tempmate-cloudとは?温湿度ロガーの一括管理でコールドチェーンの品質向上と業務効率化を実現するクラウドソリューション

冷蔵輸送用や保管用の温湿度ロガーと連動し、すべての測定デバイスを同一プラットフォーム上で管理・共有できるクラウドソリューションです。

料金モデル
SaaS(月額)
対象規模
規模問わず
対象業界
物流・倉庫業 医薬品・医療 食品・飲料

tempmate-cloudとは?

tempmate-cloudは、コールドチェーン輸送や保管現場で利用される温湿度データロガーを一元管理し、サプライチェーン全体の品質トレーサビリティを効率化するクラウドソリューションです。使い捨て型のオフラインロガー(tempmate-S1/S2等)から送られるPDFレポートの集約・共有と、LTE通信機能を備えたリアルタイムロガー(tempmate-GS2等)からの連続データ監視を同一プラットフォーム上で実行できます。輸送モードや使用するデバイス種別によって管理ツールが分散してしまう課題を解決し、医薬品や食品などの温度変化に敏感な貨物における品質管理業務の手間とリスクを削減します。

主な機能

デバイス&データ統合管理機能

  • PDFレポートのクラウドアップロードと統合
    tempmate-S1やtempmate-S2などのオフライン型データロガーで生成されたPDFレポートをクラウド上に直接アップロードできます。手動でのローカル保存やメール添付による共有の手間をなくし、過去の輸送履歴データとして一元検索できる環境を構築できます。
  • 複数タイプのロガーを同一画面で一元可視化
    ワンタイム使い捨てロガー、繰り返し利用可能なマルチユースロガー、リアルタイム通信ロガーなど、異なる形式のデバイスデータを一つのプラットフォーム上で一覧表示できます。デバイスの運用形態が混在する現場でも、監視・共有ポータルを一つに集約することが可能です。
  • タグ管理とスマートフィルターによる検索最適化
    記録されたデータに任意のタグ(製品種別・輸送ルート・荷主名など)を付与して分類管理できます。大量の温度ログの中から目的のデータや輸送条件に合致する記録をスマートフィルター機能で迅速に抽出し、監査時や問い合わせ時のレポート提出をスムーズにします。

リアルタイム監視・アラート通知機能

  • 多項目センサーによるリアルタイム状況把握
    リアルタイム対応機器(tempmate-GS2シリーズ等)と連携することで、温度や湿度だけでなく、光・衝撃・傾斜・位置情報(GPS/GNSS)などの状態データを随時クラウドへ自動送信します。荷崩れや開梱、ルート外れなどの異常要因をタイムリーに検知できます。
  • 温度異常・イベント時の即時アラート通知
    あらかじめ設定した許容温度帯を超過した場合や、予期せぬ外部要因が発生した際に、EメールやSMSを介して即座に関係者へ警告を通知します。異常発生を現場や管理者にいち早く知らせることで、商品が劣化する前に対処行動を起こせます。
  • ジオフェンシング(Geofencing Hubs)管理
    特定の物流拠点や倉庫、港湾などをエリア(ジオフェンス)として登録し、貨物の進入・退出を自動で判定・アラート通知します。輸送プロセスの進捗確認や特定の受発注拠点への着荷確認を視覚的に管理できます。

セキュリティ・コンプライアンス・システム連携機能

  • 監査ログ(Audit log)とトレーサビリティの確保
    システム内のデータ操作やアクセス履歴を監査ログとして記録・追跡します。医薬品のGDP規範や食品の品質保証規格に適合するための客観的な証跡として利用でき、データ書き換えの防止や品質追跡性の確保を支援します。
  • EU基準の強固なセキュリティインフラ
    クラウドサーバーはドイツに設置されており、EUの一般データ保護規則(GDPR)や厳しいデータ安全規格(EU Data Safety Standards)に準拠しています。グローバルなサプライチェーンにおいても信頼性の高いデータ保管環境を提供します。
  • 基幹システム(ERP/TMS)とのAPIデータ連携
    上位プランではクラウドプラットフォームと社内の基幹システム(ERP)や配送管理システム(TMS)との連携が可能です。温度管理データを業務システム側の出荷実績や運行記録と紐付けることで、二重入力の防止やデータ活用を促進します。

