おんどとり Web Storageとは?
「おんどとり Web Storage」は、物流や倉庫、食品、医薬品などの現場において、手作業による温度記録の負担や、異常検知の遅れといった品質管理・コールドチェーン管理の課題を解決する、株式会社ティアンドデイが提供する無料のクラウド型温度・環境管理サービスです。長年にわたりデータロガーの代名詞としてロングセラーを続ける「おんどとり」シリーズで計測した温度、湿度、電圧などの多様なデータをインターネットを介して自動的に集約し、一元管理します。PCやスマートフォンから世界中どこからでも保管・輸送中データのリアルタイム閲覧や過去推移の確認ができるため、手書き管理の省力化やHACCP・GDP対応における確実なデータ記録を強力にバックアップします。
主な機能・特徴
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クラウドでのデータ一元管理とリアルタイムモニタリング
有線LAN、無線LAN、Bluetooth、または3G/4Gモバイル通信に対応したおんどとりシリーズから、インターネットを介して自動的に計測データがクラウド(おんどとり Web Storage)に送信されます。管理担当者は現地に赴いて機器からデータを回収する手間に煩わされることなく、オフィスのPCや外出先の手元のスマートフォンからブラウザを開くだけで、複数の拠点や倉庫、輸送トラック内の「現在値」をリアルタイムに把握できます。これにより、データの巡回回収の手間が不要になり、業務のDX化が促進されます。
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異常値検出時の即時警報アラート通知
あらかじめおんどとり Web Storage上で上限値および下限値を設定しておくことで、計測されたデータがその閾値を逸脱した際に、管理者の登録Eメールアドレスやスマートフォンアプリ宛てに即座にアラートメールを自動送信することができます。さらに、通信が途切れたことを監視する「ウォッチドッグ機能」により、ネットワークの切断トラブルも検知可能です。夜間や休日などの無人時間帯に発生した急な冷蔵庫の故障や温度異常にも素早く気づき、荷物の品質劣化を防ぐための初動対応を迅速に行うことができます。
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詳細データ解析と無料ソフト「T&D Graph」連携
おんどとり Web Storage上では、現在値のモニタリングだけでなく、蓄積された過去のデータを折れ線グラフとして視覚的に確認・比較することができます。さらに、より本格的なデータ解析を行いたい場合は、Windows対応の無償提供ソフトウェア「T&D Graph」と連携させ、おんどとり Web Storageから直接記録ファイルをPCに一括ダウンロードすることが可能です。複数の記録データの結合や詳細な推移分析、CSV形式への一括出力などが可能になり、監査対応用のレポート作成や社内の温度マッピング分析が劇的に効率化します。
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安全にデータを公開・共有できる「閲覧用アカウント」の作成
管理者が全ての設定変更やデータ削除を行える本アカウントの他に、画面の閲覧のみに機能を制限した「閲覧専用アカウント」をアカウント管理機能から簡単に作成できます。データの改ざんや誤削除、誤操作による機器の設定書き換えなどを未然に防ぐセキュリティを担保したまま、委託元である荷主企業や共同運行会社、外部の監査機関に対して現在の稼働状態をオープンに開示し、品質を客観的に証明する手段として有効に活用できます。
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公開APIを利用した外部システム連携と帳票の自動化
おんどとり Web Storageでは、プログラムを介してデータを取得・操作できる「公開API」が提供されています。これを利用して、自社ですでに運用しているWMS(倉庫管理システム)やTMS(運行管理システム)、基幹システム等へのデータの定期自動取り込みが可能です。他社の電子帳票システム(例:株式会社テクノツリーが提供する「XC-Connect」等)とおんどとり Web Storageを連携させることで、日々測定される温度データをスプレッドシートや自動帳票ツールに直接流し込み、点検記録の作成を完全自動化するといった高度なシステム構築も行えます。
