Friggaとは?
Frigga(フリッガ)は、食品・医薬品・化学品などの厳格な温度管理が求められる物流事業者や製造事業者が抱える、輸送中の温度変化の把握不全や手作業による記録負担という課題を解決するコールドチェーン・温度管理ソリューションです。株式会社EFインターナショナルが提供する本ツールは、保冷ボックスやトラック、輸送コンテナ内にGPSおよび通信機能を備えたIoTデバイスを設置することで、積み込みから納品までの温度・湿度・位置情報をリアルタイムでクラウド一元管理します。従来のデータロガーのように到着後でなければデータを確認できない問題を解消し、輸送中の異常検知と迅速な対応を可能にすることで、コールドチェーン全体の品質保証と業務効率化を実現します。
主な機能
環境モニタリング・異常検知機能
- 広帯域デュアル温度センシング機能
端末内部の温度センサーに加えて、外部取り付け型のプローブセンサー(計測範囲:-200℃〜+100℃)を活用した多角的な計測が可能です。一般的なチルド・冷凍領域(-30℃〜+70℃)から、ドライアイスや液体窒素を用いる超低温領域までカバーし、食品から治験薬・バイオサンプルまで幅広い荷物の温度帯に対応できます。 - 温湿度および状態変化のアラート発報
事前設定したしきい値を温度や湿度が超えた場合、システムから即座に自動アラート通知が送信されます。さらに温湿度の変化だけでなく、照度(開封検知)・傾斜度・衝撃値といった貨物の状態変化も連続計測するため、輸送中の事故や品質劣化の兆候を迅速に察知して手遅れになる前の対策を講じられます。
位置追跡・グローバル通信機能
- マルチ位置特定テクノロジー
GPS、A-GPS、基地局位置情報、Wi-Fi位置情報の4つの位置特定技術を組み合わせて現在地を算出します。陸上輸送時だけでなく、電波の届きにくい湾岸エリアや輸送プロセス全体において高精度な位置把握を行えるため、貨物が今どこでどのような環境下にあるのかを正確に追跡可能です。 - グローバルLTE通信およびeSIM搭載
4G/5Gネットワークに対応したeSIMを内蔵しており、設置して電源を入れるだけで自動的に通信を開始します。グローバルデータローミングおよび2Gフォールバック機能を備えているため、国内輸送にとどまらず国境を越える国際輸送においても設定変更の手間なく連続的なモニタリングを行えます。
データ統合・自動レポート機能
- クラウドプラットフォームとマルチデバイス閲覧
計測されたすべてのデータはリアルタイムでクラウドサーバーへ自動送信され、PCのWebブラウザやスマートフォン向け専用アプリ(Frigga Track等)から常時確認できます。現場のドライバー、営業所の管理担当者、本社の品質管理部門が同じデータにアクセスできるため、情報共有の迅速化が図れます。 - トレーサビリティレポートの自動生成機能
収集された温度・位置履歴データから、グラフィカルな推移グラフや詳細なレポートを自動で出力・作成できます。HACCPや医薬品のGDP(適正流通規範)対応に不可欠な客観的エビデンスとしてそのまま活用でき、納品先への提出書類作成にかかる人的コストを削減できます。
こんな企業・現場に向いている/向いていない
向いている企業・現場
医薬品・再生医療・バイオサンプルなど厳格な品質管理と監査対応が不可欠な物流・製薬会社
- 到着後でなければ温度逸脱が判明せず製品破棄リスクを抱えている
Friggaのリアルタイム遠隔監視と自動アラート通知機能を活用することで、輸送途中の温度異常を即時に検知し、配送ルートの変更や保冷剤の補給といった初期対応を行えるため、高価な医薬品の損失を未然に防止できます。 - GDPガイドラインに沿った温度・位置履歴の証明書類作成に膨大な工数がかかっている
外部プローブによる-200℃までの超低温管理機能とクラウドでの自動レポート生成を組み合わせることで、納品先や規制当局へ提出するトレーサビリティデータを即座に出力でき、品質保証業務の精度向上と省力化を同時に達成できます。
陸上・海上・航空を組み合わせた長距離・国際コールドチェーンを運用する物流事業者
- 国境や移動手段を跨ぐ輸送時に位置情報や温度データの追跡が途切れてしまう
GPSやWi-Fi等を網羅したマルチ位置特定技術とグローバルeSIM通信機能を活用することで、国内外を問わず連続的な追跡が可能となり、荷主に対する輸送品質の可視化と信頼性の獲得につなげられます。 - 輸送中の荷崩れや開梱事故が発生した際の責任境界や原因特定が難航している