こんな企業・現場に向いている/向いていない

向いている企業・現場

使い捨て型とリアルタイム型のロガーを併用し、管理データが分散している物流・倉庫事業者

  • データロガーの形式ごとに管理方法が異なり、過去の記録取得に工数がかかっている
    tempmate-cloudのPDFアップロード機能と一元管理プラットフォームを活用することで、オフラインロガーの出力ファイルとリアルタイム端末のログを同一画面に集約できます。これによりファイル管理の重複や共有漏れを防ぎ、データ確認作業の工数を削減できます。
  • 輸送中の異常発生時に迅速な連絡・対応が行えず品質管理上のリスクを抱えている
    温度・湿度や衝撃、位置情報をリアルタイムで追跡し、閾値を超えた際に即時アラート通知を受けることで、配送トラブル時の早期リカバリーが可能になります。

医薬品や精密化学品など、GDP等の厳格な品質規格と監査対応が不可欠なメーカー・輸配送事業者

  • 監査提出時に必要な温度記録や操作履歴の整理に膨大な手入力業務が発生している
    ドイツサーバーによるGDPR準拠インフラと監査ログ追跡機能、PDFレポートの自動生成・保存機能により、品質保証部門の資料作成負担を大幅に軽減できます。
  • 国境を越えるグローバル輸送で、途上国でのデータ通信や記録保持に不安がある
    通信切断時でも本体機器側でのローカル記録を保持し、再接続時に自動アップロードする補完機能やグローバルLTE通信対応デバイスを活用することで、国際輸配送でも漏れのないトレーサビリティを確立できます。

向いていない企業・現場

自社の据え置き型大型冷凍庫・倉庫のみを対象とし、配線工事不要の定置型温度監視のみを求める企業

  • 車両移動や個別梱包での過酷な輸送管理は行わず、自社施設内の固定温度計を自動記録したい
    tempmate-cloudは可搬性・輸送ロガーの一元共有に優れたソリューションであるため、固定倉庫の連続監視のみを目的とする場合は、定置専用の無線メッシュネットワークセンサーシステム(ACALA等)や、簡易型のクラウド対応据え置きデータロガー(おんどとり Web Storage等)を導入した方が、設置コストや運用仕様の面で適している場合があります。

類似ツールとの比較

ツール名 特徴 料金 向いている企業
tempmate-cloud 使い捨て・リアルタイム問わず多様なロガーのPDF/通信データを一元管理。GDPR準拠のドイツインフラ環境 要問い合わせ(SaaS月額課金) 使い捨て・リアルタイムロガーを併用する物流事業者、国際輸配送を行う医療・食品企業
ACALA 配線・ネットワーク工事不要の無線センサー。HACCPや医療施設の定置・車載温度自動監視に対応 初期費用0円、月額課金(要問い合わせ) 食品工場・厨房・医療施設などで、配線工事なしで固定設備を24時間監視したい企業
おんどとり Web Storage 定番データロガー「おんどとり」シリーズのデータを遠隔管理できるクラウドサービス 無料(機器購入費は別途必要) すでに「おんどとり」機器を導入している現場や、コストを抑えて遠隔監視を始めたい企業
みえーるど ワイヤレスロガーで倉庫・輸送中の温湿度をIoT遠隔監視。複数拠点の統合管理とアラート機能を提供 初期費用:親機4.7万円/台〜、月額:親機1.5千円/台〜 物流倉庫やパレット移動を含め、複数拠点の温湿度環境をまとめてクラウド監視したい企業
LogBiz RFIDタグと温度ロガーを一体化。クラウド連携により個体識別と輸送中の温度推移を厳密に管理 要問い合わせ 個口単位・商品ごとの個体識別と温度記録を組み合わせて品質保証を行いたい企業

