traevo noWaとは?匿名データと車両動態の連携で最適な共同輸送パートナーを安全に検索できるプラットフォーム

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荷主・運送事業者が匿名で輸送データを登録し、混載や往復の共同輸送相手を探索できるマッチングプラットフォームです。車両動態管理システム「traevo」と連携し、実態に即したデータから機密性を確保したまま最適な協業パートナーを検索できます。

公式サイト
https://traevo.jp/nowa/
料金モデル
SaaS(月額)
対象規模
規模問わず
対象業界
製造業 物流・倉庫業 小売・卸売業

traevo noWaとは?

「traevo noWa(トラエボ ノワ)」は、共同輸送を検討するにあたって、最適な条件の協業相手を効率的に探す手段が不足しているという荷主企業や運送事業者の課題を解決するマッチングプラットフォーム(共同輸送データベース)です。株式会社traevoが提供し、フィジカルインターネット・共同輸送カテゴリに属するSaaSとして提供されています。

全国・異業種の参加企業が匿名のまま輸送実績データをシステムに登録し、混載や帰り便を活用した共同輸送相手をクラウド上で手軽に探索・マッチングできるのが最大の特徴です。2025年8月にサービスを開始し、2026年2月にはオフィシャルサービスインを完了しました。一般社団法人運輸デジタルビジネス協議会(TDBC)の活動から生まれた社会実装モデルであり、車両動態管理システム「traevo Platform」と連携することで、実態に即した運行データから機密性を確保したまま最適な協業パートナーを検索し、積載効率の向上やCO2削減に貢献します。

主な機能・特徴

  • 輸送データ登録機能(Excelによる簡易アップロード)

    自社が保有する輸送ルートや物量のデータを、システムからダウンロードした専用のExcelフォーマット(発着都道府県、発着市区町村、車種、車格、月別輸送台数などの基本情報を入力するもの)に転記し、システム上にアップロードするだけで、簡単にデータベースへの登録が完了します。この簡易的な入力方式により、高度なIT知識がない物流現場の担当者であっても迷わずに自社の輸送実態をデータ化してマッチング対象に含めることができます。データの追加や修正も、登録データを一度ダウンロードしてExcel上で更新し、再アップロードするだけのシンプルなプロセスとなっているため、定期的な情報のアップデートに伴う運用負荷がかかりません。

  • 共同輸送検索機能(匿名性を担保したパートナー探索)

    企業秘密である具体的な輸送ルートや取引状況を保護するため、登録した輸送データや検索結果画面上の社名はすべて個別の「ID表示(匿名)」に伏せられます。この匿名の状態を維持したまま、自社の希望条件(ルート、回送条件、車種、車格など)にマッチする混載相手や、復路(帰り便)を活用できる協業相手を自由に検索できます。検索結果に対しては、直感的な地図UI上で自社の発着地と他社の発着地を重ね合わせて絞り込める「地図フィルタ機能」や、並べ替え機能を活用することで、地理的・実務的に最適な共同輸送ルート候補を効率よくソート可能です。

  • コミュニケーション機能(機密性を確保したアプローチ)

    条件が合致する有望な共同輸送候補が見つかった場合、システム上から「共同輸送検討依頼メール」を自動で相手企業に向けて発信できます。打診を受けた側との合意形成や、検討の可否に関するやり取りはすべてtraevo noWaの管理画面内のみで行われ、双方が「詳細協議へと進む(企業名の開示)」に正式に同意するまでは完全に匿名性が担保されます。複数の相手企業と同時に打診を進行している場合でも、コミュニケーション履歴や現在の進捗状況(検討中、合意、断念など)が自動で一元管理されるため、現場の配車マンが迷わずに対話プロセスを並行管理できます。

  • 自社データ分析機能(都道府県別の輸送台数可視化)

