EXPLANNER/Lgとは?
EXPLANNER/Lg(エクスプランナー・エルジー)は、日本電気株式会社(NEC)が提供する、大規模な物流拠点や複数拠点を持つ企業において、高度な在庫管理と庫内業務の最適化を実現するための倉庫管理システム(WMS)パッケージです。
製造業や卸売業、EC事業者など、多種多様な業界で豊富な導入実績を持ち、長年培われたNECの物流ノウハウをベースに設計されています。
特に深刻な労働力不足を背景とする倉庫内作業の複雑化といった課題に対し、ロボットや各種マテハン設備との高度な自動化連携や、データに基づいた庫内KPIの可視化を強力に推進します。
散在しがちな現場の作業進捗と実在庫を一元管理し、長期的な観点から全体の物流生産性と作業品質を最適化することを支援するツールです。
主な機能・特徴
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複数荷主・複数拠点の一元管理(マルチサイト・マルチテナント対応)
完全Webベースの統合データベースを活用し、国内外にまたがる複数の倉庫や、異なる荷主の在庫・運用プロセスを1つのシステムで簡易に管理・制御できます。各拠点間の情報タイムラグがなくなり、全社規模での在庫適正化や、在庫状況に応じたタイムリーな出荷拠点の切り替えなど、柔軟なサプライチェーン管理の構築を支援します。 -
詳細なロット・日付管理機能
商品コード以外に日付やロットに加え、最大5つの任意属性を細かくマスタ設定できます。これにより、賞味期限切れの逆転防止や特定のロット指定での出荷引当指示が自動化され、手作業による確認ミスを防止するとともに、厳しい品質・鮮度管理が要求される食品、化学品、医薬品分野などの現場において業務の標準化と誤出荷ゼロに貢献します。 -
マテハン・自動化設備とのシームレスな連携
自動倉庫、コンベア、ソーター(仕分け機)、AGV(無人搬送車)やAMR(自律走行搬送ロボット)、デジタルピッキングシステムなどの最新鋭の物流設備やマテハン機器と連動したデータ連携に対応しています。搬送実績や稼働データをリアルタイムに取り込むことで、機械と人との効率的な作業配分を行い、物流センターの省人化・自動化を強力にバックアップします。 -
無線ハンディターミナル(無線HT)標準対応
無線ハンディターミナルを用いた入荷検品、格納、出荷検品、ピッキング、棚卸などの基本操作が標準実装されています。現場の実績データが即座にリアルタイムで在庫データに反映されるため、伝票の二重入力などの事務処理コストを削減し、現場管理者が作業の遅延や滞留をタイムリーに検知・対処することを可能にします。 -
物流KPI・生産性の可視化・分析機能
日々の作業実績データを蓄積し、保管スペースの使用率、作業者の人時生産性、出荷頻度ABC分析、引当欠品率、納期遵守率、作業コストといった経営に直結するKPI指標を適切な形式で出力できます。経験則に頼らないデータに基づいた現場改善や、的確かつ迅速な意思決定プロセスを構築できます。 -
精緻なトレーサビリティ管理
製品の入荷から出荷にいたる履歴(受払履歴)データをリアルタイムに一元管理します。万が一、製品トラブルや出荷トラブルが発生した際にも、該当するロットや日付単位での入出荷先を即座に絞り込み、倉庫内の在庫に対しては条件検索により速やかに出荷停止措置を講じるなど、取引先からの問い合わせに対して確実かつ迅速な回答を可能にします。
こんな企業・現場に向いている/向いていない
向いている企業・現場
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大規模な物流拠点や複数倉庫を運営する大企業・グループ企業
国内または海外に複数の自社拠点や委託倉庫を保有し、それらの多品種多量な在庫情報を一元管理したいと考える企業に適しています。また、荷主(事業部)や拠点ごとに個別の運用ルールや異なる管理項目を設定して運用したい場合、標準マスタの柔軟な設定や個別のカスタマイズ設計が活かされます。 -
マテハン設備やロボットを活用した倉庫の自動化・省人化を目指す企業
新規の倉庫設立やシステム刷新のタイミングにおいて、自動倉庫やソーター、AGV、AMRなどを本格的に導入し、システムと物理設備が高度に連動したハイブリッドなオペレーションを確立したい物流担当者や経営層に向いています。 -
食品、飲料、医薬品など、厳格な品質・鮮度管理が必須の現場
ロット管理や鮮度期限、賞味期限の逆転防止、同一商品内での統一ロット出荷など、システムによる確固たるルール適用と詳細な進捗履歴管理を必要とする厳しい品質基準を持った企業に最適です。
向いていない企業・現場
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1拠点のみの小規模な倉庫や、物流量・取扱件数が極めて少ない現場
EXPLANNER/Lgは大規模な物流運用や多拠点管理に特化した高機能システムであるため、詳細なKPI分析やリアルタイムの進捗管理を必要としないシンプルな現場では機能過多となりやすい傾向があります。コストメリットを引き出すのが難しいため、小規模環境では他の簡易なクラウド型WMSなどを検討した方がよいでしょう。 -