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GPS位置情報と温度データの同期(RTR500BM等使用時)
GPS機能を備えた親機(おんどとりRTR500BMなど)を使用する場合、おんどとり Web Storageに自動送信されるデータへGPSによる位置情報を付加することができます。位置情報データはGPX形式またはCSV形式でクラウドからダウンロード可能で、Webマップ上に実際の配送ルートをマッピングし、車両が「どこを走行している(または停車している)ときに、荷室が何度の状態であったか」という輸送プロセスの温度品質を正確に追跡・証明することができます。
こんな企業・現場に向いている/向いていない
【向いている企業・現場】
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自社にすでにLAN環境があり、初期・月額システム費を安く抑えたい企業
おんどとり Web Storage自体はメーカーから無償で提供されるサービスのため、無線LANや有線LANのネットワークインフラがすでに現地に整っていれば、対応するデータロガー(おんどとり本体)の購入費用のみでクラウド温度監視を即座に開始できます。月々のSaaS型システム利用料金を継続して支払うコストを避け、自社で温度管理システムを内製化・低コスト運用したい現場に向いています。
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複数の施設や部屋、冷凍冷蔵ケースが広範囲に点在する現場
親機と子機のワイヤレス無線通信(見通し直線距離で約150メートル)を活用できるRTR500Bシリーズなどを組み合わせることで、フロアが複数に分かれている大きな倉庫、点在する各種プレハブ冷凍庫、多数のショーケース内の温度や湿度を一度に自動収集できます。これらを一つのクラウド画面で統合管理したい現場の運行・品質管理者に最適です。
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荷主や関係者に対して、安全に測定状況を開示・共有したい現場
閲覧専用のゲストアカウントを作成可能なため、共同研究者や外部監査役、共同物流を展開するパートナー企業との間で、誤操作によるデータ紛失リスクを排除しながらリアルタイムの測定データを透明性高く公開したい現場に向いています。
【向いていない企業・現場】
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他社製(おんどとりシリーズ以外)の既存ロガーやセンサーを流用したい企業
おんどとり Web Storageは、株式会社ティアンドデイ製データロガー「おんどとり」シリーズ専用のクラウドシステムです。すでに導入済みの他社製温度ロガーやサードパーティ製の汎用IoTセンサーを流用して、このクラウドにデータを集約することはできません。他社機器をメインで継続使用したい場合は、マルチベンダーに対応する他社の統合プラットフォームや汎用遠隔監視システムを検討した方がよいでしょう。
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Wi-Fi・LAN・LTE通信環境を確保できない、または外部インターネット接続が禁止されている現場
クラウド上で自動集約を行う前提となるサービスのため、現場に全く通信インフラがない、あるいはセキュリティポリシーが極めて厳格で、社外のクラウドへのデータの自動送信が社内規定で認められていない現場には向いていません。その場合は、機器をPCとUSBで直接つなぐなどのローカルな「オフライン運用」を主軸とするか、クローズドな社内ネットワーク内で完結するオンプレミス型システムの導入をお勧めします。
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電池交換や機器メンテナンス、校正対応などをすべてベンダーに一任したい企業
おんどとり Web Storageは無料の自己完結型プラットフォームです。機器のネットワーク初期設定、設置場所に合わせた取り付け、定期的な電池交換作業、センサーの定期校正手続きなどの維持管理作業は基本的に自社(または販売店への個別依頼)で行う必要があります。「トラブル対応も含め、全てのハードウェア管理をベンダーに丸投げしたい」という体制の企業は、毎月の定額料金に機器交換や定期校正、電池管理が全てコミコミで含まれている他社の完全定額サブスクリプション型サービス等を検討した方がよいでしょう。
料金・プラン・導入方法
