AiR Logiとは?低コスト・短期間で導入できるクラウドWMSの機能・料金・自動化連携の特徴を解説

低コストかつ短期間で導入可能なクラウド型WMSです。独自のバッチ処理技術やスマートフォンアプリを活用し、コストを抑えながらも高度な在庫管理と出荷の自動化を実現します。ロボットやマテハン機器との連携実績も豊富です。

料金モデル
SaaS(月額)
対象規模
規模問わず
対象業界
EC・通販 物流・倉庫業 小売・卸売業

AiR Logiとは?

AiR Logi(エアロジ)は、EC事業者や物流・倉庫事業者が抱える出荷作業の煩雑化や倉庫管理コストの肥大化という課題を解決するクラウド型倉庫管理システム(WMS)です。株式会社コマースロボティクスが提供しており、独自のバッチ処理技術やスマートフォンアプリを活用することで、低コストでありながら高度な在庫管理と出荷作業の自動化を実現します。実在庫のフリーロケーション管理に対応しているほか、各種マテハン機器や物流ロボット、主要なECカート・受注管理システム(OMS)との連携実績が豊富であり、規模を問わず幅広い現場の物流効率化を支援します。

主な機能

AiR Logiは、現場作業の省力化から管理者向けの請求業務の自動化まで、倉庫運用を包括的にカバーする機能を備えています。主な機能群は以下の通りです。

出荷効率化・帳票発行機能

  • 一体型帳票発行・送り状後出し印刷
    納品書と送り状を統合した一体型帳票の印刷や、出荷指示データに基づく送り状の直接発行に対応しています。検品完了時に送り状を後出し印刷する運用も可能であり、帳票と商品の照合作業の手間を削減して誤出荷を防ぎます。
  • 特許取得のバッチ処理(グルーピングバッチ)
    大量の受注データを共通の組み合わせやロケーション順に自動でグループ化するバッチ処理技術を搭載しています。ピッキング時の倉庫内移動距離を最小化し、出荷作業全体の時間を短縮します。
  • トータルピック・マルチピック・TAS対応
    現場の出荷波動や商品特性に応じて、トータルピッキング(まとめ摘み取り)やマルチピッキング(複数注文の同時摘み取り)、TAS(Task Allocation System)など最適なピッキング手法を選択可能です。

庫内・在庫管理機能

  • フリーロケーション・実在庫管理
    固定ロケーションだけでなくフリーロケーション運用に対応し、保管効率の向上とリアルタイムでの正確な実在庫把握を実現します。
  • Androidアプリ「Pickman」によるハンディ検品
    市販のAndroid端末や専用スキャナーを組み合わせたアプリ「Pickman」により、入荷検品、棚入れ、出荷検品、返品棚入れを実行できます。従来の専用ハンディターミナル導入に比べコストを抑えられるほか、音声ピッキング機能にも対応しています。
  • 消費期限・ロット管理・複数倉庫対応
    食品や化粧品などで求められる賞味期限・消費期限管理やロット管理機能を標準搭載しています。また、複数倉庫や複数荷主の在庫データも1つのシステム上で一元管理できます。

3PL向け請求自動化機能(Billing)

  • 物流売上の自動計上・請求書作成
    WMS上の入出庫実績データや保管実績に基づき、夜間バッチ処理で荷主ごとの保管料・作業料・配送料を自動的に計算・計上します。手作業による計算ミスや集計工数を削減します。
  • 日報計上・代引き精算自動化
    自動計算が難しいイレギュラー作業について日報ベースで計上できる機能や、複雑になりがちな代引き決済の精算業務を自動化する機能を備えています。

外部システム・マテハン連携機能

  • OMS・ECカート・モール自動連携
    ネクストエンジンや自社提供のCommerce Roboをはじめ、各種ECカート・モールや「はぴロジASIMS」などの流通プラットフォームとAPI/CSVで連携し、受注・在庫・出荷実績データを自動同期します。
  • 物流ロボット・マテハン機器連携
    各種マテハン機器やアソートシステム、WES(倉庫実行システム)および各種物流ロボットとの連動実績を有しており、省人化機器の導入にあわせたシステム拡張が可能です。

