Forwarder-PROとは?
Forwarder-PROは、輸出入に関わる見積作成や手配、NACCS連携、請求管理における重複入力や属人化に悩む国際物流事業者・海貨業者の課題を解決するクラウド型基幹業務システムです。関西総合システム株式会社が50年以上にわたり蓄積した港湾物流のノウハウを凝縮して開発されています。海貨・通関業務、保税倉庫業務、NVOCC業務を一連のワークフローとして統合し、NACCS電文の取り込みや帳票の自由設計機能によって現場の入力負荷と転記ミスを大幅に軽減します。
主な機能
海貨・フォワーディング基幹業務管理機能
- 上流データ連動・入力支援
航空・海上の輸出入案件における船積情報や荷捌きデータを登録すると、後続の手配業務や請求書作成へシームレスに情報が自動展開されます。過去の入力履歴から次の入力候補を予測表示するマスタ検索機能も備えており、日常的な転記作業や手入力を削減します。 - 自由設計対応の帳票作成・Excel連携
業務で使用する請求書や各種帳票のレイアウトを柔軟に自由設計でき、Excel形式での出力にも対応しています。作成頻度の高いB/L(船荷証券)帳票もExcelで微調整が可能なため、取引先ごとの指定書式に合わせた出力業務をスムーズに行えます。 - 電子文書保存・ステータス管理
発行した帳票や取り込んだNACCS電文、スキャナ保存した外部書類をPDF形式等で一元管理できます。案件ごとの進捗状況をリアルタイムに画面上で可視化できるため、部署内での状況確認やテレワーク環境下での情報共有を円滑にします。
貿易・行政プラットフォーム連携機能
- NACCS電文フル活用・更改対応
第7次NACCSに対応しており、ACLデータや通関許可書などの電文データをシステム内に直接取り込んで活用できます。NACCS専用端末との二重入力を防ぐとともに、NACCSのバージョンアップ・仕様更改時にも標準で対応します。 - 外部貿易・コミュニケーションサービス連携
国の港湾関連データプラットフォーム「Cyber Port」とのシステム間連携に対応しています。さらに「Shippio Works」とのデータ連携フォーマットを標準搭載しており、登録案件を共有することで荷主との進捗確認や書類受け渡しをオンライン化できます。 - DataBridge機能(他システム・会計連携)
標準搭載のDataBridge機能により、荷主への請求データや社内会計システム(ERP等)向けの連動データをCSVやテキスト形式で容易に出力・取り込みできます。
保税倉庫・NVOCC業務管理機能
- 保税倉庫管理モジュール
保税蔵置場における貨物の搬出入管理、在庫管理、保税台帳の作成業務をクラウド上で一括処理できます。通関業務やフォワーディング業務とデータが直結しているため、倉庫作業の指示や実績反映をタイムリーに行えます。 - 混載・NVOCC業務機能
NVOCC事業者向けに特化した混載貨物の手配管理、運賃計算、ハウスB/Lの発行、下払・立替金管理などをカバーします。収支管理や債権債務の照合を案件単位で把握することが可能です。
こんな企業・現場に向いている/向いていない
向いている企業・現場
NACCSや基幹システムへの多重入力が多く、帳票調整に追われている海貨・通関事業者
- NACCSと自社業務システムで二重入力が発生し、転記ミスが多発している
第7次NACCSからのACLデータや電文取り込みを活用することで、システム間でのデータ再入力を排除し、入力工数とヒューマンエラーを同時に削減できます。 - 荷主ごとに指定帳票やB/Lの形式が異なり、作成に手間取っている
帳票の自由設計機能とExcel連携により、使い慣れたExcel感覚で細かなレイアウト調整や出力が行え、現場の書類作成時間を短縮できます。 - NACCS更改のたびに追加改修コストが発生することに負担を感じている
SaaS型プランを採用することで、NACCSの定期的な仕様変更や更改にも標準対応されるため、将来的なシステム維持コストの平準化を図れます。
保税倉庫管理やNVOCC業務を含め、国際物流手続きを1つのクラウド基盤に集約したい事業者
- 通関、保税倉庫、混載フォワーディングのデータが別々のツールや紙で分断されている
Forwarder-PROの各業務モジュール(海貨・通関、保税倉庫、NVOCC)を組み合わせることで、貨物の上流手配から倉庫保管、配送、請求までをシームレスに連携できます。 - 社外の荷主や協力会社との連絡が電話・メール中心で進捗確認に追われている
「Shippio Works」連携フォーマットを活用して船積み情報を共有することで、荷主へのステータス連絡工数を低減し、情報共有をオンライン化できます。
