秒で抽出できるようになります。
  • 修正申告・更正通知データの統合管理
    当初申告の許可情報だけでなく、税額変更や事後訂正に伴う修正申告データおよび更正通知データも紐付けて管理します。差戻しや修正履歴のトラッキングがシステム上で完結し、履歴管理の抜け漏れを防ぎます。

法令対応・帳簿作成機能

  • 電子帳簿保存法対応の関税帳簿自動生成
    蓄積された通関データをもとに、電子帳簿保存法の要件を満たした関税関係帳簿を自動作成します。法改正に準拠した形式で帳簿が常時整備されるため、帳簿作成の二重入力や記載ミスのリスクを排除します。
  • 輸出入許可証のPDF自動生成・出力
    NACCSから受信した電文データをもとに、標準様式の輸出入許可書PDFを自動で生成・保管します。印刷やスキャナ保存の手間をかけることなく、必要時に即座に原本同等の帳票を画面確認・ダウンロードできます。
  • 関連イメージファイルの紐付け保管
    紙やPDFで受領したインボイス、パッキングリスト、船荷証券(B/L)などの関連書類を、通関データや作成文書と紐付けてアップロード保管できます。付加情報を付与して一元管理することで、書類の紛失を防ぎ、過去取引の証憑確認をスムーズにします。

貿易実務・周辺管理機能

  • 貿易文書作成モジュール(輸出・輸入)
    インボイスやシッピングリクエストなどの貿易関連帳票を画面上で作成・管理できます。作成された文書データは通関データベースとシームレスに連携し、二重入力の手間を省きます。
  • NACCS担保残高の自動照会・アラート通知
    税関に差し入れている包括担保やBP担保の残高情報をNACCSから定期的に取得し、推移を可視化します。設定した閾値を下回った際には担当者へアラートメールを自動送信するため、担保不足による通関停止や過剰な担保の積み増しを未然に防止します。
  • 基幹システム(ERP)連携・EDI連携
    蓄積された通関申告実績や税額データを、自社の基幹システム(SAP等)や会計システムへデータ連携できます。また、キヤノンITソリューションズの貿易EDIシステム「EDI-Master B2B for Trade」と連携することで、より広範な受発注・通関EDI環境を統合可能です。

こんな企業・現場に向いている/向いていない

向いている企業・現場

NACCS経由の通関件数が多く、紙の許可書管理や事後調査対応に膨大な工数を取られている企業

  • 紙の輸出入許可通知書のファイリングや保管スペースに追われている
    NACCSから許可通知情報を自動取得してデータベース化するため、紙の印刷・仕分け・保管作業が不要になり、完全ペーパーレス化を実現できます。
  • 税関の事後調査や内部監査のたびに過去書類の捜索に数日かかっている
    申告番号やインボイス番号、品名などの複合条件で即座にデータ検索でき、関連する許可書PDFや証憑ファイルを画面上で即時に確認・出力できるため、調査準備の工数を大幅に圧縮できます。
  • 電子帳簿保存法に対応した関税関係帳簿の作成・備え付けを手作業で行っている
    許可通知データを基に電帳法準拠の関税帳簿を自動生成するため、転記作業や二重入力をなくし、法改正リスクや記載ミスのないコンプライアンス体制を構築できます。

包括担保を利用しており、残高管理や更正・修正申告の追跡を厳密化したい企業

  • 通関時の担保残高を手動照会しており、担保切れや過剰積増しが発生している
    NACCSとの定期通信により担保残高をリアルタイムに把握し、閾値を下回った際にアラートメールを自動送信するため、通関保留のリスクを回避しながら適正な担保額を維持できます。
  • 修正申告や更正通知のデータが当初申告とバラバラに管理されている
    修正申告・更正通知データを当初データに紐付けて履歴管理できるため、税額の差額精算や履歴追跡を正確に行えます。

向いていない企業・現場

自社でNACCSを利用せず、通関手続きを完全にフォワーダー等へ一任している小規模企業

  • 自社でのNACCS利用者契約がなく、通関申告の自社管理ニーズが低い
    TradeWiseは自社NACCS環境との接続またはEDI連携を前提としているため、月間の通関件数が極めて少なく、フォワーダーから届く月数件の書類確認だけで完結している小規模な現場では、システム導入の投資対効果を得にくくなります。
  • 通関管理よりも、海外サプライヤーとの受発注残や国際輸送トラッキングの可視化を主目的としている
    通関データ管理や電帳法対応に特化しているため、船積前後のサプライチェーン全体のステータス可視化や海外取引先との直接コラボレーションを重視する場合は、サプライチェーン可視化特化型のSaaSや国際間情報連携基盤の検討が適しています。