コールドチェーンにおける温度管理システムを選定する際は、監視対象が「特定の保管施設・固定設備」なのか「個別の輸配送梱包・広域物流」なのかによって適したツールが大きく異なります。

自社施設や製造ラインの冷凍庫・冷蔵庫を常時自動記録したい場合は、配線工事不要で据え置き運用に特化した「ACALA」や、既存機器との親和性が高い「おんどとり Web Storage」などが候補に入ります。一方で、使い捨て型の温度ロガー(tempmate-S1等)を輸出入や顧客への出荷に利用しつつ、一部の高額貨物ではリアルタイム通信端末(tempmate-GS2等)を用いて位置や衝撃・温度を監視したいといった多角的な輸送運用を行っている場合は、すべての記録を単一プラットフォームで一元集約できる「tempmate-cloud」が適しています。

また、個口ごとの個体識別と温度履歴を密接に紐付けたい場合にはRFID一体型の「LogBiz」が強みを持つため、管理粒度や追跡要件に合わせて各システムの機能を比較検討することが重要です。

料金・プラン・導入方法

tempmate-cloudの料金モデルは、クラウドプラットフォームの利用機能やアカウント規模に応じたSaaS型の月額課金体系となっています。公式機能区分として「Essential」「Elevate」などのプラン構成が定義されており、利用できるユーザー数(2ユーザー、5ユーザー等)、ジオフェンシングの数、ERP/TMS連携などのオプション機能によって構成が異なります。

詳細な金額(初期費用・月額費用・デバイス毎の通信ライセンス料等)は、導入台数や使用する端末形式(使い捨てオフラインロガー/LTE通信リアルタイムロガー等)によって可変となるため「要問い合わせ(個別見積もり)」となっています。なお、リアルタイムロガーの「tempmate-GS2」などの端末は通信費があらかじめ製品価格に含まれるモデルも用意されているため、サブスクリプションの契約形態と合わせて総コストを確認する必要があります。

見積もり取得時に確認すべきポイントとしては以下の項目が挙げられます。

  • アカウントごとの課金上限と追加ユーザー料金(プラン内の標準ユーザー数と拡張時の月額費用)
  • オフラインロガーのPDFアップロード件数上限(Planごとに上限があるか、無制限か)
  • 基幹システム(ERP/TMS)とのAPI連携オプション費用の有無
  • 本体機器の購入・レンタル費用とクラウド利用料の区分

導入の流れ・期間

tempmate-cloudの導入は、一般的に以下の手順に沿って進行します。

  1. 問い合わせ・要件ヒアリング
    公式サイトまたは台湾・日本総代理店(侯門行股份有限公司)の窓口から問い合わせを行い、監視したい対象(輸送品・温度帯・輸送距離・使用ロガーの種類等)や利用想定規模の協議を行います。
  2. デバイス・プランの選定と見積もり
    運用に最適なデータロガー端末(使い捨てSシリーズ、再利用Mシリーズ、リアルタイムGS/GMシリーズ等)および tempmate-cloud のプラン(Essential / Elevate等)を選定し、見積もりの提示を受けます。
  3. デモ・動作確認(PoC)
    実際の輸送ルートや保管環境でテスト機を稼働させ、通信状態・温度測定精度・クラウド上の管理画面表示やアラート通知の動作確認を実施します。
  4. ご契約・アカウント発行
    利用規約を確認の上で契約を締結し、管理者用のアカウントIDと企業識別コード(Company Identifier)が発行されます。
  5. 初期設定・マスター登録
    クラウド画面上でユーザー権限の割り当て、通知先メールアドレス/SMSの設定、ジオフェンスの登録、ロガー端末のシリアル登録等を行います。
  6. 運用開始・本稼働
    現場でのロガー設置・計測とクラウド上でのデータ自動アップロードおよびPDFレポートの一元管理を開始します。

