ロジザードZEROとは?
ロジザードZEROは、EC・通販事業、BtoB卸売、製造・小売業、および3PL事業者の物流現場において発生する「手作業による誤出荷」「不正確な在庫把握」「複数拠点や販売チャネル間のデータ分断」といった課題を解決するクラウド型倉庫管理システム(WMS)です。ロジザード株式会社が提供し、アパレル、化粧品、日用品、食品、電子機器など多種多様な商材に対応します。標準機能を最大限に活用したスピーディーな導入(最短1か月)に加え、独自の業務フローに合わせた柔軟なアドオン開発が可能です。さらに、365日の手厚いサポート体制を備え、物流ニュースサイト「LOGISTICS TODAY」が実施する「クラウドWMSランキング」において複数回1位を獲得するなど、高いシェアと評価を得ています。
主な機能
入荷・出荷・在庫管理(コア機能)
- ハンディターミナル連携によるバーコード検品
入荷・ピッキング・出荷検品の各工程でハンディターミナルを用いたバーコード照合を行い、作業者の目視チェックによる誤出荷を防ぎます。無線ハンディターミナルのレンタルサービスも提供されています。 - ロット管理・先入先出(FIFO)管理
製造番号や賞味期限、消費期限などのロット情報を保持し、指定した条件や先入先出のルールに沿った出荷引当を自動化できます。 - 複数拠点・複数荷主の一元管理
自社倉庫や委託倉庫など複数拠点の在庫をオンラインで統合管理できます。3PL事業者向けには、荷主ごとの在庫・出荷データのアカウント分離共有が可能です。 - BtoB・BtoC双方に対応したピッキング・検品機能
ケース単位の大ロット出荷を行うBtoB業務と、ピース単位で同梱物管理やトータルピッキング仕分けを必要とするEC向けのBtoC業務の双方を1つのシステムで処理できます。
アドオン開発・外部システム連携
- 拡張性を保つ「アドオン開発」手法
標準機能の本体プログラムに直接改修を加えず、外側に個別機能を拡張するアドオン開発を採用することで、システムの将来的なバージョンアップやクラウドのメリットを損なわずに固有の商習慣に対応できます。 - 周辺システム(カート・OMS・ERP・EDI)との標準連携
ECモール、各種カートシステム、受注管理システム(OMS)、基幹系システム(ERP)とのAPI連携や自動データ連携実績を多数備えています。 - 物流オートメーション・マテハン連携
コンベヤ、自動梱包機、RFID、各種物流ロボット(AMR・AGV)とのデータ連携に対応し、倉庫内の省人化・自動化を支援します。
マルチ言語・オムニチャネル対応およびセキュリティ
- 多言語対応および海外拠点での運用
日本語のほか、英語・中国語(簡体字・繁体字)・タイ語・ベトナム語に対応しており、中国や東南アジアの海外物流拠点で活用できます。 - 店舗在庫統合・オムニチャネル支援機能
店舗管理システム「ロジザードZERO-STORE」や外部オムニチャネルツールとの連携により、EC在庫と実店舗在庫を統合して在庫の一元化を推進できます。 - エンタープライズレベルのセキュリティ機能
多要素認証(MFA)、グローバルIP制限、個人情報マスキング、操作履歴参照機能を標準搭載し、SOC2 Type2報告書取得やISMS認証に裏付けられた安全な運用環境を提供します。
こんな企業・現場に向いている/向いていない
向いている企業・現場
BtoB卸とEC(BtoC)の双方を扱い、大量SKUの検品精度や独自の出荷ルールに課題を持つ企業
- SKU数が非常に多く、人海戦術による目視検品や手作業の引当確認でミスが発生している
ハンディターミナルを用いたバーコード検品とトータルピッキング仕分けの導入により、作業者の熟練度を問わず精度の高い出荷オペレーションを標準化できます。コンタクトレンズを取り扱う株式会社ジー・ムーブでは、導入により検品ミスの防止と業務工数の短縮を実現しています。 - 自社独自の商習慣や例外的な同梱物ルールがあり、完全パッケージのWMSでは業務が適合しない
