Offsegとは?
Offseg(オフセグ)は、社用車を多く保有する中堅・大手企業が抱える「交通事故リスクの削減」や「車両管理業務の非効率さ」という課題を、独自のAI搭載通信型ドライブレコーダーとクラウド技術によって解決する安全運転管理テレマティクスサービスです。
車載機器の開発で実績を持つ株式会社デンソーテンが提供する本サービスは、社用車の運行における「トラブル」「事故」「ムダ」を防ぐという明確なコンセプトのもと開発されました。高画質な360度録画対応カメラと、車載器に搭載されたエッジAIを組み合わせることで、一時不停止やあおり運転などの危険な挙動を走行中にリアルタイムで検知し、ドライバーへ直接警告します。同時に、運行管理部門に対してもクラウド経由でリアルタイムな通知が行われるため、組織全体で事故の未然防止に取り組める環境を構築できます。
主な機能・特徴
Offsegは、車両管理における「トラブル」「事故」「ムダ」をふせぐための様々な機能を搭載しています。主な機能と特徴は以下の通りです。
1. 高性能なカメラ仕様とSDカード不要の内蔵ストレージ(トラブル防止)
車載器は、運転席からの視界を妨げないようメインユニットと通信ユニットを分離した小型設計(名刺サイズ)が採用されています。標準設定のカメラはフルHD(200万画素)に対応し、2つのカメラを組み合わせることで車両の内外約360度を死角なく広範囲にカバーして録画します。これにより、万が一の事故の際にも周囲の状況を鮮明に記録可能です。
また、大きな特徴として、録画データの保存にSDカードを使用せず、車載器の「内蔵メモリー」に自動記録されるシステムを採用しています。これにより、SDカードの抜き出しやデータの紛失といったトラブル、ドライバーによる故意のデータ改ざんや不正行為を防ぐことができます。
2. 人的事故要因の7割を占める「12シーン」のAI自動検出と警告(事故防止)
走行中、AIがドライブレコーダーの映像を解析し、人的事故要因の約7割を占めるとされる主要な12の危険シーン(一時停止違反、あおり運転、速度超過、進入禁止違反、信号無視、左右確認不足、わき見、居眠り、ながら運転、ふらつき、バック診断、警告エリア進入)を自動的に検出します。さらに、そのうちの6シーン(信号無視、わき見、居眠り、ながら運転、車間距離不足など)は、車載器に搭載されたエッジAIが運転中にリアルタイムで検出します。
危険な運転が検知されると、車載器から音声や警告音、ディスプレイ表示を用いてドライバーに即座に注意喚起(警告)を行い、安全運転を促します。同時に、危険なシーンの動画データが管理者向けにメール等で自動通知されるため、管理者は現場で起きたヒヤリハット情報を遅滞なく把握できます。
3. 手間をかけない安全運転教育(eラーニング自動配信)
蓄積されたヒヤリハット映像から、個々のドライバーの運転特性やウィークポイントに合わせた安全運転教育用eラーニング教材をシステムが自動的に作成・配信する機能を備えています。受講状況や結果も管理画面上で一元管理できるため、安全運転管理者が多大な時間をかけて教育用資料を作ったり、個別の指導計画を練ったりする手作業の負担が大幅に軽減されます。
4. 管理業務のペーパードレス化と「ムダ」の削減
走行履歴やリアルタイムの位置情報に基づく動態管理に加え、取得したデータから「運転日報・月報」を自動作成する機能を搭載しています。これにより、ドライバーの報告書類作成にかかる時間や、管理者のチェック・保管にかかる工数が削減されます。また、車両ごとの稼働状況や適正稼働レベルを可視化する車両予約・稼働管理機能により、非稼働車両の特定や減車の判断が容易になり、社用車にかかる維持コストの最適化が進められます。
こんな企業・現場に向いている/向いていない
【向いている企業・現場】
- 社用車を多く抱え、事故削減に本気で取り組みたい企業
多店舗展開する営業車やサービス車両、ライドシェアなどの公共送迎車両を大量に保有しており、事故による企業ブランドへの影響や保険料の増大を抑制したい企業に適しています。エッジAIによる車内警告が運転行動のリアルタイムな是正を促します。 - 安全教育の指導工数を削減し、教育をシステムで自動化したい担当者
ドライバーへの指導がマンネリ化している、または管理者が他業務と兼務しており個別指導に時間を割けない環境でも、AIが個々のデータに基づいてeラーニング資料を自動作成・配信するため、効率的な指導体制を維持できます。 - データの安全性や不正防止を徹底したい現場
共有車が多く、SDカード紛失や抜き出しによるトラブルのリスクを最初から排除したい現場、走行データをセキュアに一元管理したいセキュリティ要件の高い大企業に適しています。
【向いていない企業・現場】
- 数台のみの保有で、導入コストや工事の手間を最小限に抑えたい企業