おんどとり Web Storageは、システム自体の登録や利用に関する月額利用料・初期費用が「無料(無償)」で提供されているのが最大の特徴です。必要なのは機器の本体料金や通信に係る実費のみとなっています。
| プラン名 | 初期費用 | 月額システム利用料 | 備考 |
|---|---|---|---|
| おんどとり Web Storage (無料アカウント) |
無料(0円) | 無料(0円) | 公式サイトでのユーザー登録のみで、全クラウド監視機能を期間制限なく利用可能。 |
※ただし、おんどとり Web Storageを利用するにあたっては、以下の機器調達コストや通信コストが別途発生します。
- 対応ハードウェア(データロガー)の購入費用:おんどとり本体、親機、子機、および各種オプションセンサー等の購入実費が代理店経由で必要です(1台あたり数千円〜数万円程度、モデルによる)。
- ネットワーク通信料金:現場に有線LAN・無線LANがなく、3G/4Gなどのモバイル回線を備えた親機(RTR500BMなど)を設置してデータを送信する場合、別途SIMカードの契約が必要となります(例:動作確認済みのSORACOM plan-Dを契約・利用する場合は、月額330円〜などの通信実費が発生します)。
- 校正・証明書発行等の費用:品質保証(HACCPやGDP等)に必要な温度校正や試験成績書の発行依頼をティアンドデイ社や外部校正機関へ出す場合は、その都度所定の校正料金が発生します(要問い合わせ)。
【導入の手順】
- データロガーの調達:自社の測定要件(温度・湿度の有無、センサー形態、有線LAN/無線LAN/Bluetoothなどの通信環境)に合わせておんどとりシリーズの対応製品を選定し、正規代理店等から購入します。
- おんどとり Web Storageへのユーザー登録:PCやスマートフォンのブラウザでおんどとり Web Storageの公式サイト(https://ondotori.webstorage.jp/)にアクセスし、「新規ユーザ登録」からメールアドレスとパスワードを設定してアカウントを即時作成します。
- 機器の追加登録:ログイン後の「機器設定」メニューから「+追加する」をクリック。購入したおんどとり本体に貼られているラベルに記載の「シリアル番号」と「登録コード」を入力し、クラウド上のアカウントに機器を紐付けます。
- 送信設定と設置:本体ボタン操作、あるいはスマートフォン専用アプリ「T&D Thermo」、PC向け設定ソフトを利用して「データの記録間隔」と「自動送信間隔」を設定します。設置場所へデータロガーを取り付け、おんどとりからクラウドへの最初のデータ自動送信が完了すれば、ブラウザ上でリアルタイム監視が開始されます。
導入の流れ・期間
おんどとり Web Storageは、一般的な企業向けSaaSツールのように「営業担当者との商談・見積もり提示・契約書の締結」といった面倒な導入プロセスを必要としません。インターネットからいつでもだれでも利用開始できるため、ハードウェアさえあれば最短即日での稼働が可能です。
- 選定と事前テスト(デモサイトの確認)
おんどとり Web Storageの操作性やグラフの確認は、公式サイト上で常時開放されている登録不要の「デモサイト」を利用することで即座に体験できます。実際にどのような形で数値が表示され、グラフが見えるのかを事前に検証し、導入するデータロガー(TR7シリーズやRTR500Bシリーズなど)の必要台数やオプションセンサーを選定します。 - 代理店からの機器調達(数日〜1週間程度)
販売代理店やお取り引きのある計測器取扱会社、ネット通販等を通じて、対象のおんどとり本体と必要に応じたセンサー、オプションを購入します。具体的な導入期間は、この調達にかかる日数に依存します(代理店に在庫があれば、最短翌日等の納品も可能です)。 - アカウントの作成とネットワーク設定(約15分)
おんどとり Web Storageへのアカウント登録を行い、届いた機器を登録コードを用いてシステムに追加します。設置場所にWi-Fi等がある場合は、おんどとりがその回線へアクセスできるように専用アプリやPCソフトからネットワーク設定を済ませます。 - 実現場への設置と運用開始(即日)
倉庫や冷蔵ケース内、輸送車内の所定の場所にデータロガー(子機やセンサー)を設置し、データの自動送信間隔などを決めて記録を開始します。おんどとり Web Storageへのデータ反映が確認でき次第、遠隔監視とアラート通知の運用が即座にスタートします。
※おんどとり Web Storage自体の設定期間は、登録から稼働まで「約15分〜即日」で完了します。システム側の導入調整期間などは不要です。具体的なデータロガー本体の納期や見積もりについては、各販売代理店にお問い合わせください。
