JSOL-EDIサービスとは?クラウド基盤と運用代行を一体提供するEDIアウトソーシングの特徴を解説

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JSOLが提供する、SaaS型とBPO型を組み合わせたEDIアウトソーシングサービスです。システム基盤の提供にとどまらず、取引先との接続テストや通信エラー対応などの運用業務も代行します。オンプレミス環境からの移行や属人化の解消に貢献します。

料金モデル
SaaS(月額)
対象規模
大企業向け
対象業界
製造業 小売・卸売業 医薬品・医療

JSOL-EDIサービスとは?

JSOL-EDIサービスは、オンプレミス環境の老朽化や取引先ごとに異なる通信手順への対応、運用業務の属人化に悩む大企業・グループ企業の課題を解決するEDIアウトソーシングサービスです。

株式会社NTTデータと株式会社日本総合研究所の合弁企業である株式会社JSOLが提供しており、1983年のVANサービス開始以来、40年以上にわたる商取引データ交換の運用実績を誇ります。本サービスは、単なるクラウド基盤(SaaS)の提供にとどまらず、取引先との接続テストや電文変換の設計、障害時の切り分け、24時間365日の監視代行といった運用業務(BPO)をワンストップで組み合わせている点が大きな特徴です。製造業、卸売・小売業、医薬品業界などの複雑なサプライチェーンを持つ企業を中心に導入されています。

主な機能

データ交換・プロトコル対応機能

  • マルチプロトコル・広範な通信手順への対応
    全銀TCP/IP手順や全銀手順、JCA手順といった従来型のレガシーEDI手順から、流通BMSで標準採用されているJX手順、AS2、ebMS、BACREX、さらにはHULFTやFTP/SFTPまで幅広くカバーしています。取引先側のシステム環境に合わせて最適な通信手順を柔軟に選択できるため、取引先へのシステム変更強要を回避し、スムーズなデータ連携を実現します。
  • Web-EDIおよびメールEDI機能
    専用のEDIシステムを保有していない中小規模の取引先向けに、Webブラウザ上で発注確認や納期回答、出荷案内、請求照会が行える「JSOL Web-EDI」を提供しています。また、メール送受信をベースにしたメールEDIにも対応しており、取引規模やITリテラシーに応じたインターフェースを提供することで、紙やFAXによる手作業業務の電子化を促進します。
  • EDI API連携サービス
    従来のバッチ処理型EDI基盤を活かしながら、リアルタイムなデータ連携が必要な業務に対してWeb API連携を実装できる機能です。取引先からのAPI連携要望への対応や、自社内CRMツール・外部クラウドサービスとのシームレスな自動連携を可能にし、分析の即時化やデータ二重入力の撲滅を支援します。

データ変換・基幹システム連携機能

  • 高度なフォーマット・コード変換機能
    取引先ごとに異なる電文レイアウト(CSV、固定長、XMLなど)や項目コード体系を、自社基幹システムの要求仕様に合わせて自動変換します。取引先ごとのデータ差異をEDIレイヤーで吸収するため、基幹システム側で個別の取り込みプログラムを開発する工数を削減します。
  • ERP・基幹システム連携インターフェース
    SAP S/4HANAなどのグローバルERPや、国産ERPであるBiz∫(ビズインテグラル)をはじめとする基幹システムとの接続実績を豊富に持ちます。基幹側への直接改修を抑える緩衝機能(ショックアブソーバー)として機能し、ERPバージョンアップやクラウド移行時にもEDI側の改修影響を最小限に留めます。
  • 業界VAN・金融EDI(Multi-Bank接続)連携
    JD-NET(医薬品)、NHI(医療機器)、MD-NET(医療材料)といった主要な業界VANとの接続実績を有しています。さらに、AnserDATAPORTに対応したMulti-Bank接続サービスを提供しており、複数金融機関との総合振込や入出金明細照会、入金消込処理などの決済データ交換を一元化できます。