Offsegの導入には、車載器の購入費用に加えて専門の業者による車両への設置工事(別途費用)が必要です。数台程度の車両で、手軽にスマホアプリのみ、あるいはシガーソケットに差し込むだけの簡易的な動態管理を求めている場合は、別のツールを検討した方がよいでしょう。 - 安全運転管理の機能は不要で、単に配送ルートの配送状況のみを共有したい物流事業者
「走行中の危険運転をAIで検知し是正する」という高機能な安全運転教育機能がサービスの中心であるため、単純な配送先の到着予測時間の共有や配送効率化だけを求めている現場では、機能過多となり投資対効果が感じられない可能性があります。
料金・プラン・導入方法
Offsegは、機器買取プランを基本に、自動車リース契約と組み合わせたプランなどが用意されています。価格に関しては、2025年4月21日の価格改定によって月額サービス利用料が変更されました。
| プラン名 | 初期費用 | 月額サービス利用料(1台あたり) | 備考 |
|---|---|---|---|
| 機器買取プラン | 要問い合わせ(個別見積) | 2,530円(税込)〜 | 車載器本体、オプション品の購入費用、および取付工事費用は別途必要 |
| 自動車リース組み合わせプラン | 要問い合わせ(個別見積) | 要問い合わせ(個別見積) | オートリース契約と一体となったプラン。代理店等により提供 |
※上記料金および仕様は、公式プレスリリースや提供資料に基づく目安です。最新の料金プランや割引条件については、直接デンソーテン社もしくは販売代理店へのお問い合わせが必要です。
【見積もり時に確認すべきポイント】
- 車載器本体代金(メインユニット、カメラ等の購入費用)およびオプション(リアカメラ等)の有無
- 自社の車両台数や保管拠点への専門の取付工事費用(出張工賃など)
- 契約の最低利用期間および途中解約時の違約金などの条件
- 他社のアルコール検知システムと連携する際の相手側システムにかかる別途費用(アルキラーNEXの月額契約料など)
導入の流れ・期間
Offsegを導入する際、車載器の調達および専門業者による確実な取付工事の手配が必要です。一般的な導入フローは以下の手順で進行します。
- 問い合わせ・資料請求:
公式サイト等から問い合わせを行い、製品カタログなどの詳細資料を請求します。 - デモ・トライアル:
営業担当者による実機デモや、実際の管理画面の操作感、検出精度などを体験します。 - 要件定義・お見積もり:
対象となる車両台数、車種、オプション追加の有無(リアカメラなど)、さらに他社アルコール検知器との連携有無など、自社の要件に基づき正式な初期費用と月額費用が見積もりされます。 - ご契約:
価格や利用条件、契約条項について合意の上、正式にサービスの契約手続きを行います。 - 専門業者による取付工事:
デンソーテンが指定する専門の取付業者が、各車両に対して車載器およびカメラの取り付け配線工事を行います。 - 初期設定・運用開始:
管理画面のアカウントを発行し、ドライバーおよび車両情報のマスター登録を完了した時点で、本格的な運行管理および安全運転管理の稼働を開始します。
※Offsegの具体的な導入期間(発注から稼働までにかかる日数)について、公式サイトでの一律な期間表記は確認できていません。工事のスケジュールや導入台数によって変動するため、商談時にご確認ください。
連携できるシステム・機器
Offsegは、法令遵守および安全管理のさらなる効率化に向けて、他社製のアルコール検知システム(アルコールチェッカー)とのデータ連携機能を大幅に強化しています。
- 株式会社パイ・アール製「アルキラーNEX」
ドライバーがアルキラーNEXで検知したアルコール測定データが、Offseg側の管理画面上の運転日報や月報に自動的に反映・表示されます。さらに、アルコールチェック未実施の状態でOffseg搭載の車両を走行させると、管理者およびドライバーへ「未測定アラート」を自動送信する機能も実装されています。2025年11月からは、Offsegで車両や所属、社員情報を更新するとワンクリックでアルキラーNEX側のマスターに同期される「マスター連携機能」も提供されており、二重入力の手間を解消できます。 - 株式会社アネストシステム製「BSS for ALC」
測定結果をOffsegのクラウドに連携し、日報や月報と一元的に表示・確認できる機能に対応しています。
※WMS(倉庫管理システム)やTMS(運行管理システム)、その他一般のAPI公開情報や基幹システム等との個別の公開連携実績は、現時点で確認できていません。連携要件がある場合は、必ず問い合わせ時に確認してください。
導入事例・実績
公式サイトおよびプレスリリースから確認できる、Offsegの実際の導入・活用実績は以下の通りです。
1. 富山県南砺市:公共ライドシェア「なんモビ」(自治体・送迎)
- 導入背景と課題:
鉄道やバスの担い手不足や路線減少に伴い、高齢者の移動手段を確保するため、一般のドライバーが自家用車を用いて運行する公共ライドシェア事業(なんモビ)を2025年3月に開始しました。 - 採用理由と効果:
一般ドライバーが自家用車を用いるため、「プライベートでの利用時はドライブレコーダーの録画や位置情報記録をボタン一つで簡単に停止できる、プライバシーへの配慮機能」が評価されました。また、管理者が複数のドライバーの運行状況をリアルタイムに一元確認できる点や、アルコールチェックデータの一元管理が可能な点も決め手となっています。
2. タニコー株式会社(製造業)
- 課題:
従来の事後的な事故対応から脱却し、事故を未然に防ぐ「攻めの安全運転管理」の構築を目指していました。 - 効果:
Offsegの導入により、AIが危険な挙動を点数化する機能を活用。危険な運転を行う傾向があるドライバーを客観的に絞り込めるようになり、説得力のある安全指導や個別のフォローがよりスムーズかつ適切に行える体制へとシフトしました。
3. 株式会社フジムラ製作所(製造業)
- 課題:
安全運転管理体制の整備と、日々の車両管理にかける業務のデジタル化を模索していました。 - 効果:
単なる「確認不足で見落としてしまった」という結果論だけの報告から、AI映像の振り返りを用いることで、「なぜ見落としたのか、死角への目視が不足していたのか」といった原因をより詳細かつ客観的に分析して、具体的な運転指導に活かしています。
4. 株式会社KANSOテクノス(建設業)
- 課題:
日報の手書き作業や管理の工数削減、および建設現場での安全運転指導のあり方に課題を抱えていました。 - 効果:
自動で日報が作成される仕組みによる管理工数削減と、実際の走行で得られたヒヤリハット映像を社内の安全教育・指導に活かすことで、業務効率化と現場の事故抑止を両立させています。
導入前に知っておきたいこと
Offsegを導入するにあたり、事前に把握しておくべき注意点や、現場でミスマッチを防ぐための要素は以下の通りです。
- 本格的な車載設置工事によるリードタイムと追加費用
Offsegは、車載エッジAIと通信機能を備えた高品質な専用ドライブレコーダーを使用するため、一般的なシガーソケットに挿して完了する簡易GPS等とは異なり、専門業者による確実な配線・設置工事が必須となります。導入時は工事の日程調整のほか、車両1台ごとに一時的な運行停止(休車)が必要となり、取付費用も別途加算されるため、初期費用や稼働開始までのスケジュール管理に注意が必要です。 - AI画像検知の環境・天候依存について
公式のカタログや仕様に関する注意書きに記載の通り、雪や濃霧、大雨といった悪天候、車線のかすれや消えかかった白線、夜間の対向車の強いヘッドライト光など、走行環境の状況によってはAIによる画像認識や危険挙動検出の適切性・正確性が一部正常に機能しない場合があります。AIの自動検知機能を過信せず、あくまで「ヒヤリハットの発生抑止や、後日の安全指導を効率化するための補助ツール」として捉える運用が現実的です。 - 他社アルコール検知システムの個別契約の必要性
アルキラーNEXなどと密接なシステム連携を行えますが、Offsegが道路交通法に基づくアルコールチェックのすべての法的適合性や、測定自体の動作・安全性を単体で保証するものではありません。また、連携機能を利用するには、アルコール検知器システム提供企業と個別での月額・初期契約が別途それぞれ必要となるため、費用設計は両方のシステムを合算して計算する必要があります。
類似ツールとの比較
安全運転管理テレマティクスや動態管理システムにおける代表的な他社ツールとの特徴・料金の比較は以下の通りです。
| ツール名 | 主な特徴 | 料金モデル | 特に向いている企業 |
|---|---|---|---|
| Offseg(デンソーテン) | 2カメラ約360度録画対応、エッジAIによる車内警告。SDカード不要の内蔵メモリー。 | 月額2,530円(税込)〜 ※車載器購入、設置工事費別途 |
エッジAIによる即時警告で事故を減らしたい、SDカード紛失を防ぎたい企業。 |
| MOVO Fleet | 高精度位置情報、荷待ち・荷役時間の把握、MOVO Berthとの予約連携が可能。 | 要問い合わせ | 荷待ち時間の削減、バース混雑改善など物流現場の配送効率を上げたい物流・配送業者。 |
| Cariot | スマートフォン単体や、簡易端末で走行位置・動態を管理可能。アルコールチェック機能一元化。 | 要問い合わせ | 専用機器の工事費を抑え、スマホで手軽に素早く運行の見える化を始めたい中小・中堅企業。 |
| DRIVE CHART | AI搭載ドラレコ。脇見や一時不停止を検出。ドライバー別の安全運転スコア分析。 | 要問い合わせ | AI検知スコアに基づき、特定のドライバーへのマンツーマンでの具体的な指導を強化したい企業。 |
| SmartDrive Fleet | シガーソケット挿入型やドラレコ等、複数の車載端末から選べる。安全運転診断や日報作成。 | 要問い合わせ | 取付工事不要(シガーソケット等)で迅速に車両の現在地把握と簡易日報作成を始めたい企業。 |
どのような条件ならOffsegを選ぶべきか?