連携できるシステム・機器
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対応データロガー(ティアンドデイ製品一覧)
- TR7シリーズ:TR71A2/72A2/75A2、TR71A/72A/75A、TR-71nw/72nw/75nw(有線LAN)、TR-71wb/72wb/75wb(無線LAN/Bluetooth)、TR-71wf/72wf/75wf等(クラウド直結の基本温湿度ロガー)
- TR4A/TR4シリーズ:TR41A/42A/43A/45、TR41/42等(Bluetooth対応小型防水モデル。スマホを経由したクラウドへの自動送信に対応)
- RTR500Bシリーズ:親機(RTR500BW:無線LAN/有線LAN対応、RTR500BM:LTEモバイル回線対応、RTR500BC:USB対応)と子機(ワイヤレスロガー群。見通し約150mの無線で親機へ自動収集)
- おんどとりeaseシリーズ:TR32B等(置くだけで使用可能な温湿度ロガー)
- RTR-600シリーズ:RTR-601等(食品中心温度計・コア温度ロガー)
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スマートフォン・タブレット専用アプリケーション
- 「T&D Thermo」:TR7シリーズおよびTR4Aシリーズ等と直接Bluetoothや無線LANで通信して初期設定を行ったり、記録データをおんどとり Web Storageへ橋渡し(アップロード)するためのメインアプリ(iOS / Android対応)。
- 「T&D 500B Utility」:RTR500BW等のワイヤレスデータロガー親機の基本設定やネットワーク設定を行うためのアプリ(iOS / Android対応)。
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Windows PC用ソフトウェア
- 「T&D Graph」:おんどとり Web Storageから直接過去の記録データをまとめてPCに読み込み、複数データの結合表示、コメント・メモの追記、CSV出力などができる高機能グラフ解析ソフト。
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公開APIによる外部連携可能システム・帳票ソフト
- 「おんどとり Web Storage API」:公開されているWeb APIを活用し、自社で開発している運行管理、倉庫管理、研究室モニタリング等の基幹システムにおんどとりのデータを直接取り込むことができます。
- 株式会社テクノツリー「XC-Connect」:室温データ等の取得とおんどとり Web Storage連携が公式に対応しており、温度変化のグラフを電子帳票へ自動で反映・作成することができます。
導入事例・実績
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合資会社基山商店(食品・飲料/酒造業)
老舗の日本酒蔵において、厳格な品質管理が求められる酒造りの「通年製造化」へのシフトに伴い、全仕込みタンクにおける手作業での厳密な温度測定が大きな課題となっていました。現場の目視点検による記録漏れリスクや担当者の身体的な作業負荷を軽減するため、全タンクに「おんどとりJr.」(TR-5iシリーズ)を導入。クラウドである「おんどとり Web Storage」を用いた自動遠隔温度監視システムを構築しました。これにより、巡回点検にかかる負担が大幅に軽減されると同時に、PCやスマートフォンから常に正確な温度推移が一元的に把握できるようになり、製造の安定化と業務の大幅な省力化に貢献しています。
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京都大学附属図書館(教育・学術機関/貴重書保護・DX化)
大学図書館が収蔵する歴史的価値の極めて高い貴重な和書・洋書の経年劣化を防ぐには、収蔵庫内の24時間365日の精密な温湿度管理が不可欠でした。従来の目視と手書きによる管理から、温湿度管理の「真のDX化」を目指し、無線LAN対応の「おんどとりTR72A2」を各所に設置。おんどとり Web Storageの公開APIを活用し、Googleスプレッドシートへリアルタイムの温湿度データを全自動で取得・一元集計するシステムを独自に構築しました。大学図書館の極めて厳しい学術ネットワーク環境におけるセキュリティポリシーとの兼ね合いをクリアしながら、これまでの「ただの温度計」という位置付けを超えた、データの多角的な保護・活用と点検業務の自動化を同時に実現しました。