本体に影響を与えないアドオン開発を活用することで、最新のクラウド環境を維持したまま自社専用の運用フローを構築できます。化粧品通販を行う三省製薬株式会社では、同梱物管理機能や「カンタン引当」機能を導入して作業効率向上を実現しています。
迅速な立ち上げと手厚いサポートを求め、荷主への対応力向上を目指す3PL・物流倉庫事業者
- 新規荷主の受託に伴い、短い準備期間での稼働開始と各種カート・OMSとのデータ連携が求められている
豊富な連携実績を持つ標準機能をベースに設計することで、最短1か月での本番稼働が可能です。また、荷主側へアクセス権限を付与してリアルタイムな在庫共有を行うことで顧客満足度を高められます。 - システム専門部署がなく、稼働後の不具合や現場運用に関する手厚い問合せ窓口を必要としている
365日対応の電話・メールサポート(受付時間 平日9:00〜19:00 / 土日祝10:00〜19:00)を提供しており、現場のエラーやハンディターミナル不具合にも即座に対応できる体制が整えられています。
向いていない企業・現場
システムの操作画面や基本構造を一から自由にデザインしたい、完全フルスクラッチ開発を求める企業
- 標準の画面レイアウトや処理フローに制約を受けず、自社専用のインターフェースを完全独自開発したい
ロジザードZEROは柔軟なアドオン開発が可能ですが、ベースはクラウド型のパッケージWMSです。全画面の完全カスタムや業務プロセスの全面改修を前提とする場合、オンプレミス型のフルスクラッチWMSの方が適している場合があります。 - 特定帳票のカスタマイズや集計機能を頻繁に追加しつつ、初期開発費用を最小限に抑えたい
標準機能を最大限に活用する運用では低コストかつ迅速に稼働できますが、自社固有の帳票発行やデータ集計などの新規カスタマイズを多数追加する場合は、個別の追加開発コストが発生します。追加開発を行わずにシンプルな作業のみを完結させたい小規模現場では、完全定額制の簡易在庫管理サービスも検討対象となります。
類似ツールとの比較
| ツール名 | 特徴 | 料金 | 向いている企業 |
|---|---|---|---|
| ロジザードZERO | 導入拠点数トップクラスのクラウドWMS。BtoB・BtoC双方に対応し、柔軟なアドオン開発と365日サポート体制が強み。 | 要問い合わせ(初期費用+月額+HTレンタル費用) | 複数チャネルを展開する事業者、サポートを重視する現場、3PL事業者 |
| COOOLa | システム開発会社(ブライセン)が手掛けるクラウドWMS。自社開発体制による高いカスタマイズ性とWES(倉庫実行システム)連携に対応。 | 要問い合わせ(荷主数・拠点数・明細行数による従量課金) | 独自の業務フローへの深いカスタマイズやマテハン機器制御を求める倉庫 |
| LOGILESS | OMS(受注管理)とWMS(倉庫管理)が一体化したクラウドシステム。受注から出荷までの工程を自動化。 | 月額20,000円(税抜)〜+従量課金(初期費用0円) | 自動出荷を最優先したいEC事業者および提携3PL事業者 |
| SLIMS | セイノーグループの物流ノウハウが凝縮されたWMS。進捗可視化やマネジメント機能が充実し、クラウド/オンプレミス両対応。 | クラウド型:月額150,000円〜/オンプレミス型:6,000,000円〜 | 製造業、卸売業、大規模な複数寄託者管理を行う中堅〜大手企業 |
WMS選定における判断基準として、出荷工程における自動化の範囲とサポート・カスタマイズの必要性が重要なポイントとなります。ECの注文受信から出荷指示までの自動データ連携を重視し、手作業でのCSV取り込みをなくしたい場合はOMS一体型の「LOGILESS」が強力な選択肢になります。
