Web.Autoとは?自動運転車の開発・運行管理・遠隔監視を支援するAutowareベースのプラットフォーム

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世界初のオープンソース自動運転ソフトウェア「Autoware」をベースにした、自動運転車の開発・運行・遠隔監視を支援するプラットフォーム。商用トラック向けに特化した自動運転リファレンスデザインの提供も行っています。柔軟なカスタマイズ性とオープンなエコシステムが強みです。

公式サイト
https://web.auto/
料金モデル
SaaS(月額)
対象規模
中堅〜大手向け
対象業界
自動車・部品 物流・倉庫業

ロジシフト編集部による最新動向サマリ

  • トヨタ車体やANA Cargo、ヤマハ発動機など、全国約60拠点において100台以上の自動搬送車両が実稼働している。
  • 台湾のスタートアップ企業Turing Driveに出資・提携し、商用ソフトウェアプラットフォームを統合してアジア市場での社会実装を加速させている。
  • 開発ツールやキットの販売を担うソリューションサービス事業において、2025年9月期に28億1,000万円の売上高を達成した。
  • 障害物による車両停止時に、現場への駆けつけを不要にしオフィスから数クリックで復旧させる遠隔操作運用が実現されている。

(ロジシフト掲載10記事をもとに自動生成・2026年8月17日更新)

Web.Autoとは?

Web.Auto(ウェブオート)は、世界初のオープンソース自動運転ソフトウェア「Autoware」の開発を主導する株式会社ティアフォーが提供する、自動運転システムの開発・運用・遠隔監視を包括的に支援するクラウドネイティブなDevOpsプラットフォームです。自動運転車両の設計からシミュレーション、フリート運行管理(FMS)、高画質なリアルタイム遠隔監視・遠隔操作までを一貫して提供します。商用トラックや工場・倉庫向けの低速搬送EVなど多様なモビリティに対応し、オープンなエコシステムと高度なカスタマイズ性により、物流業界や自動車産業における無人化・自動化の早期実現を支援します。

主な機能

運行管理・遠隔サポート機能

  • フリートマネジメントシステム(FMS Console / FMS API)
    走行中および待機中にある複数台の自動運転車両の位置情報、走行ステータス、バッテリー残量などをリアルタイムに一元管理します。運行スケジュールの登録やルート指示、配車コントロールをウェブブラウザ上から直感的に操作できるほか、外部システムと連携可能なAPIも備えています。これにより、配車管理者の業務負担を軽減し、複数拠点における車両運行の省人化を実現します。
  • リモートサポートシステム(Autoware Drive)
    車両内外のカメラ映像を高解像度かつ低遅延でクラウド経由にてストリーミング配信し、遠隔地から安全運行をリアルタイムに監視します。異常検知時の緊急停止指示や双方向の音声通話機能に加え、市販のステアリングコントローラーを用いた遠隔運転支援にも対応しています。これにより、自動運転レベル4等の無人走行時における安全監視体制を確実に構築できます。
  • 予実解析・エラー通知管理
    運行計画と実際の走行履歴を比較検証し、ダイヤ遅延や走行ルートの乖離、システムエラーを可視化します。異常発生時には関係者へ即座に通知が送られるため、トラブル発生時の迅速な初動対応と、走行ログを活用した運行品質の継続的な改善が可能になります。

開発支援・CI/CD・シミュレーション機能

  • 自動運転シミュレーター(AWSIM連携・シナリオ評価)
    実世界の道路環境を高精度に再現したデジタルツイン空間上で、Autowareの認識・判断・制御アルゴリズムを網羅的にテストできます。天候変化や交通流のシナリオを自在に設定できるため、実車試験を行う前に危険な交通状況やエッジケースへの対応力を仮想空間で安全に評価・検証できます。
  • CI/CDデータパイプライン(Evaluator)
    自動運転ソフトウェアのソースコード変更に対して自動でビルドおよびテストスイートを実行し、品質レポートを出力します。開発サイクルを自動化・高速化することで、検証済みの信頼性の高いファームウェアパッケージを迅速に実車へ展開できる体制を整えます。
  • OTA(Over-The-Air)ソフトウェア更新
    クラウド基盤から各車両に対して無線経由でソフトウェアや制御パラメータのアップデートを安全に配信・適用します。現地に技術者を派遣することなくフリート全体の最新状態を維持できるため、長期的な運用保守コストを大幅に削減します。

