CO2排出量・カーボン管理 比較・一覧
CO2排出量・カーボン管理システムとは、自社の拠点や車両からの直接排出だけでなく、サプライチェーン全体(Scope1〜3)の温室効果ガス排出量を自動算定して可視化するツールです。物流業界はトラック輸送等による燃料消費が多く、荷主からの環境対応要請や改正省エネ法への対応が急務となっています。しかし、膨大な輸送実績をエクセル等で手作業計算するには数百時間もの手間がかかるのが課題です。ツールを活用すれば、燃料代の請求書や配車データを取り込むだけで高精度な算出と削減シミュレーションが容易になります。荷主からCO2排出量の情報開示を求められている運送会社や、ESG経営を本格的に推進したい物流企業に最適です。本ページでは、自社の規模や目的に合ったシステムを比較検討できます。
全 12 件掲載 (2026年4月時点)
CO2排出量・カーボン管理の主要機能
輸送モード別・拠点別の排出量分析
トラック、鉄道、船舶などの輸送手段(モード)や、各物流拠点ごとのCO2排出量を可視化し、詳細な分析を可能にする機能です。どの経路や拠点で排出量が多いかを具体的に把握できるため、現場の実務担当者がピンポイントで削減施策を検討しやすくなり、効率的なサプライチェーンの脱炭素化を力強く後押しします。
請求書データの自動読み取り・算定
燃料代や輸送費などの請求書データをAI-OCR等で自動で読み取り、CO2排出量を正確かつ迅速に算定する機能です。従来の手作業によるデータ入力や複雑な計算の手間を大幅に削減し、入力ミスを防ぎます。現場担当者の業務負荷を劇的に軽減しながら、信頼性の高い排出量データの収集と一元管理を実現します。
改正物流効率化法・定期報告書の作成支援
改正物流総合効率化法や省エネ法で求められる定期報告書の作成プロセスを自動化し、実務負担を軽減する機能です。必要なデータをシステム上で統合し、行政指定のフォーマットに合わせた帳票をワンクリックで出力可能です。担当者の書類作成にかかる時間を大幅に削減し、法令遵守とスムーズな行政手続きをサポートします。
荷主・輸送事業者間のデータ共有
荷主企業と運送事業者、倉庫業者などの関係者間で、クラウドを通じてシームレスにCO2排出量データを共有する機能です。企業間をまたぐ煩雑なデータ集約の手間を省き、サプライチェーン全体での排出量(Scope3)の正確な把握を実現します。関係者間での削減目標の共有や連携した環境対策の推進に貢献します。
国際輸送・ISO規格(14083等)対応算定
海上・航空を含む複雑な国際輸送ネットワークでの排出量を、ISO14083などのグローバルな算定規格に準拠して精緻に計算する機能です。国境を越えるサプライチェーンの環境負荷を国際基準で透明化し、海外拠点の担当者や海外顧客への信頼性の高いレポーティングを実現。企業の国際的な競争力向上に直結します。
CO2削減施策のレコメンド・SBT目標管理
自社の排出状況に基づき、積載率向上やモーダルシフトなど有効な削減アクションを自動提案する機能です。あわせてSBT等の国際的な削減目標への進捗をリアルタイムで監視します。次に打つべき手立てが明確になるため、現場の担当者が迷うことなく確実な脱炭素化に向けたアクションを実行できるようサポートします。
CO2排出量・カーボン管理 比較表
| ツール名 | 輸送モード別・拠点別の排出量分析 | 請求書データの自動読み取り・算定 | 改正物流効率化法・定期報告書の作成支援 | 荷主・輸送事業者間のデータ共有 | 国際輸送・ISO規格(14083等)対応算定 | CO2削減施策のレコメンド・SBT目標管理 | 料金モデル | 対象規模 | 対象業種 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ASUENE | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | SaaS | 規模問わず | 製造業・物流・倉庫業・小売・卸売業・建設・資材 |
| Zeroboard | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ? | SaaS | 規模問わず | 製造業・物流・倉庫業・自動車・部品・建設・資材 |
| e-dash | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | SaaS | 規模問わず | 製造業・物流・倉庫業・小売・卸売業・食品・飲料 |
| booost Sustainability | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | SaaS | 大企業 | 製造業・物流・倉庫業・小売・卸売業・食品・飲料 |