運用管理・アウトソーシング(BPO)機能

  • Web集配信状況照会・ダッシュボード
    日々のデータ送受信ステータスや送受信履歴、エラー発生状況をブラウザ画面からリアルタイムに確認・検索できます。スケジュール配信の管理や再送処理も画面上から直感的に操作でき、現場管理者のモニタリング負荷を軽減します。
  • 24時間365日の運用監視・障害対応代行
    専門のエンジニアが24時間365日体制で通信状態を常時監視し、夜間や休日に発生した通信エラー・遅延に対しても迅速な一次切り分けとリカバリー対応を実施します。自社で夜間シフトや休日待機要員を維持する必要がなくなり、システム部門の運用負荷を大幅に削減します。
  • 取引先接続テスト・移行支援代行
    新規取引先の追加や通信手順の切り替え時に発生する、取引先との技術要件調整、接続テストのスケジュール管理、テストデータ検証などの煩雑な調整実務をJSOLが代行します。取引先数の多い企業でもプロジェクト遅延を防ぎ、確実な本番移行をサポートします。

こんな企業・現場に向いている/向いていない

向いている企業・現場

取引先ごとに接続方式やデータ形式が異なり、自社での運用・保守が属人化している大企業

  • 取引先ごとの個別要件や通信プロトコルが乱立し、社内エンジニアが手作業で対応している
    全銀、流通BMS、Web-EDI、APIなど多彩なインターフェースを統合管理できる基盤を提供し、フォーマット変換機能により個別仕様をEDI側で一括吸収します。自社システム側の個別改修が不要になり、取引先追加時の開発負担とリードタイムを大幅に短縮できます。
  • 深夜・休日の通信エラー対応や障害切り分けに情報システム部門が追われている
    24時間365日のシステム監視体制とBPOによる運用代行サービスを組み合わせることで、エラー発生時の原因調査から再送処理までを委託可能です。社内リソースをルーティン運用から解放し、EDI担当者の属人化を解消できます。
  • 中小規模の取引先が専用EDIを導入できず、紙やFAXでの受注・発注が残存している
    ブラウザのみで利用可能な「JSOL Web-EDI」を取引先へ展開することで、設備投資を行えない取引先とも即座にデジタル取引を開始できます。導入企業ではWeb-EDI利用取引先数が約3倍に拡大した実績もあり、サプライチェーン全体の完全ペーパーレス化に寄与します。

基幹システム刷新(ERP移行)を控えており、既存のEDI環境の安全な切り替えを急ぐ企業

  • SAP等のERP更改時に、既存取引先とのEDI接続プログラムをすべて再構築するコストとリスクが大きい
    JSOL-EDIサービスが既存取引先とのインターフェース差異を吸収する中継ハブとして機能するため、ERP本体側の改修規模を最小限に抑えられます。基幹刷新プロジェクト全体のスケジュール遅延リスクを低減し、移行コストの圧縮が図れます。
  • 取引先数百社との接続テストや移行調整を自社リソースだけで完遂できない
    JSOLのEDI専門部隊が取引先各社との疎通確認やデータ送受信検証、スケジュール調整を代行・伴走支援します。移行プロジェクトの推進工数を大幅に削減し、本番稼働当日のトラブル停止を防止します。

向いていない企業・現場

標準機能のみで即日利用を開始したい中小規模の事業者

  • 月額数千円〜数万円程度の低予算で、定型のWeb受発注機能だけを即座に導入したい
    JSOL-EDIサービスは大規模な取引データ量や個別業務要件に合わせたセミオーダー設計、および手厚いBPO運用を前提とした大企業・グループ企業向けソリューションです。小規模な定型Web-EDI単体を探している場合は、初期設定のみで即日利用できるセルフサーブ型のクラウド受発注SaaSを検討する方が適しています。

EDIシステムの開発・インフラ保守をすべて自社内で内製・完全管理したい企業

  • 自社専用のEDIサーバーを自社データセンターに構築し、保守運用も社内人員で完結させたい
    本サービスはSaaS基盤とBPOを組み合わせたアウトソーシングモデルを強みとしています。自社オンプレミス環境でフルスクラッチ開発を行いたい場合や、パッケージソフトウェアのライセンスを購入して完全内製運用したい企業には不向きです。その場合は、自社管理型のEDIパッケージ製品の導入が候補になります。