    自社が登録した多数の輸送データを、発着地別に都道府県単位での輸送台数を表す「ヒートマップ形式」で自動的に可視化できます。車種や車格、任意のオプション条件によるソート表示にも対応しているため、自社でどのルートにどの程度の余力や輸送頻度があるかを直感的に把握できます。この分析機能を活用し、客観的なデータに基づいて共同輸送のターゲットとする都道府県やルートを戦略的に絞り込み、効率的なマッチング検索の条件設定に直接役立てることができます。

こんな企業・現場に向いている/向いていない

【向いている企業・現場】

  • 共同輸送を始めたいが、協業相手を自社だけで探索・交渉するリソースがない企業

    自社だけで共同輸送の条件が合う「帰り便」や「混載相手」を見つけ出すには、膨大な関係先への問い合わせや営業活動が必要です。traevo noWaは全国の多様な企業(リリース時点で53社以上、現在は80社以上・14,000路線以上)のデータが集う公平なデータベースであるため、自社単独では接点のなかった異業種やまだ見ぬ物流パートナーと効率的につながりたい企業に適しています。

  • 機密情報の漏洩を防ぎつつ、安全に新規のパートナーシップを模索したい企業

    「どの路線にどれだけの荷物を運んでいるか」は企業の重要な営業秘密であり、競合や他社に最初から開示するのは困難です。traevo noWaは最終合意段階に至るまで社名や詳細な企業情報を非公開のまま進められる匿名性を徹底しているため、セキュリティ基準や社内調整が厳しい大手荷主企業や、慎重にアプローチしたい運送会社に合致しています。

  • 初期費用や維持コストを極力抑えて共同配送の検証を進めたい現場

    後述するように、年間30,000円(TDBC会員等の条件を満たせば0円)という非常に低価格なサービス仕様であるため、効果が不明確なままで高額なシステムへいきなり初期投資をすることが難しい中小規模の物流事業者や、荷主主導でまずは小さくスモールスタートしたい企業の推進現場に向いています。

【向いていない企業・現場】

  • AIによる即時的な配車計画の作成や、トラック荷室への積付け最適化自体を主目的とする現場

    traevo noWaは、中長期的な輸送ルートの共同化を図るための「相手企業とのマッチングと対話」に特化した探索システムです。日々変動する受注データに対してAIが自動でリアルタイムに最適ルートや相乗り便を自動計算する配車実行機能や、荷室の隙間をミリ単位で埋める3次元の積付けシミュレーション機能などは備えていません。日常業務における高度な自動配車や車両の積載最大化そのものを最優先の課題とする場合は、別のソリューション(NLJのNeLOSSなど)の検討をお勧めします。

  • 他社との協調・データ共有を一切想定せず、自社単独での物流効率化のみを目指す企業

    他社との荷物の「混載」や「帰り便の活用」などの協調・シェアリングを前提とするデータベースサービスです。競合他社や他業界の企業と運行を乗り合わせる意思がない場合や、自社グループ内の配送ルートの見直し・自社内のWMS(倉庫管理システム)やTMS(運行管理システム)の単純な機能強化のみを目的とする場合、マッチングの効果を享受しにくいため導入には適していません。

料金・プラン・導入方法

料金モデルは、SaaS型の年額・月額課金体系となっています。一般社団法人運輸デジタルビジネス協議会(TDBC)の会員、または既に動態管理プラットフォーム「traevo Platform」をご利用中の既存ユーザーであれば、**利用料0円(無料)**で全機能をお使いいただけます。その他に該当する一般ユーザーの場合であっても、**年間30,000円(月換算で2,500円相当)**という極めて安価なライセンス設定となっており、初期導入費用などの余計な初期コストは一切発生しません。

プラン(対象ユーザー) 利用料金(年額) 初期費用・その他費用 利用可能ID数 備考
TDBC会員 0円 0円 1アカウントあたり3IDまで すべての探索・コミュニケーション、自社分析機能を利用可能
traevo Platform既存契約ユーザー 0円 0円 1アカウントあたり3IDまで 追加のシステムコストを負担することなく共同輸送マッチングを開始可能
その他一般ユーザー 30,000円 0円 1アカウントあたり3IDまで traevo Platform未導入でも、Excelによるデータ登録のみで全機能を利用可能

