DIAqとは?自転車・軽貨物による即時配送マッチングの仕組みと配送コストを削減するメリットを解説

自転車や原付、軽貨物車両まで対応する即時配送クラウドソーシングアプリです。荷物を急ぎで送りたいユーザーと近くにいる配達員を直接マッチングし、近距離やラストワンマイルの配送コストを抑えます。

公式サイト
https://www.dia-9.com/
料金モデル
SaaS(月額)
対象規模
中小企業向け
対象業界
EC・通販 小売・卸売業 医薬品・医療 物流・倉庫業

DIAqとは?

DIAq(ダイヤク)は、緊急の小口配送や都心部におけるラストワンマイルの配送コスト・配送スピードに課題を抱える荷主企業に対し、自転車やバイク、軽貨物車両を運転する近くの配送員を直接マッチングすることで、迅速かつ安価に当日即時配送を可能にする配送クラウドソーシングプラットフォームです。

元々はバイク便や緊急輸送大手である株式会社セルートが開発・運営していましたが、2025年4月1日付で新設分割により100%子会社の株式会社セルフィットに事業を承継しました。登録する多種多様な配送員(アンカー)の「空き時間」を活用するシェアリング・エコノミー型の配送サービスであり、従来のバイク便や自転車便よりも低価格で、かつ最短30分の即時集荷、さらに早朝・深夜帯の配送といった柔軟なラストマイル配送を実現します。

主な機能・特徴

DIAqには、配送現場のアナログな業務プロセスをデジタル化し、効率的な配車手配と確実な配送を支援する以下の主な機能・特徴があります。

  • 近くのドライバーと直接マッチングする配車機能

    配送依頼(注文内容)を入力すると、近くにログインしている運送者(アンカー)を地図上でリアルタイムに検索できます。複数の候補者の中から「料金」「過去の実績」「ユーザー評価」を比較して最適な運送者を自分で選んでオファーを送ることが可能です。これにより、従来の「配車を依頼してから運送会社の返答を待つ」時間が解消され、現場主導でスピーディーな配車手配ができるようになります。

  • リアルタイムGPSトラッキング機能

    荷物を引き渡した後は、運送者の現在地や配送ステータスをアプリやPCブラウザの電子マップ上でリアルタイムに追跡できます。配送中の状況が視覚的に把握できるため、荷受人からの「今どこに荷物があるのか」という問い合わせに対して即座に正確な回答が可能になり、問い合わせ対応にかかる現場の工数が大幅に削減されます。

  • ペーパーレス(伝票レス)運用

    手書きの配送伝票(送り状)や受領書の準備が不要です。配送が完了した際、受け取り相手は配送員のスマートフォンの画面上に指やタッチペン等でサインを行うだけで完了します。これにより、オフィスや倉庫における伝票の作成・ファイリング・保管といったアナログな書類管理の手間が完全になくなります。

  • クレジットカードによるオンライン自動決済

    配送完了と同時に、登録済みのクレジットカード(Visa, MasterCard, JCB, Amex, Discover)にて自動的に決済処理が行われます。配送員へ現金を直接手渡す必要がないため、配送時や納品時における現金のやり取りが発生せず、社内の小口現金の管理・精算業務の手間を省くことができます。

  • 当日配送・当日回収を実現する「DIAq API」

    自社ECサイトやWEBサービス、アプリとDIAqの配送システムをAPIを通じてシームレスに連携させることができます。自社で車両やドライバーを用意することなく、ECサイトの購入者に対して「1時間単位での細かな当日配送指定」や「当日回収(返品・買取)」のオプション機能を手軽に提供できるようになり、配送サービスの付加価値向上が実現します。

  • 自動付帯の貨物損害保険

    DIAqを利用した配送には、最大100万円までの貨物損害保険(損害保険ジャパンが設計した専用運送保険)が自動で適用されます。配送時の事故や荷物の破損など、万が一の事態へのリスク管理があらかじめ整えられているため、高価なサンプルや重要書類を配送する際でも安心してマッチングを利用できます。

こんな企業・現場に向いている/向いていない

DIAqの特徴や仕様を踏まえると、向き不向きは以下のように分かれます。

【向いている企業・現場】

  • 都心部を中心に緊急のスポット配送(1時間以内での配送など)を頻繁に依頼する企業

    書類、データメディア、試作品や部品などの小さな荷物を、至近距離かつ短時間で安全に届けたいシーンに適しています。自転車やバイク便を頻繁に利用する都心のオフィスの配送手配を効率化します。

  • 自社ECサイトや店舗から「当日配送サービス」を安価に提供したい事業者

    購入した当日に自宅や指定場所に荷物を届けてほしいという顧客ニーズに応えたいEC事業者や小売・卸売業に向いています。車両や配送員を抱えるコストを変動費化しながら、他社ECとの差別化を図れます。

