Cargo Plusとは?中小フォワーダー向けに船積手配から書類作成・収支管理まで一元化する業務管理システム

中小フォワーダー企業向けの業務管理システムです。船積依頼登録から船積指示、BL・A/N作成、売掛・買掛などの業務・費用管理を一貫して行います。

公式サイト
http://www.lingtong.jp/
料金モデル
オンプレミス
対象規模
中小企業向け
対象業界
物流・倉庫業

Cargo Plusとは?

Cargo Plusは、中国進出日系企業をはじめとする中小フォワーダー企業向けに、船積依頼から各種書類作成、収支管理までを一貫して支援するオンプレミス型のフォワーディング業務管理システムです。菱通ジャパン株式会社が提供しており、フォワーディング業務における船積依頼の受付、船積指示、船荷証券(B/L)や到着案内(Arrival Notice)の発行、さらには売掛・買掛・粗利といった費用計算までを単一のシステムで統合管理します。煩雑になりがちな国際物流手配のオペレーションと会計用データ処理を直結させ、業務の重複作業や計算ミスを削減します。

主な機能

Cargo Plusは、Microsoft .NET Framework環境を採用し、Webブラウザベースの操作性とクライアントサーバの利便性を組み合わせたシステム構成を持っています。輸出入フォワーディング業務の実務フローに沿って設計されており、主な機能は以下の通り分類されます。

船積・フォワーディング業務管理機能

  • 船積依頼登録・船積指示
    荷主や取引先から受け取った船積依頼情報をシステムに登録し、実務担当者や各関係先への船積指示データとして一元管理できます。手作業による転記作業を減らし、案件ごとの進行状況を正確に把握することが可能になります。
  • B/L(船荷証券)作成
    登録された船積データをもとに、船荷証券(B/L)を迅速に作成・発行できます。定型情報の自動引用により、入力ミスや発行漏れを防ぎ、輸出書類作成にかかる現場の作業負荷を軽減します。
  • A/N(Arrival Notice:到着案内)作成
    輸入案件における貨物の到着案内書(A/N)をシステム内で作成・出力できます。本船動静や貨物情報と紐づいた正確な到着書類を速やかに荷受人へ発行できます。

運賃・費用計算および収支管理機能

  • 費用計算・運賃管理
    船積案件ごとに発生する海上運賃、航空運賃、取扱手数料、保管料などの各種費用を自動または半自動で計算します。手計算による計算ミスを防止し、案件単位での収支のブレを防ぎます。
  • 売掛金・買掛金管理
    荷主に対する売掛金の請求データと、船社・航空会社・各種下請業者に対する買掛金の支払データを案件ごとに紐づけて管理します。請求漏れや過払いなどのリスクを低減し、確実な債権・債務管理を支援します。
  • 案件別粗利管理
    案件単位で売上とコストを突き合わせ、リアルタイムに粗利益を算出・把握できます。どの取引先・航路・案件でどの程度の利益が出ているかを可視化し、採算性の把握と営業戦略の策定に役立ちます。

外部システム連携・拡張機能

  • 会計パッケージデータ連携
    システム内で科目設定を行うことにより、売掛・買掛などの仕訳データを既存の会計パッケージへ受け渡すことができます。二重入力の手間を省き、月次決算業務の迅速化を支援します。
  • カスタマイズ対応
    標準版の導入にとどまらず、企業の独自ルールや取引慣行に合わせた個別カスタマイズに対応しています。また、要件や契約条件に応じてプログラムソース(開発キット)の提供も用意されており、自社開発による機能拡張も視野に入れられます。

こんな企業・現場に向いている/向いていない

向いている企業・現場

中国をはじめとする海外拠点や現地法人との連携を重視する中小フォワーダー

  • 中国進出日系企業における現地運用の統一
    菱通ジャパンが強みを持つ中国物流市場での導入ノウハウを活かし、現地オフィスでのフォワーディング業務を標準化できます。海外拠点と国内拠点での情報共有を円滑にし、拠点間のオペレーション格差を解消します。
  • 案件ごとの正確な採算管理と粗利の可視化
    船積情報と費用計算を直結させ、売掛・買掛および粗利を案件単位でリアルタイムに把握できます。為替変動や運賃変動が多い国際物流において、赤字案件の早期発見や利益率改善につなげられます。
  • 会計システムへのスムーズなデータ引き継ぎ
    科目設定に基づき会計パッケージへ仕訳連携できるため、フォワーディング現場から経理部門への情報受け渡しを自動化し、月次の締め処理工数を削減できます。

