車楽クラウドとは?
株式会社オーユーシステムが提供する「車楽クラウド」は、売上管理から配車・請求、車両の修理履歴まで一元管理したい運送・物流事業者の課題を解決するクラウド型基幹システム(TMS)です。30年以上の実績を持つパッケージシステム「車楽」のノウハウをベースにクラウド化され、複数拠点でのリアルタイムな情報共有を実現します。基本機能を中心に配車機能や車載機器連携などのオプションを柔軟に組み合わせられるため、企業規模や業務運用に合わせたシステムの構築が可能です。
主な機能
基幹業務・財務会計機能
- 売上・請求・売掛の一括管理機能
日々の運行・配車実績を入力するだけで荷主ごとの請求データが自動生成され、転記作業や手計算の手間を解消します。未確定運賃の仮処理にも対応しており、締め日に集中する請求業務の正確性と処理速度の向上を実現します。 - 精算・買掛・経費管理機能
傭車先への支払データや各種経費を紐づけて管理し、一連の買掛業務をスムーズに処理します。複雑になりがちな運賃計算や手当の集計を正確に行い、毎月の支払確認コストや入力漏れを削減します。 - 車両・運転者別の実績統計分析機能
車両ごとやドライバーごと、荷主ごとの売上・稼働時間・経費を集計し、多角的な収支分析データを出力します。収益の可視化により、不採算ルートの特定や運賃交渉のための客観的な根拠データの作成が容易になります。
配車・運行業務機能(オプション/Premium機能)
- ドラッグ&ドロップ配車計画画面
配車スケジュール画面において、ドラッグ&ドロップ操作で車両や乗務員、案件を視覚的に割り振ることができます。配車の重複を防ぎ、複雑な配送計画も直感的な操作で効率よく作成・変更することが可能になります。 - 運行指示書・車番連絡表の自動作成機能
配車画面で組み上げた計画データをもとに、ドライバー向けの運行指示書や荷主に送付する車番連絡表をワンクリックで出力します。書類作成の二重入力を防ぎ、情報伝達のミスやタイムラグを防止します。 - スマホ・タブレット連携機能
運行予定や配送指示をドライバーのスマートフォンやタブレット端末へ手軽に共有し、現場からの進捗報告を受け取ることができます。事務所とドライバー間の電話連絡を減らし、リアルタイムな運行状態の可視化をサポートします。
車両保守・車載機器連携機能
- 車両管理・修理履歴データベース機能
車検証情報や定期点検日、オイル交換・タイヤ交換、故障時の修理履歴などを車両ごとに詳細に記録・管理できます。車両の維持コストを正確に把握できるだけでなく、整備漏れを防ぎ安全運行体制の強化に貢献します。 - デジタコ・ETCデータ連携機能
デジタルタコグラフ(デジタコ)の運行データやETC利用明細データをシステムに取り込み、実績情報として連携が可能です。手動での走行距離や高速料金の入力作業を排除し、運行日報の作成や経費精算を自動化します。 - 帳票作成・データエクスポート機能
標準で豊富な請求書・運行関連帳票のフォームを備えており、必要に応じてExcel(エクセル)形式で柔軟にレイアウト調整や出力が可能です。法的に提出が義務付けられている提出書類や実運送体制管理簿などの作成にも対応できます。
こんな企業・現場に向いている/向いていない
向いている企業・現場
請求業務と車両収支の把握に時間を取られ、事務効率化と経営分析を同時に進めたい会社
- 毎月の請求締め時期に手入力や確認作業が集中し残業が発生している
日々の運行データを車楽クラウドに入力するだけで請求データや実績データが自動生成されるため、転記ミスや確認の手間を削減できます。これにより毎月の締め作業時間が短縮され、事務部門の負担軽減と残業削減につながります。 - 車両ごとの修理費用や経費の把握が不十分で収支分析ができていない
車両ごとに売上だけでなく修理履歴や各種経費を一括記録できるため、一台あたりの正確な限界利益や維持費用が可視化されます。これにより不採算車両の早期把握や入れ替え時期の適正な判断が可能になります。 - 複数拠点のデータが個別に管理され全体数値をリアルタイムに集約できない
クラウド基幹システムであるため、各拠点の入力データがリアルタイムで統合・共有されます。本社管理者が各拠点の売上や稼働状況を即座に確認・分析できる環境が整います。
旧世代のオンプレミス型運送ソフトからの移行や、自社に必要な機能を選んで導入したい会社
- 老朽化した社内サーバーの保守費用やサポート終了に悩んでいる