温湿度だけでなく照度・傾斜・衝撃値も一元記録できるため、どの地点・時間帯で異常な衝撃や開封が発生したかを客観的データに基づいて特定でき、リスク管理体制を強化できます。
向いていない企業・現場
特定の自社倉庫や店舗内など、移動を伴わない固定施設での保管・監視のみを行う会社
- 常設の冷凍冷蔵庫や保管庫の温度記録を手軽に自動化したい
FriggaはGPS位置追跡やモバイル通信機能を標準搭載した移動体輸送向けの設計となっているため、固定拠点のみでの監視用途においては過剰スペックとなりコスト効率が見合わない場合があります。このような場合は、固定ネットワーク(Wi-FiやLAN)を活用する据え置き型データロガーや固定設置に特化した監視ツールの導入を検討する方が適切です。
類似ツールとの比較
| ツール名 | 特徴 | 料金 | 向いている企業 |
|---|---|---|---|
| Frigga | GPSとグローバル通信を内蔵し、輸送中の温湿度・位置・衝撃をリアルタイム管理。-200℃対応プローブも選択可能。 | 要問い合わせ(SaaS月額課金) | 広域・国際輸送を行う物流業者、医薬品・精密食品の厳格なトレーサビリティを求める企業 |
| ACALA | HACCP対応や医療分野に強みを持つクラウド型統合温度監視システム。設置設定の手間を省く完全サポート構造。 | 要問い合わせ | 店舗・厨房・倉庫など固定拠点の温度自動記録やHACCP運用の自動化を重視する企業 |
| おんどとり Web Storage | 小型データロガー「おんどとり」のデータをWeb上で無料管理可能。自社ネットワーク環境を活用した柔軟な運用。 | 無料(機器購入費別途) | 自社で機器を購入してコストを抑えつつ、多拠点の温湿度データを一元管理したい企業 |
| みえーるど | ワイヤレスデータロガーを活用し、輸送・倉庫の両面で温湿度を遠隔監視。異常通知やレポート機能に対応。 | 初期費用:親機4.7万円/台、手数料3千円、子機代/月額料金:親機1.5千円/台、子機1.5千円/台 | 倉庫内の保管管理から輸配送まで、IoTを活用して一括で温湿度監視を行いたい物流会社 |
ツール選定時の重要な判断基準は、「管理対象が移動する貨物(輸送プロセス)か、留まっている拠点(倉庫・店舗等)か」および「リアルタイムでの追跡精度がどこまで求められるか」の2点です。
トラック輸送、保冷ボックス、国際コンテナなど、動く貨物の現在地と温度変化を同時に監視し、温度逸脱時の即時アラート通知や照度・衝撃などの詳細な環境データまで一体的に管理したい場合は、GPSと通信機能を一体化させたFriggaが有力な候補となります。主要航空会社からの積載承認も備わっているため、空輸を含めた広域物流での利用にも適しています。
一方で、自社倉庫の保管庫や店舗の厨房冷蔵庫など、特定の固定施設内における温度チェックやHACCP対応の自動化が主目的である場合は、初期コストや通信環境の条件に応じて、設置や保守の手間を軽減できるACALAや、買い切り型ロガーと無料クラウドを組み合わせられるおんどとり Web Storageなどの固定設置向けシステムを比較・検討することが推奨されます。
料金・プラン・導入方法
「Frigga」の利用料金は、導入する現場の規模、必要なIoTデバイス(代表モデル:Frigga V55 Plus等)の台数、外部プローブなどのオプション選択、ならびにデータ通信ライセンスの契約内容に応じた個別見積もり体系(SaaSモデル・月額課金)となっており、公式Webサイト上での具体金額の公開は行われていません。具体的な費用は要問い合わせとなります。
商談・見積もりの際には、以下のポイントを事前に確認しておくことが推奨されます。
- 課金構造の単位
デバイス端末の購入またはレンタル費用と、クラウド利用料・通信ライセンス費用(1台あたりの月額利用料など)がどのように設定されているか - 初期費用の有無と内訳
システムの初期セットアップ費用やアカウント発行手数料などの初期設定費用が発生するか - 最低利用期間および契約更新条件
利用可能な最低契約期間(単月利用、年契約など)や解約・端末返却に関する規定
導入の流れ・期間
Friggaの導入は、概ね以下のステップで進行します。
- お問い合わせ・ヒアリング