こんな企業・現場に向いている/向いていない

向いている企業・現場

紙の指示書や照合の手間で出荷スピードが停滞しているEC事業者・倉庫

  • 納品書と送り状の突き合わせ作業でタイムロスが発生している
    WMSから納品書と送り状を直接一体型で発行する機能や、検品後の送り状後出し印刷を活用することで、別々に印刷した帳票を照合する作業工程自体をなくすことができます。
  • ピッキング時の移動距離が長く、作業員の身体的負荷が大きい
    特許取得済みのバッチ処理機能により、注文データを効率的な順序やグループに自動で再構成できます。倉庫内の無駄な往復移動を削減し、同じ作業人数でも1日あたりの出荷可能件数を大幅に引き上げられます。
  • ハンディターミナルの高額な導入費用が導入の壁になっている
    Androidアプリ「Pickman」とセパレート型スキャナー(またはレンタル端末)を活用することで、従来の高額な専用ハンディターミナルを購入せずに導入できます。初期コストを抑えつつバーコード検品を導入でき、mederi株式会社の事例のように配送ミスをほぼゼロに抑える品質向上を実現できます。

荷主ごとに複雑な計算・請求が発生しており事務負担が大きい3PL・倉庫事業者

  • 荷主ごとの保管料・作業料の集計を毎月末に手作業で行っている
    オプションの請求自動化機能(Billing)を利用することで、日々の入出庫・保管実績データから物流売上が夜間バッチで自動計算されます。請求書発行までの事務工数を削減でき、集計漏れや計算ミスの防止につながります。
  • 荷主ごとの受注形式やカートの違いにより出荷指示の取り込みが煩雑化している
    各種OMSやカートシステムとの自動連携およびRPA機能を活用することで、指示データの取り込みやイレギュラー処理の自動化が可能です。FCASE株式会社の事例では、荷主とのやり取りの手間が劇的に減り、現場が出荷業務に専念できる環境が整ったことが報告されています。

向いていない企業・現場

バーコードのない商品を多く扱い、運用でのコード発行・貼付が難しい現場

  • 全商品にバーコードがついておらず現物目視で管理したい
    AiR LogiはバーコードやQRコードを用いたハンディ検品を前提としたシステムです。バーコードがない商品を取り扱う場合は、事前にQRコード付きラベルを発行して商品に貼る作業が発生するため、この作業を運用の負担と感じる現場には向きません。
  • 独自の完全オーダーメイド仕様で自社専用のオンプレミス環境を構築したい
    クラウドSaaSとして提供されているため、標準機能や用意されたオプションユニット、柔軟なカスタマイズ枠を超えた完全独自仕様の構築を求める場合、パッケージのメリットを活かしきれない可能性があります。

類似ツールとの比較

LogiShiftで掲載されている主要なWMSツールとAiR Logiの仕様・特徴を比較しました。

ツール名 特徴 料金 向いている企業
AiR Logi 特許取得のバッチ処理やスマホアプリ「Pickman」を活用。3PL向けの請求自動化機能(Billing)やマテハン連携にも対応する低コスト・高機能クラウドWMS。 初期費用:35,000円
月額:10,000円〜(3PL)/ 30,000円〜(ショップ)
ハンディレンタル:6,000円〜/台
出荷効率化・誤出荷削減を目指すEC事業者、事務作業・請求を自動化したい3PL事業者
ロジザードZERO 導入拠点数トップシェアを誇るクラウドWMS。BtoB・BtoC双方の出荷に対応し、現地での導入支援や手厚いサポート体制が強み。 要問い合わせ
(初期費用+月額+HTレンタル費用)
実績重視で導入時の手厚い現地サポートを求める企業、BtoB出荷とEC出荷の両方を行う倉庫
COOOLa 自社開発体制による柔軟なカスタマイズ性が特徴。画像検品やWES連携に対応し、ユーザー数追加による従量費用が発生しない料金体系。 初期費用:要問い合わせ
月額:要問い合わせ
(荷主数・拠点数・明細行数に応じた課金)
独自の倉庫運用フローに合わせた個別カスタマイズを行いたい中規模〜大規模倉庫
LOGILESS 受注管理(OMS)と倉庫管理(WMS)が一体化したクラウドシステム。EC事業者と倉庫事業者が同一システムでデータ共有し自動出荷を実現。 初期費用:0円
月額:20,000円〜
(出荷件数に応じた従量課金)
ECの受注から出荷指示・在庫更新までを一体型システムで自動化したいEC事業者・委託倉庫

