共配netとは?日本通運の共同配送を支える情報システムの機能や導入メリット・注意点を解説

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日本通運が提供する高品質な共同配送サービスを支える情報システムです。複数荷主の貨物を集約し、配車システム等と連動することでジャストインタイムの共同配送と高度な配送品質管理を実現します。

料金モデル
オンプレミス
対象規模
大企業向け
対象業界
物流・倉庫業 製造業 小売・卸売業

ロジシフト編集部による最新動向サマリ

  • 日清食品と三菱食品の商・物データ連携プロセスにより、サプライチェーン全体で配送トラック台数を約30%削減できる試算が示されています。
  • 日清食品とJA全農の「調達×製品物流」垂直連携によるラウンド輸送において、CO2排出量の約17%削減とトラック積載率の約9%向上を達成しました。
  • アサヒロジスティクスが2026年5月に開設した「茨木共配センター」は、関西初の在庫・仕分け・配送一体型ハブとして、超冷凍(-40℃)を含む4温度帯の共同配送に対応しています。
  • 丸紅ロジスティクスが2026年6月に開設した九州初のペット用品専用拠点では、地場企業との協調により積載率44%以上を目指す地域密着型の共同配送網を構築しています。

(ロジシフト掲載5記事をもとに自動生成・2026年8月17日更新)

共配netとは?

共配netは、日本通運株式会社(NXグループ)が提供する共同配送サービスを支える中核的な情報システムです。複数荷主の貨物データや配送オーダーを一元的に集約し、自社の配車管理システムや倉庫管理システム(WMS)とシームレスに連動することで、ジャストインタイムの共同配送と高度な配送品質管理を実現します。単独輸送では積載率が低下しやすい製造業・卸売業・小売業の幹線輸送やエリア配送において、複数企業の荷物を効率的に混載・運行管理し、物流2024年問題への対応やCO2排出削減といった課題を解決します。

主な機能

共配netは、日本通運が培ってきた3PL(サードパーティー・ロジスティクス)のオペレーションノウハウをもとに設計されており、複数荷主の荷物情報を統合して高効率な運行を実現するための機能を備えています。

荷主間オーダー統合・データ受信機能

  • マルチ荷主オーダー受信インターフェース
    異なる荷主企業の基幹システムや受発注システムから送信される多種多様なフォーマットの配送オーダーデータを迅速に受信・変換し、システム内で標準データとして一元統合します。これにより、荷主ごとに異なるデータ形式を手作業で加工・修正する現場の手間を大幅に削減し、共同配送に必要な情報処理を自動化・迅速化できます。
  • 出荷波動・物量予測連携
    各荷主から日々送信される出荷予定データや過去の実績データをもとに、日ごとの物量波動を可視化・集計します。季節変動や特売などの物量急増時においても、複数荷主の合算ボリュームを即座に把握できるため、車両の手配不足や積載率の極端な低下を未然に防ぐ安定した輸送計画の立案が可能になります。

共同配送計画・配車連動機能

  • 共同配送ルート・積付け配車連携
    集約した複数荷主の貨物情報を既存の配車システムや運行管理システムへスムーズに連携し、最適な配送順序や積載効率を考慮した運行ルートの策定を支援します。個社ごとの個別配送からエリア混載配送への移行が容易になり、トラックの運行台数を最適化して積載効率の向上と環境負荷の低減を両立させます。
  • ジャストインタイム納品タイミング管理
    納品先店舗や指定物流センターごとの納品時間枠(タイムウィンドウ)や荷受け条件を登録し、共同積載された貨物がそれぞれの指定時間通りに確実に納品されるようスケジュールを統制します。複数荷主の貨物を1台のトラックで配送する際にも、着荷主側での荷待ちや遅延リスクを最小限に抑えた運用が維持できます。