※なお、問い合わせから本稼働に至るまでの具体的な導入期間については、使用するデバイスの調達状況やシステムカスタマイズの有無によって異なるため、要問い合わせとなります。

導入事例・実績

現時点で、日本国内のプレスリリースや公式サイト等で企業名や導入数値が明確に公表された tempmate-cloud の導入事例は確認できていません。ドイツブランドtempmate製品のハードウェア(tempmate-S1等)に関しては、大手医薬品メーカーやGDP物流事業者等での採用実績が言及されていますが、クラウドソリューション(tempmate-cloud)の詳細な活用事例に関しては最新情報を公式サイトまたは代理店へ直接ご確認ください。

導入前に知っておきたいこと

現在、ネット上やSNS等で公開された一般ユーザーからの不満・不具合報告などの第三者による課題レポートは確認されていません。ただし、リアルタイムデータロガーおよびクラウドツールを利用するにあたり、ハードウェア仕様上の注意点として以下の運用ポイントを事前に把握しておく必要があります。

  • 航空輸送時における通信遮断(フライトモード)の仕様
    航空機での運送時には、航空安全基準に基づきデバイスが自動的にフライトモード(通信停止)へ切り替わります。飛行中はクラウドへのリアルタイムデータ転送が行われず、着陸後に通信が再開されてから未送信ログが一括アップロードされる挙動となるため、フライト中のリアルタイム監視は行えない点を考慮した運用設計が必要です。
  • オフラインロガー運用時のアップロード作業の手間
    使い捨てロガー(tempmate-S1/S2等)の場合、データ自体は自動送信されないため、輸送後にPC等へ接続して得たPDFレポートを自らクラウドにアップロードする手順が発生します。全自動での遠隔監視を行いたい場合は、LTE通信に対応したリアルタイムモデル(GS2等)を選定する必要があります。

よくある質問(FAQ)

ブラウザやスマートフォンからアクセスできますか?
はい。tempmate-cloudはクラウド型プラットフォームのため、インターネット環境があればPCやスマートフォンのWEBブラウザから管理画面にログインしていつでもデータを確認できます。
使い捨て型の温度ロガー(tempmate-S1など)のデータもクラウドで管理できますか?
はい。tempmate-cloudはPDFアップロード機能を備えており、オフラインロガーで自動生成されたPDFレポートをクラウド上にアップロードして、リアルタイム通信ロガーのデータと一緒に同じ画面で一元管理することが可能です。
無料で使えるプランやトライアルアカウントはありますか?
公式サイトには一部の無料アカウント登録(Essentialプラン等)やアカウント作成画面が開設されていますが、国内での無料お試し・デモ機貸し出しの具体的な適用条件は個別対応となる場合があるため、代理店窓口へお問い合わせください。
どのようなデータの異常アラートが通知可能ですか?
設定した許容温度・湿度の逸脱アラートのほか、対応デバイス(tempmate-GS2等)を使用することで、光検知(開梱)、衝撃、傾斜、およびジオフェンスエリアへの出入り(進入・退出)に関するアラートをEメールやSMSで受信可能です。
データのセキュリティやサーバーの保管基準はどうなっていますか?
クラウドインフラはドイツ国内のサーバーに設置されており、EUのデータ保護規則(GDPR)および厳格なセキュリティ標準に準拠した安全な環境で保管されます。
最低契約期間や途中解約に関する条件はどうなっていますか?
契約期間や解約条件、料金設定は導入規模や選択プランによって個別の取り決めとなるため、要問い合わせとなります。ご検討の際に見積もり条件をご確認ください。
社内のERPシステムや運行管理システム(TMS)と連携できますか?
はい。上位のクラウドプラン(Elevateプラン等)において、APIやシステム統合機能を介して社内基幹システム(ERP/TMS)との接続をサポートしています。

参照・出典

他の温度管理・コールドチェーンシステムと比較する

tempmate-cloudの特徴を含むコールドチェーン・温度管理の14製品を、料金・機能・対象規模で比較できます。

温度管理・コールドチェーンシステム比較14選