TiTraとは?高精度自律走行で「歩かないピッキング」を実現する国産AGV/AMRの機能と導入効果

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床面の2次元コードを読み取りながら±10mm以下の高精度で自律走行するリフト型の国産AGV/AMR。商品が載った棚やパレットの下へ潜り込んで持ち上げ搬送することで、ピッキング担当者の元へ自動で棚を運ぶ「歩かないピッキング」を構築できます。

料金モデル
要問い合わせ
対象規模
規模問わず
対象業界
物流・倉庫業 製造業 EC・通販

TiTraとは?

「TiTra(ティトラ)」は、株式会社匠が開発・提供する、高精度な自律走行が特徴の国産AGV/AMR(無人搬送車)シリーズです。床面に碁盤目状に敷設された2次元コード(マトリクスコード)を読み取りながら、±10mm以下という極めて高い精度で自律走行する「GRID(グリッド)式」を特徴としています。商品が載った棚やパレットの下へ潜り込んで持ち上げ搬送する「リフト型」により、従来ピッキング担当者が棚まで歩いて行っていた作業を、棚が自動で作業者の元へ動く「歩かないピッキング(GTP:Goods to Person)」へと転換し、現場の移動工数大幅削減と深刻な人手不足の解消を実現します。

主な機能・特徴

  • 高精度なGRID(グリッド)式自律走行
    床面に敷設された2次元コードを光学式センサーで読み取り、±10mm以下の高い停止精度で走行します。ズレが極めて少ないため、既存のコンベヤ、自動倉庫、リフターといった他の固定設備ともスムーズに連携・ドッキングできます。
  • 幅広い可搬重量ラインアップ(500kg〜1,200kg)
    500kgを搬送できる「TiTra G500」に加え、1,000kgに対応する「TiTra G1000」を提供しています。さらに2025年8月には、国産GRID式AGVとして初となる最大可搬重量1,200kgを誇る「TiTra G1200」をラインアップへ追加し、製造工場の超重量物搬送にも対応可能です。
  • 純国産にこだわった「ワンステップ」開発・供給体制
    ハードウェアの設計・製造から、運行管理システムなどのソフトウェア開発、アフターメンテナンスに至るまで、株式会社匠および資本業務提携先であるFIGグループ内で完結させる「純国産」体制を構築しています。導入現場の棚やパレットの形状、特殊な運用ルールに合わせた柔軟なフルカスタマイズが強みです。
  • 複数台の最適走行を司る「ATS(運行管理システム)」
    独自開発の運行管理システム(ATS)を搭載しており、同一現場で稼働する数十台から100台規模のロボットの位置情報や空き状況をリアルタイムに把握。衝突を防止しながら最適な走行ルートを自動で選択し、渋滞のない高効率な稼働を実現します。
  • 人が行き交う環境に対応するSLAM式AMR「TiTra S」
    床面コードを必要とせず、搭載したレーザーセンサーで周囲の壁や柱の形状を認識して自律走行するSLAM式の「TiTra S」(最大積載量100kg)も選択できます。事前の床面工事が不要で、人とロボットが安全に共存する協働型の現場構築に適しています。

こんな企業・現場に向いている/向いていない

【向いている企業・現場】

  • ピッキング作業者の移動時間を劇的に削減したい現場
    広大な物流倉庫や、多品種小口の出荷を行うEC・通販倉庫において、ピッキング担当者の「歩行時間」がボトルネックや疲労蓄積の原因になっている現場に最適です。
  • パレットや重量パーツを工程間で安全・確実に無人搬送したい工場
    自動車部品、切削金属加工品、重工業用フレームなど、500kg〜1.2tに及ぶ重量物を扱う製造現場で、フォークリフトや手押し台車による搬送作業を自動化・省人化したい企業に向いています。
  • 既存のコンベヤや自動倉庫、WMSなどの上位システムと高度に連携させたい企業
    停止精度±10mmを活かしてコンベヤと自動でドッキングさせたい場合や、独自のWMS(倉庫管理システム)やWCS(倉庫制御システム)とロボットを高精度に通信連動させ、一連の物流フローをフルオートメーション化したい現場に最適です。

【向いていない企業・現場】

  • 床面に2次元コードなどの貼付ができない、または床面が極度に汚れる現場
    GRID式の「TiTra G」シリーズを導入する場合、床面の2次元コード読み取りが必須です。床に強い薬品や油が日常的に飛散し床面が頻繁に汚損する環境や、賃貸倉庫などの都合で床への貼り付け工事が一切許可されない場合は不向きです。その場合は、床面工事の不要なSLAM式AMR(TiTra S等)など、別の誘導方式を検討する必要があります。
  • 搬送ルートや作業レイアウトが毎日頻繁に激しく変化する現場
    GRID式はコードの配置規則に則って経路を構築するため、数日〜数週間単位で棚や搬送路の位置を大幅に変えるような流動性の高すぎる現場では、床面コードの貼り直しやシステム再設定の手間が発生します。このような環境下では、完全無軌道で自由にルートを自己生成・変更できるAMR単体の比較検討が推奨されます。

料金・プラン・導入方法

TiTraシリーズの導入費用・プランは「要問い合わせ」となっています。

導入を検討する際は、対象となる現場の図面レイアウト、搬送する棚やパレット等の総重量、現在運用している上位システム(WMS/WCSなど)のインターフェース仕様、必要なロボットの台数などをもとに、個別に見積もりおよびシステム要件定義が行われます。株式会社匠では、導入前検証(PoC)からワンストップで対応しているため、まずは公式サイト等から直接問い合わせを行い、個別提案を受ける流れになります。

