GHGSCOPEとは?企業間輸送のCO2排出量算定を自動化・可視化する機能や料金、他社比較を解説

企業間の輸送に関するエネルギー及びCO2排出量の算定を自動化し、可視化するツール。ISO14065に基づく妥当性評価を取得しており、算定プロセスの信頼性が高いのが特徴です。

公式サイト
https://added.co.jp
料金モデル
SaaS(月額)
対象規模
中堅〜大手向け
対象業界
物流・倉庫業 製造業 小売・卸売業

CAMOTSUとは?

CAMOTSUは、物流・倉庫業、製造業、小売・卸売業などのサプライチェーンにおいて、企業間の貨物輸送に伴うエネルギー使用量およびCO2排出量の算定・可視化を自動化するクラウド型マネジメントツールです。膨大な輸送実績データから荷主別・商品別・発着地別の排出量を高精度に算出し、省エネ法や改正物流効率化法に基づく報告業務の効率化と、Scope3(サプライチェーン排出量)の把握を支援します。

国際規格であるISO14065に基づいた第三者検証機関(ソコテック・サーティフィケーション・ジャパン)から算定ロジックに関する妥当性評価を取得しており、特許技術(特許第7203470号)をベースとした信頼性の高い算定プロセスを備えている点が特徴です。株式会社Addedによって開発され、現在は脱炭素クラウドを展開する株式会社ゼロボードの体制のもとで提供されています。

主な機能

CAMOTSUの機能は、輸送データの収集・算定からサプライチェーン間での共有、行政機関向け報告書作成まで幅広く網羅されています。主に以下の3つの機能群で構成されています。

自動集計・高精度算定機能

  • 輸送実績データの自動加工・算定
    運行管理システムやTMS(輸配送管理システム)から出力される運行実績、伝票データ、発着地データなどを取り込み、エネルギー消費量およびCO2排出量を自動的に計算します。手作業によるデータ加工やExcel集計作業が不要となり、算定にかかる業務工数を大幅に削減できます。
  • 複数条件による多角的な排出量算出
    自社の膨大な輸送データをもとに、発注主(荷主)別、取扱商品別、発着地・運行ルート別での排出量算出に対応しています。省エネ法に定められた各種算定手法(トンキロ法、燃費法など)に準拠した算出が可能で、自社の実情に応じた精緻な数値管理を実現します。
  • 海外航路・ルート距離算出機能
    国内陸上輸送だけでなく、海外航路を含む輸送ルートの判断および距離算出に対応する機能が備わっています。グローバルに展開するサプライチェーンの輸送に伴う排出量管理にも順次対応を広げています。

サプライチェーン連携・シミュレーション機能

  • Scope3(カテゴリ4・9)のデータ連携
    輸送事業者と荷主企業の間で、輸送・配送に伴うGHG排出量(Scope3 カテゴリ4:輸送・配送上流、カテゴリ9:輸送・配送下流)の数値をクラウド上で相互共有できます。複数サプライチェーン企業から共有された数値を自動で集計・合算し、ダッシュボード上で統合管理することが可能です。
  • 環境マネジメントシミュレーション
    蓄積された輸送実績データをもとに、トラックから鉄道・船舶へのモーダルシフトや、EV・水素燃料電池車への車両代替を実施した場合の排出量削減効果を試算できます。脱炭素に向けた具体的な施策立案や投資判断の根拠となるデータを提供します。

法規制対応・行政報告書出力機能

  • 定期報告書自動作成支援
    省エネ法に基づく特定荷主および特定輸送事業者が国(経済産業省など)へ提出する定期報告書のフォーマットに対応し、算定結果を自動転記・出力します。作成にかかる管理工数を低減し、記載ミスの防止を支援します。
  • 政府系システム(EEGS)連携対応
    温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度(SHK制度)における電子報告システム「EEGS」へのデータ連携を視野に入れた構造となっており、報告業務全体のデジタル化を後押しします。

こんな企業・現場に向いている/向いていない

向いている企業・現場

特定荷主や物流事業者として省エネ法・法規制への定期報告業務に追われている企業

  • 報告書作成のためのデータ集計・転記に膨大な人件費と工数がかかっている
    CAMOTSUの自動集計・定期報告書作成支援機能を利用することで、輸送実績データを流し込むだけで経済産業省等の指定様式に合わせた数値を自動出力できます。手作業による集計ミスを排除しながら、報告書作成業務の工数削減が可能です。
  • 行政ガイドラインに沿った厳密な算定ロジックの担保が求められている
    ISO14065に基づく妥当性評価を取得した第三者認証済みのシステムアルゴリズムを採用しているため、公的報告や外部監査に対しても客観的かつ信頼性の高いデータを提示できます。