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株式会社島津テクノリサーチ(建設・設備/現場の環境・騒音・振動監視)
工事現場や特定の測定対象物における騒音・振動、および環境変化の測定において、広域かつ複数箇所で測定されるデータをどのようにオンライン化し、関係者間で手間なく一元的に確認するかが課題となっていました。おんどとりシリーズ(電圧・電流・パルスロガーなど)を現場へ導入し、測定データをおんどとり Web Storageへ自動送信。公開APIを活用して、同社の開発する環境測定モニタリングシステムへデータを直接取り込む仕組みを整えました。これにより、測定状況の関係者へのリアルタイムでのオンライン公開やレポートの自動作成が可能となり、環境報告書作成のスピードアップと対外的な測定データの透明性・信頼性向上に寄与しています。
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黄檗宗大本山萬福寺(歴史的建造物・文化財/重要文化財保護管理)
重要文化財の一般公開にあたり、文化庁が策定する指針に沿った厳格な展示室内・ガラスショーケース内の温湿度管理および紫外線(UV)・照度の管理が義務付けられていました。寺院内に敷設されていた有線LAN環境を活用し、収集機(RTR-500NW等)と各種おんどとり子機を設置しておんどとり Web Storageにデータを自動送信するシステムを構築。重要な展示物の状態に影響を与える極微細なショーケース内の環境変化を、インターネット経由でいつでもどこからでも正確にモニタリング可能にしました。指針の徹底遵守を支えるとともに、過去の気象データとおんどとり内の蓄積データの相関関係を分析する予防管理にも役立てられています。
導入前に知っておきたいこと
おんどとり Web Storageおよびおんどとりシリーズは非常に高い信頼性を持っていますが、物流現場等の実務において円滑に運用するために、事前に把握しておくべきデメリットや注意点がいくつか報告されています。
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クラウド上の「データ保存件数・期間」の仕様制限
おんどとり Web Storageに保存できるデータ数は、設定された記録間隔(送信頻度)によって「最大通常80,000個」といった上限制限がかけられています。この件数上限を超えたデータが新しく自動送信されてくると、古いものから順番に自動的に削除(上書き)されていきます。そのため、数年間にわたる高精度の生データをクラウド上にそのまま永久保存し、遡って表示させることはできません。長期的な監査対応やデータの検証を行うには、PC専用ソフト「T&D Graph」などを活用し、定期的にデータをローカル(PCのストレージや自社サーバー)へダウンロードしてバックアップする運用設計を自社で組む必要があります。
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スマートフォンアプリの操作性および挙動の癖
機器の設定やローカルでのデータ確認用アプリである「T&D Thermo」および旧アプリの「ThermoRec」について、Google Play等でユーザーから「Bluetooth通信の仕様上、通信範囲内と範囲外で操作ステップが異なり、直感的に使いにくい(冗長である)」「記録間隔を1秒などの短い間隔に設定していても、アプリの現在値表示の更新に数十秒のタイムラグ(遅延)が発生し、手元でリアルタイムに数値を追うのが難しい」といった操作仕様に関する改善要望や、不具合についての指摘が挙がっています。運用の際は、アプリを介した局所的な監視だけでなく、Webブラウザを用いたおんどとり Web Storageでの遠隔閲覧をメインに設計することがお勧めされます。
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特殊リチウム電池の管理コストと電池交換の手間
おんどとりの一部のワイヤレス子機や小型防水モデル(TR-5iやRTR500Bシリーズなど)では、特殊なリチウム電池(LS14250など)を使用しています。これらは一般のアルカリ乾電池等に比べて価格が高く、街中での入手性が限られるため、予備を常に社内に備蓄しておく必要があります。また、ユーザーから「システム上から正確な電池残量の変化を把握しにくい」という声も聞かれます。冷凍倉庫の奥や、文化財の展示ショーケース内など、アクセスしにくい場所に設置している場合、定期的な巡回と手作業による現地での電池交換が、中長期的な運用負担になる可能性があります。
