KBXとは?
鴻池運輸株式会社が提供する「KBX」は、海上および航空輸送における見積もりから手配、進捗管理までの一連のフォワーディング業務をオンラインで完結させる無料の国際物流クラウドサービスです。国際物流で頻発する電話やメール、FAX、紙書類による煩雑なやり取りを解消し、案件情報・貿易書類・チャット履歴をクラウド上で一元化することで、荷主とフォワーダー間の情報共有工数を大幅に削減し、貿易実務の属人化を防ぎます。
主な機能
見積・手配管理機能
- オンライン見積もり依頼・プラン確認
画面上の指定項目を入力するだけで、海上輸送および航空輸送の見積もり依頼をオンライン上で完了できます。鴻池運輸の担当者から提示された作業プランや概算費用をWeb上で比較・確認でき、メールや電話での見積もり調整の手間を削減します。 - ワンクリックWEB手配
提示された見積もり内容に合意した際、ボタン操作ひとつで正式な輸送手配(ブッキング依頼)へと進めることができます。手配情報は案件ごとに履歴管理されるため、過去の依頼内容の再確認や再手配の際もスムーズに処理できます。
進捗追跡・ステータス可視化機能
- 案件別ステータス一覧管理
多数の輸出入案件が同時並行で進行している場合でも、各案件の手配状況や処理フェーズを一覧画面で即座に把握できます。社内関係者への進捗共有や報告資料作成のための確認作業を省力化します。 - 本船動静トラッキング・変更通知
海上輸送における本船の運行状況や動静の変動をクラウド上で追跡できます。スケジュールに変更が生じた際にもシステム上で把握できるため、担当者へ個別に問い合わせる回数を減らせます。
文書管理・コミュニケーション機能
- 案件別チャット・履歴保持
輸出入の案件単位で個別のチャットスレッドが立ち上がり、鴻池運輸の担当者と直接メッセージのやり取りが行えます。メールのように過去ログを探し回る必要がなく、関係者全員が最新のやり取りを時系列で把握可能です。 - クラウド共有フォルダ・書類一元管理
インボイス、パッキングリスト、仕様書などの貿易関係書類を案件ごとにアップロードして一元管理できます。関係者間で共有フォルダとして機能するため、メールへのファイル添付作業やパソコン内でのデータ紛失を防ぎます。
利便性向上・グローバル対応機能
- 操作ガイダンス・入力サポート
デジタルアダプションプラットフォーム(テックタッチ)の導入により、画面上に入力手順や入力例が表示されるガイダンス機能や、一部項目の自動入力サポートが搭載されています。不慣れな担当者でも迷わず正確な入力が行えます。 - グローバル版・海外拠点手配対応
国内拠点からの輸出入だけでなく、海外現地法人や海外拠点からの手配にも対応しています。日本国内と同様のプラットフォーム上で国境を越えた国際物流の手配・進捗共有が可能です。
こんな企業・現場に向いている/向いていない
向いている企業・現場
フォワーダーとの連絡や進捗確認に多くの時間を取られている輸出入企業
- メールや電話による個別進捗確認に追われている課題
KBXの案件別ステータス一覧や本船動静トラッキングを活用することで、最新の運行状況をリアルタイムに把握できます。公式サイトによると、状況確認作業が年間約190.5時間削減される効果が期待できます。 - 大量のやり取りメールや添付ファイルの管理が煩雑化している課題
案件ごとに独立したチャットとクラウド書類保管機能を用いることで、メール作成時間を約60%削減し、書類の捜索工数を大幅に圧縮できます。
鴻池運輸の国際物流サービス(フォワーディング・倉庫)を利用している、または利用を検討している企業
- 倉庫保管から国際輸送手配までの情報を統合したい課題
鴻池運輸の国内・海外倉庫とフォワーディングを一貫して依頼している場合、KBX上で作業進捗や書類を一括共有でき、事務処理工数を年間約3,810分削減できます。
向いていない企業・現場
複数のフォワーダーを併用し、他社輸送も含めて1つのシステムで統合管理したい企業
- マルチフォワーダー環境を一元管理したい課題
KBXは鴻池運輸とのフォワーディング取引専用に提供されているツールであり、他社フォワーダーに委託している貨物手配や業務ステータスを登録・管理することはできません。複数社の輸送を一括管理したい場合は、中立的なフォワーディング管理SaaSの導入を検討する必要があります。
自社がフォワーダー(乙仲・NVOCC)側であり、自社業務基幹システム(NACCS連携や通関・請求書発行等)を求めている事業者
- フォワーダー事業者向けの業務基幹システムを導入したい課題
KBXは鴻池運輸が荷主(輸出入者)とのやり取りを効率化するために提供しているポータルサービスです。自社フォワーディング業務の通関手配・NACCS連携・会計連動などを担う基幹システムを求めている物流企業には適合しません。
類似ツールとの比較
| ツール名 | 特徴 | 料金 | 向いている企業 |
|---|---|---|---|
| KBX | 鴻池運輸のフォワーディング利用企業向けポータル。見積もり・手配・進捗・書類をチャットとWebで無料管理できる | 無料 | 鴻池運輸に海上・航空輸送を委託している、または委託を検討している荷主企業 |
