ci.Himalayas/Compassとは?
ci.Himalayas/Compass(シーアイヒマラヤ/コンパス)は、倉庫管理システム(WMS)に蓄積された業務データを活用し、現場管理や経営判断に必要な指標を自動集計・可視化する物流KPI特化型のデータ分析クラウドアプリケーションです。株式会社シーネットが提供しており、ハンディターミナルなどから収集される入出荷・作業実績データを標準テンプレートで多角的に分析できるほか、生成AIと連携したデータ洞察や改善策の提示機能も備えています。
主な機能
庫内作業・生産性分析機能
- 作業生産性の把握
ハンディターミナル等で取得した作業実績と対象物量をもとに、工程ごとの時間あたり生産性を算出します。作業者別、荷主別、センター別、温度帯別など多様な軸で集計できるため、人員投入の過不足や曜日ごとの物流波動を定量的に把握し、シフト計画や人員配置の適正化に活用できます。 - ピッキングタッチ率(ヒット率)および動線分析
商品や保管ロケーションごとの作業頻度を算出し、ランキング形式で可視化します。出庫頻度の高い商品が動線上の適切な位置に配置されているかを確認できるため、レイアウト変更やロケーション再配置によるピッキング歩行距離の削減を支援します。
在庫・需給管理KPI分析機能
- 出荷頻度ABC分析
出庫頻度や出荷数量の実績データに基づき、パレート図を用いて商品をA・B・Cのランクに自動分類します。売れ筋商品と滞留商品の傾向を把握し、在庫保管エリアの最適化や欠品リスクの事前管理に役立てられます。 - 在庫回転期間および在庫推移の可視化
保管物量と在庫日数の関係を算出し、在庫回転期間やセンター全体の物量推移をグラフ表示します。過剰在庫や長期滞留在庫の早期発見を可能にし、適正在庫の維持とキャッシュフロー改善に向けたデータ基盤を提供します。 - 欠品・未出荷率分析
出庫予定数に対して実績数が出庫数を下回ったケースを集計し、欠品・未出荷の件数や金額ベースの販売機会損失を算出します。発注漏れや補充遅延の傾向を客観的に評価し、サービスレベルの維持・向上施策に繋げられます。
AI連携・外部データ拡張機能
- 生成AIによる洞察・改善提案
ダッシュボード上で可視化されたKPI分析結果に対し、管理者が自然言語で問い合わせを行うと、生成AIが蓄積データに基づいた洞察や具体的な改善施策の案を即座に提示します。データ集計後の要因分析や打ち手検討にかかる時間を短縮します。 - 庫内業務可視化ツール連携(Logimeter連携)
KURANDOが提供する「Logimeter」とのデータ連携に対応しています。WMS上では直接取得しにくいリスト対応や清掃、附帯作業などの時間データを取り込み、倉庫内業務全体の工数を統合して分析することが可能です。
こんな企業・現場に向いている/向いていない
向いている企業・現場
WMSのデータを活用して生産性管理やロケーション最適化を進めたい物流企業・荷主企業
- 日々の実績データはあるが集計とKPI算出に多大な工数がかかっている
WMSの作業ログをテンプレートを用いて自動集計・グラフ化する機能を備えているため、Excel等を用いた手作業のデータ加工を削減し、日次・週次での迅速な生産性把握を実現します。 - ピッキング動線や保管ロケーションの非効率を定量的に特定できていない
出荷頻度ABC分析とタッチ率可視化機能を組み合わせることで、高頻度でアクセスされる商品の配置見直しを行い、作業者の移動距離削減や庫内作業効率の改善に繋げられます。
食品や日用品など欠品防止と適正在庫維持を厳格に管理したい流通・EC事業者
- 欠品による販売機会損失の規模を金額や件数で正確に把握できていない
欠品・未出荷率の分析機能により、出庫予定と実績の差異から機会損失を数値化し、補充タイミングの適正化や欠品防止施策の優先順位付けに役立てられます。 - データ分析に基づいた現場改善策の立案に時間がかかっている
生成AIによる分析支援機能を活用することで、分析結果に対する背景要因や改善アプローチの提示を即座に受けられ、現場管理者の意思決定スピードを高められます。
向いていない企業・現場
WMSやデジタル作業記録システムを導入していないアナログ運用の現場
- 作業実績や在庫データが紙帳票中心でデジタル化されていない
ci.Himalayas/CompassはWMS等のデジタルデータを基盤として分析を行うツールであるため、そもそも実績ログが存在しない環境では機能を発揮できません。その場合は、まずタブレット型の実績入力ツールやWMS本体の導入を優先する必要があります。
類似ツールとの比較
| ツール名 | 特徴 | 料金 | 向いている企業 |
|---|---|---|---|
| ci.Himalayas/Compass | WMSデータをもとに作業生産性・ABC分析・欠品率などの物流KPIを自動可視化。AIによる改善策提示にも対応 | 初期費用:200,000円〜 基本利用料:年額360,000円〜 |
WMS導入済みで、庫内作業の生産性や在庫効率を標準KPIで手軽に分析したい企業 |
| ロジメーター | タブレット操作で庫内作業の実績を即時収集し、現場横断で生産性や収支をダッシュボード管理 | 要問い合わせ | WMSに記録されない付帯作業や間接業務も含め、現場の作業時間と収支を直接記録・管理したい現場 |
| ろじたん | スマートフォンアプリで作業時間を手軽に計測し、Web上で集計・物流ダッシュボード表示 | 要問い合わせ(基本料金+端末レンタル等) | まずは手軽なスマホ計測から始めて、庫内作業時間のボトルネック特定や改善活動を行いたい企業 |
| LOGINECT データ可視化 | 在庫・出荷・配送など50種類以上の物流KPIを統合可視化するサプライチェーン向けダッシュボード | 要問い合わせ | 倉庫内にとどまらず輸配送やサプライチェーン全体のデータを統合管理・可視化したい中堅〜大手企業 |