  • 飲食物や仕出し、お弁当、ギフト(花など)の配送手段を確保したい現場

    デリバリー用の専属配送員を常時雇用する余裕がないものの、ピーク時や突発的な受注に対応したい飲食店やデリバリーサービス業者において、機動的な配送リソースとして有効に活用できます。

【向いていない企業・現場】

  • 地方都市や郊外において配送・集荷を行いたい企業

    DIAqの集荷可能エリアは都市部(東京23区、横浜市、大阪市、名古屋市、福岡市、埼玉県の一部など)に制限されています。これらの集荷対応エリア外から出荷する業務が中心となる現場には適しておらず、別の全国対応の配車ツールを検討すべきです。

  • 配送員1名では持ち運べない大型家具・家電や重量物の輸送を行いたい企業

    DIAqに登録する運送者は原則1名で集荷に伺うため、1名で積み下ろしができない重量物や、梱包・養生が施されていないデリケートな大型荷物の配送には対応していません。また、梱包作業は荷主側が自ら行う必要があるため、梱包から搬出まで一括して委託したい場合は専門の引越し業者や2名体制の配送サービスを検討する必要があります。

  • 複数拠点を巡回する高度なルート配送や運行最適化を全自動で組みたい現場

    本サービスは1対1の即時配送(または回収)マッチングを前提としたプラットフォームです。数多くの配送先をまわり、システム側で自動で最適な運行順路(ルート)の策定や積載管理を行いたいケースでは機能が限られるため、TMS(配車計画システム)などの専用ソフトウェアが推奨されます。

料金・プラン・導入方法

DIAqの通常利用においては、入会金、会員登録料、月額の固定基本料金は不要です。発生する費用は、実際に配送依頼が成立した際にかかる配送料金(クレジットカード決済)のみです。配送料金は、集荷先から配送先までの電子マップ上の距離を元に、選択する車種(自転車、原付、バイク、軽自動車など)や時間帯、各配送員の設定金額に基づいて算出されます。

ECサイトや自社システムと連携するための「DIAq API」を導入する場合、APIの提供形態は個別見積もりとなります。料金・プランの詳細は公式サイト上で一律には公開されておらず、連携先システムの仕様や想定される月間の配送件数などに応じて契約書で個別に合意する仕組みです。見積もりを依頼する際に確認すべきポイントは以下の通りです。

  • 初期費用および月額のシステム利用・API利用料の有無

    API連携を開始する際の初期設定費、テスト環境利用料、またはシステム維持のための固定費(月額)の有無を確認します。

  • 成約時(配送成約ごと)のシステム手数料率・配送料金の設定

    配送1件あたりに発生するマッチング手数料(成約システム利用料)や、API経由で設定される運賃・割増料金の算出基準について合意します。

  • 最低契約期間や解約に関する規約

    APIプランの利用にあたり、最低何ヶ月間の利用が必須となるか、中途解約時のペナルティがあるかなどを事前にチェックします。

導入の流れ・期間

DIAqの導入および利用開始までの一般的な流れは、通常の発注ユーザーとして利用する場合と、API連携等のシステム開発を行う場合で異なります。

【通常ユーザー(Web・アプリでの配送依頼)の場合】

登録手続きのみであれば、最短当日中からの利用開始が可能です。

  1. 会員登録(無料):公式サイトまたはスマートフォンアプリ(発注ユーザー向け)をダウンロードし、氏名、メールアドレス、携帯電話番号、住所(都道府県)を入力してアカウントを作成します。
  2. 配送内容の入力:集荷先、配送先、荷物の詳細を入力します。
  3. 運送者の選択・オファー:近くにいる配送員(アンカー)の一覧(料金・実績・評価)から希望の配送員を選び、依頼を送信します。
  4. 配送と完了決済:配送が完了すると、登録されたクレジットカードより自動的に配送料金の決済が行われます。

【法人向け「DIAq API」を導入する場合】

API連携プランでの具体的な導入期間(テスト開発から本番稼働まで)は、連携を希望するECサイトやアプリの開発要件により異なるため要問い合わせです。

  1. お問い合わせ・ヒアリング:自社ECサイトへの組み込み要件、想定配送量、連携に必要な機能(時間枠指定、配送員情報表示など)についての相談を行います。
  2. デモ・テスト環境の提供:開発者ポータル等を通じたAPIドキュメントの参照と、テスト開発用アカウント・APIキーの発行を受けます。
  3. API連携開発・接続検証:荷主企業のシステム担当者や開発パートナーにより、APIドキュメントに沿ってシステム開発およびテスト稼働の検証を行います。
  4. 見積もり・契約締結:要件に基づいた「DIAq(APIプラン)提供契約書」の契約条件を合意・締結します。
  5. 本番移行・稼働:本番用のAPIキーをシステムに適用し、実際のサービスサイトにて当日配送・当日回収のオプションをリリースします。

