Bカートとは?
Bカートは、電話やFAX、手入力による受発注業務の人的負担や誤処理に悩む企業に向けて、企業間取引(BtoB)特有の複雑な商習慣に標準対応したクラウド型Web受発注システム(OMS)です。株式会社Daiが提供し、BtoB ECサイトの構築と受注管理の一元化を月額9,800円からスモールスタートで実現します。得意先ごとの取引価格の設定や掛け売り対応、出荷指示・決済の連動といったコア業務を標準機能で完備しており、中堅・中小企業から上場企業まで累計2,500社以上の導入実績を誇ります。受発注のデジタル化を通じて、バックオフィス全体の業務効率化と営業機会の最大化に貢献します。
主な機能
BtoB商習慣・取引条件の設定機能
- 得意先グループ別の価格設定(会員別販売単価)
取引先ごとの掛け率や契約単価の違いに対応し、会員グループごとに異なる販売価格を自動表示できます。手動での価格計算や見積作成の手間を解消し、提示価格の誤りや確認漏れによるトラブルを未然に防止します。 - サイトの公開範囲制限(クローズド/セミクローズド対応)
一般消費者からの閲覧を制限する完全会員制(クローズド)や、商品は見せるが価格はログイン後のみ開示する仕組み(セミクローズド)を選択できます。卸先や既存顧客との取引環境を守りつつ、自社の方針に合わせたWeb受発注基盤を構築できます。
受発注処理・決済の自動化機能
- Bカート AI-OCR(注文書自動読み取り機能)
FAXや電子メールで届く紙・PDF形式の注文書をアップロードするだけで、AIが会員情報や商品品番を判別して受注データへ自動変換します。取引先ごとにフォーマットが異なる注文書でも読み取りが可能で、手作業による受注入力作業の工数を削減します。 - 公式決済サービス(Bカート掛け払い・クレカ決済)
BtoB取引で不可欠な掛け売り(後払い)の与信審査・請求書発行・代金回収を代行する「Bカート掛け払い」や、「Bカートクレカ決済」を標準で組み込めます。売掛金の回収リスクを抑えながら、経理担当者の消込処理や未収金管理の業務負担を解消します。
外部システム・各種ツールとのデータ連携機能
- API・CSVによる基幹システム・WMS連携
標準提供されているWeb APIやCSV入出力機能を活用し、既存の基幹システムや販売管理ソフト、倉庫管理システム(WMS)と受発注データを自動連動させられます。受注データの再入力作業を不要にし、注文受領から倉庫への出荷指示、在庫更新までのフローを一貫して自動化します。
こんな企業・現場に向いている/向いていない
向いている企業・現場
取引先ごとに価格・取引条件が異なり、FAXや電話での注文処理に追われている卸売・製造企業
- 電話やFAXによる受注手入力の手間と転記ミスの削減
取引先がWeb上の画面から直接注文を行う運用に切り替えることで、電話の聞き間違いやFAXの読み間違い、基幹システムへの手入力作業を排除できます。実際の導入現場では、受注作業時間を約90%削減した事例も報告されています。 - 得意先別の単価管理・掛け売り業務の標準化
顧客グループごとに個別の卸価格や支払条件を設定できるため、営業担当者が案件ごとに見積書や単価を確認する手間がなくなります。また、掛け払い決済の代行連携により、回収業務の不安を解消できます。 - 24時間対応による顧客利便性の向上と受注機会の拡大
受発注のWeb化により、取引先は営業社内・発注担当者の都合に左右されず、24時間いつでも発注が可能になります。これにより既存顧客の利便性が向上し、契約継続率や発注頻度の増加につながります。
拠点間での資材手配や店舗発注が分散し、本部でのデータ集約に負担がかかっている多拠点企業
- 全社共通の受発注プラットフォーム化によるデータ一元管理
全国の店舗や拠点からの社内資材・商品の発注をBカートに一元化することで、本部での発注集計作業を1回のデータ抽出処理で完了させられます。拠点間の手作業に起因する誤発注や手配の遅れを防ぐことが可能です。 - 細やかなアクセス権限設定と業務の可視化
管理者・拠点担当者ごとに閲覧・操作権限を分割して設定できるため、誤操作や不正発注のリスクをコントロールできます。本部で全拠点の購買傾向や発注履歴をリアルタイムに把握できるようになります。
向いていない企業・現場
自社独自の特殊な商習慣が多く、画面レイアウトや処理プロセスのフルカスタマイズ(個別開発)を前提とする企業
- SaaSの標準仕様を超えるオーダーメイド開発の限界
Bカートはクラウド型のSaaS構造を採用しているため、個別のソースコード改修や自社専用の完全独自画面を構築することはできません。独自の業務手順に合わせたシステム改修に数千万円規模の予算を投じ、スクラッチ開発を行いたい企業には不向きな場合があります。 - 月間の受発注件数がごく少数で、手作業でも業務負担が発生していない超小規模現場