一方、BtoB卸とBtoC出荷の双方が混在し、現場でのハンディターミナル検品や先入先出(FIFO)、同梱物管理などを確実に行いたい場合、または導入後も365日の電話サポートや導入担当者による伴走支援を求める場合は「ロジザードZERO」が適しています。また、より深い自社専用の独自カスタマイズや物流ロボット連携を求める現場では「COOOLa」や「SLIMS」も並行して比較検討すると良いでしょう。
料金・プラン・導入方法
ロジザードZEROの料金体系は、導入規模、出荷件数、利用拠点数、必要な連携オプション、アドオン開発の有無によって異なります。詳細な見積もりについては提供元への問い合わせが必要です。
日本倉庫協会の掲載情報(参考数値)等によると、構成の概要は以下の要素で成り立っています。
- 初期費用(イニシャル費用)
システム初期設定、マスター移行支援、初期教育・導入サポートなどに伴う費用。 - 月額費用(ランニング費用)
クラウドサービスの利用料、システム保守・バージョンアップ適用、365日電話・メールサポート代が含まれます。 - ハンディターミナルレンタル料(オプション)
推奨端末のレンタルサービスを利用する場合、1台あたりの月額利用料が発生します。不具合発生時の交換対応等が含まれます。
個別見積もりを依頼する際は、「月間の平均出荷件数およびピーク時の出荷伝票数」「取り扱うSKU数」「接続が必要な周辺システム(カート・OMS・ERP)の種類」「アドオン開発の要否」を整理しておくことで、円滑な提案を受けることができます。
導入の流れ・期間
ロジザードZEROの標準導入期間は、問い合わせから本番稼働まで最短1か月となっています。導入時のステップは以下の通りです。
- 問い合わせ・ヒアリング
現在の課題、取扱商材、出荷規模、運用フロー、連携予定システムの確認を行います。 - 個別説明会・提案・見積もり
対面またはオンラインにてデモ画面の確認と運用構築の提案を受け、見積もりが提示されます。必要に応じて東京・大阪のショールームで実機確認を行うことも可能です。 - 要件定義・準備(導入SEのアサイン)
契約後、専用の導入SEがアサインされ、現状の業務フロー(入荷・棚卸・出荷)の可視化とシステム設定情報の整理(商品マスター、ロケーション設定、各種CSVマッピング等)を実施します。 - システム設定・テスト運用・現場トレーニング
マスターデータの登録、ハンディターミナルの動作確認、周辺システムとの連携テストを実施します。また、作業マニュアルを作成し現場スタッフ向けの操作指導・講習を行います。 - 本番稼働・伴走サポート
本番稼働当日の立ち合いやフォローが行われ、稼働後も365日対応のサポートチームへいつでも問い合わせが可能です。
導入事例・実績
公式発表情報および公式資料にて開示されている導入事例の一部を紹介します。
- 株式会社ジー・ムーブ(コンタクトレンズ販売・通販)
細かなSKUと専門知識が求められるコンタクトレンズの検品作業において、ハンディターミナルを用いたバーコード照合に移行。目視検品による人海戦術から脱却し、ヒューマンエラーが大幅に減少したほか、新人の即戦力化と作業時間の短縮を実現。 - 三省製薬株式会社(化粧品メーカー・通販)
自社開発システムの保守負担と出荷ステータスの不透明さが課題となりリプレイス。ロット管理や先入先出(FIFO)管理を標準化し、全社で最新の在庫状況をリアルタイム閲覧可能に。「カンタン引当」や「同梱物管理」の活用により作業性が大幅向上。 - イオンリテール株式会社(アパレル・レンタル事業)
約2,000点以上の商品をアナログ管理していたレンタル事業において導入。店舗、倉庫、クリーニング工場間の在庫を一元管理し、ヒューマンエラーを8割削減。複雑な運用をロジックツリー化して標準化し、新規店舗の開設をスムーズに実現。 - 株式会社MXロジスティクス(3PL事業者)
アナログ管理からの脱却を目指し導入。ハンディターミナル検品により誤出荷「0」を達成。正確なロケーション管理によりピッキング時間を短縮し、荷主に対して出荷実績データを根拠とした高い信頼関係を構築。 - 株式会社物研(3PL事業者)
