Tradissとは?
Tradiss(トラディス)は、日本情報システム株式会社が提供する、運送・物流業者向けのデジタル配車板システム・クラウド型TMS(輸配送・配車管理システム)です。紙の配車表や事務所の大型ホワイトボードを使った伝統的なアナログ配車業務をデジタル化し、配車情報の共有不足や転記ミスといった課題を一挙に解決します。
PC上で登録済みの乗務員や車両、配送コースをドラッグ&ドロップする直感的な操作で配車計画を作成でき、確定した情報は拠点内の大型タッチモニターや乗務員のモバイル端末へリアルタイムに共有されます。属人化しがちな配車ノウハウのシステム化や車検・免許切れの予防、点呼簿の自動生成、さらにオプションの拘束時間管理による2024年問題(改善基準告示)対応までをワンストップで支援し、現場の業務効率化とコンプライアンス強化を同時に実現します。
主な機能
配車計画・運行管理機能
- ドラッグ&ドロップによる直感的な配車計画作成
あらかじめ登録した乗務員、車両、配送コースなどのデータをマウス操作で直感的に配置・編集できます。単日・週間・月間の表示切り替えに対応し、過去の配車実績の参照や1ヶ月先までの未来計画もスムーズに立案できます。 - 運行計画の自動作成と運行指示書出力
乗務員、車両、積込地・荷卸地を入力するだけで、車両サイズに合致した配送ルートや法令上の休憩時間を反映した運行計画を自動作成します。地図上でのルート表示や走行・作業予定の確認が可能で、ワンクリックで運行指示書を出力できます。 - 各種期限や条件不一致を未然に防ぐアラート機能
乗務員の保有資格・免許条件、休暇情報、車両の車検期限などのデータを一元管理し、配車時の条件不一致や期限切れをシステムが警告表示します。配車ミスや確認漏れによるコンプライアンス違反を未然に防止します。
電子配車板・現場情報共有機能
- 大型タッチモニターへの電子配車板表示
事務所内に設置した大型タッチモニターにデジタル配車表を表示し、ホワイトボード感覚で配車情報を全スタッフが同時に閲覧できます。配車表は細かな色分け設定に対応しており、全体の稼働計画を一目で把握できます。 - 確定配車の一斉メール通知と既読管理
配車計画の確定時に各乗務員の端末へ配車内容を一斉送信できます。乗務員はメールに記載されたURLから個人の予定を確認でき、管理者側は誰が確認済みかを一覧で把握可能なため、連絡漏れや伝達ミスを防止します。 - タッチ操作による出社確認と即時反映
大型タッチモニターの画面を乗務員が直接タッチすることで出社確認を行えます。出社状況は配車表へリアルタイムに反映され、運行管理者が配車状況の変化を即座にキャッチできます。
帳票出力・管理・外部連携機能
- 点呼簿および管理帳票の自動ダウンロード
配車表のデータから点呼簿をExcel形式で自動生成・出力できます。配車表から手作業で点呼記録簿や車両管理表へ転記する作業が不要になり、転記ミスの撲滅と事務工数の大幅削減につながります。 - 車両・メンテナンス情報の一元管理
車両の基本情報や契約情報に加え、整備・修理履歴、点検費用、修理費予算などを拠点ごとにデジタル管理できます。車検証情報はCSV取り込みや専用アプリにより入力の手間なく登録でき、本社から全拠点の車両コストを一元把握可能です。 - 外部システムとのデータ連携(JSON等のファイル入出力)
配車情報やシフト情報から対象データやファイル形式を設定し、日毎に外部ファイルとして出力できます。基幹システムや請求管理システムへのデータ取り込みがスムーズに行え、二重入力の負担を解消します。 - 【オプション】改善基準告示に準拠した拘束時間管理
乗務員の拘束時間や残業時間を自動集計し、「拘束時間進捗管理改善表」などの帳票を出力します。改善基準告示に則った出社可能時間を確認しながら配車を組むことができ、労務違反の防止と事故防止をサポートします。
こんな企業・現場に向いている/向いていない
向いている企業・現場