| SustainaLink | 〇 | × | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 要問合せ | 大企業 | 物流・倉庫業・製造業・自動車・部品・医薬品・医療 |
| ScopeX | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | SaaS | 中小 | 製造業・物流・倉庫業・小売・卸売業・食品・飲料 |
| EcoNiPass | 〇 | ? | 〇 | 〇 | ? | ? | SaaS | 規模問わず | 製造業・物流・倉庫業・小売・卸売業・自動車・部品 |
| GHGSCOPE | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | SaaS | 中堅〜大手 | 物流・倉庫業・製造業・小売・卸売業 |
| タンソチェック | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | SaaS | 規模問わず | 製造業・物流・倉庫業・小売・卸売業・建設・資材 |
| Susport | 〇 | ? | ? | 〇 | ? | 〇 | SaaS | 規模問わず | EC・通販・物流・倉庫業・製造業・小売・卸売業 |
| CAMOTSU | 〇 | ? | 〇 | 〇 | ? | ? | SaaS | 中堅〜大手 | 物流・倉庫業・製造業・小売・卸売業 |
| EcoLogiPortal | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | SaaS | 中堅〜大手 | 物流・倉庫業・製造業・小売・卸売業・EC・通販 |
横にスクロールして比較できます →
| 項目 | ASUENE | Zeroboard | e-dash | booost Sustainability | SustainaLink | ScopeX | EcoNiPass | GHGSCOPE | タンソチェック | Susport | CAMOTSU | EcoLogiPortal |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 輸送モード別・拠点別の排出量分析 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
| 請求書データの自動読み取り・算定 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | × | 〇 | ? | 〇 | 〇 | ? | ? | 〇 |
| 改正物流効率化法・定期報告書の作成支援 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ? | 〇 | 〇 |
| 荷主・輸送事業者間のデータ共有 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
| 国際輸送・ISO規格(14083等)対応算定 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ? | 〇 | 〇 | ? | ? | 〇 |
| CO2削減施策のレコメンド・SBT目標管理 | 〇 | ? | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ? | 〇 | 〇 | 〇 | ? | 〇 |
| 料金モデル | SaaS | SaaS | SaaS | SaaS | 要問合せ | SaaS | SaaS | SaaS | SaaS | SaaS | SaaS | SaaS |
| 対象規模 | 規模問わず | 規模問わず | 規模問わず | 大企業 | 大企業 | 中小 | 規模問わず | 中堅〜大手 | 規模問わず | 規模問わず | 中堅〜大手 | 中堅〜大手 |
CO2排出量・カーボン管理の選び方
- 物流特有の算定方式への対応:燃費法やトンキロ法など、自社の輸配送形態に合った算定方式で正確にScope3までのCO2排出量を算出できるか確認します。
- 既存の物流システムとの連携性:配車管理システム(TMS)や倉庫管理システム(WMS)と連携し、走行距離や積載重量などのデータを自動取得して入力作業を省力化できるかが重要です。
- 自社規模と予算に合う料金体系:手軽に導入できる定額制のSaaS型から、複雑な要件を持つ大企業向けの個別見積もりまで、自社の企業規模(中小〜エンタープライズ)に適した料金モデルを選定します。