ツール選定の判断基準として、まず自社が「WMS単体機能のコストパフォーマンスや3PL請求自動化を重視するか」「OMSとWMSの一体化による受注出荷の全自動化を重視するか」を整理することが重要です。AiR Logiは、ネクストエンジンなど既存のOMSを維持したまま倉庫側の出荷効率化や3PL請求作業の不満を解消したい場合や、スマホハンディを活用して初期コストを抑えたい場合に適した候補となります。

一方、新規でECの受注処理から倉庫の出荷指示までを一元管理し、手作業のデータ連携を排除したい場合はLOGILESSが比較対象となります。また、現地での手厚い立ち上げ支援やBtoB物流の実績を優先する場合はロジザードZERO、独自の業務フローに合わせた深いシステムカスタマイズを前提とする場合はCOOOLaをあわせて検討するとよいでしょう。

料金・プラン・導入方法

AiR Logiは、自社でECを運営する荷主向けの「ショッププラン」と、受託倉庫・発送代行事業者向けの「3PL倉庫プラン」が用意されています。公式に開示されている基本的な料金体系は以下の通りです。

プラン/項目 初期費用 月額利用料 備考
ショッププラン(EC荷主向け) 35,000円(初回ショップのみ) 30,000円〜 出荷件数に応じた従量課金。ユーザー・管理者追加は無制限。
3PL倉庫プラン(倉庫事業者向け) 要問い合わせ 10,000円〜(荷主あたり) 出荷件数に応じた従量課金。3PL向けの機能を利用可能。
ハンディ端末(Pickman)レンタル(Wi-Fi) 6,000円/台 6,000円/台 スマホ&スキャナーセット。最低利用期間等の条件あり。
ハンディ端末(Pickman)レンタル(SIM) 6,500円/台 6,500円/台 通信SIM付きセット。

いずれのプランでも管理者および作業ユーザーのアカウント追加制限はなく、複数人での同時利用による追加課金は発生しません。また、導入前に21日間の無料トライアルを利用して実際の操作感や連携機能を確認することができます。オプションユニットの追加や現地スタッフ訪問による有償の導入支援サービスについても用意されています。

導入の流れ・期間

AiR Logiの基本的な導入フローは以下の通りです。

  1. 問い合わせ・ヒアリング:公式サイトより問い合わせを行い、現在の課題や出荷件数、取り扱い商材についてヒアリングを受けます。
  2. 21日間無料トライアル・デモ:実際に管理画面やアプリ「Pickman」の操作性を試すことができる無料トライアル環境が提供されます。
  3. 要件定義・お見積もり:必要なオプションユニットやマッピング条件、ハンディ端末の必要台数を確定し、プランと見積もりの提示を受けます。
  4. 契約・初期設定:契約完了後、商品マスタの登録、保管ロケーションの設定、ECカートやOMSとのデータ連携(CSV/APIマッピング)を行います。
  5. 運用テスト・稼働開始:ハンディ端末を用いた検品テストや出荷指示データの連携確認を行ったうえで、本番稼働を開始します。