車楽クラウドは自社サーバー設置が不要なSaaS型であるため、機材保守やシステム管理の手間から解放されます。法改正や税制改正の際もアップデートが行われ、長期的に安定した運用が可能です。 - 最初から高機能な自動配車エンジン等は不要で、基本機能から段階的に拡張したい
基本の財務・車両管理機能に加えて、配車機能や車載機器連携をオプションとして選べる構成となっています。自社の導入フェ示や予算に合わせて無駄なくシステムを展開できます。
向いていない企業・現場
全自動の配車ルート最適化や高度な動態追跡を主目的にツールを探している会社
- 配送ルートの自動最適化計算エンジンによる配車作成を重視している
車楽クラウドは手動のドラッグ&ドロップ操作による配車作業補助が中心であり、AI等を用いた自動配車計算をメインとする場合は配車特化型ツールとの比較検討が推奨されます。 - ドライバーのリアルタイムGPS動態追跡や到着予想時間(ETA)の自動計算を即座に運用したい
動態管理はデジタコ連携カスタマイズや端末連携で対応しますが、リアルタイム動態管理を標準で強力に打ち出す専業SaaSに比べると個別設定や機器選定の手間が生じる可能性があります。
類似ツールとの比較
| ツール名 | 特徴 | 料金 | 向いている企業 |
|---|---|---|---|
| 車楽クラウド | 売上・請求・支払から車両の修理履歴まで一元管理できるクラウド基幹システム。基本機能と配車・機器連携オプションを自由に組み合わせ可能。 | 要問い合わせ(SaaS月額課金) | 基本管理から修理履歴・車両収支まで段階的にクラウド化したい運送事業者 |
| ロジックス | 配車から請求、労務管理まで一気通貫でデジタル化する運送特化クラウドERP。収支改善や運賃交渉に必要な指標を自動算出。 | 初期30万円〜、月額10万円〜(車両50台まで) | 業務一元化と同時に運賃交渉や収支改善の指標データ化を目指す運送企業 |
| MOVO Vista | 荷主・物流企業向けのサプライチェーン可視化プラットフォーム。リアルタイム位置情報や到着予測(ETA)の一元管理に強み。 | 要問い合わせ | 荷主・輸配送パートナー間でのリアルタイム動態把握やステータス共有を重視する企業 |
| ONEsLOGI 運送業支援システム | 受注・配車・請求支払から車両管理まで対応するワンストップシステム。稼働実績や経費の可視化で迅速な経営判断をサポート。 | 初期費用48万円〜、月額5万円〜(クラウド版・税別) | 大中規模の輸配送網を有し、基幹業務全体のデータ可視化と収益分析を強化したい企業 |
自社の運送業務において「請求書発行や車両修理履歴の管理、デジタコ・ETCデータを取り込んだ車両ごとの原価計算」など、基幹事務の効率化と詳細な車両収支の把握を最優先にする場合は、車楽クラウドが有力な選択肢となります。長年のパッケージ実績に基づく業界特有の帳票・計算への対応力と、必要なオプションだけを組み合わせられる柔軟性が特徴です。
一方で、労務管理や運賃交渉向けの指標分析も含めた最新のクラウドERPを求める場合は「ロジックス」、荷主を含めたサプライチェーン全体でのトラック位置情報追跡や到着予測(ETA)の共有を主眼に置く場合は「MOVO Vista」のような動態・可視化プラットフォームが候補に入ります。また、輸配送事業全体の経営管理とデータ集約をワンストップで展開したい場合は「ONEsLOGI 運送業支援システム」との比較検討が有効です。
料金・プラン・導入方法
車楽クラウドの料金は公式Webサイト等で定額表示されておらず、各企業の導入規模や必要なオプション構成に応じて個別見積もりとなるため、要問い合わせとなっています。
見積もり・導入検討時に確認すべき主なポイントは以下の通りです。
- 基本機能パッケージと配車オプション(Premium機能)の適用範囲および月額費用の算出単位(車両台数、ユーザー数、拠点数など)
- 初期設定費用、データ移行サポート費用、デジタコやETCデータ連携などのカスタマイズ開発費用の有無
- 月額料金に含まれるサポート体制(電話・リモートサポートの対応時間や範囲)や最低利用期間・解約ポリシー
導入の流れ・期間
一般的な導入ステップは以下の流れで進められます。
- 問い合わせ・資料請求:公式サイトのフォームや電話から問い合わせを行い、自社の課題や拠点規模を伝えます。
- リモートデモ・ヒアリング:担当者によるリモート画面デモで実際に車楽クラウドの操作感を確認し、必要なオプションや連携機能について整理します。