荷主と輸送会社間でScope3の精緻なデータ共有と削減施策を進めたい企業

  • 委託先輸送会社からのデータ回収が進まず、排出量算定が概算値にとどまっている
    サプライチェーン連携機能により、輸送事業者から荷主へルート単位・商品単位で算定結果を直接共有できます。実データに基づいたScope3(カテゴリ4・9)の精緻な把握が可能になります。
  • モーダルシフトや車両代替による削減効果を定量的に事前評価したい
    環境マネジメントシミュレーション機能を用いることで、輸送モード変更時の排出量増減を自動試算できます。荷主と物流事業者が共通のデータ基盤を見ながら共同で物流効率化と脱炭素の施策を立案できるようになります。

向いていない企業・現場

物流を伴わずオフィスビルや自社施設内のScope1・2算定のみを目的とする企業

  • 輸送管理や定期報告書作成の機能が不要な場合
    CAMOTSUは企業間の輸送に伴うエネルギー及びCO2排出量の算定・マネジメントに特化した設計となっています。物流を伴わない一般オフィスの電気・ガス使用量などのScope1・2算定のみを目的とする場合、機能が過剰となりやすいため、施設・全社向けの汎用型GHG可視化ツールの導入を検討する方が適しています。

手書き伝票のみで運用しデジタルな輸送実績データが存在しない現場

  • 算定に必要なCSVやTMSデータの準備体制が整っていない場合
    CAMOTSUは運行管理データや輸送実績データを基盤として自動算定を行う仕組みです。運行管理システムや受発注データがデジタル化されていない現場では、算定システムを導入する前にまず配車・輸送データのデジタル化やTMSの導入を先行させる必要があります。

類似ツールとの比較

CO2排出量管理や脱炭素支援の分野で導入が進む主なツールとCAMOTSUの比較は以下のとおりです。

ツール名 特徴 料金 向いている企業
CAMOTSU 輸送領域のCO2算定に特化。ISO14065妥当性評価取得、特定荷主定期報告書の自動作成やScope3連携に対応 要問い合わせ 物流・倉庫業、荷主企業、省エネ法報告や輸送Scope3管理を精緻化したい企業
Zeroboard Scope1〜3の全社排出量算定を網羅する総合ESGプラットフォーム。サプライチェーン連携機能や多言語対応に強み 要問い合わせ 全社規模でScope1〜3全体の開示・脱炭素経営を総合的に推進したい中堅〜大手企業
ASUENE Scope1〜3の自動算定、CFP(カーボンフットプリント)算定、専門コンサルタントによる伴走支援が強み 要問い合わせ 算定だけでなく脱炭素ロードマップ策定やScope3の包括的削減を外部専門家と進めたい企業
e-dash 請求書の自動読み取り等で手軽にScope1・2およびサプライチェーン排出量を可視化。製品CFP算定にも対応 要問い合わせ 手入力の手間を省いて迅速に全社排出量の把握を始めたい中堅・中小〜大手企業

ツール選定時の判断基準として、全社(Scope1〜3全体)の温室効果ガス排出量開示を包括的に進めたい場合は、汎用性の高いZeroboardASUENEe-dashなどが有力な選択肢になります。

一方で、サプライチェーンの中でも特に「物流・貨物輸送に伴うCO2排出量」に焦点を当て、運行データや発着地データから荷主別・品目別に高精度な算定を行い、省エネ法の定期報告書作成や物流効率化(モーダルシフト等)のシミュレーションまでを一貫して行いたい場合は、CAMOTSUが適しています。また、ゼロボードのソリューションと組み合わせて連携運用することも可能です。

料金・プラン・導入方法

CAMOTSUの利用料金は、対象となる拠点数、輸送データ量、利用機能の範囲、連携するサプライチェーン企業の規模などに応じた個別見積もりとなっており、公式には金額が公開されていません。導入を検討する際はベンダーへの問い合わせが必要です。