連携できるシステム・機器

DIAqでは自社サービス内に当日配送機能を組み込むための「DIAq API」が公開されています。このAPIを利用することで、自社のECサイト、Webサービス、買取システム、各種アプリと直接システム連携が可能です。

実績として確認されている他システム・他サービスとの連携情報は以下の通りです。

  • オンライン診療・服薬指導プラットフォーム「SOKUYAKU」:処方薬の当日受け取りサービスにおいて、患者がオンライン服薬指導後に最短当日(最短30分)でお薬を受け取れる当日配送網をDIAq APIとの連携により構築しています。
  • 各種EC構築パッケージ:開発パートナーを通じて、ECサイトの構築フェーズからDIAq APIを標準連携させた一括の構築プランが提供されています。

※上記以外の特定のWMS(倉庫管理システム)、TMS(配車管理システム)、基幹システム、またはハンディターミナル機器との標準的な連携については、公開されている連携情報は確認できていません。システム連携要件がある場合は、問い合わせ時にAPIドキュメントの確認を含めて相談してください。

導入事例・実績

DIAqの公式サイトおよびプレスリリース等で公表されている実際の導入事例は以下の通りです。

  • サンドイッチ専門店 フレッシュデリ 様

    配送伝票の事前準備や後片付けが不要になる「伝票レス」の運用に移行したことで、配送にともなう事務・準備の作業時間を大幅に短縮しました。対応してくれる配送員が多いため、ピーク時間帯の注文や、従来カバーしにくかった長距離配送にも柔軟に対応できている点が評価されています。

  • プリントショップ GRAPH(GRAP) 様

    これまでの一般的なバイク便は配送完了の報告を電話で確認していましたが、DIAqの導入によりアプリ上で配送ステータスがリアルタイムで確認可能になりました。これにより、スタッフの手を止めて配送確認をする必要がなくなり、情報の共有もスムーズに行えます。また、事前の伝票準備や現金精算の手間がない点も業務効率化に寄与しています。

  • WiFiレンタルサービス Sakura Mobile(Og) 様

    宅配便では発送の締め切り時間に間に合わなかった当日配送の注文を、低価格かつ即時マッチングにより受け付けられるようになりました。自社のサービスエリア近くにいる配送員にその都度直接依頼できる点が魅力となっています。

  • オンライン診療・服薬指導「SOKUYAKU」(ジェイフロンティア株式会社) 様

    東京23区内、横浜市内、大阪市内などにおける「処方薬当日配送サービス」の配送システムとしてDIAq APIを導入。薬局で調剤された処方薬を、服薬指導を終えた患者のもとへ最短当日中(最短30分)に安全に届ける配送ネットワークのAPI連携に利用されています。

導入前に知っておきたいこと

導入を検討する上で事前に考慮しておくべき課題や制限事項は以下の通りです。ユーザー(配送員を含む)からの評価や仕様から判明している注意点をまとめています。

  • 集荷エリアが限られていること

    集荷可能地域は東京23区、横浜市、大阪市、名古屋市、福岡市、および埼玉県の一部に限定されています。これらの都市圏以外の地方からの出荷や集荷依頼には利用できません。

  • 地域・時間帯によるマッチング率のばらつき(ドライバー数と案件の課題)

    他大手のフードデリバリーや配車プラットフォームに比べて、案件数や常時待機しているドライバーの数に地域差があります。一部のエリアにおいて「仕事のオファーがほとんどない」というドライバーの不満や、タイミングによっては注文を出してもマッチングが不成立となり自動キャンセルになる可能性がある点に留意が必要です。

  • 荷扱いは配送員1名のみで行う制限

    DIAqは配送員1名のみで稼働するため、一人で運ぶことが難しいサイズの重量物や大きな荷物の積み下ろしは、ユーザー側(依頼主)で手伝う必要があります。また梱包や養生は配送員側では対応しないため、荷主側で事前に適切な梱包を行っておく必要があります。

  • キャンセル時の料金発生

    配送マッチングが成立し、配送員が集荷に向かうステップに進んだ後に注文をキャンセルした場合、キャンセル料金(1,000円および実費など)が請求される仕組みになっています。