- 荷主や協力会社とのデータ共有機能:荷主への排出量報告や委託先からのデータ収集がスムーズに行える、サプライチェーン全体での情報共有機能があるかをチェックします。
- 法規制対応とレポート出力の容易さ:改正省エネ法などの最新の法規制に準拠し、国への定期報告書や荷主向けの算定レポートを手間なく出力できるかが現場の負担軽減に直結します。
掲載ツール一覧
ASUENE
企業・サプライチェーンのCO2排出量を自動で算定・可視化するクラウドサービス。Scope3までの算出や削減施策の立案に強く、物流関連の導入実績も豊富です。
Zeroboard
企業の温室効果ガス排出量の算定・可視化を支援するクラウドサービス。物流分野の算定に特化した機能強化を行い、大手物流企業との連携も進めています。
e-dash
請求書のアップロードなどで手軽にCO2排出量の算定や可視化が行えるクラウドサービス。企業単位だけでなく、製品単位のCFP算定や物流のScope3対応も備えています。
booost Sustainability
Scope1からScope3、さらにカテゴリ1~15のCO2排出量の算定から報告までを一元管理できるカーボンマネジメントプラットフォーム。SBTと整合する削減目標の立案も支援します。
SustainaLink
物流が抱える環境・労働力等のリスクに対応するソリューションで、国際輸送を含む精緻な物流GHG排出量算定サービスを提供します。ISO14083規格にも対応しています。
ScopeX
請求書などのデータから温室効果ガス排出量を簡単に算出し、物流改善や環境配慮素材など最適な削減施策をレコメンドするプラットフォームです。
EcoNiPass
サプライチェーン全体のCO2排出量をクラウド上で自動的に集計・見える化するプラットフォーム。取引先のデータ連携が容易で、製造業から物流まで幅広く対応します。
GHGSCOPE
企業間の輸送に関するエネルギー及びCO2排出量の算定を自動化し、可視化するツール。ISO14065に基づく妥当性評価を取得しており、算定プロセスの信頼性が高いのが特徴です。
タンソチェック
サプライチェーンのCO2排出量の1次データをSNSのように手軽に収集・連携できるSaaS。特許出願済みのデータ連携機能でScope3の算定を効率化します。
Susport
自社サービスにカーボンオフセット機能を組み込めるAPI・クラウドサービス。ECや物流などの取引データと連携し、1件ごとのCO2排出量自動算定と相殺を可能にします。
CAMOTSU
輸送事業者と荷主間でCO2排出量の算定結果を共有・可視化するクラウド型マネジメントサービス。改正物流効率化法や特定荷主の定期報告書の作成支援に特化しています。
EcoLogiPortal
サプライチェーン上の輸配送領域におけるCO2排出量をスピーディーかつ高精度に算定・可視化するソリューション。輸送モード別や拠点別の詳細な分析が可能です。
よくある質問
- CO2排出量・カーボン管理とは何ですか?
- 自社の事業活動やサプライチェーン全体で発生する温室効果ガスの排出量を可視化し、削減に向けた計画を立てる取り組みです。物流業界では、輸送時の燃料消費や倉庫の電力使用などを正確に算定し、荷主企業の脱炭素ニーズに応えるために重要視されています。
- 導入にかかる費用・料金の目安はどのくらいですか?
- ツールによって異なりますが、初期費用が無料〜数十万円、月額利用料が数万円〜十数万円程度のサブスクリプション型が主流です。e-dashやZeroboardなどのように、算定拠点数や必要な機能に応じて柔軟な料金プランを用意しているサービスが多くあります。
- 中小規模の運送・物流企業でも導入・活用できますか?
- はい、中小企業でも導入しやすい直感的な操作性や、請求書をアップロードするだけで自動算定できるツールが多数あります。ASUENEやCAMOTSUなどを活用すれば、専門知識を持つ専任担当者がいなくても効率的に管理を始められます。
- システムの導入から運用開始までの期間はどのくらいですか?
- 最短で数週間から1ヶ月程度で導入し、運用を開始することが可能です。初期設定やデータ収集の範囲により変動しますが、booost SustainabilityやEcoLogiPortalなどのサポート体制が充実したツールを選べばスムーズに立ち上げられます。
- 既存の配車システムや運行管理システムとの連携は可能ですか?
- 多くのシステムはAPI連携やCSVアップロード機能に対応しており、既存の業務システムとスムーズに連携できます。走行距離や燃料代のデータなどを一括で取り込めるため、手入力の手間と算定ミスを大幅に削減できます。