データ基盤・地図管理・セキュリティ機能

  • 高精度3次元地図編集・管理(Vector Map Builder)
    自動運転車両の自己位置推定や経路探索に必要な高精度ベクトル地図の作成、差分編集、バージョン管理をブラウザ上で行えます。走行ルートの変更や道路工事に伴う環境変化が発生した場合でも、地図データを素早く修正・更新して車両へ反映できます。
  • 走行データ収集・解析プラットフォーム(Data Platform / bagpicker)
    車載エージェント(Web.Auto Agent)を介したリアルタイムテレメトリデータの収集と、SSD等を活用した大容量センサーログのオフライン一括収集に対応しています。クラウド上で蓄積された走行ログやエラー発生時のデータを検索・抽出し、AIモデルの再学習や障害の根本原因分析に素早く活用できます。
  • 統合認証・ロールベースアクセス制御(TIER IV Account)
    二要素認証(MFA/2FA)やOAuth 2.0に対応したシングルサインオン基盤を提供します。組織(Organization)やプロジェクト単位で開発者・運行管理者・監視オペレーターごとの操作権限を細かく制限でき、企業間の共同開発や外部委託運用でも強固なセキュリティを担保します。

こんな企業・現場に向いている/向いていない

向いている企業・現場

自社開発の自動運転車両やトラックの商用運行基盤を一から構築せず迅速に立ち上げたい企業

  • 開発環境と運行管理基盤が分断され、実車テストや運用移行に多大な開発工数がかかる課題
    Web.AutoのDevOpsツールチェーンとフリートマネジメントシステムを活用することで、クラウド上のシミュレーションから実車ログ収集、遠隔監視までをひとつの共通基盤で完結できます。これにより、個別の監視ツールや配車システムをゼロから開発する期間とリソースを大幅に削減できます。
  • 公道や高速道路での実証・商用運行にあたり、法令要件に沿った遠隔監視体制の構築が急務な課題
    超低遅延の映像ストリーミングや遠隔通話、緊急停止機能を標準装備する「Autoware Drive」を導入することで、自動運転レベル4の運行に求められる遠隔監視センターを迅速に整備できます。

工場・物流拠点内の自動搬送(EV/AGV)や幹線輸送トラックの複数台運行を一元管理したい企業

  • 拠点内で稼働する複数車両の運行状況やバッテリー残量がリアルタイムに把握できず、運行管理が非効率な課題
    Web.AutoのFMSコンソールを導入することで、拠点内の全搬送車両の位置情報や運行進捗をダッシュボードで一元可視化できます。配車スケジュールの自動化と最適化により、現場オペレーターの配置人数を最小限に抑えられます。
  • 走行ルートや敷地内レイアウトの頻繁な変更に対して、地図作成や再検証の工数が追いつかない課題
    ブラウザ上で直感的に操作できる「Vector Map Builder」とデータプラットフォームを活用することで、地図の差分更新からクラウドシミュレーション、OTA配信による車両反映までを短期間で完了できます。

向いていない企業・現場

既成品の車両と管理システムのみで即座に運用を開始したい、自社開発を行わない企業

  • 自動運転ソフトウェアのカスタマイズや開発を行わず、パッケージ完結型の搬送機器だけを求めている課題
    Web.AutoはAutowareを軸とした高い拡張性と開発・運用の統合環境を提供するプラットフォームであるため、システムの能力を十分に引き出すにはソフトウェア開発やインテグレーションの知識が必要です。開発要素を一切持たず、既製ハードウェアと簡易な管理ソフトのみを導入したい場合は、既製品完結型の搬送ソリューションを検討した方が適しています。

類似ツールとの比較

ツール名 特徴 料金 向いている企業
Web.Auto Autowareベースの開発・運用統合プラットフォーム。シミュレーションからFMS、遠隔監視、OTAまで包括提供 要問い合わせ(SaaS月額課金) 自社で自動運転開発やカスタマイズを行い、開発から遠隔運行監視までを一気通貫で管理したい企業
Dispatcher BOLDLYが提供する自動運転車両の運行管理プラットフォーム。車種を問わず複数台の車両を一元管理可能 要問い合わせ 多種多様なメーカーの自動運転バスやトラックを導入し、運行監視・配車管理を中心に標準化したい事業者
T2 自動運転システム 幹線輸送に特化したレベル4自動運転トラックの開発および高速道路での運行・遠隔監視ソリューション 要問い合わせ 東名・新東名などの長距離幹線輸送において、大型トラックの無人自動運転輸送サービスを直接導入したい物流企業
先進モビリティ 自動運転システム 車車間通信を用いたトラックの隊列走行および自動追従技術に強みを持つシステム 要問い合わせ 後続車無人などの隊列走行技術を活用し、長距離輸送の省人化・燃費向上を目的とする運送・物流事業者

