testo Saverisとは?
株式会社テストー(Testo SE & Co. KGaA 日本法人)が提供する「testo Saveris」は、有線および無線のコンポーネントを組み合わせた高精度な環境モニタリングシステムです。主にコールドチェーンにおける輸送中の温湿度管理や、倉庫・冷蔵庫内のデータを自動でクラウドに収集し、一元管理します。手作業での記録によるヒューマンエラーを排除し、GxP(Good x Practice)に準拠した厳格な品質管理を実現することで、コンプライアンス遵守と業務効率化の課題を同時に解決します。
主な機能・特徴
- 自動データロギングとクラウド一元管理
温湿度などの環境データを有線・無線(Wi-Fi等)経由で自動的に収集し、パソコンやスマートフォンからいつでもクラウド上で確認・管理できます。 - GxP・21 CFR Part 11準拠のソフトウェア
電子署名や厳格な監査証跡(オーディットトレイル)に対応する専用ソフトウェアにより、データインテグリティ(DI)を確保し、各種規制・査察へ対応します。 - リアルタイムのアラート・通知機能
事前に設定した温度・湿度のしきい値を逸脱した場合、本体のLEDだけでなく、メールやSMSで即座にアラームを発報し、迅速な対応をサポートします。 - 高いスケーラビリティ
1台のベースユニット(親機)に対し、最大150台のセンサー(子機)を接続可能です。広大な倉庫や複数のフリーザーを網羅するシステム構築ができます。
こんな企業・現場に向いている/向いていない
【向いている企業・現場】
医薬品・医療、食品・飲料、物流・倉庫業など、中堅から大手企業に向いています。特に、GxPやISO15189などの厳格な品質基準や、FDA 21 CFR Part 11のコンプライアンスが求められる現場に最適です。複数の倉庫やフリーザー、輸送網を管理しており、「手作業による温湿度の記録・転記の手間をなくしたい」「ヒューマンエラーを防ぎ、監査対応をスムーズにしたい」という課題を抱える品質管理担当者や物流管理者におすすめです。
【向いていない企業・現場】
単一の冷蔵庫やごく小規模な店舗のみを管理したい現場には向いていません。本システムは厳格な監査証跡や多拠点の一元管理に強みを持つため、小規模環境では初期投資やシステム構築の費用対効果が合わない可能性があります。「単に現在の温度だけを確認できればよく、厳密なログ管理やクラウド連携は不要」という場合は、買い切り型の安価なスタンドアロン型データロガーを検討した方がよいでしょう。
料金・プラン・導入方法
公式にSaaS(月額課金)としての定額料金は明記されておらず、ハードウェア構成(ベース親機やセンサープローブの数)およびソフトウェア要件によって価格が変動するため、原則として「要問い合わせ」となります。
(※参考情報として、一部の販売代理店ではベース親機が約170,500円、センサープローブが約66,000円などで提供されているほか、パートナー企業よりISO15189準拠の導入運用支援を含めた月額パッケージが提供されている事例があります)
導入については、公式サイトまたは代理店を通じて見積もりを依頼し、要件定義からハードウェア設置、バリデーション支援までサポートを受ける形となります。
導入事例・実績
- レヌス・ロジスティクス
保管・物流現場における医薬品の安全性確保を目的として、テストーとの連携により環境モニタリングシステムを導入しています。 - サイモン・ヘーゲル
新設された倉庫エリアや導入されたフリーザーに加え、フリーザー外での医薬品輸送の監視にも「testo Saveris 1」が導入され、厳格な温湿度管理を実現しています。
導入前に知っておきたいこと
現時点では公開されたユーザー評価・課題報告は確認できていません。導入を検討する際は、自社のネットワーク環境(Wi-Fiの電波状況など)や既存システムとの親和性について、事前にメーカーや代理店へ確認を行うことを推奨します。
類似ツールとの違い・選び方
他社の一般的な温湿度データロガーと比較した場合、「testo Saveris」の最大の違いは、医薬品や医療・食品業界に求められる厳格な法規制(GxPや21 CFR Part 11)に完全対応したトータルソリューションである点です。単なる温度記録・通知ツールにとどまらず、専用ソフトウェアによる改ざん防止(データインテグリティの確保)や監査証跡機能が組み込まれているため、コンプライアンス遵守を最優先とするエンタープライズ向けのネットワーク構築に強みを持ちます。
よくある質問(FAQ)
- testo Saverisはどのような法規制に対応していますか?
- 医薬品の製造管理・品質管理基準であるGxPや、FDA(米国食品医薬品局)の電子記録・電子署名規則である「21 CFR Part 11」に完全準拠しています。
- クラウドでのデータ確認は可能ですか?
- はい。有線やWi-Fiなどの無線ネットワーク経由でクラウドと連携し、蓄積された測定データをPCやスマートフォンから一元管理・確認することが可能です。
- 1つのシステムで複数の場所の温度を管理できますか?
- 可能です。1台のベース(親機)に対して最大150台までのセンサー子機を接続できるため、広大な倉庫や複数の冷蔵設備を一元管理できます。