類似ツールとの比較

ツール名 特徴 料金 向いている企業
JSOL-EDIサービス 40年以上の運用実績を持つSaaS+BPO型EDI基盤。個別カスタマイズと運用代行(接続調整・エラー対応)を一括提供。 要問い合わせ(セミオーダー・従量課金対応) 取引先要件が複雑で運用業務の外部委託(BPO)やERP連携を重視する大企業
スマクラ SCSKが提供するクラウド型企業間取引基盤。流通BMSや金融EDI、電子帳簿保存法に対応し、大規模流通取引を支える。 要問い合わせ 流通・小売業界の大規模取引基盤を一元化し、電帳法・インボイス対応を進めたい企業
ACMS Cloud データ・アプリケーションが提供するEDI+iPaaSクラウド。ノーコードで社内外のデータ連携基盤を構築可能。 要問い合わせ EDI手順だけでなく社内システムやSaaS間のデータ統合(iPaaS)を自社主導で構築したい企業
JFT/SaaS TOKAIコミュニケーションズが提供するクラウドEDI。マルチプロトコル対応と24時間365日の手厚い運用サポート体制。 要問い合わせ 国内外の業界VAN接続や通信プロトコルの広範な網羅、安定したクラウド運用を求める企業

企業間取引の標準化や流通業界特有のデータ連携を重視し、流通BMSを中心とした大規模基盤を求める場合はスマクラが比較候補になります。また、EDI通信だけでなく社内の複数SaaSやデータベースとの統合(iPaaS領域)をノーコードで柔軟に内製構築したい場合は、データ連携ソフトウェアとして高い実績を持つACMS Cloudが有力な選択肢です。

一方、インフラの提供だけでなく「取引先ごとの仕様差分の吸収」「基幹ERPとの緩衝設計」「取引先との接続テスト代行」「24時間365日の障害一次対応」といった運用実務(BPO)までを一括して外部委託したい場合は、JSOL-EDIサービスが適しています。

料金・プラン・導入方法

JSOL-EDIサービスの料金体系は、各企業の取引先数、接続プロトコルの種類、月間トランザクションデータ量、個別カスタマイズ要件、およびBPO(運用代行)の範囲に応じたセミオーダー設計となっているため、公式Webサイト上では一律の定額料金プランは公開されておらず、個別見積もり(要問い合わせ)となります。

料金モデルとしては、システムの基本月額利用料に加え、データ送受信量に応じた従量課金制を採用しており、使った分に応じたコストコントロールが可能です。

見積もりを依頼する際は、以下のポイントを事前に整理しておくことが推奨されます。

  • 接続対象の取引先数とプロトコル内訳
    ファイル交換型(全銀、JX手順、HULFT等)の接続先数と、Web-EDIを利用するサプライヤー・販売店数の内訳。
  • データトランザクション量と電文種別
    月間の送受信ファイルサイズ、レコード数、ピーク時間帯の処理要件。
  • BPO(運用委託)の委託範囲
    24時間365日のシステム監視のみか、取引先との接続テスト支援やエラー時の一括リカバリー業務まで含めるか。

導入の流れ・期間

JSOL-EDIサービスは、標準テンプレート機能を活用することで最短1か月での導入が可能です。個別カスタマイズや多数の取引先移行を伴う一般的な導入フローは以下の通りです。

  1. 問い合わせ・ヒアリング
    公式サイトまたは専用窓口より問い合わせを行い、現行のEDI構成、接続プロトコル、取引先数、基幹システム連携の課題についてJSOLの専門スタッフがヒアリングを実施します。
  2. 要件整理・方式提案・見積もり
    ヒアリング内容に基づき、ファイル交換型、Web-EDI、API連携の組み合わせや、電文変換仕様、運用代行体制を設計し、システム構成案と概算費用が提示されます。
  3. 契約・システム設計・環境構築
    契約締結後、JSOL-EDIサービス基盤上のテナント構築、電文マッピング定義、ジョブスケジュールの設定、および社内基幹システムとのインターフェース構築を行います。
  4. 取引先接続テスト・運用検証
    JSOLのサポートのもと、各取引先との通信疎通テスト、データ送受信検証、エラー検知テストを実施します。
  5. 本番稼働・運用保守開始
    本番環境へ切り替えを実施し、稼働後はJSOLによる24時間365日の運用監視・障害対応BPOサービスが開始されます。