類似ツールとの比較

貿易管理や通関業務のデジタル化を推進する代表的なソリューションとの機能・用途の違いを整理します。

ツール名 特徴 料金 向いている企業
TradeWise NACCSからの輸出入許可通知情報の自動DB化、電帳法対応関税帳簿の自動作成、担保照会機能 Standard Edition:ライセンス500万円(税別)〜 / 要問い合わせ NACCSデータを自社で直接蓄積し、電帳法対応や事後調査の効率化、基幹連携を目指す中堅・大手企業
TradeWaltz ブロックチェーン技術を活用し、荷主・物流・銀行・保険など産業横断で貿易文書を一元共有するプラットフォーム 要問い合わせ 国内外の関係者間で紙文書を電子化し、貿易手続き全体のペーパーレス・リモートワーク化を進めたい企業
Zenport 受発注残や船積スケジュールなどサプライチェーン情報をリアルタイムで可視化・一元管理するクラウドSaaS 要問い合わせ 海外工場・フォワーダーとの進捗共有や納期管理、サプライチェーンのボトルネック解消を重視する企業
TOSS-SP 輸出入の受発注からインボイス作成、外貨売掛買掛管理、為替管理、NACCS連携までを網羅する貿易基幹システム 要問い合わせ 貿易書類作成から為替・会計連携まで、自社の貿易業務全般を1つの基幹パッケージで包括管理したい企業

通関後のデータ管理、NACCS申告情報の二次活用、電子帳簿保存法に対応した関税関係帳簿の自動生成や税関事後調査対策を最重要課題とする場合は、TradeWiseが適した選択肢となります。NACCSと直結して許可通知データを確実に取り込み、基幹ERPと連動させる仕組みに強みを持っています。

一方、海外の取引先や物流業者との間における発注・船積ステータスのリアルタイム共有や納期遅延防止を主目的とする場合はZenport、荷主・金融機関・フォワーダーを跨いだ貿易書類全体の電子化プラットフォームを求める場合はTradeWaltz、貿易取引の受注・契約からインボイス作成・外貨会計までを一貫処理する包括システムを求める場合はTOSS-SPなど、解決したい業務領域に応じて比較検討することが推奨されます。

料金・プラン・導入方法

TradeWiseは、企業の規模や導入要件に合わせて「Standard Edition」と「Enterprise Edition」の2つの提供方式が用意されています。

プラン/エディション ライセンス費用(税別) 提供形態 備考
Standard Edition 500万円〜 オンプレミス / クラウド 機能を標準化し、個別開発を最小限に抑えて低コスト・短納期で導入可能なパッケージ版
Enterprise Edition 要問い合わせ(個別見積) オンプレミス / クラウド 自社固有の業務フローや複雑な基幹システム連携要件に合わせて設計・開発するカスタム版

インフラ基盤としては、自社サーバに構築するオンプレミス環境のほか、キヤノンITソリューションズのクラウドサービス「SOLTAGE」上での稼働にも対応しています。なお、NACCSとの直接接続を行うためには、導入企業側でのNACCS利用者契約が別途必要となります。具体的な月額保守費用やインフラ構築費用、要件に応じたカスタマイズ費用については、ベンダーへの個別問い合わせ・見積もりが必要です。

導入の流れ・期間

TradeWiseの導入は、概ね以下のステップで進められます。

  1. 問い合わせ・ヒアリング
    現在の貿易業務フロー、月間通関件数、自社基幹システムとの連携要件、NACCSの接続環境などを整理・相談します。
  2. 要件定義・システム提案
    Standard Editionの標準適合度や個別開発(Enterprise Edition)の要否を判定し、インフラ構成(オンプレミスまたはクラウド)と合わせて見積もりが提示されます。
  3. 契約・プロジェクト発足
    ライセンス契約および導入支援・保守契約を締結します。
  4. 環境構築・システム設定・税関届出支援
    サーバ環境の構築、NACCS接続設定、基幹システム連携インターフェースの実装を行います。電帳法対応等に伴う税関への届出が必要な場合は、キヤノンITソリューションズによる技術的・資料作成支援を受けながら進めることが可能です。
  5. 受入テスト・ユーザートレーニング
    データ取り込みテストや操作検証を実施し、実務担当者への操作教育を行います。
  6. 本番稼働・運用保守
    本番環境での運用を開始し、稼働後の保守サポートやNACCS仕様変更時の更改対応を受けます。

