SustainaLinkとは?
SustainaLink(サステナリンク)は、三井倉庫ホールディングス株式会社が提供する、物流のサステナビリティ支援ソリューションです。物流業界が直面する「環境リスク(CO2排出・気候変動)」「労働力リスク(少子高齢化・物流2024年問題)」「災害リスク(自然災害・感染症)」の3つの大きな課題に対し、「知る」「見える化する」「改善する」の3ステップでアプローチします。精緻なGHG排出量算定システムと、三井倉庫グループが培ってきた物流ノウハウを組み合わせ、カーボンニュートラルな物流の実現と持続可能なサプライチェーンの構築をワンストップで支援します。
主な機能・特徴
- CO2排出量一括算定サービス「MS CO2 Analyzer」
提供された物流データをもとに、CO2排出量を一括で精緻に算定するシステムです。「GLEC Framework」や国際規格「ISO14083:2023」が求めるプロセスに準拠しており、国内だけでなく国際輸送の算定にも対応しています。Scope3を含めたサステナビリティ情報の開示基盤として活用可能です。 - CO2排出量簡易算定ツール「MS CO2 Navigator」
貨物重量、輸送モード、発着地情報を入力するだけで、簡単に国内・国際輸送に関するCO2排出量を算定できる無料のWEBツールです。異なる輸送モードでの排出量のグラフ比較などを手軽に行うことができます。 - 具体的な物流改善・実行サポート
データの可視化にとどまらず、算定結果をもとにした「改善」までサポートします。モーダルシフト(トラックから鉄道・船舶への転換)の推進、共同配送やミルクランによる輸送の効率化、BCP(事業継続計画)の観点を取り入れた災害に強い物流拠点の選定・代替ルート構築など、三井倉庫グループの実行力を活かしたソリューションを提供します。
こんな企業・現場に向いている/向いていない
【向いている企業・現場】
対象規模は大企業およびそのグループ企業で、製造業、自動車・部品、医薬品・医療、物流・倉庫業などに最適です。有価証券報告書などでScope3を含めた正確なCO2排出量の開示が求められている企業や、国際輸送を含む複雑で大規模なサプライチェーンを構築している企業に向いています。また、単なるCO2の算定だけでなく、物流2024年問題に伴うドライバー不足対策や、自然災害へのBCP対策など、物流網全体の再構築・改善をプロに一任したいと考えている経営層や物流部門の担当者に強く推奨されます。
【向いていない企業・現場】
輸送ルートや拠点がシンプルで、エクセルなどの表計算ソフトで十分に排出量管理ができている小規模な企業にはオーバースペックになる可能性があります。また、SustainaLinkは「算定から物流改善(実行)までの一気通貫」に大きな強みを持つソリューションです。そのため、「自社のシステム環境に組み込むための、とにかく安価なCO2算定SaaSだけを探している」「物流業務の委託や改善提案は必要なく、ソフトウェアの機能だけを利用したい」という運用スタイルの場合はミスマッチになりやすく、算定機能に特化した別の安価なツールの導入を検討した方がよいでしょう。
料金・プラン・導入方法
SustainaLinkの具体的な料金・プランは公式には公開されておらず、「要問い合わせ」となっています。企業のサプライチェーンの規模や課題、導入するソリューションの範囲によって変動するため、公式サイトのフォームから個別の相談が必要です。なお、簡易的な算定を試すことができる無料ツール「MS CO2 Navigator」が提供されているほか、CO2算定の無料トライアルも用意されています。
導入事例・実績
三井倉庫グループの豊富な物流ノウハウを背景に、多くの大手企業で導入・活用されています。
- 大手メーカー F社様
有価証券報告書でのサステナビリティに関する情報開示にSustainaLinkを活用。独自の算定ツールを用いることで、正確性・客観性・迅速性を担保したScope3(サプライチェーン排出量)の情報開示に貢献しました。 - フォスター電機株式会社様
音響機器製造における温室効果ガス排出量の算定を支援。業務の効率化を実現するとともに、国際基準に則った信頼性の高い算定基盤を構築しました。 - 清涼飲料業界の企業(KOTORA JOURNAL掲載事例)
輸送過程でのCO2排出量の「見える化」を実施。環境負荷を定量的に把握したことで、生産拠点から物流拠点、店舗への配送ルートを最適化し、輸送距離の短縮と燃料消費の大幅な削減を実現しました。
導入前に知っておきたいこと
現時点では公開されたユーザー評価・課題報告は確認できていません。しかし、導入にあたっては、自社の物流データ(輸送量、距離、手段などの実績データ)をシステムに適切に取り込める状態に整理しておく必要があります。データの前処理そのものはサポートされますが、社内のデータ管理体制が極端に散在している場合は、導入初期のデータ収集フェーズで社内調整の工数がかかる点に留意が必要です。
類似ツールとの違い・選び方
市場には数多くのCO2排出量算定SaaSが存在しますが、SustainaLinkの最大の違いは「総合物流企業である三井倉庫グループが提供している」という点にあります。一般的なソフトウェアベンダーが提供するツールは、排出量の「見える化」で完結するケースが多い傾向にあります。一方、SustainaLinkは算定結果に基づいて、実際にトラック輸送を鉄道輸送に切り替える(モーダルシフト)、拠点を再配置して輸送距離を短縮する、共同配送を手配するといった「物理的な物流オペレーションの改善・実行」までを一貫して引き受けることができます。データの可視化だけでなく、実務を伴うカーボンニュートラルの実行力を求めている企業に最適な選択肢です。
よくある質問(FAQ)
- MS CO2 AnalyzerとMS CO2 Navigatorの違いは何ですか?
- 「MS CO2 Navigator」は、WEB上で貨物重量や発着地を入力して手軽に概算を出せる無料の簡易算定ツールです。「MS CO2 Analyzer」は、実際の膨大な物流データを取り込み、国際規格に準拠した精緻な算定と多角的な分析を行う本格的な一括算定サービスです。
- 国内の輸送だけでなく、国際輸送のCO2排出量も算定できますか?
- はい、可能です。SustainaLinkは、グローバルな業界ガイドライン「GLEC Framework」や国際規格「ISO14083:2023」に準拠しており、輸出入を伴う国際的なサプライチェーンの排出量も高精度に算定できます。
- システムの導入後、具体的なCO2削減の実行まで支援してもらえますか?
- はい。三井倉庫グループが持つフルスペックの物流機能を活用し、モーダルシフトの提案や共同配送の実行、拠点の最適化など、排出量削減に向けた具体的な物流ソリューションの提供までトータルでサポートします。