見積もり取得時には、以下のポイントを確認することをおすすめします。

  • 課金単位の確認
    月額固定制か、取り込む輸送レコード件数や荷主数・拠点数に応じた従量課金体系が含まれるかを確認します。
  • 初期導入・設定費用の有無
    既存のTMSや基幹システムからのデータインポート設定、マスタ構築、算定ロジック検証などの初期支援費用の有無を確認します。
  • オプション・サポート体制
    定期報告書のフォーマット調整や法改正対応アップデート、専門スタッフによる導入支援サポートの範囲を事前にすり合わせます。

導入の流れ・期間

CAMOTSUの具体的な導入期間は要問い合わせとなっていますが、物流GHG算定クラウドツールの一般的な導入ステップは以下のとおりです。

  1. 問い合わせ・ヒアリング
    公式サイトのフォーム等から問い合わせを行い、自社の物流体制、管理対象の輸送品目、現在のデータ管理状況(TMS・基幹連携など)についての要件ヒアリングを実施します。
  2. サービスデモ・算定ロジック確認
    実際の管理画面デモを確認し、自社の輸送データ形式(CSV等)との適合性や、必要な報告書フォーマットへの対応状況を擦り合わせます。
  3. 見積もり・契約
    対象範囲や利用ライセンス数に応じた見積もり内容を確認し、利用契約を締結します。
  4. データ整備・初期設定
    拠点マスタ、荷主マスタ、車両種別、輸送実績データ等の初期登録を行い、システム上での自動算定テストを実施します。
  5. 本格稼働・報告業務運用
    運用を開始し、月次の排出量集計やサプライチェーン間での数値共有、行政向け定期報告書の作成業務に活用します。

導入事例・実績

CAMOTSUは、国内の大手物流企業複数社において利用決定や検証が進められてきた実績を持ちます。また、ソコテック・サーティフィケーション・ジャパンによる第三者妥当性評価の取得にあたっては、大手輸送事業者の実輸送データを用いてデータ自動加工から荷主向け可視化、特定荷主定期報告書作成支援に至るプロセスの検証が行われています。

なお、個別企業における詳細な削減率や導入数値効果については、機密保持等の観点から限定的な公開にとどまるため、最新の事例詳細については公式サイトまたは提供元へご確認ください。

導入前に知っておきたいこと

CAMOTSUの導入にあたっては、以下の実務的なポイントをあらかじめ理解しておく必要があります。

  • 元データの品質と整備状況への依存
    輸送実績データから自動算定を行うため、社内の配車データや運行実績において発着地情報、積載重量、距離、車両区分などの情報が正しく記録されている必要があります。データが欠損している場合は事前のクレンジング作業が必要になります。
  • 委託先輸送事業者との連携体制構築
    自社保有車両だけでなく傭車・委託先輸送のScope3を精緻に算定する場合、取引先運送会社からのデータ提供やシステム連携に対する合意形成を段階的に進めることが求められます。
  • 提供元体制の確認
    CAMOTSUは株式会社Addedが開発し、現在は株式会社ゼロボードへの事業譲受・統合を経て提供されています。既存のZeroboardソリューションとの連携状況や問い合わせ窓口の体制について事前に確認しておくことが推奨されます。

よくある質問(FAQ)

スマートフォンやタブレットから利用できますか?
CAMOTSUはクラウド(SaaS)サービスとして提供されており、Webブラウザを介してPCを中心に操作する設計となっています。現場端末からの閲覧対応状況や推奨ブラウザ環境についてはベンダーへご確認ください。
無料トライアルやデモ画面の確認は可能ですか?
公式サイトの問い合わせ窓口より資料請求やデモの相談を受け付けています。トライアルの実施条件や期間の詳細については直接お問い合わせください。
省エネ法以外の法規制や国際基準にも対応していますか?
省エネ法に定められた各種算定方法に対応しているほか、GHGプロトコルのScope3基準や環境省・経済産業省・国土交通省の各種ガイドラインに準拠しており、ISO14065に基づく妥当性評価を取得しています。
契約期間や解約条件はどうなっていますか?
年単位または月単位での契約条件が設定されているのが一般的ですが、具体的な最低利用期間や解約通知の条件については要問い合わせとなっています。
既存の基幹システムやTMSとのAPI連携は可能ですか?
CSVデータ等を用いた輸送実績のインポートに対応しているほか、外部システム連携の詳細仕様やAPI提供状況については個別のシステム構成に応じた確認が必要です。

参照・出典

他のCO2排出量算定ツールと比較する

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