パッケージをベースに自社独自の業務仕様へカスタマイズしたい事業者

  • 汎用SaaSでは対応できない特殊な取引条件への適合
    個別カスタマイズが可能な設計となっているため、自社独自の帳票様式や計算ロジック、業務フローに合わせてシステムを調整できます。現場のやり方を大幅に変えることなく導入を進められます。
  • ソースコード提供(開発キット)による自社主導の開発・運用
    提供条件に応じたプログラムソース提供オプションを選択することで、社内のITエンジニアによる独自機能追加やシステム改修を長期的に行える環境を整えられます。

向いていない企業・現場

初期投資を抑えて月額定額(サブスクリプション)のクラウド型を求める企業

  • 初期導入費用の平準化を最優先したいケース
    Cargo Plusはオンプレミス(標準版最低価格648万円〜)が基本となっており、初期構築に一定規模の投資が必要です。月額数万円〜数十万円でスモールスタートできるSaaS型ツールを希望する場合は、導入障壁が高くなる可能性があります。

日本国内のNACCS直接連携や保税倉庫・通関業務の標準機能を重視する現場

  • NACCS連動や国内海貨・通関の標準パッケージを前提とするケース
    通関やNACCS連携、保税管理に強みを持つ国内特化型システム(Forwarder-PROやTOSS-LOGIPORTなど)に比べ、Cargo Plusはフォワーディング業務管理や中国市場展開に比重が置かれています。国内港湾物流の手続きに特化した機能を標準ですぐに使いたい場合は、他社ツールの検討が適しています。

類似ツールとの比較

ツール名 特徴 料金 向いている企業
Cargo Plus 中小フォワーダー向けオンプレミス型業務管理。中国展開に強みがあり、B/L・A/N作成から売掛・買掛・粗利管理、会計連携までを一元化。 標準版:648万円(税込/10ユーザー)、追加10ユーザー毎:216万円(税込) 中国進出企業や、自社要件に合わせた個別カスタマイズ・自社開発を前提とする中小フォワーダー。
Forwarder-PRO 港湾物流・海貨・通関業務に特化したクラウドシステム。第7次NACCS連携や自由な帳票設計、月額利用プランに対応。 月額利用プランあり(詳細金額は要問い合わせ) NACCS連携や保税倉庫・海貨業務の一元化を月額クラウドで実現したい国内事業者。
Shippio Works 国際物流事業者向けのコミュニケーションプラットフォーム。本船動静トラッキング、AI-OCRによるB/L読取、荷主とのチャット情報共有に強み。 要問い合わせ(シミュレーション・見積対応) 荷主・関係先との連絡工数削減や本船動静確認の自動化、書類デジタイズを進めたい企業。
TOSS-LOGIPORT フォワーダー・NVOCC・通関業者向けトータルシステム。NACCSダイレクト接続やCyber Port連携に対応し、高い導入シェアを持つ。 要問い合わせ(クラウド版「TOSS-CLOUD⁺」等あり) 通関・海貨・フォワーディング業務を網羅的にカバーし、外部貿易プラットフォームと密連携させたい企業。

Cargo Plusを選択するか、他の国際物流ツールを検討するかの判断基準は、「対象とする業務地域(日中・アジア展開か国内港湾中心か)」および「システム提供形態とカスタマイズ要求」にあります。

中国などアジア圏に進出している日系フォワーダーで、現地と連携しながら自社の独自運用に合わせたオンプレミス環境の構築や個別カスタマイズを行いたい場合は、Cargo Plusが有力な選択肢となります。プログラムソースの提供オプションも用意されているため、内製開発を組み合わせた柔軟なシステム構築が可能です。

一方で、日本国内の通関・NACCS連携や保税倉庫管理を含めた業務を標準機能で効率化したい場合はForwarder-PROやTOSS-LOGIPORTが、荷主とのコミュニケーション効率化や本船動静の自動追跡といったフロントエンド業務のDXを優先する場合はShippio Worksが適しています。

料金・プラン・導入方法

一般社団法人 日本倉庫協会に公開されている菱通ジャパン株式会社の公式情報に基づき、Cargo Plusの料金体系を整理します。

プラン/項目 初期・購入費用(税込) 備考
標準版(ミニマムライセンス) 648万円 10ユーザー利用を含む基本パッケージ
ユーザー追加ライセンス 216万円 10ユーザー単位での追加費用
クラウド活用時 個別見積 インフラ環境の利用状況に応じた個別見積もり提示
プログラムソース(開発キット) 540万円 提供条件あり(顧客によっては提供できない場合あり)