公式サイトのフォーム等から問い合わせを行い、管理対象の貨物(食品・医薬品・コンテナ等)、必要な温度帯、配送ルート、運用台数などの要件をヒアリングします。 - デモ機貸出・実機テスト
提供元の株式会社EFインターナショナルでは、実環境での通信状態や温度・位置計測精度を確認できるデモ機の無料貸出サービス(最長1ヶ月間)を提供しています。実際の輸送車両や保冷容器に設置して評価を行います。 - プラン提案・見積もり提示
テスト結果や必要台数、オプション構成を踏まえ、最適な料金プランおよび機器構成の見積もりが提示されます。 - ご契約・デバイス出荷
契約手続きの完了後、事前設定されたIoTデバイス端末が指定の拠点へ納品されます。 - 初期設定・クラウド運用開始
アカウントが発行され、Webダッシュボードやモバイルアプリの設定を行うことで、デバイスを設置したその日からリアルタイム監視を開始できます。
なお、問い合わせから本格稼働に至るまでの具体的な導入期間については、導入台数やデモテストの実施期間により異なるため、要問い合わせとなります。
導入事例・実績
Friggaの公開導入事例は現時点では確認できていません。最新情報は公式サイトをご確認ください。
導入前に知っておきたいこと
導入を検討するにあたっては、製品の仕様および運用面に関する以下の注意点を事前に把握しておくことが重要です。
- デバイスの利用期間・電池寿命の管理
IoTデータロガーにはバッテリー駆動に伴う動作期間の制限が存在します。例えば、1回の満充電で最大120日間稼働可能なモデル(Frigga V55 Plus)などもありますが、長期間連続運用を行う場合は定期的な充電管理やバッテリー残量の確認を行う運用フローを構築する必要があります。 - 通信環境による影響
4G/5Gネットワークを活用してデータをリアルタイム送信する構造上、トンネル内、地下保管庫、極度の山間部、海上輸送中の沖合など、モバイル通信の電波が届かないエリアではリアルタイムのデータ更新が一時的に中断する場合があります。通信断絶時のデータは端末内部メモリに保存され、圏内復帰時にまとめてクラウドへ同期される仕様であることを理解しておく必要があります。 - 航空輸送時の事前適合の確認
空輸を組み合わせるコールドチェーンで利用する場合は、リチウムイオン電池の航空輸送規制や該当航空会社での使用許諾(飛行機積載の事前承認)が得られている製品モデルであることを事前に確認しておく必要があります。
よくある質問(FAQ)
- スマートフォンから遠隔監視を行うことは可能ですか?対応環境を教えてください。
- 可能です。iOSおよびAndroidに対応した専用のスマートフォン向けアプリ(Frigga Trackなど)が用意されているほか、PCやタブレットのWebブラウザからもダッシュボードにアクセスしてリアルタイムの温度・位置情報を確認できます。
- 導入前に製品の機能や通信状況を試すデモ機の貸出はありますか?
- 提供元の株式会社EFインターナショナルでは、実際の輸送環境で通信感度や測位精度を事前にテストできる「最長1ヶ月間のデモ機無料貸出サービス」を提供しています。
- バッテリーの稼働時間はどのくらい持続しますか?
- 代表モデルである「Frigga V55 Plus」の場合、大容量の充電式バッテリーを搭載しており、1回の満充電で最大120日間の連続動作が可能です。ただし、送信間隔の設定等により変動するため実運用に合わせた確認が必要です。
- 海外への輸送や国際航空便での温度監視にも使用できますか?
- 使用可能です。グローバルデータローミングに対応したeSIMを搭載しているため、海外でも事前の通信契約なしで利用できます。また、主要航空会社からの積載承認を取得しているため、国際空輸における温度管理にも対応します。
- 問い合わせやトラブル発生時のサポート体制はどうなっていますか?
- 国内総代理店である株式会社EFインターナショナルが窓口となり、電話・メールのほか、TeamsやZoomなどのWeb会議システムを通じた導入相談や運用サポートを提供しています。
- 契約にあたって最低利用期間や解約条件、正確な月額費用はどうなっていますか?
- 料金プランや最低契約期間等の規定は公表されておらず、要問い合わせとなります。導入台数や利用形態によって変動するため、デモ機試用や見積もりの段階で直接担当者へ確認してください。