| Shippio Works | 国際物流事業者向けの貿易業務支援クラウド。本船動静の自動追跡や書類・進捗の一元管理でフォワーダー業務を効率化 | 要問い合わせ | 荷主との情報共有をデジタル化し、業務効率を向上させたいフォワーダーやNVOCC |
| Forwarder-PRO | 港湾物流・国際物流事業者の基幹業務に対応したクラウドシステム。見積・手配・実績・請求・NACCS連携を網羅 | 要問い合わせ | 通関やNACCS連携を含めた基幹業務全体を一元管理したい国際物流事業者・フォワーダー |
| CargoWise | フォワーディング、通関、輸送、倉庫管理を統合したグローバル対応の大規模国際物流プラットフォーム | 要問い合わせ | 世界各国に拠点を持ち、多言語・多通貨で国際物流オペレーションを統合したいグローバル物流企業 |
鴻池運輸をフォワーダーとして選定し、荷主側として国際輸送の手配連絡や書類受け渡し、進捗確認の工数をゼロコストで削減したい場合はKBXが適しています。
一方で、自社がフォワーダーとして荷主向けの情報共有基盤を整備したい場合はShippio Works、通関やNACCS連携を含む社内基幹業務全体を刷新したい物流事業者はForwarder-PROやCargoWiseといった専門の事業者向けシステムを検討するのが適しています。
料金・プラン・導入方法
KBXは、鴻池運輸とのフォワーディング取引を利用する企業に対して無料で提供されています(初期費用・月額利用料はかかりません)。
| プラン名 | 初期費用 | 月額利用料 | 備考 |
|---|---|---|---|
| KBX 標準利用 | 0円 | 0円 | 鴻池運輸とのフォワーディング取引時に利用可能(インストール不要のWebブラウザ利用) |
なお、ツール自体の月額費用は無料ですが、実際の海上・航空輸送運賃や通関手数料、付帯作業費用などの物流実費は別途発生します。
導入の流れ・期間
KBXの導入フローは以下の通りです。
- 問い合わせ・利用申し込み
公式サイトの専用フォームから利用申し込み・問い合わせを行います。 - アカウント発行・初期設定
鴻池運輸のDX担当チームより連絡があり、利用に必要なアカウントが開設されます。クラウドサービスのため、専用ソフトウェアのインストール作業は不要です。 - 利用開始・見積手配
Webブラウザからログイン後、画面上の操作ガイダンスに沿って見積もり依頼や輸送手配を開始します。
KBXの具体的なアカウント発行までの導入期間については、申し込み状況や取引内容によって異なるため、要問い合わせとなっています。
導入事例・実績
事務機器メーカー(輸出)の事例
鴻池運輸の倉庫を利用し、全世界向けに事務機器を輸出している企業では、複数担当者が作業進捗ごとにメールでやり取りを行っており、1日あたりのメール通数が双方で200件を超える状況が発生していました。KBXを導入してやり取りを移行したことで、案件ごとに同一画面上で進捗状況をリアルタイムに共有できるようになり、メール送受信の手間削減と業務効率化を達成しました。
アパレル輸入企業の事例
商材によって多数の仕様書や関連書類が必要となるアパレル輸入において、従来は書類を都度メールで送付していました。KBXを導入したことで、システム内を共有フォルダとして活用し、アップロードしたファイルを鴻池運輸側の担当者が直接取得できる体制を構築。都度のメール送付の手間を省くとともに、ファイル名の命名ルールを整えることで過去書類の検索性向上を実現しました。
導入前に知っておきたいこと
- 鴻池運輸との取引専用ツールである点
KBXは鴻池運輸が取り扱う輸送手配を対象とするプラットフォームであり、他社フォワーダーに依頼している案件を登録して管理することはできません。 - 社内オペレーションの切り替え
メールや電話中心の業務フローからクラウドポータルへの移行期には、入力操作の習熟やデータ入力の定着が必要です(現在は操作ガイダンスや入力サポート機能が実装され、入力負荷の軽減が図られています)。
よくある質問(FAQ)
- 利用にあたって専用ソフトのインストールは必要ですか?
- いいえ、インストールは不要です。Webブラウザ上で動作するクラウドサービスのため、インターネット環境とブラウザがあればパソコンやモバイル端末から利用できます。
- スマートフォンや外出先からの確認に対応していますか?
- はい、モバイル端末に対応しており、外出先から手配状況や進捗の確認が可能です。
- 他社のフォワーディング案件もKBXで管理できますか?
- いいえ、KBXは鴻池運輸とのフォワーディング取引時にのみ使用できるツールです。他社とのお取り組み時には使用できません。
- 対象となる輸送モードは何ですか?
- 海上輸送(輸出・輸入)および航空輸送(輸出・輸入)の両方に対応しています。
- ツールの利用料金や初期費用は本当に無料ですか?
- はい、ツール自体の初期費用や月額システム利用料は無料です。ただし、実際の海上・航空運賃や通関などの物流実費は別途発生します。
- 海外の現地法人や取引先からも手配を行えますか?
- はい、海外拠点からの手配にも対応しており、グローバル版の提供も行われています。
- 問い合わせやサポート窓口はどこになりますか?
- 鴻池運輸の国際統括本部 DXチームが担当窓口となっており、専用Webフォームやメール(teamdx@jpb.konoike.net)にて問い合わせを受け付けています。