Shippio Worksとは?
株式会社Shippioが提供する「Shippio Works」は、フォワーダー、NVOCC、通関業者などの国際物流事業者向けに開発された貿易業務支援クラウドです。国際物流の現場で発生しがちな、複雑な書類のやり取りや本船の動静確認に伴う電話・メールの「伝言ゲーム」を解消します。貨物の進捗や貿易書類をクラウド上で一元管理し、社内外の関係者がシームレスに情報共有できる環境を構築。業務の属人化を防ぎ、国際物流オペレーション全体のデジタル化を支援します。
主な機能・特徴
- シッピング案件の一覧管理(シップメント管理)
進行中の輸送案件を一覧で可視化します。各案件の進捗や状況を一目で把握できるようになり、確認にかかる時間を1案件あたり30分〜1時間削減します。 - 本船動静の自動トラッキング
独自開発のロジックにより、船のスケジュール(ETD、ETA)やステータスを自動で追跡・更新します。1日2回の自動更新により、各船会社のサイトを巡回して確認する手間を省きます。 - ゲスト招待・チャット機能
荷主企業や倉庫会社、外部パートナーをゲストとして招待し、同じクラウド上でやり取りが可能です。B/L単位で進捗や書類状況を可視化し、膨大なメール連絡を削減します。 - AI-OCRによる貿易書類の自動認識
B/Lなどの貿易書類をアップロードするだけで、AIが高精度に内容を読み取り自動記入します。手作業による転記作業の工数とミスを軽減します。 - APIデータ連携・ダッシュボード
APIを通じて既存システムとデータ連携が可能です。また、ダッシュボード機能により業務状況を視覚的に管理できます。
こんな企業・現場に向いている/向いていない
向いている企業・現場
- 対象規模・業種:企業規模を問わず、フォワーダー、NVOCC、乙仲、通関事業者などの国際物流事業者に適しています。
- 導入シーン・課題:「毎朝、船会社のサイトを見て動静確認にマンパワーを割いている」「関係者とのメールが膨大で重要な情報が埋もれてしまう」「案件ごとの進捗が特定の担当者に依存し、属人化している」といった課題を抱える現場の責任者や実務担当者に最適です。また、荷主や倉庫からの問い合わせ対応を自動化し、顧客満足度を向上させたい企業にも向いています。
向いていない企業・現場
- ミスマッチになりやすい企業:国内のみの配送や国内倉庫の業務を専門としており、国際輸送(輸出入業務)を全く取り扱っていない企業には不向きです。
- 運用スタイル・システム環境:既に自社専用の高度な基幹システムで全ての業務が完結しており、外部のSaaSツールとの連携や、クラウド上で社外(荷主や協力会社)と情報を共有することに対してセキュリティポリシー上強い制限がある環境では、導入のハードルが高くなる可能性があります。
料金・プラン・導入方法
Shippio WorksはSaaS型の月額課金モデルで提供されています。公式サイト上では「クラウドならではの低価格を実現」と記載されていますが、具体的な初期費用や月額料金のプランについては非公開となっています。導入検討の際は、企業の事業規模や利用用途に応じた料金シミュレーションが必要となるため、詳細は「要問い合わせ」となります。
導入事例・実績
2024年9月のサービス提供開始から1年経過した2025年9月時点で、導入企業数は目標を大きく上回る80社を突破しています。
- 株式会社東洋トランス:荷主連携の強化と動静確認のデジタル化により、追跡業務とメール対応の負担を解消。1人あたり月間20時間以上の業務時間削減を実現しました。
- 株式会社ヤマタネ:倉庫側が自らクラウド上の情報を確認して先回り調整を行う体制を構築。絶えなかった倉庫からの動静確認の電話が「ほぼゼロ」になり、ドレージキャンセル料の5%削減と1日1時間の工数削減を同時に達成しました。
- SBSネクサード株式会社:情報の一元化により、顧客からの動静確認の問い合わせがゼロに。Shippio Works導入を機に業務フローの可視化からチーム再編にまで踏み込み、荷主からも高く評価される業務改革を実現しています。
導入前に知っておきたいこと
現時点では、Shippio Worksに対する公開されたユーザー評価・具体的な課題報告(不満やデメリットなど)は確認できていません。
ただし、導入にあたっては「単なるITツールの導入」としてではなく、既存の業務フロー(誰が・どの案件を・どこまで対応するのか)を一度構造化・可視化し、組織のプロセス自体を再定義する手段として活用することが求められます。現場の担当者間での認識のすり合わせや、新しいフローへの適応期間が必要になる点には留意が必要です。
類似ツールとの違い・選び方
一般的な「動静管理(トラッキング)ツール」や「社内向けの貿易管理システム」との最大の違いは、社内外のコミュニケーションを統合する「プラットフォーム」である点です。
単に自社内で情報を管理・閲覧するだけでなく、荷主や協力会社(倉庫や他港揚げパートナーなど)も同じクラウドシステムにアクセスし、双方向のやり取りを完結できる点が強みです。また、同社が提供するAI通関クラウド「Shippio Clear」と連携することで、営業や業務担当者の情報管理から通関担当者の申告処理までを一気通貫でサポートできる点も、他社ツールと比較する際の重要なポイントとなります。
よくある質問(FAQ)
- 荷主や外部の協力会社もシステムを利用できますか?
- はい。ゲスト招待機能を利用することで、船積みごとに国際輸送業務に関わるあらゆるステークホルダーとShippio Works上でコミュニケーションをとることができます。(※ゲスト利用の外部業者は別途ユーザー登録が必要です)
- 船社サイトから自動で情報が取得できない場合、トラッキングはどうなりますか?
- Shippioが独自開発したロジックに基づき、システムと人的対応のハイブリッドでデータを取得・算出しています。そのため、船社から自動で日付やステータスを取得できない場合でも、クラウドサービスが精度高くトラッキングを行うことが可能です。
- 既存の社内システムと連携することはできますか?
- APIデータ連携機能が用意されており、既存システムとの連携が可能です。詳細な連携仕様や可否については提供元への問い合わせが必要です。