注文数が月数件程度で電話・メール対応で支障が生じていない場合、初期費用80,000円や月額固定費用のコストに対して十分な業務削減効果を得られない可能性があります。現場の作業工数とシステム運用コストのバランスを検討する必要があります。
類似ツールとの比較
| ツール名 | 特徴 | 料金 | 向いている企業 |
|---|---|---|---|
| Bカート | BtoB取引の商習慣(取引先別単価・掛け払い等)に特化した受発注管理クラウド | 初期費用: 80,000円 月額: 9,800円〜79,800円 |
得意先別の条件設定やFAX受注のWeb化を低コストで進めたい卸売・メーカー |
| MOS | スマートフォン・タブレット操作に最適化され、現場での発注やFAX自動化に強みを持つシステム | 要問い合わせ | モバイル端末からの発注作業や、現場・外回りからの受発注を効率化したい企業 |
| ネクストエンジン | 複数ECモール・カートの受注・在庫・商品登録を一元管理する業界最大級のクラウドSaaS | 初期費用: 0円 月額: 3,000円〜(従量課金あり) |
BtoCを中心とした複数ECモールの出店・運用と自動出荷連携を重視する企業 |
| CROSS MALL | 複数ネットショップの受注・在庫・発注・仕入を一元化し、手厚いサポートを提供するシステム | 要問い合わせ | 複数モールの在庫・仕入一元管理と、手厚い運用構築サポートを求める企業 |
取引先ごとの価格設定や掛け払い対応、FAX注文書のデータ化など「BtoB特有の業務」を効率化・Web化したい場合には、Bカートが第一候補となります。標準機能でBtoBの商習慣が網羅されているため、余計な個別カスタマイズ費用をかけずにスモールスタートを切ることができます。
一方、外出先の営業担当者や店舗スタッフがスマホ・タブレットから手軽に注文を入力する環境を重視する場合はMOS、BtoCを中心とする大手ECモール(楽天市場やYahoo!ショッピング等)の多店舗展開と在庫連動・自動出荷を重視する場合はネクストエンジンやCROSS MALLといったEC一元管理ツールが検討対象となります。自社が自動化したい対象が「BtoBの受発注業務」なのか「BtoCモールの在庫・出荷管理」なのかによって適切なツールを選ぶことが重要です。
料金・プラン・導入方法
| プラン名 | 初期費用 | 月額費用 | 登録可能商品数 | 登録可能会員数 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| ライト | 80,000円 | 9,800円 | 500点 | 100社 | スモールスタート向けの基本プラン |
| プラン10 | 80,000円 | 19,800円 | 1,000点 | 300社 | 小規模な受発注Web化に適したプラン |
| プラン30 | 80,000円 | 29,800円 | 3,000点 | 1,000社 | CSV注文機能が利用可能になる推奨プラン |
| プラン50 | 80,000円 | 39,800円 | 5,000点 | 3,000社 | 中規模卸・メーカー向けの標準プラン |
| プラン100 | 80,000円 | 49,800円 | 10,000点 | 10,000社 | 大規模な会員・商品数に対応するプラン |
| プラン300 | 80,000円 | 79,800円 | 30,000点 | 30,000社以上 | 大容量運用に対応する最上位プラン |
※料金表示はすべて税抜金額です。全プラン共通で商品カラーやサイズなどのSKU(最小管理単位)登録数は無制限となっており、SKU追加による超過料金は発生しません。さらに大規模な運用に対応するエンタープライズプランや、独自ドメインの利用(月額3,000円)、追加管理者アカウント(1管理者あたり月額2,000円)などの有料オプションも用意されています。
導入の流れ・期間
Bカートの導入は、申し込みからサイト公開までスムーズに進められるステップが提示されています。
- 無料トライアルの開始
公式サイトから申し込みを行うことで、30日間の無料トライアル環境が即時発行されます。管理画面の操作性や基本機能の確認を行えます。 - 検証・社内運用フローの設計
テスト用の商品データや顧客データを登録し、実際に注文・受注処理のフローを試しながら社内の業務手順を策定します。必要に応じてサポートデスクへ相談が可能です。 - 有料プランの申し込み・本契約