導入期間は、標準機能を中心に導入するStandard Editionの場合で比較的短期の立ち上げが可能ですが、基幹連携や個別要件の規模によって変動します。過去の大手商社における全面移行事例では、税関対応やデータ移行を含めて約7ヶ月で本番稼働に至った実績が公表されています。具体的なスケジュールは要件に応じた問い合わせが必要です。

導入事例・実績

住友商事株式会社

  • 導入背景・課題
    同社では2012年から輸出入許可通知データ管理システム(DDMS)を独自構築して貿易業務の電子化に取り組んでいたが、システムの経年化に伴い処理速度の低下や非効率な手入力業務が発生し、利用者から不満の声が上がっていた。保守契約の終了を機にシステム刷新を決定し、「電子帳簿保存法に基づく関税関係帳簿の電子的備え付け要件を満たすこと」「修正申告・更正通知データの取り込みができること」「税関とのコミュニケーションを技術面で支えられる開発パートナーであること」を条件にベンダー選定を実施した。
  • 選定と導入プロセス
    複数の提案の中から要件を満たすソリューションとしてキヤノンITソリューションズの「TradeWise」を採用。キヤノンITSは新システム構築と並行して税関への届出・説明資料の作成や打ち合わせ同席を支援し、保守期限が迫る中で約7ヶ月という短納期でのシステム移行を完遂した。
  • 導入効果
    電子帳簿保存法の要件に完全対応した関税関係帳簿の管理体制が確立されるとともに、NACCSから修正申告や更正通知データを含めて自動取り込みが可能となり、旧システムに比べて業務効率が飛躍的に向上した。

導入前に知っておきたいこと

  • NACCS利用者契約と回線要件の事前確認が必要
    TradeWiseがNACCSから許可通知データを取得・蓄積するためには、導入企業自身がNACCSセンターと契約を結び、適切な接続環境(専用線やEDIゲートウェイ等)を準備する必要があります。社内のネットワーク構成や接続方式について事前の技術確認が不可欠です。
  • NACCSの定期更改への追従
    NACCSは数年ごとに大規模なシステム更改(第7次NACCS更改など)が実施されます。TradeWiseはバージョンアップ等を通じてNACCS更改への対応を行っていますが、自社の保守契約範囲やバージョンアップ計画をベンダーとあらかじめ確認しておくことが重要です。
  • 公開ユーザーレビューの蓄積状況
    現時点において、Web上の一般的なレビューサイトやSNS上での第三者ユーザーによる細かな口コミ・不満点の投稿は確認できていません。検討にあたっては、自社の通関データ量や社内業務フローに基づき、ベンダーに詳細な機能デモや適合性検証を依頼することが推奨されます。

よくある質問(FAQ)

モバイル端末やスマートフォンから利用できますか?
TradeWiseは主にPCのWebブラウザ環境から利用するシステムとして提供されています。通関データの詳細照会や帳簿出力など、実務操作はPC環境を前提としています。
無料トライアルやデモ環境の提供はありますか?
NACCS接続や社内システムとの連携を伴う企業向けパッケージ製品のため、一般的なWeb即時サインアップ型の無料トライアルは提供されていません。デモ画面の確認や評価版・評価機の利用可否については、キヤノンITソリューションズへ直接ご相談ください。
通関業者やフォワーダーに業務を委託していても導入するメリットはありますか?
通関申告の実務自体を通関業者に委託している場合でも、自社名義で申告された輸出入許可通知情報を自社NACCS経由で直接一元管理し、電子帳簿保存法に対応した関税帳簿を自動生成して事後調査に備えたい荷主企業にとって有用です。
既存のERP(SAPなど)や会計システムとの連携は可能ですか?
可能です。TradeWiseに通関データ(品目、数量、価格、関税額、消費税額など)が蓄積された後、基幹システムへのデータ連携インターフェースを通じて自動連携する構成がとれます。
導入にあたって税関への届出などのサポートは受けられますか?
キヤノンITソリューションズは通関システム分野において長年の実績を持ち、電帳法対応等に伴う税関への説明資料作成や協議への同席など、実務的な導入支援を提供しています。
契約期間や解約条件、月額費用はどのようになっていますか?
ライセンス体系(Standard Edition/Enterprise Edition)や導入形態(オンプレミス/SOLTAGEクラウド)、保守サポート範囲によって契約条件が異なりますので、公式窓口へお問い合わせください。

参照・出典

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