導入事例・実績

TiTraシリーズは、製造業や自動車サプライチェーン、クロスドッキング倉庫などの大手・中堅企業を中心に多数の導入実績が公開されています。

  • トヨタ系完成車メーカー(愛知県)
    車体製作のメインボデー(MB)搬送ラインに「TiTra G1000」を18台と、運行管理システム(ATS)を導入。従来の天井吊り下げ型コンベアから床面AGV搬送へ移行したことで、高所作業による転落リスクを解消し、将来的なレイアウト・経路変更にも柔軟に対応できるフラットな搬送環境を確立しました。
  • トヨタバッテリー株式会社(新居第2工場)
    「TiTra G1000」および提携グループと共同開発したパレット搬送システムを導入。工程間における重量パレットの自動搬送・制御システムを構築し、稼働の自動化を推進しています。
  • 株式会社ロジコム(行橋営業所)
    自動車部品メーカーからの出荷・仕分けを集約するクロスドッキング倉庫にて「TiTra G1000」を25台導入。自動倉庫と高度に連携させ、大量のパレットを正確かつ迅速に仕分けるパレット自動搬送システムを実現しています。
  • ファインテック株式会社(山口工場)
    垂直搬送機の組み立て工程において「TiTra G1000」を導入。重量のあるパーツや組み立て途中の中間フレーム移動を無人搬送化し、コタツスタッカー装置等とPLCを介して連動させることで、組み立て現場の安全性向上と省力化を達成しています。
  • 岩瀬鉄工株式会社(八ツ面工場)
    金属切削加工における一貫生産体制を敷く工場内にて「TiTra G1000」を2台導入。切削プロセスで発生する金属切粉(キリコ)を回収する台車の自動搬送システムを構築し、重作業の自動化を成功させました。

導入前に知っておきたいこと

現在、Web上でTiTraシリーズへの製品不満や致命的な不具合といったマイナス評価・口コミは確認されていません。しかし、国産GRID式AGVを導入し、安定して運用するために事前に考慮しておくべき技術的なポイントや運用課題は以下の通りです。

  • 床面2次元コードの定期的な清掃と摩耗対策
    GRID式AGVは床面の2次元コードをセンサーで確実に読み取りながら自己位置を認識します。そのため、床面に油、鉄粉、埃などが堆積してコードが隠れたり、フォークリフトや台車のタイヤ摩擦でコードが激しく剥がれたりすると、読み取り不良でロボットが一時停止する原因になります。安定運用のために、通路の定期清掃や、耐久性の高いコードシートの選択、損傷したコードの定期貼り替えメンテナンス体制を現場内に整える必要があります。
  • 上位システムや周辺機器とのシステム連携コスト
    コンベヤとの自動ドッキングやエレベーターとの連動、WMSから指示を出す仕組みを構築するには、ロボット単体の導入だけでなく、個別PLC制御システムの設定やAPI通信の実装などが必要になります。これらの周辺システム開発や現場調整には相応の初期設計コストと入念なテスト期間が必要になることを織り込んでおくべきです。

類似ツールとの違い・選び方

同カテゴリの他社製(中国製等のグローバルパッケージ)AGV/AMRと比較する場合、TiTraを選ぶ決め手は「純国産による高度なカスタム対応力」「日本国内の迅速なサポート体制」にあります。

海外製のシステムパッケージは安価で導入が容易なケースがある一方で、国内製造業・物流業特有の細かな仕様要求(独自の台車形状への適応や、既存の複雑なWMS・PLCシステムとのドッキング)への細かなソフトウェア・ハードウェアの変更に柔軟に対応できないことがあります。また、トラブル発生時のサポートが言語や距離の壁により遅れがちになる懸念もあります。

「TiTra」は、ハード・ソフトともに自社およびグループで一貫開発している強みを活かし、コンベヤ搭載モデルやソーター仕様といった個別の物理カスタムから、WMS連携までシームレスにワンストップで対応可能。導入後も国内のメーカー技術者が直接スピーディな保守対応を行うため、中長期的に安定した運用体制とカスタマイズ性を重視する現場に適しています。

よくある質問(FAQ)

磁気テープなどのガイドを床に敷設する必要がありますか?
いいえ。「TiTra G」シリーズは磁気テープではなく、床面に碁盤目状に貼られた2次元コードを光学センサーで読み取って自律走行する「GRID式」のため、目立つ磁気ガイドテープの敷設は不要です。また、SLAM式AMRである「TiTra S」であれば、床面へのコードの貼り付け自体も一切不要な完全ガイドレスでの運用が可能です。
既存のWMS(倉庫管理システム)や工場のPLCとシステム連携はできますか?
可能です。TiTraシリーズは、既存の上位システム(WMS/WCSなど)や、各生産設備のPLC、シャッターなどの建屋設備とスムーズに連携できるよう開発されています。株式会社匠のシステムエンジニアが要件定義から開発・調整まで対応します。
走行エリアに人や障害物がある場合の安全性はどうなっていますか?
TiTraシリーズは障害物検知センサー(全方位センサー、バンパーセンサー等)を標準搭載しています。走行ルート上に人や障害物を検知した場合は自動で減速、または安全に自動停止します。また、外部の防犯・エリア監視カメラシステムと連動させ、人検知時に自動でAGVを停止させる高度な安全エリア監視構築も可能です。
搬送する棚やパレットは自由に設計できますか?
可能です。TiTraシリーズは用途に応じてアタッチメントのカスタマイズやコンベヤタイプの搭載など、ハードウェアのフルカスタマイズに対応しています。既存の棚や現場のパレット形状を活かした導入提案が受けられます。

参照・出典

他の搬送ロボット・AMRと比較する

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搬送ロボット・AMR比較13選