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物理的盗難時におけるWi-Fi接続情報のセキュリティ
京都大学附属図書館の事例等でも検討されている通り、おんどとりシリーズ(特にWi-Fiモデル)を企業や組織内の厳しいネットワーク環境に接続して運用する場合、「機器本体が物理的に盗難に遭った際、USBなどでPCに接続されたことで本体内に登録されているWi-FiのSSIDやパスワードなどの接続情報が抜き取られ、セキュリティインシデントに繋がるリスク」への懸念が指摘されています。厳格なセキュリティポリシーを求める企業では、ワイヤーロックなどによる物理的な盗難対策を施したり、接続情報が容易に閲覧できない機器セキュリティの配慮などを事前に検討しておく必要があります。
類似ツールとの比較
| ツール名 | 特徴 | 料金 | 向いている企業 |
|---|---|---|---|
| おんどとり Web Storage | 株式会社ティアンドデイ公式のクラウドサービス。対応データロガー「おんどとり」から送信されたデータをWebブラウザで一元管理・アラート通知。 | 無料(対応データロガー本体、およびモバイル送信時SIMなどの通信実費のみ別途必要) | すでに自社でネットワーク環境を用意でき、クラウド利用料を一切かけずに、温度管理の内製化を行いたい企業 |
| ACALA | 初期費用0円、月額料金のみの定額サービス。独自無線メッシュネットワークを活用し、配線や電源工事不要で広域の一元温度管理が可能。 | 要問い合わせ(初期費用不要、月額定額のみ。最低2年契約) | 初期の配線・通信構築の手間をかけたくなく、電池交換や機器校正などのハード運用をすべてベンダーに一任したい企業 |
| みえーるど | 「おんどとり」の高いハードウェア計測信頼性を活かしつつ、uprのLTE回線付きクラウドサーバーとセットで、最大2年間の長期データ保存を実現。 | 要問い合わせ(基本は端末代、登録手数料+月額料金) | おんどとり端末を使いつつ、自社での回線手配やクラウド設定の手間を省き、最初からワンパッケージで遠隔管理したい企業 |
以下に、おんどとり Web Storageを選ぶべきか、他社ツールを検討すべきかの具体的な判断基準を解説します。
「自社運用の手間を惜しまず、徹底的に月額コストを抑えたい」ならおんどとり Web Storage
おんどとり Web Storageの最大のメリットは、おんどとりという世界的に実績のあるデータロガーを使いつつ、クラウドサービス自体を「完全無料(無償)」で利用し続けられる点にあります。自社に無線LAN・有線LANがすでに敷設されており、おんどとりの初期ネットワーク接続設定や設置、1〜2年ごとの電池交換、万が一の接続エラー時のトラブルシューティングを自社の担当者のリソースでこなせる(内製化できる)場合は、おんどとり Web Storageを利用することで、月額のシステムランニングコストを完全に0円(通信費除く)に抑えた、圧倒的に高コスパな温度管理・一元化環境を確立することができます。
「設定や機器のメンテナンスに一切のリソースを割けず、丸投げしたい」ならACALAやみえーるど
一方で、自社にシステムやハードの管理に詳しい担当者がいない、あるいはプレハブ冷凍庫や広大な工場のように障害物が多く電波設定が難しい場所で運用したい場合は、他社ツールの検討を推奨します。
例えば、「ACALA」はセンサー自体が自動でバケツリレーのように通信網を広げる「メッシュ無線通信」を採用し、親機には最初から携帯回線が組み込まれているため、LAN配線工事もネット契約も不要で、届いたセンサーをケースに貼るだけで全域をカバーできます。また、センサーの定期無償交換や温度校正もサービスに含まれ、運用保守を完全にアウトソーシングできます。
「みえーるど」は、高い測定信頼性を持つおんどとり本体を使用しながら、ユーピーアール社が手配するLTE回線、クラウド、サポートが一本化されたソリューションです。データの長期保存(最大2年間)や、導入・運用のサポートをお任せすることができます。自社がどれだけの運用リソース(時間と技術)をハードの維持管理に割けるかによって、おんどとり Web Storageによる内製化か、サブスク型のフルアウトソーシングかを選ぶと良いでしょう。
よくある質問(FAQ)
- スマートフォン対応のアプリは提供されていますか?