ホワイトボードや紙を用いた配車管理を行っており、配車作業・連絡の手間や転記ミスを削減したい運送事業者
- 毎日配車表をホワイトボードに手書き・磁石貼りで作成し、乗務員への個別の電話連絡に追われている
Tradissは従来のホワイトボードの視認性と操作感を電子ボードで再現します。配車を確定すると乗務員に一斉メールが送信され既読状況も確認できるため、1日あたり数十本に及んでいた個別の確定連絡や電話確認の負担を劇的に軽減できます。 - 配車表をもとにExcelや紙の点呼簿・各種管理帳票へ二重入力している
確定した配車データからワンクリックでExcel形式の点呼簿や車両別管理表を出力できるため、転記ミスを防止しながら作成時間を大幅に短縮できます。従来の配車関連業務(配車計画・点呼簿作成・確定連絡)にかかっていた工数を最大87%削減する効果が得られます。
多様な配送条件や複雑なシフト(全温度帯・24時間配送など)を管理し、配車ミスや労務違反を防止したい運送事業者
- 乗務員の資格条件や車両の車検切れ、ドライバーの休暇漏れによる配車ミスが発生しやすい
乗務員の免許・資格、車両の車検期限、シフト・休暇データを一元管理し、条件が合わない配車や期限切れに対して即座にアラートを表示します。属人的な記憶や経験に依存しない正確な配車管理が可能です。 - 2024年問題(改善基準告示)に対応し、ドライバーの拘束時間や残業時間を意識した配車計画を組みたい
オプションの「拘束時間管理」を活用することで、過去の集計データから改善基準告示に則った出社可能時間をシステム上で確認しながら配車を行えます。法令を遵守した持続可能な運行計画を容易に立案できます。
向いていない企業・現場
単一システム内で動態管理(GPSリアルタイム位置追跡)や荷主向けの配送追跡・ETA共有までを完結させたい事業者
- トラックの現在地や積載状況をリアルタイムで地図上に常時モニタリングしたい
Tradissは配車計画の作成、拠点内での配車板共有、車両・労務管理に特化したシステムです。動態管理(GPSによるリアルタイム車両追跡)や荷主向け輸送ステータス共有を標準で求める場合は、外部の動態管理ツールとの連携を行うか、輸配送のリアルタイム追跡に強みを持つ他社TMSを検討する必要があります。
完全固定の月額定額制料金で、見積もりなしにWeb完結で即時導入したい小規模事業者
- 利用料金が完全にサイト上で公開されており、導入コストを事前に決定して契約したい
Tradissの利用料金は個別見積もり(要問い合わせ)となっており、事業者の規模、拠点数、大型電子モニター等のハードウェア構成、オプションの追加有無に応じて柔軟に設計されます。事前に一律の固定料金のみでシンプルにオンライン契約したい企業にとっては、事前相談のステップが必要です。
類似ツールとの比較
| ツール名 | 主要特徴 | 料金 | 向いている企業・用途 |
|---|---|---|---|
| Tradiss | ホワイトボード感覚の電子配車板。ドラッグ&ドロップ操作、点呼簿自動出力、拘束時間管理(オプション)対応。 | 要問い合わせ(無料トライアルあり) | 紙・ホワイトボードからのデジタル化を進めたい運送事業者、拠点内での情報共有を強化したい現場 |
| ロジックス | 配車から請求、労務管理まで一気通貫で対応する運送業特化クラウド型ERP。収支分析や運賃交渉データも自動算出。 | 要問い合わせ | 配車だけでなく請求・収支管理まで運送経営全体をデジタル統合したい運送事業者 |
| MOVO Vista | 荷主・物流企業向けサプライチェーン可視化プラットフォーム。リアルタイム位置情報や到着予測(ETA)を一元管理。 | 要問い合わせ | 荷主企業との情報共有や、配送ステータス・リアルタイム位置情報の可視化を重視する事業者 |