トライアル環境から本契約のお申し込みを行います。プランの選択、初期費用の決済設定、独自ドメインの適用手続きなどを実施します。 - マスタデータ登録・サイト設定
商品マスタ・会員マスタのCSV流し込み、決済手段の設定、自社ロゴや案内文の配置など、本番稼働に必要な設定を完了させます。 - 取引先への案内・サイトオープン
既存の取引先に対してWeb受発注サイト開設の案内を行い、運用を開始します。導入初期は段階的に取引先をWebへ移行させる手法が推奨されます。
システム自体は最短3日で運用を開始できる仕組みとなっていますが、自社での商品データ整理や取引先へのアナウンス期間を含めると、実務上は数週間〜1か月程度の準備期間を見込むのが一般的です。
導入事例・実績
公式サイトで公表されている導入事例では、様々な業界における業務改善数値が確認できます。
- 敷島製パン株式会社(Pasco)
業務用冷凍パン事業におけるBtoB ECサイトとしてBカートを導入。複雑な取引条件や得意先ごとの価格設定を適用したWeb受発注基盤を構築した結果、電話やFAX対応の負担を軽減させ、新規顧客の獲得により会員数を1.7倍に拡大させました。 - 天狗缶詰株式会社
老舗の食品製造メーカー。アナログな受発注業務からの脱却を目的にBカートを導入し、一元管理ツール(GoQSystem)とデータ連携を構築。受注入力や確認作業を自動化することで、受注作業にかかる工数を約90%削減することに成功しました。 - 株式会社全晴
仙台を拠点とする機械パーツ・工業用品メーカー。電話・FAX中心の受発注オペレーションをBカートでデジタル化し、受注対応にかかるコストを3分の1に圧縮することに成功しました。
導入前に知っておきたいこと
導入企業やユーザー評価から報告されている留意点や改善要望として、以下のポイントが確認されています。
- 複数アカウント作成時の審査・設定手続き
同一法人が新規ブランドの立ち上げや別事業部向けに2つ目のBカートアカウントを追加開設する際、過去の取引実績や法人情報があっても、初回導入時と同様の審査や設定手続きを個別に行う必要があります。企業からはアカウント追加手続きの簡略化を求める声が上がっています。 - 独自デザインや特殊機能のカスタマイズ制限
SaaS型サービスとして提供されているため、テンプレートの範囲を超える自由な画面レイアウト変更や、標準非対応の特殊な独自ロジックを追加する場合は、プログラミングの知識が必要になったり、外部API連携を活用したシステム開発が必要になったりするケースがあります。 - 最安プランでの一部機能制限
注文CSVの一括取り込み機能(CSV注文機能)など、一部の業務効率化機能は「プラン30(月額29,800円)」以上の契約が必要となります。月額9,800円のライトプランでは利用できる機能に一部制限があるため、事前に対象機能と自社の要件を照合することが推奨されます。
よくある質問(FAQ)
- スマートフォンやタブレット端末から注文を行うことはできますか?
- 対応しています。Bカートの買い手向け発注画面はレスポンシブデザインに対応しており、特別なアプリのインストールを行わずにPC・スマートフォン・タブレットの標準ブラウザから注文作業を実施できます。
- 導入前にサービスを試せる無料トライアルはありますか?
- 30日間の無料トライアル期間が用意されています。すべての基本機能を本番同様の環境でテスト運用でき、必要に応じてトライアル期間の延長リクエストも可能です。
- サポート体制や問い合わせ窓口はどうなっていますか?
- 平日10:00〜17:00の間に専任スタッフによる電話サポート(TEL: 050-5538-2783)およびメールサポート(support@bcart.jp)が提供されています。初期設定マニュアルや動画ガイド、無料のオンライン個別相談会も実施されています。
- 最低契約期間や解約の申請ルールはどのようになっていますか?
- 最低契約期間は料金発生日(トライアル終了日翌日)から当月末日までとなっており、月単位での契約が可能です。解約を希望する場合は、解約お申し出の当月末日をもって解約となります。
- 既存の基幹システムや販売管理ソフトと受注データを連携できますか?
- 連携可能です。受注情報や会員データ、商品データはCSVファイルでの出力・取り込みに対応しているほか、標準提供されているWeb APIを活用して基幹システムやWMS(倉庫管理システム)との自動連動を行うことができます。
- 軽減税率やインボイス制度に対応した請求書・納品書を発行できますか?
- 対応しています。軽減税率の複数税率計算や、インボイス制度(適格請求書等保存方式)で求められる事業者登録番号の記載、税率ごとの端数処理ルールに標準で準拠した帳票出力が可能です。