- 要件定義・見積もり:自社の運用フロー(荷主条件、請求フォーマット、デジタコ等の連携機器)に応じた見積もりとプランが提示されます。
- 契約・初期設定:導入契約締結後、マスターデータ(荷主・車両・乗務員・運賃表など)の登録やクラウド環境の初期設定を行います。
- 運用テスト・操作トレーニング:実際の運行データを用いた入力テストや事務担当者・配車担当者への操作手順の講習を行います。
- 本番稼働:運用を開始します。稼働後もサポート窓口による遠隔対応などが提供されます。
なお、車楽クラウドにおける標準的な導入期間(構築から本番稼働までの月数)については、カスタマイズやデータ連携の有無により変動するため要問い合わせとなっています。
導入事例・実績
公式発表されている導入事例として、岡山県で一般貨物運送事業や石膏ボード加工事業等を展開する平賀運送株式会社の例があります。
同社では従来、取引先から「請求書が届かない」という問い合わせ対応に時間を取られていたほか、旧システム(車楽ver.7)の対応OSの老朽化や、前任者の退職に伴うマスタ管理のブラックボックス化が課題となっていました。そこでIT導入補助金を活用して「車楽クラウド」および電子請求書配信システム「エアレポ」との連携機能を導入しました。
導入後は、請求書の電子配信により郵送コストや問い合わせ対応の手間が削減されたほか、クラウド化によってPC動作の利便性が向上しました。また、サポート担当者の伴走支援により、デジタル操作に苦手意識があった従業員の意識改革とマスタの再整理が実現できたと報告されています。
導入前に知っておきたいこと
車楽クラウドの導入を検討するにあたり、以下のポイントを事前に把握しておくことが推奨されます。
- 配車機能や車載器連携はオプション/Premium対応:基本機能パッケージは売上・請求・精算・車両・乗務員管理などの基幹事務が中心となっており、ドラッグ&ドロップ配車画面やスマホ連携等の配車管理を行うには「Premium機能」等の上位構成やオプションの選択が必要となります。
- デジタコ・ETC連携や個別カスタマイズの費用設計:車楽クラウドはデジタコやETCデータ連携に対応可能ですが、導入する機器のメーカーや既存環境に応じて個別カスタマイズが必要となる場合があります。導入検討時には連携実績のある機器型番やカスタマイズコストを事前に確認する必要があります。
- マスタデータの整理と社内運用の事前定義:クラウド化に伴い、従来の属人化していた運賃マスタや荷主情報を正しく再登録する必要があります。運用開始前にマスタ管理の責任者や入力ルールを明確にしておくことが円滑な稼働のポイントとなります。
なお、現時点では公開されたユーザー評価・課題報告は確認できていません。
よくある質問(FAQ)
- 車楽クラウドはスマートフォンやタブレットに対応していますか?
- はい、配車機能やドライバー連携などのオプション(Premium機能)を利用することで、スマートフォンやタブレット等のモバイル端末から運行情報や指示の確認・やり取りが可能です。
- 無料トライアルや画面デモを体験することはできますか?
- 無料で体験できるリモートデモに対応しています。遠隔操作で全国どこからでも実際の車楽クラウドの操作画面を見ながら、自社の運用に合わせた説明を受けることができます。
- 配車管理機能は標準機能に含まれていますか?
- 基本機能パッケージは主に売上・請求・支払・車両等の管理が中心です。ドラッグ&ドロップによる配車計画や運行指示機能を使用する場合は、Premium機能や配車オプションの追加契約が必要となります。
- デジタコやETCカードのデータを取り込むことは可能ですか?
- 可能です。デジタコやETCなどの車載システムと連携したデータ取り込みカスタマイズに対応しており、日報入力や経費精算の自動化を図ることができます。対応メーカーや仕様については問い合わせが必要です。
- IT導入補助金を活用して導入することはできますか?
- 実績としてIT導入補助金を活用した導入事例が存在します。提供元である株式会社オーユーシステムからの申請サポートを受けられる場合がありますので、検討の際は導入時期や補助金の公募状況をベンダーに確認することをお勧めします。
- 契約期間や解約条件、サポート費用はどのようになっていますか?
- 最低契約期間や解約条件、サポート体制の明確な規定は公開されていません。月額サポートの対応範囲や解約時のデータ移行等については、個別見積もりの段階で直接確認することを推奨します。