向いていない企業・現場
国内輸配送のみを手掛け、国際貿易や通関・港湾手続きが一切発生しない運送・倉庫事業者
- 国内のトラック輸配送計画や国内一般倉庫のWMS機能のみを必要としている
Forwarder-PROはNACCS連携やB/L発行、海貨・保税手続きなど国際物流業務に特化した構造となっています。国内貨物専門の事業者にとっては不要な機能が多くなるため、国内配送専門のTMS(輸配送管理システム)や一般WMSの導入を検討した方が適しています。
世界中の自社海外現地法人に同一基盤を直接展開し、多言語・多通貨で統合管理したいグローバルフォワーダー
- 数十カ国の海外拠点で統一されたグローバルERPプラットフォームを求めている
Forwarder-PROは日本の港湾物流商習慣やNACCS、日本の税関手続きに高度に適合している一方、全世界の現地法人で共通導入する用途では、多言語・多国間通関をグローバル標準で網羅したメガプラットフォーム(CargoWise等)の選定が推奨されます。
類似ツールとの比較
| ツール名 | 特徴 | 料金 | 向いている企業 |
|---|---|---|---|
| Forwarder-PRO | 日本の港湾物流・海貨・通関業務に特化。NACCS電文連携や保税倉庫・NVOCC機能を網羅し、柔軟な帳票設計に対応 | 要問い合わせ(月額課金制SaaS) | 日本の海貨・通関業者、保税倉庫併設フォワーダー、NACCS入力作業を削減したい企業 |
| CargoWise | 世界各国で利用されるグローバル標準の国際物流ERP。多言語・多通貨・世界各国の通関規則に対応 | 要問い合わせ(従量課金等) | 世界各国に自社拠点を展開し、全世界のフォワーディング基盤を一元化したいグローバル物流企業 |
| Shippio Works | 荷主とフォワーダー間の案件進捗・貿易書類共有に特化したコミュニケーション支援クラウド | 要問い合わせ | 基幹業務システムとは別に、荷主向けの進捗可視化やチャット・ファイル共有をデジタル化したい企業 |
| TOSS-LOGIPORT | 航空・海上フォワーディングおよび通関業務を広くカバーし、国内で豊富な導入実績を持つ貿易・物流パッケージ | 要問い合わせ | NVOCCや通関業務の帳票作成・請求管理を標準化し、実績豊富なシステムを選定したい事業者 |
日本の港湾商習慣に即した海貨・通関業務、NACCSとの深い電文連携、保税蔵置場管理などを重視する場合は、国内実務に特化したForwarder-PROが有力な選択肢となります。特に現場の帳票作成やExcel連携、国内法制度(NACCS更改対応等)への適応性を優先する事業者に適しています。
一方で、世界各国の海外拠点を1つのシステムで統合管理したいグローバルフォワーダーの場合は、国際標準規格を持つCargoWiseが適しています。また、既存の基幹システムを維持したまま、荷主への案件ポータル提供やコミュニケーションのオンライン化を進めたい場合は、Shippio Worksの併用(またはForwarder-PROとのデータ連携運用)を検討するのが現実的です。
料金・プラン・導入方法
Forwarder-PROの利用料金は、企業の運用規模や利用モジュール(海貨・通関、保税倉庫、NVOCC等)、利用アカウント数などに応じた個別見積もりとなっており、公式には金額が公開されていません(要問い合わせ)。
提供形態はサーバー設置やインフラ管理が不要なクラウドサービス(SaaS・月額利用プラン)が用意されており、スモールスタートでの導入が可能です。見積もりを取得する際は、以下のポイントを事前に整理・確認しておくことが推奨されます。
- 利用モジュールとアカウントライセンス体系
通関業務・保税倉庫業務・NVOCC業務のうちどの機能を利用するか、また利用する同時接続数やアカウント数。 - NACCS連携および外部システム連携の要件
NACCS接続設定や社内会計システム(DataBridge経由等)、Shippio Works連携フォーマットなどの利用有無。 - 帳票カスタマイズやデータ移行サポートの範囲
自社専用帳票の初期設計支援や、旧システムからのマスタデータ移行サポートが必要かどうか。
導入の流れ・期間
Forwarder-PROの公式に開示されている導入期間は企業ごとの業務範囲によって異なるため「要問い合わせ」となっています。クラウド型国際物流SaaSにおける標準的な導入フローは以下の通りです。
- 問い合わせ・ヒアリング
自社の輸出入業務フロー(海上・航空・通関・倉庫)、現状のシステム環境、抱えている課題をベンダーに共有します。 - 製品デモ・機能確認