品質管理・トレーサビリティ機能

  • 配送ステータス一元可視化
    共同配送中の各荷主の貨物ステータス(出荷完了、運行中、納品完了など)をリアルタイムに追跡・管理します。荷主企業は自社貨物の輸送状況を正確に把握できるだけでなく、万が一の道路混雑やダイヤ乱れが発生した際にも迅速な状況把握と顧客連絡が可能になります。
  • 温度帯・配送品質トレーサビリティ
    食品や定温管理が必要な貨物の共同配送において、センター内の温度管理設備や車両の定温機能と連動した品質管理情報を保持します。複数荷主の異なるカテゴリの貨物を混載する環境下でも、衛生管理・品質保持基準を厳格に順守した共同輸送体制の構築を支えます。

こんな企業・現場に向いている/向いていない

向いている企業・現場

日々の出荷物量に大きな波動があり、単独輸送での積載率低下に悩む大手製造・流通企業

  • 物量の増減によるトラック積載率の低下とチャーター費用の高止まり
    共配netのマルチ荷主オーダー受信と物量集約機能を活用することで、自社単独ではトラックを満載にできない閑散期や小口出荷日でも他社貨物との効率的な混載が実現します。これにより、トラック台数の最適化と輸送コストの抑制を同時に達成できます。
  • 納品先エリアが同業他社や類似業態と重複していることによる配送の非効率
    共配netの共同配送計画連携により、同一納品先・同一配送エリア向けの複数荷主の荷物を1台の車両へ集約してルート運行できます。納品先での荷待ち時間やバース混雑が緩和され、配送全体のリードタイム短縮とドライバー拘束時間の削減につながります。

厳格な温度管理や納品時間指定が求められる食品・消費財メーカーおよびグループ企業

  • ジャストインタイム納品を守りながら共同配送の配送品質を維持したいという要求
    共配netに備わる納品タイミング管理とステータス追跡機能により、指定時間枠に合わせた精密な運行計画を策定・遂行できます。着荷主の検品基準や納品ルールを順守したまま、高品質な共同輸配送ネットワークを維持することが可能です。
  • 複数拠点・グループ間での受発注データ連携の煩雑化
    標準化されたインターフェースにより各拠点や荷主からのオーダーを迅速に受信・統合できるため、手作業による配車組みやデータ転記ミスを排除し、物流管理部門の事務工数を大幅に圧縮できます。

向いていない企業・現場

小規模な単一拠点で不定期にスポット便の手配を行っている中小事業者

  • 初期投資を抑えて月額数万円程度のクラウドツールで即座に配車管理を行いたい状況
    共配netは大企業やグループ企業の大規模な共同配送基盤を支えるオンプレミス型/個別構築型のシステムモデルを採用しています。そのため、初期構築費用をかけずに手軽に導入したい小規模事業者や、単一拠点で完結する配送現場には投資対効果の面で不向きであり、従量課金や月額制のクラウドTMSの導入を検討した方が適しています。
  • 他社との定期的な共同配送スキームがなく、自社車両の動態管理のみを目的としている状況
    複数荷主間のデータ統合や共同配送運行を前提とした設計であるため、自社完結の車両位置把握や運行日報作成のみを目的とする現場では機能が過剰になります。その場合は、車両動態管理に特化したシンプルなクラウドSaaSを選定する方が運用コストを低く抑えられます。