パッケージの仕様に自社の業務フローを100%合わせ、初期設定だけで稼働させたい企業
豊富なパッケージ標準機能を備えつつも、個別企業の複雑な商習慣や運用仕様に合わせたカスタマイズや外部システム連携を得意とするパッケージ製品です。そのため、事前のすり合わせや設計、開発期間を一切省いて完全ノンカスタマイズで即時導入したい場合は、マッチングしにくい場合があります。 -
販売管理や会計処理、生産管理などすべての業務を1つのシステムに一元化したい企業
倉庫内管理や物流オペレーションの最適化に特化したシステムであるため、商流(受発注・お金の流れ)や全社的な販売・会計管理を統合して管理したいという運用スタイルには向いていません。販売や会計全体の統合管理を優先する場合は、WMS単体の導入ではなく、生産管理や販売管理が含まれる「EXPLANNERシリーズ」の統合型ERPパッケージなどをあわせて検討する必要があります。
料金・プラン・導入方法
「EXPLANNER/Lg」の料金・プランについては、導入先の拠点数、クライアント端末の台数、マテハン設備とのシステム連携規模、および個別カスタマイズ要件の有無によって費用が大きく変動するため、公式には具体的な金額は明示されておらず、「要問い合わせ」となっています。
なお、参考として、外部に公開されている日本倉庫協会のデータに基づくオンプレミス導入時のパッケージ最低価格ライセンス情報は以下の通りとなっています。
| ライセンス・オプション名 | 参考最低価格(税込) | 適用範囲・備考 |
|---|---|---|
| 基本ライセンス | 990万円 | 1拠点、10クライアントライセンスを含む。カスタマイズ、設置費用は除く。 |
| 無線HTオプション | 110万円 | 無線ハンディターミナル機能を利用するために必要なオプション |
| 拠点追加費用 | 110万円 / 1拠点 | 管理倉庫や運用拠点を1拠点追加する際のライセンス費用 |
| クライアント追加費用 | 5.5万円 / 1ユーザー | 利用端末や稼働クライアントを追加する際、1台ごとに追加される費用 |
※上記価格は最低限のパッケージ本体ライセンス料金であり、実際のシステム導入時には、要件定義、個別パラメータ設計、アドオンカスタマイズ開発費、インフラ構築費、現地設置・導入支援費などが別途必要となります。
見積もり時に確認すべきポイント:
- 課金構造の確認:運用規模の拡大(拠点追加や、同時作業するクライアント端末・ユーザー数の追加)に伴う追加ライセンス費用の計算ルール。
- 初期構築費とカスタマイズ費:自社の独自仕様(既存基幹システムとのインターフェース開発や特殊な帳票発行等)を反映する際のアドオン開発費用。
- 月額保守・ランニングコスト:導入後の保守サポート契約内容(システムメンテナンス、法改正やOSアップデートに伴うバージョンアップデート費用等)。
導入の流れ・期間
EXPLANNER/Lgの導入期間は、企業のシステム環境、業務フローの複雑さ、およびマテハン機器などの各種要件によって異なり、公式には「具体的な導入期間は要問い合わせ」とされています。
ただし、NECがパッケージ内に標準搭載している、適合性を分析・評価する「適用分析シート」や「業務フロー」「パラメータ設計」などの標準設計書を最大限に活用し、個別カスタマイズなしで導入を進める場合は、最短「2ヶ月」で新システムを稼働開始させた実績(ベルーナのワイン通販倉庫事例など)もあります。一般的な導入ステップは以下の通りです。
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お問い合わせ・製品デモ
NECの公式サイト等より問い合わせを行います。現状の課題や導入目的をヒアリングされた上で、標準機能のデモンストレーションなどを通じて製品の機能性を検証します。 -
要件定義・FitGap分析
「適用分析シート」や設計書を活用し、自社の倉庫運用プロセスとEXPLANNER/Lgの標準機能の適合性を評価します。標準機能でカバーできない差異(Gap)を洗い出し、運用側の工夫で対応するか、または個別のアドオン開発(カスタマイズ)を行うかを精査します。 -
見積もり・契約
システム構成(ライセンス数、サーバー形態、連携機器の有無、カスタマイズ仕様など)が定まった段階で詳細な見積もりが提示され、合意後に正式なシステム契約を締結します。 -
パラメータ設計・カスタマイズ開発
マスタデータ(荷主・商品・ロケーション・出荷ルート等)の定義や運用パラメータの設計を行います。必要に応じて、個別カスタマイズや上位基幹システム、マテハン設備等との連携プログラムの開発を実施します。 -
システムテスト・現場トレーニング
実際の運用データを用いて、入出荷処理や在庫データの連動、無線ハンディターミナルの操作などの検証テストを行います。現場の作業スタッフ向けに操作手順の研修やトレーニングを実施し、実務運用のスムーズな移行を図ります。 -