庫内作業や在庫のデータをWMSから直接吸い上げ、定義済みの標準テンプレートで迅速にKPI分析を行いたい場合は、ci.Himalayas/Compassが適しています。特に、出荷頻度ABC分析やピッキングタッチ率、欠品率などWMSデータに直結した指標を深く掘り下げたい場合に強みを発揮します。
一方で、WMSを介さない清掃・朝礼・附帯作業などの実績入力自体を現場で手軽に行いたい場合は「ロジメーター」や「ろじたん」のような現場入力特化型ツールが候補となります。また、輸配送を含むサプライチェーン全体の統合ダッシュボード構築を目指す場合は「LOGINECT データ可視化」など広域データ連携に対応したソリューションとの比較検討が推奨されます。
料金・プラン・導入方法
| 項目 | 料金(税別) | 備考 |
|---|---|---|
| 初期導入費 | 200,000円〜 | システム設定や環境構築に伴う初期費用(要問い合わせ) |
| 基本利用料 | 年額360,000円〜(月換算30,000円相当〜) | SaaS型(クラウド提供)。連携規模や拠点数等により変動 |
ci.Himalayas/Compassは、シーネットのWMS(ci.Himalayasシリーズ等)のオプション機能またはクラウドサービスとして提供されています。導入規模、接続するデータ範囲、オプション構成によって総額が変動するため、具体的な費用については提供元への問い合わせと見積もりが必要です。
導入の流れ・期間
- 問い合わせ・ヒアリング
公式サイトの問い合わせフォーム等から現状の課題や保有データ、WMS環境について相談します。 - デモ・トライアル環境の確認
提供元よりデモンストレーションを受け、実際の分析画面やテンプレートの確認、トライアル環境での操作検証を行います。 - 要件確認・見積もり・契約
連携対象となるデータ項目や拠点数、利用範囲を確定し、見積もり内容を確認したうえで契約を締結します。 - 初期設定・データ連携
WMS等の実績データ取り込み設定やマスター連携を行い、分析テンプレートの稼働準備を進めます。 - 本稼働・運用開始
ダッシュボード上でのKPI確認やAI分析機能を活用した現場改善サイクルの運用を開始します。
※ci.Himalayas/Compassの具体的な導入期間はシステム環境や連携規模により異なるため、個別に見積もり・要問い合わせとなります。
導入事例・実績
サン インテルネット株式会社
物流システムの開発・運用を手掛けるサン インテルネット株式会社では、物流データを活用した作業生産性の把握と業務改善を目指し、PoC(概念実証)を経てci.Himalayas/Compassを導入しました。導入により、作業生産性、在庫回転期間、出荷頻度ABC分析、タッチ率の可視化を実現しています。さらに、WMS単体では管理できないリスト対応や清掃といった業務データを取得するため、株式会社KURANDOの庫内業務可視化ソリューション「Logimeter」とも連携させ、倉庫内外の粒度の高い物流データを一元的に分析・可視化する基盤を構築しています。
共同開発プロジェクト(PoC)への参画実績
ci.Himalayas/Compassの開発にあたっては、実務現場のニーズを反映させるため、コゲツ産業株式会社、園田陸運株式会社、サン インテルネット株式会社などの物流実務企業や、学習院大学経済学部、株式会社ロジスティクス・サポート&パートナーズなどが参画した共同開発プロジェクト(PoC)が実施され、現場主導の標準KPIロジックが組み込まれています。
導入前に知っておきたいこと
- WMS等の入力データの精度が分析結果に直結する
ci.Himalayas/CompassはWMS等の実績ログをもとに分析を行うため、現場でのハンディターミナル操作やスキャン実績が正確に記録されていることが大前提となります。 - 非定常作業の分析には外部ツール連携が必要
WMSで追跡できない間接作業(ミーティング、清掃、手書き伝票処理など)を分析対象に含めたい場合は、Logimeterなどの作業計測ツールとの連携を検討する必要があります。 - ユーザーレビュー・課題報告の公開状況
現時点では一般に公開されたユーザーからの不満やネガティブな口コミ情報は確認できていません。検討時は自社のWMSデータ構造との親和性についてデモやトライアル環境で十分に確認することが推奨されます。
よくある質問(FAQ)
- ci.Himalayas/Compassを利用するには、シーネット製のWMSの導入が必須ですか?
- シーネットが提供する倉庫管理システム(ci.Himalayasシリーズなど)のオプション機能としてスムーズに連携できるよう設計されていますが、外部システム連携や他社ツール(Logimeter等)とのデータ接続実績もあります。他社WMSや独自システムとの連携可否については個別の問い合わせが必要です。
- 導入前にデモ画面の確認やトライアルはできますか?
- 公式リリース情報において、デモンストレーションおよびトライアル環境の提供が案内されています。詳細な提供条件についてはシーネットへ直接確認してください。
- どのような端末や環境で利用できますか?
- クラウド型(SaaS)アプリケーションとして提供されており、Webブラウザを通じてダッシュボード画面や分析レポートを閲覧・操作します。推奨ブラウザや動作環境の詳細はベンダーへお問い合わせください。
- AI連携機能では具体的にどのようなことができますか?
- 可視化されたKPIデータに対して管理者が問い合わせを行うと、生成AIが蓄積データに基づいた分析洞察や改善施策の案を提示し、データ分析や意思決定のプロセスを支援します。
- 最低契約期間や解約条件はどのようになっていますか?
- 基本利用料は年額単位(360,000円〜)で案内されていますが、途中解約条件や更新手続きなどの詳細な契約規約については公式窓口での確認が必要です。