PickGoとは?
「PickGo」は、突発的な配送ニーズや車両不足に悩む荷主企業と、軽貨物ドライバーから一般貨物運送会社までの配送パートナーを直接つなぐことで、配車業務の効率化と柔軟な車両手配を実現する物流マッチングプラットフォームです。本プラットフォームはCBcloud株式会社が提供し、物流マッチング・求荷求車カテゴリに属します。全国10万人以上の配送パートナーが登録する日本最大級のネットワークを活用し、最短30分での集荷に対応する機動力が強みです。電話やFAXを介さないデジタル完結型のマッチングプロセスによって、多重下請け構造から生じるタイムロスや中間コストを削減し、物流現場の業務負荷を大幅に低減します。
主な機能・特徴
- 即時配車マッチング・リアルタイムGPS動態管理
軽貨物配送の依頼であれば、依頼からマッチング完了まで平均56秒(2022年6月時点、公式サイト発表)という驚異的なスピードを誇ります。マッチング後は、配送中の荷物の現在地やステータスをWeb上の管理画面からリアルタイムにGPSで確認できるため、荷主は運行状況の問い合わせ業務から解放されます。 - 軽貨物から10tトラックまでカバーする幅広い対応車格
登録している配送パートナーには、個人事業主の軽貨物車両や二輪車(自転車・バイク)だけでなく、2t、4t、10tクラスのトラックを保有する緑ナンバーの一般貨物運送会社も含まれます。これにより、小さな段ボール1箱の緊急配送から、まとまったパレット貨物の大量輸送まで、一つの窓口で完結します。 - 常温・チルド・冷凍の3温度帯配送に対応
配送車両は、一般の常温便だけでなく、チルド、冷凍の計3つの温度帯に対応した定温車両(クール便)の指定手配が可能です。消費期限の短い生鮮食品やチルドの駅弁、定温管理が必要な薬品・化学品などの品質を保持したまま目的地へ配送することができます。 - 曜日・時間を固定できる定期配送・ルート配送
突発的なスポット配送(チャーター便)の利用だけでなく、週1日から指定曜日・特定の時間帯を専属で運行する「定期配送・企業配」の手配にも対応しています。自社で車両や配送員を常時抱える固定費を、外部へのアウトソーシングによって変動費化し、物量の増減にあわせた物流費の最適化を実現します。 - システムを自社チャネルに組み込む「ピックゴーダイレクト」
自社ブランドや既存の販売チャネルを維持したまま、PickGoのドライバーネットワークを自社サービスの一機能として組み込める配送ソリューションです。API連携等を通じて自社のECサイトや注文受付システムから自動で配車を掛けられるため、自前で配送網を構築することなく即日配送やラストワンマイルの配送体制を整えられます。 - 顔写真や評価から選べるドライバー選定機能
案件に対してエントリーしたドライバーの中から、荷主が自ら候補者を選定できます。過去の配送実績、他社からの評価コメント、保有する装備品、顔写真、さらには無事故や保険加入状況を証明する「安全保証バッジ」などの情報をWeb上で確認したうえで選べるため、配送品質を重視したい現場でも納得のいく手配が可能です。
こんな企業・現場に向いている/向いていない
【向いている企業・現場】
- 突発的な欠車やトラブルによるスポット配送が頻発する現場
自社の運行計画から溢れてしまった急な荷物や、取引先からの当日中への緊急配送依頼に対応する手段を求めている現場。最短30分の集荷体制により、納品遅れによるクレームや操業停止リスクを速やかに解消したい担当者に適しています。 - 自社配送網の固定費を変動費化したい企業
「毎日ではないが特定の日だけ物量が跳ね上がる」「週数回だけ店舗ルート配送を行いたい」といった物量波動を抱えるEC・通販業や小売・卸売業。車両リースコストやドライバーの採用・維持にかかる固定費を抑制し、配送実績に連動した変動費運用に移行したい場合に向いています。 - 納品ルールが細かく、特定の資機材や品質保証を必要とする企業
建材や精密機械など「パワーゲート搭載車が必須」「冷凍車両での定温維持が必要」といった細かな指定、あるいは過去の現場実績に基づいて配送パートナーを厳選したい物流・製造業の現場管理者に推奨されます。
【向いていない企業・現場】
- 配車プロセスの完全自動化・ベンダーへの丸投げを重視する企業
PickGoは「エントリーしたドライバーの中から、荷主が実績や評価を確認して意思決定する」ステップが基本となります。ドライバーを精査する手間そのものを一切省きたい、あるいは従来の配車センターのように「電話一本ですべてを委託して調整はベンダーに一任する」スタイルを堅持したい現場では、ミスマッチと感じる可能性があります。 - 長距離運行の大型トラック輸送を常に最安料金で固定化したい現場