| ULTRAFIX | 自動配車エンジンと動態管理オプションを備えた総合物流システム。ドライバーの労働時間を考慮した配車計画が可能。 | 要問い合わせ | 複雑な配送計画の自動化や配送コスト削減、法令遵守を高いレベルで両立したい中規模〜大規模物流企業 |
デジタル配車板による現場の視認性向上と配車連絡・点呼簿作成の効率化を中心課題とする場合は、操作性に優れ配車管理に特化した「Tradiss」が非常に適した選択肢となります。ホワイトボードによる運用をそのままデジタルへ移行できるため、現場スタッフの抵抗感が少なくスムーズなDX移行が可能です。
一方で、配車管理にとどまらず請求管理や案件ごとの収支分析、運賃交渉のための経営データを一括管理したい場合は運送業特化型ERPである「ロジックス」が適しています。また、荷主とのリアルタイムな進捗共有や動態追跡(位置情報)を最優先課題とする場合は「MOVO Vista」、膨大な配車パターンを自動計算する高度な自動配車エンジンを必要とする場合は「ULTRAFIX」といったように、自社の課題領域に応じたシステム選択が重要です。
料金・プラン・導入方法
Tradissの利用料金(初期費用・月額費用)は、導入規模や構成に応じて個別に算出されるため公式には非公開となっており、要問い合わせとなっています。なお、導入前に自社の運用に適合するかを確認できる無料トライアル(デモ)が提供されています。
導入見積もりの依頼時には、主に以下のポイントを確認・検討することを推奨します。
- 管理対象の車両台数・乗務員数・拠点数:システム利用料の課金単位(車両台数やアカウント数など)を確認します。
- 電子配車板用ハードウェア(大型タッチモニター等)の購入・設置費用:事務所内に設置する大型モニターを新規導入する場合の機器費用や設置サポートの有無を確認します。
- オプション機能(拘束時間管理等)の追加費用:改善基準告示に対応した拘束時間管理機能などのオプションを適用する場合の料金構成を確認します。
- 無料トライアルでの試用範囲:トライアル期間中に自社のマスターデータ(車両・コース)を登録して現場での操作感を検証できるか確認します。
導入の流れ・期間
Tradissの標準的な導入手順は以下の流れで進行します。
1. お問い合わせ・導入相談
公式サイトの問い合わせフォームまたは電話から製品に関する相談・資料請求を行います。
2. ヒアリング・製品デモ・無料トライアル
専門担当者が現在の配車業務(ホワイトボード運用等)の課題をヒアリングし、製品デモを実施します。必要に応じて無料トライアルを活用し、実際の操作感や画面の視認性を検証します。
3. お見積もり・ご契約
利用台数、拠点数、電子ボード端末の導入構成、オプション機能(拘束時間管理など)の要否に応じた見積もり内容を確認し、契約を締結します。
4. 初期設定・マスター登録・設置準備
乗務員情報、車両情報、配送コース、車検日、資格条件などの基本データを登録します。大型タッチモニターを導入する場合は拠点への設置・設定を行います。
5. 運用開始(稼働)
配車担当者や乗務員への操作レクチャーを行い、本番運用を開始します。
※なお、問い合わせから本番稼働までの具体的な導入期間については、対象拠点数やハードウェアの準備状況によって異なるため要問い合わせとなります。
導入事例・実績
Tradissは中小の運送事業者から大手物流企業まで幅広く導入されており、公式資料および発表資料より以下の導入事例・成果が報告されています。
永山運送株式会社 様
Tradissを導入し配車業務のデジタル化を推進。従来のホワイトボードの使いやすさを引き継ぎつつ導入を進めた結果、従来は毎日午前中いっぱいを費やしていた翌日の配車計画および1ヶ月先までの配車計画作成作業が、わずか2時間で完了するようになりました。
株式会社ジェーラインエクスプレス 様
自社の基幹システムとTradissのデータ連携を実施。配車データがそのまま活用できるようになったことで、車両別売上などのデータを二重入力する必要がなくなり事務作業の効率化を実現しました。また、車両や乗務員の急な変更も即座に乗務員端末へ共有できる体制が整いました。