- はい、おんどとりシリーズ用のスマートフォン・タブレット専用の無料アプリケーション「T&D Thermo」がiOSおよびAndroid向けに提供されています。アプリを通じてデータロガーの初期ネットワーク設定を行ったり、Bluetoothや無線LAN直接通信による手元のロガーからのデータ吸い上げ、おんどとり Web Storage内の現在値・グラフの確認を行うことができます。詳細な対応OSバージョンなどの推奨動作環境は、各アプリストア(App Store / Google Play)の最新情報をご確認ください。
- 実際の管理画面やグラフ表示を事前に試すことはできますか?
- はい、おんどとり Web Storageの公式サイト(https://ondotori.webstorage.jp/)において、ユーザー登録や対応機器の購入を行うことなく、実際のクラウド画面や操作性をすべての機能について確認できる「デモサイト」が公開されています。導入前にどのような仕様・操作感なのかを事前に確認したい場合は、デモサイトの体験をおすすめします。
- ティアンドデイ社の直接の問い合わせ先や不具合時のサポート窓口はありますか?
- 株式会社ティアンドデイの公式サイトに「各種お問い合わせフォーム」が設置されており、製品やクラウドに関する問い合わせが可能です。また、電話によるサポート窓口(CX推進部:TEL 0263-40-0131、受付時間 平日9:00〜12:00 / 13:00〜17:00 ※祝日除く)も用意されており、機器の不具合や修理、校正サービスの手続きについて相談することができます。見積もりや機器購入に関しては、購入された全国の正規販売代理店へ直接問い合わせることも推奨されています。
- おんどとり Web Storageの契約期間や、解約時の違約金などの条件はありますか?
- おんどとり Web Storage自体は登録・利用ともに無料で提供されているサービスのため、有料SaaSのように最低契約期間の縛りや、解約に伴う解約手数料、違約金といった条件は一切存在しません。アカウントはいつでも作成・削除が可能です(※ただし、現場にLAN環境がなく、独自のモバイル回線(SIM)や他社通信システムと組み合わせておんどとりを使用している場合は、その通信事業者側との契約プラン内容に応じた契約期間制限や違約金が適用される場合がありますのでご注意ください)。
- クラウド上に保存可能なデータの量や保存期間に制限はありますか?
- 自動送信された記録データのおんどとり Web Storage上の最大保存可能数は、機種や送信間隔等に応じて通常最大80,000個等と定められています。この件数上限を越えると、自動的に古いデータから順番に消去(上書き)されます。そのため、長期間(数年間など)の詳細データをクラウド上だけで保持し続けることはできません。数年にわたる監査用のデータを蓄積したい場合は、Windows用高機能グラフソフト「T&D Graph」(無償提供)を用いて、定期的におんどとり Web StorageからローカルPC等へデータをダウンロードし、バックアップ保存(CSVや専用形式)しておく運用が必要となります。
- 複数のアカウントで同じ温度データを共有することはできますか?
- はい、共有可能です。Webブラウザでおんどとり Web Storageを利用する場合に限り、おんどとり Web Storage内の「アカウント管理」メニューから、設定の変更やデータの削除操作が行えない「閲覧専用(ゲスト)アカウント」を作成することができます。測定値やグラフの閲覧のみに機能を制限した上で、取引先や荷主、共同作業者などの関係者に安全に測定データを公開し、一元共有する目的で使用できます。