本番稼働・運用保守
旧システムからの在庫データ移行などを行い、新WMSによる本番出荷をスタートします。稼働後は、締結した保守サポート契約に基づきシステムの維持管理が行われます。
連携できるシステム・機器
EXPLANNER/Lgは、NECが培ってきた多様な倉庫統合・システム構築実績に基づき、以下のような既存の基幹システムや倉庫現場の機器類と柔軟に連携できる構成が確認されています。
- ハンディターミナル・バーコード機器:無線ハンディターミナル(無線HT)、一次元バーコード(JAN・ITF・CODE128等)、二次元バーコード(QRコード等)、および自社独自のハウスコード読み取り機器とのリアルタイムな実績連携。
- 自動化設備・マテハン機器:自動倉庫システム、コンベア、ソーター(仕分け機)、ロボット制御システム、デジタルピッキングシステム(DPS)等の先進的なマテハン機器群。
- 基幹システム・ERP:NECが提供するERPソリューション「EXPLANNERシリーズ」(EXPLANNER/Aiなど)をはじめ、既存の上位ERP、販売管理システム、購買管理システムなどとのシームレスなデータ統合。
- 外部システム・クラウド:データ連携インターフェース「EXPLANNER LINK」による外部他社サービス等とのシステム連携。また、グローバル輸送を横断的に可視化する統合クラウドサービス「NeoSarf/Logistics」などとの入荷予定・実績データの相互連携。
- 想定される製品の動作環境(システム構成例):
- Webサーバー:WebOTX
- データベース:Oracle Database
- 稼働OS(サーバー):Windows Server
導入事例・実績
公式の発表資料および信頼できるメディアで確認できた「EXPLANNER/Lg」の具体的な導入事例は以下の通りです。
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株式会社ダスキン(ミスタードーナツ)
- 導入の背景と規模:全国12拠点の物流センターで、約1,300の店舗向けに供給するドーナツ原材料を保管・配送していました。しかし、従来のシステムでは業務ごとに情報が分割されており、全国一括での賞味期限管理や在庫コントロールに時間を要していました。
- 導入効果:全物流センターへEXPLANNER/Lgを一括導入し、SCM(サプライチェーンマネジメント)を再構築。全国12拠点の発注・入出庫・在庫状況がリアルタイムに一元化(見える化)され、特定のセンターの在庫状況に応じて出荷元を切り替えるなどの効率的な輸送指示が可能になりました。また、無線ハンディターミナルと二次元バーコードの導入により、現場の作業進捗と実在庫が即座に同期され、トレーサビリティの確保と作業精度の飛躍的な向上を達成しました。
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明治ロジテック株式会社
- 導入の背景と規模:厳しい鮮度管理と「誤出荷ゼロ」が強く求められる乳製品の物流業務において、その緻密な入出荷・ピッキング・検品をリアルタイムに制御し、物流サービス品質と生産性を向上させるために導入。
- 導入効果:これまで多くの人手を割いて実施していた「顧客独自の管理基準に適合する賞味期限ロットの抽出」「ロット逆転防止」「同一商品内の統一ロット出荷」などをシステム上で完全に自動化。この自動引当・出荷支援の仕組みにより、倉庫内作業の生産性を20%向上させ、センター運営コストを25%削減することに成功しました。さらに、入出荷予定と連動した確実な作業計画を立案できるようになったことで、当日使用しない保管フロアを事前に把握でき、不必要な照明や冷暖房を徹底してオフにする計画的な「節電」が実現し、環境負荷の低減にも繋がっています。
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株式会社ベルーナ(ワイン通販物流)
- 導入の背景と規模:得意先の増加や、年々細分化するワイン通販の出荷パターンに対応するため、迅速な進捗確認が可能な倉庫管理システムの刷新を検討していました。
- 導入効果:EXPLANNER/Lgのパッケージが持つ標準機能を100%そのまま活用し、アドオン開発なし(ノンカスタマイズ)での導入を決定。パッケージに標準搭載されている「適用分析シート」やパラメータ設計書を活用したことで、WMSの構築期間を大幅に短縮し、導入決定から本番稼働開始までをわずか「2ヶ月」でスピード稼働させました。プロセス単位で作業進捗をリアルタイム可視化できるようになり、遅延の兆候を検知した時点で即座に対策を講じる安定した物流管理体制を整備しました。
導入前に知っておきたいこと
システム評価サイト(FitGapなど)や導入企業の分析から報告されている、検討前に理解しておきたい注意点や課題、および運用上の懸念事項は以下の通りです。