フレッシュデリカネットワーク 様
ペーパーレス化と働きやすいクリーンな職場環境づくりを目指して導入。事務所に行かなくてもどこからでも配車状況を確認できるようになり、社内の大型モニター表示および乗務員への一斉メール通知により確実な配車共有を実現しました。
導入前に知っておきたいこと
調査時点で、公開されたユーザー評価において大規模なシステム障害や致命的な欠陥といったネガティブな評判・課題報告は確認されていません。しかし、検討・導入にあたっては以下の点について事前確認をしておくことが推奨されます。
- 大型タッチモニターの設置スペースと初期設置費用
ホワイトボードと同等の視認性・タッチ操作性を最大限に生かすには、事務所内へ大型タッチモニターの設置が必要です。設置場所の確保や機器調達費が予算に含まれるか確認が必要です。 - リアルタイム動態管理(GPSトラック位置追跡)の位置づけ
標準機能は配車計画・配車板表示・帳票出力・車両管理に強みを持っています。配送中のトラック位置をリアルタイムに自動追跡したい場合は、動態管理システムやデジタルタコグラフとの連携方法を導入前に確認する必要があります。 - 改善基準告示対応(拘束時間管理)はオプション扱い
2024年問題に対応するための乗務員の拘束時間・残業時間の自動集計やチェック機能はオプションでの提供となっています。労務管理の強化を目的とする場合は、オプションの追加費用および設定条件を事前に整理しておく必要があります。
よくある質問(FAQ)
- 対応OSや推奨動作環境はどのようになっていますか?
- Tradissはクラウド型サービスとして提供されており、Windows、Android、macOSの各OSに対応したマルチデバイス環境で利用可能です。特別なサーバー設置は不要で、ブラウザ経由でアクセスできます。
- 導入前に無料トライアルや製品デモを利用できますか?
- はい、無料トライアルや製品デモが用意されています。自社の配車パターンや運用に合うかどうかを事前に試用して確認することができます。公式サイトより申し込みが可能です。
- 大型電子モニターの購入は必須ですか?通常のPCだけでも使えますか?
- 配車計画の作成や配車表の閲覧・編集はPCやタブレットの画面上だけでも実行可能です。ただし、従来のホワイトボードと同様に現場で全員が閲覧・出社確認を行う運用を実施する場合は、大型タッチモニターの導入が推奨されます。
- 乗務員への配車連絡はどのように行われますか?スマホアプリは必要ですか?
- 配車が確定すると、各乗務員の携帯端末(スマートフォンや携帯電話)へ一斉メールが送信されます。乗務員はメール内のURLをタップして自分の配車スケジュールを確認でき、管理者は既読・未読のステータスをシステム上で確認できます。
- 2024年問題(改善基準告示)に対応した労務・拘束時間の管理は可能ですか?
- オプション機能の「拘束時間管理」を追加することで対応可能です。乗務員の拘束時間や残業時間を集計し、改善基準告示に準拠した出社可能時間を確認しながら配車計画を作成できます。また、「拘束時間進捗管理改善表」などの帳票出力にも対応しています。
- 自社で利用中の基幹システムとデータを連携させることはできますか?
- はい、Tradissから配車情報やシフト情報を設定したフォーマット(JSONなど)でファイル出力し、基幹システム側へ取り込む外部連携機能を備えています。二重入力の手間を省き業務を効率化できます。
- 最低契約期間や解約条件、正確な月額料金はどのようになっていますか?
- 契約形態や具体的な料金体系、最低利用期間などの条件は導入規模(車両台数・拠点数)や構成によって異なります。公開情報では詳細が明示されていないため、メーカー(日本情報システム株式会社)または代理店へ直接問い合わせてください。