導入を検討する際は、上記ライセンス費用に加え、サーバー機器やデータベース(Oracle)の調達費用、要件に応じた個別カスタマイズ費用、導入支援・保守サポート費用などが必要となるため、事前の詳細な見積もり確認が推奨されます。

導入の流れ・期間

Cargo Plusの導入は、オンプレミス型業務パッケージにおける標準的な工程を経て進められます。

  1. 問い合わせ・要件ヒアリング
    公式サイトまたは窓口より問い合わせを行い、自社の取扱貨物規模、拠点構成、利用ユーザー数、連携先システムなどの要件をヒアリングします。
  2. デモンストレーション・フィット&ギャップ分析
    標準機能の確認と自社業務フローの照合を行い、個別カスタマイズの必要性や開発範囲を特定します。
  3. 見積もり・契約
    パッケージライセンス、カスタマイズ工数、導入支援、インフラ構築費用を含めた最終見積もりを確認し、導入契約を締結します。
  4. 環境構築・カスタマイズ開発・マスター登録
    Windows ServerおよびOracle Databaseなどのインフラ環境を準備・構築し、必要に応じたプログラム改修、勘定科目設定、取引先マスターの登録を実施します。
  5. 操作研修・テスト稼働・本番稼働
    実務担当者への操作教育と並行稼働テストを実施し、問題がないことを確認した上で本番運用を開始します。

※Cargo Plusの具体的な導入期間は、カスタマイズ規模やインフラ準備状況によって異なるため、要問い合わせとなります。

導入事例・実績

Cargo Plusの公開導入事例は現時点では確認できていません。最新の導入実績や事例情報については、提供元である菱通ジャパン株式会社の公式サイトをご確認ください。

導入前に知っておきたいこと

  • インフラ環境と動作要件の準備が必要
    Cargo PlusはサーバーOSにWindows 2008 Server 64bit以上、データベースにOracle 11G以上を必要とします。クライアント環境にはWindows 7以上およびExcel 2007以上が要求されるため、自社で適切なサーバー機器やミドルウェアライセンス、クライアントPC環境を整備・維持管理する体制が必要です。
  • クラウド利用時はインフラ構成の個別設計が必要
    クラウド環境での運用にも対応可能ですが、利用状況に応じた個別見積・環境設計となるため、自社のネットワーク環境や運用方針に合わせた構成検討が求められます。
  • ユーザー口コミや外部レビューの少なさ
    現時点では公開されたユーザー評価・課題報告は確認できていません。検討時は提供元によるデモンストレーションや機能確認を十分に行うことが重要です。

よくある質問(FAQ)

スマートフォンやタブレットから操作できますか?
公式仕様上はクライアントPC(Windows 7以上、Excel 2007以上)およびWebブラウザ環境での利用を想定したシステム構成となっています。専用モバイルアプリの有無やモバイル端末での動作詳細については提供元へお問い合わせください。
無料トライアルやデモ環境はありますか?
無料トライアルに関する公式な記載は確認できていません。導入前のデモンストレーションや機能確認の可否については個別にお問い合わせを推奨します。
会計システムへの自動仕訳データ連携は可能ですか?
はい、システム内で科目設定を行うことにより、売掛・買掛などの仕訳情報を各種会計パッケージへ連携可能な仕様となっています。
最小何ユーザーから利用できますか?
標準版のパッケージライセンスは10ユーザーがミニマム(基本単位)となっており、以降は10ユーザー単位(税込216万円)での追加が可能です。
プログラムソースコードを購入して自社で改修できますか?
開発キット(プログラムソース提供)の販売枠が540万円(税込)として用意されています。ただし、顧客の利用形態や諸条件によっては提供できない場合があるため、事前の確認が必要です。
契約期間や解約条件、保守体制はどのようになっていますか?
オンプレミスの買い切りライセンスがベースとなっており、保守サポート契約の詳細やクラウド運用時の契約期間については要問い合わせとなります。

参照・出典

他のフォワーディングシステムと比較する

Cargo Plusの特徴を含むフォワーディング管理の11製品を、料金・機能・対象規模で比較できます。

フォワーディングシステム比較11選