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大規模システムならではの初期導入コストの重さ
最低ライセンス価格だけでも基本部分で990万円(税抜)に設定されていることに加え、要件定義のための導入コンサルティング、個別パラメータ設計、マテハン設備との高度なAPI・システム連携、および必要に応じたカスタマイズ開発が加わると、総初期費用が数千万円規模に上る可能性があります。初期投資を抑えて手軽に開始したい中小規模の事業者には不向きである点に留意が必要です。 -
シンプルな小規模現場においては機能過多になる可能性
複数荷主のマルチテナント管理、グローバル複数サイトの一括監視、自動化設備との連動制御、高度なKPI管理など、複雑かつ大規模な物流センター運用を最適化するための仕組みが豊富です。そのため、1拠点のみで「ハンディを使って簡単なロケーション・入出荷管理をしたい」というシンプルな倉庫にとっては必要以上の機能が多く、投資対効果が出にくい傾向が指摘されています。 -
外部の他社SaaSやシステム連携時における動作検証の重要性
NEC製品や既存の伝統的なERP(Oracle Database、Windowsサーバー基盤など)との接続実績は強固に実証されている一方で、近年増加している他社製クラウド型SaaS、カートシステム、外部OMS等と連動させる場合には、最新の適用環境におけるデータ連携方法や更新頻度などを個別に検証し、場合によってはカスタム開発が必要になる場合があります。導入検討時には、どの外部システムとどの範囲でデータ疎通を行うかを事前にNEC側に明確に提示し、動作検証コストや開発の要否を確認することが推奨されます。
類似ツールとの比較
LogiShiftに紹介記事のある主要な倉庫管理システム(WMS)から、特徴の異なる3製品と「EXPLANNER/Lg」を比較した結果は以下の通りです。
| ツール名 | 主な特徴 | 料金体系 | 向いている企業・現場 |
|---|---|---|---|
| EXPLANNER/Lg (日本電気) |
複数拠点・複数荷主を1つの統合データベースで管理。自動倉庫やソーター、AGVなど高度なマテハン機器・自動化設備との連携実績が豊富。 | 要問い合わせ (参考最低基本ライセンス:990万円) |
マテハンを活用した自動化や、自社ERP(基幹)との強固な統合を重視する大企業・グループ企業。 |
| ロジザードZERO (ロジザード) |
クラウドWMSのトップシェア。約7割の企業がノンカスタマイズで導入し、最短1ヶ月での立ち上げが可能。365日対応の電話・メールサポートが強み。 | 初期費用:70.5万円〜 月額費用:6.0万円〜 |
アパレル、化粧品、EC、3PL等で、標準機能のまま短期間かつ手厚い現場サポートを重視して導入したい企業。 |
| LOGILESS (ロジレス) |
OMS(受注管理システム)とWMS(倉庫管理システム)が完全一体化したクラウド。受注データの倉庫への受け渡しやデータ取込作業を不要にし、自動出荷を実現。 | 初期費用:0円 月額基本料:2万円〜+出荷従量金 |
多店舗展開や複数モールでの販売を自動化し、自社出荷または委託倉庫と同一システムでシームレスに運用したいEC・通販事業者。 |
| SLIMS (セイノー情報サービス) |
セイノーグループが3PL事業で培った物流改善のノウハウを搭載。作業員配置のリアルタイム最適化を支援する進捗管理機能が強み。オンプレとクラウドを提供。 | 月額:15.0万円〜(クラウド版) オンプレ版:一時費用600万円〜 |
メーカー、卸、小売など、西濃運輸の知見を活かして日々の庫内作業生産性やリアルタイムの進捗管理を向上させたい中堅〜大手企業。 |
【選定の判断基準】
「自社の大型物流センターに自動倉庫やロボットを導入し、倉庫の完全自動化・省人化をシステム主導で確立したい」、または「海外やグループ間の複数拠点の在庫を強固な統合データベースでリアルタイム監視し、既存のNEC製基幹システム(EXPLANNERシリーズなど)と完全に同期させたい」という高度なインフラと信頼性を求める大企業・中堅企業の場合は、日本電気の「EXPLANNER/Lg」が有力な選択肢となります。
一方で、「標準機能で対応できる範囲が広く、カスタマイズなしで速やかにシステムを導入したい」「365日対応の現場サポート体制を重視する」という場合は、クラウドWMSとして稼働実績の多い「ロジザードZERO」が適しています。また、「ECサイトの多店舗展開を行っており、注文受付から発送指示までのデータ連携作業を100%自動化して出荷遅延をなくしたい」というEC特化型の事業主であれば、OMSとWMSが一体化した「LOGILESS」が条件に合致しやすいでしょう。自社が目指す「自動化レベル」「拠点規模」「システムの運用コスト」を客観的に比較し、要件に適合する最適なソリューションを見定めてください。
よくある質問(FAQ)
- EXPLANNER/Lgはスマートフォンやタブレット(iOS/Android等)の端末上で動作しますか?