実際の画面を用いたデモンストレーションを通じて、入力画面の操作性、NACCS連携の仕様、帳票設計機能の適合性を確認します。 - 要件定義・見積もり提示
利用する機能モジュール、ライセンス数、マスタ移行や連携設定の範囲を決定し、見積もりの提示を受けます。 - 契約締結・環境構築
利用契約を締結後、クラウド環境のアカウント発行や初期設定が行われます。 - マスタ登録・帳票設定・操作教育
取引先マスタや品目マスタの設定、出力帳票のフォーマット調整を行い、現場担当者向けの操作レクチャーを実施します。 - 本番稼働(運用開始)
テスト入力や並行稼働を経て、本番運用へ移行します。
導入事例・実績
関西総合システムのForwarder-PROシリーズは、国内の海貨業者や通関業者、港湾物流企業において多数の導入実績を有しています。公開されている主な導入事例は以下の通りです。
- 近畿通関株式会社(アセット型フォワーダー / 通関・倉庫業)
データ入力の重複や手作業による転記ミス、法令対応(電子帳簿保存法等)による業務負荷、人手不足の解消を目的に「Forwarder-PRO クラウドサービス利用型(SaaS)」を導入。NACCS連携によるACLデータ取り込みを活用することでB/L作成作業の負担を大幅に軽減し、業務の重複作業を解消して処理時間を短縮することに成功しています。 - 西久大運輸倉庫株式会社(総合物流・運輸倉庫・通関業)
約20年使用した通関基幹システムの更新にあたり、「通関事業専用」「手頃な初期費用」「サーバー管理不要なクラウド型」「次期NACCS更改対応」を条件にシステムを比較検討し、Forwarder-PROを採用。物理サーバーが不要なSaaS契約により導入初期費用を抑えられたほか、請求書作成時間の大幅な短縮やNACCS・会計システム連携による業務効率化を実現しています。 - 藤原運輸株式会社(港湾運送・自動車運送・通関業)
港湾運送や通関業務の基盤として、海貨・通関業務システムの導入事例として公式サイトに掲載されています。
導入前に知っておきたいこと
Forwarder-PROを導入検討するにあたり、以下の仕様面・運用面の特徴をあらかじめ確認しておく必要があります。
- 自社運用に合わせた帳票設計とマスタ準備の工数
帳票の自由設計機能は柔軟性が高い反面、導入初期に自社の帳票フォーマットや計算ルールをどこまで自社で設定するか、あるいはベンダーの初期構築支援を利用するかを整理しておく必要があります。 - 他社製WMSやTMSとの機器連携要件
標準でDataBridge機能(CSV/テキスト連携)やShippio Works連携、Cyber Port連携を備えていますが、自社固有のハンディターミナルや個別特殊な機器とのリアルタイムAPI接続を想定している場合は、事前にインターフェース仕様を問い合わせておく必要があります。 - 公開口コミ・レビューの少なさ
BtoBの港湾物流専門システムであるため、一般的な口コミサイト等での第三者レビューは多くありません。選定時は公式ウェビナーへの参加や個別デモを通じ、自社の実務フローに合致するかを直接検証することが重要です。
よくある質問(FAQ)
- 利用環境や対応OSに制限はありますか?
- Forwarder-PROはWebブラウザ上で動作するクラウド型システムのため、個々の端末ごとの専用クライアントソフトのインストールやOS依存の管理負担を軽減できます。
- スマートフォンやタブレットから利用できますか?
- 基本的な業務操作はPCのWebブラウザ環境が前提となりますが、クラウドシステムのためインターネット環境があればリモートワークや在宅勤務からのアクセスが可能です。
- 無料トライアルや画面デモの機会はありますか?
- 無料トライアルの一般公開状況については公式への問い合わせが必要ですが、関西総合システムでは定期的なソリューションウェビナーや個別での実機デモンストレーションを実施しています。
- NACCSの仕様変更や更改があった場合、別途改修費用は発生しますか?
- SaaS(月額利用プラン)として標準機能を利用している場合、NACCSの定期的な更改や仕様変更にも標準・無償でアップデート対応される体制が整えられています。
- 最低契約期間や解約条件はどうなっていますか?
- 契約期間や解約条件に関する詳細は公式Webサイト上では一般公開されていません。月額利用プランの契約条件については見積もり時にベンダーへご確認ください。
- 問い合わせやサポートの窓口体制はどのようになっていますか?
- 関西総合システムの専門窓口(大阪拠点等)を通じて、導入支援から稼働後の運用サポートまで問い合わせ対応が行われています。