自社で最優先すべき課題が「車両安全教育の自動化・標準化」および「データの安全性の確保」であるならば、Offsegは非常に有力な選択肢になります。車載のエッジAIがその場でドライバーに即時注意喚起を促すため、指導要員のいない移動中でも交通事故リスクを未然に抑止できる強みがあります。また、撮影データがSDカードではなく車載器の内蔵ストレージに安全に保管されるため、複数人で共有される社用車のデータ紛失・不正抜き出しのリスクを根本から対策したい企業にとって心強い仕様です。
一方で、工事費用を削減してスマホのみ、あるいはシガーソケット型ですぐに配車ルートや到着予測時間をリアルタイム共有したい場合には、CariotやSmartDrive Fleetなどの簡易導入タイプを優先的に検討すべきです。さらに、運送業者などで「倉庫での荷待ち・荷役時間」のエビデンスを取得して物流の効率化・法改正(物流の2024年問題など)に対応させたいケースでは、MOVO Fleetなどの物流特化型動態管理ツールを優先するのが最適なアプローチとなります。
よくある質問(FAQ)
- ドライブレコーダー(車載器)の設置は自分たちで行えますか?
- いいえ。Offsegのドライブレコーダーは、前方や車室内などを正確に撮影・録画し、通信機器を配線して安定した動作を確保するため、専門の取付工事が前提となっています。デンソーテンが提携している専門の施工業者が車両への取り付けを行い、その施工工賃や取付費用は別途お見積もりとなります。
- アルコールチェックの記録はOffsegだけで対応できますか?
- Offseg自体にアルコールを検知する機能は搭載されていませんが、他社のアルコール検知システムとクラウド上でデータ連携させることが可能です。例えば「アルキラーNEX」と連携することで、アルコールチェックの測定データをOffsegの日報・月報へ自動反映させたり、未測定で走行した際に警告を送るシステム連携を利用できます。※連携には他社側システムの個別契約費用が別途必要です。
- 無料お試しや実機のデモ機を借りることはできますか?
- 導入検討中のデモ実演や、導入相談などのトライアル貸し出し等は、随時個別で対応しています。また、展示会等の出展企画においては、「先着での無償お試し」などのキャンペーンを開催している事例もあります。現在の実施状況や貸し出しの条件については、公式サイトのお問い合わせフォームよりデンソーテン社へご確認ください。
- ドライバー用スマホアプリでは何ができますか?
- スマートフォン用アプリを活用することで、ドライバー自身が手元で「車両予約(利用申請)」「乗車前の日常点検記録」「運行前後報告」をデジタルで入力可能になります。これにより、従来手書きで管理されていた社用車運用書類のデジタル化を強力に後押しし、ドライバーや管理者の作業負荷を削減できます。
- 撮影用のSDカードを定期的にフォーマット(初期化)したり、交換したりする必要はありますか?
- いいえ。Offsegの大きな特徴として、撮影データはSDカードではなく車載器の「内蔵メモリー」に自動で循環上書き録画(内蔵メモリー容量上限時に古いデータから上書き)されます。そのため、SDカードが破損して録画できていなかった、といったハードウェア起因のトラブルやフォーマット管理の手間がありません。
- 契約を中途で解約する場合の解約料や最低契約台数などの制限はありますか?
- 最低導入台数や、中途解約に関わる条件・期間などの契約条項については、一般に公開されている公式サイトや利用規約の公開データ上では明確に示されていません。これらは企業の規模や、自動車リース契約などのプラン組み合わせ状況によって異なりますので、個別見積もりの段階で詳細条件をご確認いただく必要があります。