- 公式の動作構成として、クライアント側の標準画面環境はWindows PC上のEdgeブラウザ(Chromium版)またはGoogle Chromeブラウザを想定しています。現場における実務作業(入荷・ピッキング・検品等)用としては、スマートフォンのアプリ等ではなく、標準機能に無線ハンディターミナル(無線HT)端末を連動させて活用するシステム設計が一般的です。タブレットやスマートフォンを作業環境へ組み込みたい場合は、最新環境における対応OSや画面適合性について事前にメーカーに確認することをお勧めします。
- システムの無料お試し版(トライアル)や、事前に実際に触って検証できる環境はありますか?
- クラウド型で提供される簡易なSaaS等とは異なり、個別企業のサーバー構築要件やカスタマイズが前提となる大規模パッケージシステムであるため、一般に自由に公開されている無料トライアルのアカウント等は提供されていません。ただし、NEC側の営業・技術担当者に個別相談を申し込むことで、自社の運用に合わせた画面表示やデモンストレーション、個別デモ検証の実施などが行われています。まずは詳細な要件すり合わせを含むオンライン相談を検討してください。
- 導入後や稼働後のシステム運用サポート、トラブル対応はどうなっていますか?
- 日本国内の大手SIerであるNECによる、個別保守契約に基づく強固なサポート体制が用意されています。日常の運用時における操作サポートや不具合発生時のトラブルシューティング、またOSや法改正などのシステム対応に伴うライセンスアップデート支援が実施されます。具体的なサポート時間、対応SLA、現地派遣対応の有無などは、導入時の個別保守メンテナンス契約に基づき決定されるため、見積もり・契約段階で細かく条件を整理しておく必要があります。
- 契約期間や最低利用期間、また導入後の解約(途中退会)条件はありますか?
- 自社サーバーにプログラムを構築するオンプレミス(買い切りライセンス)形態にて導入した場合は、月額サービスのような「最低契約期間」や「途中解約による解約料金」といった概念はありません。一方で、月額利用型で提供されるクラウド・サブスクリプション構成を採用する場合などは、個別の利用規約や年間契約といった特定条件が適用されます。これらについても企業の導入形態に応じて個々に契約書が取り交わされるため、契約締結前に必ず営業窓口へ確認してください。
- 自社グループ内の複数の子会社や、異なる外部荷主を1つのシステム内で別々に管理できますか?
- はい、可能です。EXPLANNER/Lgは、完全Webベースの統合データベース上で複数の荷主、複数の倉庫拠点(国内・海外)を別々にマスタ定義して同時に管理する機能を標準で実装しています。荷主別(または事業部別・拠点別)に異なる商品仕様、独自の在庫管理基準、現場の入荷・出荷業務フローのパターンをマスタ設定によって細かく切り替えて安全に運用できます。
- WMSを新しく稼働させるまでに、どれくらいの期間(準備期間)が必要ですか?
- パッケージに標準搭載されている「標準設計書」やパラメータ構成に自社の運用プロセスを完全に合わせ、カスタマイズを一切行わない「ノンカスタマイズ導入」であれば、最短で2ヶ月程度で稼働させた導入事例があります。一方で、自社の既存の基幹システム(ERP等)と複雑なデータ連携を行ったり、自動倉庫やロボット等の大型マテハン機器との高度な通信制御を行ったり、個別の業務仕様に合わせた追加カスタマイズ開発が生じる一般的な大規模導入では、要件定義からパラメータ設定、動作テスト、現場トレーニングを経て本番稼働に至るまで、半年〜1年以上の期間を要することが一般的です。プロジェクト開始前に詳細なスケジュールロードマップをメーカーに提示してもらうことを推奨します。