基幹システムとの連携が困難だった旧システムから切り替え。連携開発および運用サポートを全面的に委託することで安定稼働を実現。自社独自のサポート体制に加え、ロジザードのマッチングサービス(ロジザード・マッチン)を通じた新規荷主獲得にも活用。 - SBSロジコム株式会社(大手3PL事業者)
BtoC物流の拡大に伴い、複数拠点でロジザードZEROを採用(10荷主以上で稼働)。標準機能の充実により開発コストを抑制しながら、荷主へリアルタイムな在庫・作業進捗情報を共有可能とし、満足度向上に寄与。
導入前に知っておきたいこと
ロジザードZEROを検討するにあたり、公開されているユーザー評価や評判から確認できる以下の特性や留意点についてあらかじめ把握しておくことが推奨されます。
- 汎用機能の多さによる初期設定・画面の慣れ
多種多様な業界・商材(アパレル、食品、雑貨、部品等)に対応できる高い汎用性を備えている反面、管理画面のメニューや設定項目が多く、初めてシステムを導入する現場では画面操作や設定手順の把握に一定の時間を要する場合があります。 - データ集計・集約における仕様
標準機能において、月間の入出荷合計数や期間ごとの特定の個別集計レポートをワンクリックで画面表示する機能が限られており、詳細な分析を行う場合は蓄積された作業履歴データをCSV形式で出力し、表計算ソフト等で加工・集計する運用が必要になるケースがあります。 - 自社専用帳票のカスタマイズ範囲
標準で各種帳票出力フォーマットが用意されていますが、荷主や自社指定の特殊なレイアウト・独自伝票に変更したい場合、汎用設定のみでは対応できず個別のアドオン開発(追加費用発生)となる場合があります。導入前の要件定義時に必要な帳票サンプルを提示して確認することが重要です。
よくある質問(FAQ)
- スマートフォンやタブレットをハンディターミナルとして利用することは可能ですか?
- 基本的なバーコード検品業務においては、専用の無線ハンディターミナル(キーエンス製、デンソーウェーブ製など)の使用が推奨されています。ロジザードでは端末のレンタルサービスを提供しており、初期導入コストを抑えた導入が可能です。実店舗向けの在庫管理アプリ「ロジザードZERO-STORE」などではスマートフォンのカメラを用いたバーコードスキャンに対応しています。
- 無料トライアルやデモ環境の試用はできますか?
- 一般公開されている自動発行型の無料トライアル期間は設けられていませんが、導入検討時の個別相談会・説明会にてデモ画面を用いた操作デモンストレーションを受けることができます。また、東京・大阪のショールームにて実機を用いた体験も可能です。
- システムのサポート体制やトラブル時の問い合わせ窓口はどうなっていますか?
- 365日対応のカスタマーサポートが提供されています(受付時間 平日9:00〜19:00 / 土日祝10:00〜19:00)。お電話またはメールにて、システムの操作方法からハンディターミナルの動作不具合、データ取り込みエラーまで専任スタッフ・エンジニアが対応します。
- 契約期間や途中で解約する場合の条件はどうなっていますか?
- 契約期間や最低利用期間、解約予告期間などの詳細な契約条件については、導入規模や選択するプランにより異なります。見積もり提出時に提供元へご確認ください。
- 海外の倉庫・物流拠点で利用することはできますか?
- 利用可能です。システム言語として日本語のほか、英語、中国語(簡体字・繁体字)、タイ語、ベトナム語に対応しており、中国や東南アジアを中心とした現地倉庫での導入・稼働実績があります。
- 自社の基幹システムや特定のECカートとデータ連携はできますか?
- 多くの主要カート、OMS、ERPシステムとの連携実績および標準API・CSV連携機能を備えています。独自開発のスクラッチシステムとの接続についても、要件定義を行った上でデータ連携仕様を設計・開発することが可能です。