LogiSTAR配車管理簿とは?
「LogiSTAR配車管理簿」は、株式会社パスコが提供するTMS(輸配送・配車管理)カテゴリの配車計画システムです。1990年代のカーナビ創生期から培った高度な空間情報技術と地図データを活用している点が最大の特徴です。物流業界が直面するドライバー不足や高齢化、燃料費高騰といった課題に対し、熟練者のノウハウをデジタル化することで、属人化の解消と、積載効率およびルート最適化の両立を強力に支援します。
主な機能・特徴
- 高精度な自動配車計画
曜日時間帯別の走行速度情報(VICS統計)や渋滞予測を反映し、Uターン回避や左付け停車など、現実の道路事情を細かく考慮した精度の高いルートを自動で作成します。 - 熟練ノウハウのマスタ化
最大積載量などの車両情報や、営業時間・車格制限・荷役時間といった配送先の細かな接車条件をシステムのマスタに設定可能。ベテラン配車担当者の知識をデータとして蓄積できます。 - 直感的な操作と半自動配車
自動作成された配車結果を地図画面上で確認しながら、ドラッグ&ドロップの簡単な操作で車両の割り当てやルートの微調整を行うことが可能です。 - 動態管理システム・外部サービス連携
自社の「PASCO LocationService」やナビタイムジャパンの動態管理ソリューションと連携し、リアルタイムな進捗確認や正確な到着予測が可能です。また、佐川急便の「チャーターサービス(貸し切り輸送)」オーダーシステムとも連携実績があります。 - Excel・CSV出力およびシステム連携
配車結果を帳票やExcel、CSVデータとして出力でき、オリジナルの配車表作成に対応。既存の基幹システムからの伝票データ取り込みもスムーズに行えます。
こんな企業・現場に向いている/向いていない
【向いている企業・現場】
対象規模は中堅〜大手企業に最適です。物流・倉庫業、製造業、小売・卸売業などで、車両台数が多く、時間指定や車格制限といった複雑な接車条件を日常的に抱えている現場に向いています。また、配車業務が特定のベテラン担当者に依存しており、属人化の解消や後継者不足、物流の2024年問題への対応に課題を感じている管理者や担当者に強く推奨されます。
【向いていない企業・現場】
保有車両が数台のみで、毎日決まった単純なルートしか配送しない企業には、機能が豊富すぎるためオーバースペックになる可能性があります。また、システムの設定やマスタ登録の負担を極力避け、簡易的な運用ですぐに使い始めたいというスピード導入重視の現場には不向きです。その場合は、より機能がシンプルで設定項目が少ない別のクラウド配車アプリを検討した方がよいでしょう。
料金・プラン・導入方法
SaaS(月額課金)モデルで提供されていますが、詳細な料金プランについては公式には非公開となっており、「要問い合わせ」となります。企業の車両台数や利用するオプション機能(動態管理連携など)によって変動する仕組みです。
導入事例・実績
公式の発表やメディア掲載にて、以下の導入事例が確認されています。
- 株式会社ローソン:物流業務全体を分析できる環境を整備し、配車時間の削減や持ち戻りの減少など大幅な業務改善に成功。この取り組みにより、2016年度グリーン物流パートナーシップ優良事業者表彰(経済産業省商務流通保安審議官表彰)を受賞しています。
- OVOL ICTソリューションズ株式会社:自社の基幹システム(DTOS IV・PROTS IV)と連携し、自動配車機能の活用により配車担当者の業務時間削減を実現しています。
導入前に知っておきたいこと
導入を検討する際、メディアのレビュー記事等において以下のような課題や注意点が報告されています。
- 設定の複雑さと習熟期間:細かく高精度な配車条件を設定できる反面、「システム設定やマスタ設定など、細かな設定が必要となるため、使い慣れるまでに時間を要する可能性がある」という声があがっています。
- 初期データ整備の負担:熟練者のノウハウをシステムに反映させるためには、納品先の条件や車両の制限などを正確にマスタ化する手間が最初にかかります。導入前に社内のデータ整備体制を整えておくことが重要です。
類似ツールとの違い・選び方
類似の配車計画ツールとの最大の違いは、「空間情報・カーナビ技術」と「VICS統計」を掛け合わせた、現実の道路網に即した精度の高さです。単純な直線距離や法定速度ベースの計算ではなく、実際の混雑状況やトラック特有の走行制限(Uターン回避等)を考慮した「実務で使える」ルートを算出できる点が強みです。また、完全な自動化を押し付けるのではなく、オペレーターの判断を組み込める「半自動配車」の操作性が高く評価されており、イレギュラー対応の多い現場での実用性を重視して選ぶ際の有力な候補となります。
よくある質問(FAQ)
- 既存の受発注システムや基幹システムと連携できますか?
- はい、可能です。既存システムからの伝票データをCSV形式で取り込むことができるほか、一部の受発注システムとは直接データ連携を行うことも可能です。
- ドライバーの現在地や作業進捗を把握することはできますか?
- オプションの動態管理システム(「PASCO LocationService」やナビタイムのソリューションなど)と連携することで、ドライバーのスマートフォンや業務用カーナビを通じてリアルタイムな位置情報と作業ステータスを取得できます。
- 自社車両だけで対応しきれない場合の傭車手配に役立つ機能はありますか?
- 佐川急便の「チャーターサービス(貸し切り輸送)」と連携する機能があり、LogiSTAR配車管理簿から直接オーダーシステムへ諸条件を転送し、空車確認や手配の工数を削減することが可能です。