類似ツールとの比較

物流業界における主要な求荷求車・配車マッチングプラットフォームとの比較は以下の通りです。

ツール名 特徴 料金 向いている企業
DIAq 自転車、原付、バイク、軽貨物対応。都心部の超短距離ラストマイル配送に特化。 初期・月額無料。配送料金(距離・車種)のみ発生。APIは個別契約。 都心で小口書類や小口荷物を即時に送りたい企業、自社ECに当日配送APIを組み込みたい企業。
トラボックス 国内最大級の老舗ネットワーク。中大型トラックによる一般貨物・中長距離輸送に強み。 無料プランあり。プレミアム会員は月額6,600円(税込)。 幹線輸送や、まとまった大口のパレット・バラ貨物を全国規模で運送したい荷主や運送会社。
ハコベル 荷主と運送会社を直接つなぐ。軽貨物から中大型トラックまで、緊急のスポット便から定期便まで対応。 初期・月額無料(案件ごとの成約手数料・配送料)。 品質重視の審査済みドライバーに、定期・ルート便、または全国のスポット配送を依頼したい企業。
PickGo 全国規模の軽貨物・一般貨物マッチング。最短30分で集荷、抜群の機動力と数万人の登録ドライバー数。 初期・月額無料(案件ごとの成約運賃・手数料)。 緊急でのスポット手配、全国の軽貨物車両チャーター、または時間指定の緊急便を利用したい企業。

比較を検討する際の判断基準

DIAqを選ぶべきケース:
集荷元が東京23区や横浜・大阪・名古屋・福岡などの都心部にあり、運ぶ荷物が書類やデータメディア、軽微な小口の物品・飲食物など、自転車やバイクで対応可能な範囲である場合です。さらに、自社ECサイトやアプリに「購入後数時間で届く当日配送サービス」をAPI連携によってスムーズに導入したい場合は、DIAq APIが適した候補となります。

別の類似ツールを検討すべきケース:
地方都市や郊外において集荷業務を日常的に行いたい場合、またはパレット荷物や一般貨物、2t車や4tトラック、大型トラックをチャーターしての長距離幹線輸送を希望する場合は、「トラボックス」や「ハコベル」を検討するのが適しています。また、全国規模で軽貨物(黒ナンバーの軽バン等)を数分から数十分の超ハイスピードで緊急チャーターしたい場合、あるいは数時間拘束の時間制チャーターを活用したい場合は、圧倒的な車両登録台数を誇る「PickGo」との比較検討が推奨されます。

よくある質問(FAQ)

利用にあたってスマートフォンのアプリは必須ですか?PCからは使えませんか?
荷主(発注ユーザー)として利用する場合は、スマートフォンアプリだけでなく、PC(Webブラウザ)から会員登録を行い、Web画面上で配送を依頼することも可能です。ただし、実際に荷物を運ぶ配送員(アンカー)として稼働する場合は、専用のスマートフォンアプリ(DIAq Driver)のインストールおよび位置情報の提供が必須となります。
配送を依頼できる対応時間は何時から何時までですか?
システム上は、早朝6時から深夜24時まで1時間単位で配送時間の指定枠を選択できます。ただし、指定された時間帯にオンラインになっている配送員(アンカー)が近くに存在しない場合はマッチングが成立しないため、実際の稼働状況は地域や時間帯により異なります。
無料の体験期間やデモ環境の提供はありますか?
DIAq自体の登録・ダウンロードは無料であり、月額固定費も不要なため、登録すること自体がお試し(無料トライアル)となります。配送依頼を出してマッチングが成立するまでは費用が発生しません。また、自社ECサイト連携用の「DIAq API」については、接続確認やテストを行うための開発者ポータル・テスト用のAPIキーの提供が可能です。
運賃の支払方法や請求書払い(売掛)には対応していますか?
通常の発注ユーザーの場合、決済はクレジットカードによる即時自動決済(Visa, MasterCard, JCB, Amex, Discover)となります。法人のAPI連携プランなどを利用する場合は、個別契約である「DIAq(APIプラン)提供契約書」にて事前に合意された支払方法(請求書払いなど)に則って支払うことが可能です。
万が一配送をキャンセルした場合、キャンセル料はかかりますか?
マッチング成立後、配送員が集荷作業を開始する前までのキャンセルは無料で行えます。ただし、配送員が集荷に向かい進行中になった後のキャンセルには、一律1,000円のキャンセル料金、および駐車料金等の発生した実費がユーザー側の負担となります。
配送中に破損などの事故が起きた場合のサポート体制はどうなっていますか?
DIAqでは、配送中の商品に対する最大100万円の貨物損害保険が自動的に適用されるため、配送員の過失等による破損については規定の範囲内で補償を受けることができます。トラブルや不明点についての問い合わせ窓口として、カスタマーサポートのメールアドレス(info@dia-9.com)が用意されています。

参照・出典

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