類似ツールとの比較

ツール名 特徴 料金 向いている企業
共配net 日本通運の大規模共同配送基盤を支えるシステム。複数荷主のオーダー集約、配車連動、厳格な品質管理を一元化 要問い合わせ(オンプレミス・個別設計) 共同配送網を構築・運用する大手製造・卸売・物流企業
共同配送システム ゼンリンの住宅地図データを基盤に、複数事業者のラストワンマイル荷物を1台の端末・システムで統合管理 要問い合わせ 中山間地域や特定エリアでラストワンマイル共同配送を行う地域配送事業者
共同輸配送プラットフォーム NECが提供するクラウド型サービス。AIがN対Nの共同輸送候補を自動マッチングし、企業間チャットで条件調整を支援 要問い合わせ(SaaS・クラウド型) 異業種・複数社間で幹線輸送の空きリソースをマッチングしたい荷主・運送会社
traevo noWa 動態管理データと連携し、匿名で輸送データを登録して混載・往復輸送の協業パートナーを探索するプラットフォーム 要問い合わせ 実運行データに基づき安全に共同輸送相手を探したい荷主・物流事業者
NeLOSS 量子コンピュータ技術を活用し、複雑な配車と多積載の荷物組み合わせ・積付けを高速に最適化するシステム 要問い合わせ 大量の幹線混載便や複雑な積付け制約を持つ大規模物流ネットワーク運営企業

共同輸配送を支援するシステムを選定する際は、「どの配送フェーズを対象としているか」「オープンなマッチングを求めるか、固定的な共同運行網の運用統制を求めるか」が重要な判断基準となります。共配netは、日本通運の大規模な物流インフラや配送センター拠点と密接に連動し、複数荷主の定常的・構造的な共同配送オペレーションを支えるシステムとして強みを発揮します。大手メーカー同士の共同配送やグループ企業の物流統合など、あらかじめ合意された輸送枠組みの中で安定した品質管理と配車連携を行いたい場合に適しています。

一方で、突発的な空きスペースの有効活用や新たな共同輸送パートナーの探索を重視する場合は、NECの「共同輸配送プラットフォーム」やtraevoの「traevo noWa」のようなオープンマッチング型のクラウドサービスが適しています。また、中山間地域などのラストワンマイル配送における複数社荷物の統合配送であればゼンリンの「共同配送システム」、量子アニーリングによる緻密な積付け計算と幹線配車最適化を行いたい場合はNEXT Logistics Japanの「NeLOSS」が有力な選択肢となります。

料金・プラン・導入方法

共配netの利用料金は、導入企業の拠点数、取り扱い貨物量、連携する上位システム(荷主側の基幹システムや自社WMS/TMS等)の規模や個別カスタマイズ要件に応じた個別見積もりとなっており、公式には料金表は公開されていません(要問い合わせ)。

導入形態はオンプレミスまたは日本通運の物流ソリューション基盤を活用した個別提供形態となります。見積もりおよび導入検討を行う際は、以下のポイントを事前に整理しておくことが推奨されます。

  • 対象とする共同配送の運用規模
    参加する荷主企業数、月間出荷物量、運行ルート数、配車対象車両台数などの前提条件。
  • システム間インターフェースの仕様
    荷主各社の基幹システムやWMSから出力されるオーダーデータの連携方式(API、EDI、CSVファイル連携など)と改修コストの分担。
  • インフラ要件と保守運用サポート
    サーバー導入環境(自社環境または提供元指定環境)、障害対応体制、24時間365日の運行サポート体制の有無とそれに伴うランニング保守費用。

導入の流れ・期間

共配netの導入にあたっては、一般的な物流情報システムの導入と同様に、業務要件の定義からシステム連携、現場での運用テストを経て本稼働に至るプロセスを踏みます。具体的な導入期間は要件や連携先システムの数によって変動するため要問い合わせとなりますが、標準的な導入ステップは以下の通りです。

  1. お問い合わせ・現状ヒアリング
    日本通運の営業・システム担当窓口へ問い合わせを行い、現在の輸配送課題、参加予定の荷主企業、配送ルート、物量データの共有を行います。
  2. 物流要件定義・システム設計
    共同配送の運用フロー、荷主ごとの受発注データの連携フォーマット、配車連動ルール、納品先ごとの制約条件などを詳細に定義し、システム要件を設計します。
  3. お見積もり・ご契約
    システム導入費用、カスタマイズ工数、運用保守費用の見積もりが提示され、正式な導入契約を締結します。
  4. システム構築・インターフェース開発
    共配netの環境構築および各荷主・配車システムとのデータ連携インターフェースの改修・開発を実施します。
  5. テスト運行・受入検証
    実際の出荷データを模したテストデータを用いて、データの送受信、配車連携、ステータス反映、帳票出力などの総合テストを実施します。
  6. 本稼働・共同配送オペレーション開始
    配送センターおよび運行現場での本稼働を開始し、実運用環境での共同配送業務をスタートします。