見積もり・導入検討時に確認すべきポイント

  1. 追加IDの料金条件:1アカウントあたり標準で3ID(3ユーザー)が付与されますが、全国の複数営業所や複数の部署に所属する多数の配車担当者が同時に個別のIDで管理画面にログインして操作したい場合に、IDを追加購入するためのオプション料金設定があるかを確認してください。
  2. データの登録上限と更新ルール:自社の輸送実績データ(Excel等)をアップロードして登録する際、登録できるルート件数や物量データの容量・件数に上限が設定されているか、またデータの更新頻度(年1回の年度更新等)の変更手順を確認しておく必要があります。
  3. 契約の継続期間と支払い方法:その他ユーザーの「年額30,000円」における契約開始時期、自動更新の有無、契約期間途中での中途解約時に伴う日割り・月割りでの返金処理が行われるかどうかの詳細規約を確認することをお勧めします。

導入の流れ・期間

traevo noWaを実際に導入して稼働させるまでの一般的なステップは、以下の流れに沿って行われます。

  1. お問い合わせ・資料請求

    株式会社traevoの公式サイト内にあるお問い合わせ窓口、または資料請求フォームより導入の意思を伝えます。自社がTDBC会員や既存の動態管理ユーザーか、もしくは新規一般ユーザーとしての検討かも併せて伝達するとスムーズです。

  2. デモ・仕様説明の実施

    担当者から実際の操作デモンストレーションなどを交えながら、匿名マッチング機能の動き、地図上でのルート確認機能、ヒートマップ可視化などについてのレクチャーを受け、自社の想定する運用フローに合うかを確認します。

  3. お申し込み・ご契約手続き

    料金や利用規約に合意のうえでお申し込み手続きを行います。その他一般ユーザーとして登録する場合は、見積書に沿って年額料金(30,000円)に関する手続きを進めます。

  4. アカウント発行とログイン環境設定

    契約完了後、システムへアクセスするための管理者用アカウントおよびユーザーID(最大3名分)が発行されます。PC等の推奨Webブラウザからログインできることを確認します。

  5. 輸送データの準備とインポート(初期設定)

    管理画面から「登録用Excelフォーマット」をダウンロードし、自社の輸送データ(発着都道府県、発着市区町村、車種、車格、月別輸送台数など)を記入のうえ、一括でアップロード(インポート)します。

  6. マッチング検索・実運用開始

    データのアップロード完了後から、自社データを基にした「他社との共同輸送パートナー探索」が可能になります。システムを介した匿名の打診交渉、双方合意後の直接協議へ移行し、具体的な共同運行の構築へとつなげていきます。

※公式サイト上には、お申し込み手続きから実際のアカウント発行完了までに要する「具体的な標準導入期間」についての明示的な日数は公開されていません。一般的にはExcelデータの準備期間を除けばアカウント自体は速やかに発行されますが、自社の輸送データを集約・整理するための期間(データ準備期間)を考慮し、余裕を持ったスケジュールで進めることを推奨します。具体的な納期についてはお問い合わせ時にご確認ください。

連携できるシステム・機器

「traevo noWa」は、株式会社traevoが提供する車両動態管理プラットフォーム「traevo Platform」と緊密に連携可能であり、同プラットフォームを経由して複数の既設デジタコ(デジタルタコグラフ)や車載GPS、スマートフォンの位置情報から運行実態データを収集・一元化しています。新たな車載機器の導入や設備投資を伴うことなく、既存の機器情報をベースに活用できる設計が強みです。