軽貨物やスポットの機動便に強みがあるため、大型トラックによる定常的な長距離中継輸送などで、従来型の専属運送会社や一部の長距離に特化した老舗求荷求車プラットフォームと比較した場合、コストが必ずしも最安とならない場合があります。こうした運行スタイルを定常化させたい企業は、別のツールの検討や既存の専属会社との長期契約が候補になります。
料金・プラン・導入方法
BtoB向けの配送プラットフォーム「PickGo」の基本的な利用登録やアカウント維持に関する費用は無料です。スポットでの緊急配送やチャーター便利用時には、配送ごとの距離や車格に基づく都度精算となります。一方で、システム連携を伴う「ピックゴーダイレクト」や個別のAPI連携などのSaaS型ソリューションについては、初期導入コストおよび月額のシステム利用料金が発生する契約プランとなっています。このSaaS(月額課金)プランの具体的な金額については、導入規模やシステム要件に応じて個別に見積もり・算出されるため「要問い合わせ」となっています。
| プラン・利用区分 | 初期費用 | 月額費用 | 備考 |
|---|---|---|---|
| スポット配送(都度利用) | 無料 | 無料 | 荷主アカウント登録自体は無料。スポット便利用時のみ都度料金(軽貨物 4,950円〜等)が発生します。 |
| システム連携プラン(SaaS・API連携) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 自社サービスやECサイト、注文管理システムと連携し、自動配車機能を利用する場合のプランです。 |
見積もり時・導入検討時に確認すべきポイント:
- 初期費用(セットアップ費)の有無:システム連携時に、初期設定やAPI接続確認のための技術サポート費用が発生するか。
- 月額システム利用料の課金基準:定額の月額固定料金制なのか、あるいは配送依頼数(トランザクション数)に応じた従量課金が加算される仕組みなのか。
- 最低契約期間と解約条件:API利用契約等において設定されている最低利用期間(例: 6ヶ月や1年等)および解約に伴う事前申告期限。
導入の流れ・期間
PickGoをSaaS・システム連携(API接続等)で導入する際の一般的な流れは以下の通りです。具体的な導入期間は、接続対象となる自社システムの構造や仕様により異なるため、必ず事前に問い合わせ時にご確認ください。
- 問い合わせ:公式サイトの専用フォームより、配送に関する課題感、対象エリア、連携希望の有無を入力し送信します。
- ヒアリング・デモ:担当者より連絡が入り、現在の配送オペレーション、必要な配送パートナーの車格、システム要件についてヒアリングを受けます。また、実際の管理画面やAPI連携のデモ・説明が行われます。
- 見積もり・契約締結:ヒアリングに基づき、自社の運行要件に適合する見積もり(初期費用、月額費用など)が提示され、合意後に契約を締結します。
- 初期設定・システム連携テスト(API利用等の場合):開発用のテスト環境(サンドボックス)が提供され、自社のECサイト、OMS(注文管理システム)などから「PickGo配送API」を通じて自動的にデータ連携・配車依頼が行えるかのテスト・動作検証を実施します。
- 稼働・運用開始:接続テストが完了した後、本番環境に切り替えます。実地での運行および自動マッチングでの運用を開始します。
※なお、システム連携を伴わないスポット配送だけの利用であれば、Webブラウザからのアカウント新規登録手続き(企業情報およびクレジットカード情報、または請求書払いの登録)の後、数日以内の審査を経て即時配車機能の利用を開始できます。
連携できるシステム・機器
PickGoは、業界初の取り組みとして配送マッチングプラットフォームのAPIである「PickGo配送API」を一般公開しています。これにより、荷主企業は以下のようなシステムとシームレスな自動連携を構築することが可能です。
- 自社ECサイト・Webアプリケーション:一般消費者の商品注文情報をPickGoに自動連携し、周辺のドライバーを自動配車する仕組みを構築できます。
- 注文管理システム(OMS)や基幹システム:店舗やオフィスからの発注データをそのまま配車システムへ連動させ、受注から集荷依頼までをノータッチで自動化します。
- 倉庫管理システム(WMS):出荷計画に基づいた段階的な配車予約や配送指示書とのデータ連携。