導入事例・実績

共配netは、日本通運が全国各地で展開する共同配送拠点の管理システムとして採用実績があります。公式に公開されている代表的な導入事例として、静岡県富士市に開設された「富士配送センター」での運用が挙げられます。

日本通運の発表によると、同社は2004年3月に神奈川県西部エリアで開始したパンの共同配送業務に続き、2007年3月より静岡県富士市の「富士配送センター」において、大手パンメーカー4社による共同配送業務を開始しました。同センターに共同配送支援システム「共配net」を導入したことで、各メーカーから送信される輸送オーダーを迅速に受信し、日々の荷物量の波動に対応した配車計画を策定。複数メーカーの製品を効率的に混載して配送することで、輸送コストの削減とトラック運行台数の削減に伴う環境負荷(CO2排出量)の低減を実現しています。

導入前に知っておきたいこと

現時点において、SNSや外部レビューサイトなどの公開情報上でユーザー企業から報告された具体的な不具合・直接的なクレームや課題報告は確認できていません。ただし、本ツールの性質および共同配送システム全般の実務運用上の留意点として、以下の要素を検討段階で把握しておく必要があります。

  • 荷主企業間でのデータ形式・運用ルールの標準化負荷
    複数企業の配送オーダーを一元管理するためには、商品コード、納品先コード、伝票フォーマット、出荷締め切り時刻などの業務ルールを各荷主間で事前に擦り合わせる必要があります。システム導入そのものの工数に加え、荷主間の合意形成や運用ルールのすり合わせに一定の期間と調整工数が生じる点に留意が必要です。
  • オンプレミス・個別設計に伴う導入リードタイムと初期コスト
    汎用的なクラウド型SaaSとは異なり、個別企業の基幹システムや配車システムとの深い連動を前提とするため、即日利用開始のような短期導入は困難です。中長期的な物流構造改革プロジェクトとして計画的に導入を進めることが求められます。

よくある質問(FAQ)

共配netは単体で契約・利用できるクラウドSaaSですか?
いいえ、共配netは主に日本通運の3PLソリューションや共同配送業務基盤と連動して構築・提供される情報システムです。汎用的なセルフサーブ型のクラウドSaaSではなく、企業の配送規模や連携システムに応じた個別設計・オンプレミス型の提供モデルとなっています。詳細な提供条件は日本通運への問い合わせが必要です。
スマートフォンアプリやドライバー向け端末との連携は可能ですか?
配車システムや運行管理システム、ハンディターミナル等と連動して配送ステータスを管理する仕組みを備えていますが、現場で利用する専用端末やモバイルアプリの対応環境・OS仕様については、個別設計時の連携要件により異なります。導入時の要件定義にて確認が推奨されます。
無料トライアルやデモ環境の提供はありますか?
公開情報において一般的な無料トライアルの提供は明示されていません。日本通運では3PLや物流システムに関するプレ・コンサルティングや個別相談を受け付けているため、検討初期の段階で機能デモや適合性の確認について相談することをおすすめします。
どのような業種・商品カテゴリで実績がありますか?
食品(パンメーカーなど)、消費財、製造業、流通小売業など、多頻度小口配送や厳格な温度管理・時間管理が求められる業種での共同配送基盤として活用実績があります。
契約期間や解約条件はどのようになっていますか?
契約期間、初期費用、月額保守費用、解約条件については一般に公開されておらず、案件ごとの個別契約となります。見積もり提示の際に、最低利用期間や保守契約の更新条件を必ず確認してください。

参照・出典

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