具体的に、以下のような主要な車載器メーカー、GPSサービスや外部システム等とのデータ連携が公式に発表・検証されています。

  • 車載器・デジタコメーカー:矢崎エナジーシステム、トランストロン(富士通)、データ・テック、光英システム、システック、NPシステム開発、日野自動車、三菱ふそう(「Truckonnect」連携)など
  • GPSサービス・ドラレコ等:NTTドコモビジネス、京セラコミュニケーションシステム、日本システムウェア、JFE商事エレクトロニクス、スマートドライブ(Smart Drive)、三井住友海上火災、ソフトバンクなど
  • 外部クラウドシステム・提携ソリューション:
    • 都築電気のクラウド型動態管理サービス「TCloud for SCM」
    • NTTドコモビジネスの「LINKEETH スマート運送」
    • JFE商事エレクトロニクスの物流トラッキングサービス「Jiot」
    • ハコベルのバース管理・配車管理システム「トラック簿」(動態管理データと連携し、現場の荷待ち時間・荷役作業時間の自動記録・削減を支援)

導入事例・実績

「traevo noWa」は正式サービス開始前の開発・検証フェーズから、経済産業省や国土交通省、一般社団法人運輸デジタルビジネス協議会(TDBC)が主導する実証プロジェクトによって、数多くの導入検証および具体的な効果(数値実績)が確認されています。主な事例・実績は以下の通りです。

  • TDBC(運輸デジタルビジネス協議会)ワーキンググループ(WG05A)による実証実験

    旭硝子(AGC、同ワーキンググループの発起人)、ヤンマーロジスティクス、中部興産、大王製紙、鈴与カーゴネット、トランコムの6社が実証実験に参加。各社の実際の輸送データをCSV・Excel形式でデータベースへ投入し、年間約285,000台分(6社合計1,257件)におよぶ大規模な運行データを活用した共同輸送のシミュレーションと効果検証を実施しました。この結果、往復化や混載の実施により、**CO2排出量およびドライバーの拘束時間を約30%〜40%削減**する極めて高い効率化効果が実証されました。個別具体的な組み合わせにおける主な検証数値は以下の通りです。

    • ヤンマーロジスティクス & AGC(往復化):CO2排出量を43%削減、ドライバー拘束時間を44%削減
    • トランコム & AGC(混載):CO2排出量を36%削減、ドライバー拘束時間を35%削減
    • 中部興産 & 鈴与カーゴネット(往復化):CO2排出量を38%削減、ドライバー拘束時間を30%削減
  • 経済産業省 北海道経済産業局「共同輸配送デジタルマッチング事業」

    北海道内における持続可能な物流体制の維持を目的にプロジェクトが進行しており、道内を中心とした**44事業者・1,743ルートの登録**がすでに行われています。北海道物流人倶楽部例会等を通じて地域の共同輸送をさらにデジタルで加速する手段として「traevo noWa」の活用拡大が図られています。

  • 導入企業数の実績と受賞歴

    2025年8月のリリース時点でTDBC会員や北海道の物流事業者、荷主企業など**53社が利用を開始**しており、その後も導入社数を拡大し、登録路線数は全国で**14,000路線以上**にのぼります。また、これらの実績やフィジカルインターネットの具現化にむけた姿勢が高く評価され、複数の名誉ある賞を受賞しています。

    • 日本ロジスティクスシステム協会(JILS)「2025年度 ロジスティクス大賞」受賞
    • 経済産業省「ウラノス・エコシステム 先導プロジェクト」に選定(2026年1月発表)
    • 一般社団法人フィジカルインターネットセンター「フィジカルインターネットアワード2026」社会実装部門 奨励賞を受賞(2026年2月発表)

導入前に知っておきたいこと

現時点では、外部の専門サイト、SNS(旧Twitter等)などの公開情報において、ユーザーから報告されている直接的なシステム不具合・導入への不満・デメリットなどの課題報告は確認できていません。しかしながら、本ツールの性質上、以下の点を留意した上で導入検討を行う必要があります。

  • 自社のデータをExcelに手入力して登録する際、データに不備(表記揺れや誤った市町村コードの入力など)があると、検索結果に正しく表示されなかったり、

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