※特定の他社WMSやTMS製品における個別パッケージとしての標準接続対応状況など、標準機能のみで連携が完結するかについては公式に明示されていません。「PickGo配送API」を活用した独自のシステム連携、またはパッケージソフトへの組み込みが必要となるため、連携要件がある場合は問い合わせ時に詳細を確認してください。
導入事例・実績
- 株式会社セブン-イレブン・ジャパン
導入内容:「セブン-イレブンネットコンビニ(現在の『7NOW』)」における配送基盤構築
導入効果:お客様のスマートフォンからの注文情報を「PickGo配送API」を通じて周辺のドライバーと自動マッチングする即時配送スキームを導入。自社で配送員や車両を常時抱えることなく、注文から最短30分以内でお届けする「いつでも、いますぐ、どこにでも」を体現した自前のオンデマンド配送網を構築し、全国規模でのエリア展開を実現しています。 - 日本航空株式会社(JAL)
導入内容:「手荷物当日配送サービス」での空陸一貫輸配送
導入効果:空港で預かった顧客の手荷物を提携先のホテルへ当日配送し、手ぶらでの観光を実現するサービスに採用。日々のフライト状況や季節による当日手荷物量の急激な変動(波動)に対し、API連携により当日の物量にジャストフィットした車両台数(軽貨物)を即時に手配・最適化する体制が確立されました。 - 菓子専門商社 山星屋
導入内容:軽貨物・一般貨物即日配送の導入
導入効果:発注前後に生じていた各種確認作業や手配手続きの手間を省き、当日中の納品や突発的な配送トラブル時のリカバリー対応を迅速化。スピーディーな手配によって取引先へのサービス品質の維持・向上に貢献しています。 - 株式会社INFORICH
導入内容:モバイルバッテリーシェアリングサービス「CHARGE SPOT」の偏在解消配送
導入効果:全国に設置されている充電スタンド内におけるモバイルバッテリーの過不足(偏在)を解消するため、24時間・365日対応の配送パートナーを手配可能にしました。物量やタイミングに柔軟に合わせた配送・回収活動を効率化することで、利用者の利便性向上およびレンタル稼働数の増加を実現しています。
導入前に知っておきたいこと
ユーザーや登録配送パートナーからの口コミ・評判等をもとに、事前に留意しておくべき課題や不満点を中立的な視点で整理しています。
- ドライバー獲得格差を招く仕組み(選考・当選率に関する一部の不満)
登録している一部の配送パートナーからは「エントリーを行ってもなかなか当選(落選)しない」という不満が散見されます。ドライバーへの無事故バッジ付与を促す自動車保険(有料)や、車検・メンテナンスパックの加入状況など、有料の囲い込み・優遇サービスへの加入状況が「荷主に対するアピール材料」であると同時に、実質的な配車判断(アルゴリズムによる選定傾向)を左右しているのではないか、と不信感を持つドライバーの声があります。結果として一部のドライバーの間でモチベーション低下の傾向が見られ、荷主が利用するエリアや時間帯の供給体制に影響を及ぼす可能性があります。 - 過疎地や一部地域での配車成立の難易度
都市部(東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪などの主要都市エリア)に比べて、地方都市や郊外の田舎町などでは、配送案件そのものの件数が少ないことに加え、待機しているドライバーの登録数も限られるため、マッチングが成立しにくかったり、集荷までに時間がかかってしまうとの報告があります。 - ドライバー側の手数料負担と運賃設定の関係
配送パートナーは、獲得した売上から10%〜15%の手数料を差し引かれる構造になっています。そのため、荷主が相場を大きく下回るような低額の運賃で案件を登録した場合や、長距離にもかかわらず拘束時間の長い過酷な条件の場合、応募者が全く現れない(マッチング率の低下)という事象が起こり得ます。確実に配車を成立させたい場合は、適切な適正運賃の設定が必須条件となります。
類似ツールとの比較
求荷求車プラットフォームや配車管理領域で、比較されることの多い2つの類似ツールとの違いを、事実に基づき整理しています。
| ツール名 | 特徴 | 料金 | 向いている企業 |
|---|---|---|---|
| PickGo(ピックゴー) | 全国10万人超のドライバー。最短30分の即配・緊急対応。自動配車を組み込む「PickGo配送API」に強み。 | スポット登録・月額:無料。配送料は都度精算。※システム連携SaaSプランは要問い合わせ。 | マッチングスピードを最重視する現場。自社ECやシステムにラストワンマイルの配送インフラを自動で組み込みたい企業。 |