具体的な導入期間は、標準機能のまま利用する場合とオプションユニットの追加や個別改修を行う場合で大きく異なります。一般的なクラウドSaaSの導入期間からカスタマイズ内容に応じた期間が必要となるため、正確なスケジュールについては問い合わせ時に確認を推奨します。

導入事例・実績

AiR Logiは、EC事業者から大規模な3PL・倉庫事業者まで幅広い導入実績があります(グループサービス含め利用企業数2,000社以上、年間出荷件数6,000万件以上)。公表されている主な導入事例は以下の通りです。

  • 株式会社三越伊勢丹ビジネス・サポート
    百貨店品質のEC物流を目指す取り組みにおいてAiR Logiを導入。現場の自動化・効率化を推進しています。
  • エフ・ジェイロジ株式会社
    送り状プリンターと連携したWMSを導入しています。
  • FCASE株式会社
    小規模EC荷主を多く抱える倉庫運用において、出荷指示や自動処理の活用により荷主との問い合わせ対応の手間を大幅削減。現場が出荷業務に専念できる体制を構築しました。
  • mederi株式会社
    ハンディ端末アプリ「Pickman」を活用した出荷検品を徹底することで、手作業による配送ミスをほぼゼロにする精度向上を実現しました。
  • 株式会社ファインズファルマ
    導入により庫内作業量が3分の1に削減され、急激な注文・出荷数の増加にも柔軟に対応できるオペレーションを構築しました。

導入前に知っておきたいこと

導入を検討するにあたり、以下の点についてあらかじめ留意しておくことが推奨されます。

  • バーコード未付与商品へのラベル貼付作業
    AiR Logiの検品精度はバーコード(またはQRコード)のスキャンに依存します。バーコードが付いていない商品を扱う場合は、入荷時にQRコードラベルを発行して貼り付ける作業が発生するため、現場の受入フローを事前に設計しておく必要があります。
  • 標準運用とカスタマイズの切り分け
    AiR Logiは標準機能でも豊富なユニットが用意されていますが、独自の特殊な検品ルールや拠点固有のロジックを組み込む場合はオプション契約や個別カスタマイズが必要となります。自社の運用をシステム側に合わせられるか、カスタマイズが必要かを初期段階で見極めることが重要です。

よくある質問(FAQ)

ハンディターミナルは自社で専用機器を購入する必要がありますか?
高額な専用ハンディターミナルを購入する必要はありません。Androidスマートフォンとセパレート型スキャナーを組み合わせたセットを1台あたり月額6,000円(Wi-Fi)または6,500円(SIM)でレンタル利用可能です。
契約前に実際のシステムを試すことはできますか?
はい、21日間の無料トライアル期間が提供されています。実際の管理画面や機能を操作して運用イメージを確認してから契約を判断できます。
サポート体制はどのようになっていますか?
平日9時〜18時の時間帯で、電話・チャット・メールによる専任スタッフのサポートが提供されています。また、有償で倉庫現場への訪問による導入支援サービスも利用可能です。
利用するユーザー数が増えると月額料金は高くなりますか?
いいえ、ユーザー数や管理者数の追加によるアカウント課金はありません。出荷件数に応じた従量課金モデルとなっているため、スタッフ数の増減に左右されず利用できます。
ネクストエンジンなどの外部OMSやECカートと連携できますか?
はい、ネクストエンジンのAPI連携をはじめ、主要なOMS、ECカート・モール、流通プラットフォーム「はぴロジASIMS」などとのデータ自動連携に対応しています。
3PL倉庫向けの請求書自動化機能(Billing)のみを利用することはできますか?
請求自動化(Billing)はAiR Logiのオプション機能または連携機能として提供されています。詳しい提供条件や単体での利用可否については公式サイトからの問い合わせが必要です。
最低契約期間や解約条件はありますか?
基本プランやハンディ端末のレンタル(例:最低利用期間3ヶ月等)ごとに条件が異なる場合があります。具体的な契約条件や解約ポリシーについては見積もり時に確認することを推奨します。

参照・出典

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