※個別開発の規模や取引先移行社数によって導入期間は変動するため、具体的なプロジェクト期間については事前の問い合わせが必要です。

導入事例・実績

象印マホービン株式会社

調理家電・生活用品メーカーの象印マホービン株式会社は、長年自社で運用していたオンプレミス環境のEDIシステムを、SaaS型+BPO型の「JSOL-EDIサービス」へ刷新しました。

リプレースにより、社内インフラの老朽化リスクを解消しただけでなく、夜間監視やエラー対応などの運用業務を委託することで、情報システム部門の運用負荷を大幅に削減し、長年の課題であった業務の属人化解消を実現しました。

TOWAレーザーフロント株式会社

レーザー加工装置等の開発・製造を手掛けるTOWAレーザーフロント株式会社では、20年以上利用してきた既存のEDIサービスを「JSOL Web-EDIサービス」へと全面刷新しました。

直感的な操作画面と柔軟な設定により取引先の参加ハードルを下げた結果、Web-EDIを利用する仕入先企業数が導入前の約3倍に増加し、購買・調達業務の大幅なペーパーレス化と発注業務の効率化を達成しています。

株式会社ドウシシャ

生活用品や服飾雑貨の企画・販売を行う商社の株式会社ドウシシャでは、大手取引先とのファイル交換型EDIとWeb-EDIが複雑に混在し、独自の業務機能が多数アドオンされていた旧システムの老朽化が課題となっていました。

JSOL-EDIサービスへの移行において、独自の業務機能を維持したままセミオーダー形式で新基盤を構築し、予定通りのスケジュールで全面移行を完了しました。稼働直後から安定した通信品質を維持し、システム処理時間の短縮と業務効率化を達成しています。

導入前に知っておきたいこと

導入を検討するにあたり、以下の点について事前に把握しておく必要があります。

  • 完全な定型パッケージではない点への留意
    JSOL-EDIサービスは企業の固有要件に合わせた「セミオーダー方式」を特徴としているため、Web完結型のセルフサインアップ型SaaSのように数クリックで即時利用開始できるツールではありません。要件定義やフォーマット設計の打ち合わせが必要となります。
  • 料金体系の事前確認
    料金が一律公開されていないため、自社の想定トランザクション量や委託するBPO業務の範囲(夜間対応の要否、取引先調整の有無など)によって初期費用・月額ランニングコストが変動します。要件を明確にした上で相見積もりや試算を行うことが重要です。
  • ユーザー口コミについて
    現在、SNSやオープンなレビューサイト上において、JSOL-EDIサービスに関する個別の不満やネガティブな口コミ報告は確認できていません。検討時はベンダーが提供する無料の個別相談窓口などを通じて、自社要件との適合性を直接確認することが推奨されます。

よくある質問(FAQ)

スマートフォンやタブレット端末からも利用できますか?
公式の製品スペック情報においてPCおよびスマートフォン(SP)端末での画面表示に対応していることが明記されており、Webブラウザ経由で発注情報の確認やステータス照会が可能です。
無料トライアルやデモ画面の確認は可能ですか?
公式サイトにおいて無料トライアルの有無は明記されていませんが、画面デモの案内やオンラインでの個別相談会(EDI Lounge等)が定期的に開催されています。詳細は問い合わせでの確認が推奨されます。
障害発生時のサポート体制や問い合わせ窓口はどうなっていますか?
24時間365日のシステム監視および運用サポート体制が整っており、休日や深夜に発生した通信障害や遅延に対しても専門エンジニアによる迅速な切り分け・リカバリー対応が提供されます。
電子帳簿保存法やインボイス制度への対応は可能ですか?
電子帳簿保存法に対応した電子取引データの保存や、法改正・制度変更(ISO20022対応等)に伴うサポートメニューが提供されています。
契約期間や解約条件にはどのような規定がありますか?
公式サイト上で最低契約期間や解約条件の詳細は公開されていません。個別契約内容によって異なるため、見積もり・契約締結時に担当窓口へご確認ください。

参照・出典

他のEDIシステムと比較する

JSOL-EDIサービスの特徴を含むEDI(電子データ交換)の11製品を、料金・機能・対象規模で比較できます。

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