| トラボックス | 月間23万件以上の荷物・空車情報が掲載。会員同士でのチャット・電話による直接の交渉とマッチング。 | 荷主側は完全無料。運送会社側は月額会員費用(有料。詳細は要問い合わせ)。 | 中長距離の大型トラック輸送(2t/4t/10t等)の手配。帰り便や実運送同士のネットワークを直接交渉で構築したい会社。 |
| ハコベル | 配送マッチングに加え、配車管理システム「トラックマネージャー」やバース予約(トラック簿)など総合物流DXを提供。 | 運送手配の登録・月額は無料。※配車管理・予約システム等は月額30,000円〜(要問い合わせ)。 | 配送品質の安定性を確保したい企業。配車計画からバース予約、請求管理まで、自社の物流業務全体のDXを統合的に推進したい現場。 |
選定にあたっての判断基準:
- 「即時的な軽貨物の配送手配」や「自社ECサイトからシームレスな自動配車」を目的とする場合:
「PickGo」が候補となります。10万人規模の軽貨物中心の配送ネットワークを有し、API公開によって外部システムとのシームレスな自動マッチング構造を容易に実装できるため、オンデマンド配送を自前のインフラのように提供したい場合に強みを発揮します。 - 「長距離・大型トラックの手配」や「運送会社同士による直接の往復便確保」を重視する場合:
「トラボックス」が候補になります。国内有数の老舗求荷求車プラットフォームとして一般貨物向けの案件情報や空車情報が豊富であり、会員間で価格や運行ルートを直接交渉して決定できるため、長距離大型案件のコストを抑制したい場合に適しています。 - 「配車計画の最適化やバース管理など、倉庫・配送オペレーションの一元化」を求める場合:
「ハコベル」が候補になります。配車マッチングのみならず、運行管理やバース予約システム「トラック簿」など、メーカーや運送会社が必要とする物流DXの周辺ソリューションが包括的に提供されているため、紙やExcel管理からの脱却を体系的に行いたい場合に適合します。
よくある質問(FAQ)
- 荷主(依頼する側)が利用するにあたり、スマホ向けの専用アプリはありますか?また、どのような環境で使えますか?
- 荷主(発注する企業)用の専用スマートフォンアプリは一般に公開されていません。荷主はパソコンやスマートフォンの「Webブラウザ(Google Chrome等)」から管理画面にログインして依頼を作成・管理する仕様となっています。なお、配送を請け負う配送パートナー向けには、スマホ用アプリ(iOS / Android)が提供されています。
- 登録する前にシステムのデモを確認したり、無料でのトライアル(お試し)は可能ですか?
- スポット利用を行うための荷主アカウントの登録自体は無料で完了できます。実際に配送が発生(マッチング・納品完了)するまでは登録料・月額利用料などのコストは一切発生しませんので、実際に案件を入力して使いやすさを確認することができます。API等のシステム連携に伴うデモや検証環境の提供については、公式サイトへのお問い合わせを推奨します。
- 配送中に事故や破損、遅延などのトラブルが発生した場合、どのようなサポート体制がありますか?
- PickGoでは、24時間365日対応の運行サポート体制が整えられています。運行中のトラブルや、ドライバーへの確認事項などが生じた際は、専任のサポートスタッフが仲介して速やかな状況確認・対応を図る仕組みになっています。
- WMS(倉庫管理システム)や自社の販売管理ソフトと連携したいのですが、どうすればよいですか?
- 「PickGo配送API」の接続を利用することで連携が可能です。開発を進めるにあたっては、詳細なAPI仕様の提供や接続調整が必要となるため、まずは公式サイトの問い合わせ窓口からシステム連携について相談してください。
- 契約期間や解約条件、または違約金などは存在しますか?
- スポット配送としての通常登録であれば、最低利用期間や解約条件はなく、いつでも解約が可能です。ただし、自社システムと連携した「ピックゴーダイレクト」や個別のAPI連携などの月額利用契約を結ぶ場合、個別に最低契約期間や違約金などが設定されている場合があります。個別の契約内容や見積もり時に提示される条件を必ずご確認ください。
- 一般貨物の運送を依頼する場合、実運送会社への二次請け、三次請けによる「再委託」は発生しますか?
- いいえ。PickGoはサービス利用規約に基づき、登録する運送会社に対して「再委託(2次請け、3次請け)」を禁止しています。案件を運行できるのは「登録した自社車両および自社ドライバー(在籍ドライバー)」に限られているため、下請け構造に起因する配送品質の低下や責任所在の曖昧さを防止しています。