自動運転システムの選定においては、「開発環境と運行基盤を一体で整備したいか」「運行監視に特化した既成サービスを利用したいか」「幹線輸送などの特定ユースケースに特化した車両・運行サービスをそのまま導入したいか」によって適した選択肢が分かれます。

自社で自動運転ソフトウェア(Autoware)を活用し、商用トラックや敷地内搬送車の開発からシミュレーション、さらには商用運行時のフリート管理・遠隔監視までを柔軟にカスタマイズしながら一気通貫で運用したい場合は、Web.Autoが適しています。開発環境(CI/CD)と運用基盤(FMS・Drive)が統合されている点が大きな特徴です。

一方で、すでに完成された多様な車両を配車・監視するオペレーション基盤のみを求める場合はDispatcherが、新東名等の長距離幹線輸送におけるレベル4大型トラック輸送ソリューションを直接調達したい場合はT2 自動運転システム先進モビリティ 自動運転システムがそれぞれ比較候補となります。

料金・プラン・導入方法

Web.Autoの料金プランや具体的な利用料金は公式には公開されておらず、要問い合わせとなっています。料金モデルはSaaS形式(月額課金)となっており、管理対象の車両台数や利用する機能モジュール(FMS、遠隔監視、Evaluatorによるシミュレーション・CI/CD、FMS APIオプションなど)の規模に応じて個別の見積もりが提示されます。

導入見積もりを依頼する際には、以下のポイントを事前に確認・整理しておくことが推奨されます。

  • 管理対象となる車両の種類と台数
    商用トラック、自動搬送EV(eve auto等)、シャトルバスなど、接続を予定している車両の台数とユースケースを明確にする必要があります。
  • 利用を希望する機能モジュールの範囲
    運行管理(FMS)や遠隔監視(Drive)の運用プラットフォームのみを利用するのか、CI/CD・シミュレーション(Evaluator)や高精度地図編集(Vector Map Builder)などの開発基盤も含めて利用するのかを決定します。
  • 外部システム連携および地図作成支援の要否
    既存の配車システムや倉庫管理システム(WMS)とFMS APIを連携させる計画の有無や、高精度3次元地図の作成・登録をティアフォー側へ委託するか自社で行うかを確認します。

導入の流れ・期間

Web.Autoを導入する際の標準的なフローは以下の通りです(具体的な導入期間は要問い合わせとなります)。

  1. 問い合わせ・要件ヒアリング
    公式サイトのフォームより問い合わせを行い、運行を想定している車両の種類、運行設計領域(ODD)、走行ルート、導入目的(開発評価、実証実験、商用運行など)についてヒアリングを受けます。
  2. デモ・機能確認・プラン提案
    FMSコンソールやAutoware Driveの操作デモ、シミュレーション機能の説明を受け、自社の運用体制に合わせた機能構成やアカウント設計を確定します。
  3. 見積もり・契約締結
    利用する機能モジュール、対象車両台数、APIオプション等に基づく見積もり内容を確認し、SaaS利用契約を締結します。
  4. アカウント発行・組織・プロジェクト設定
    TIER IV Accountを発行し、Web.Auto Console上で組織(Organization)やプロジェクトを作成してメンバーのロール・権限を設定します。
  5. 車両セットアップ・車載エージェント導入・地図登録
    対象車両に車載エージェント(Web.Auto Agent)や通信機器をセットアップし、走行対象エリアの高精度3次元地図をVector Map Builder等を用いて登録します。
  6. シミュレーション・実車走行テスト
    Evaluatorを用いたシナリオ評価やテストコース・敷地内での走行検証を行い、クラウドとの通信状況や遠隔監視の遅延・映像品質を確認します。
  7. 本番稼働・商用運用開始
    実フィールドでの無人運行や幹線輸送・敷地内搬送の運用を開始し、FMSコンソールを用いた運行管理および遠隔監視を定常運用します。

導入事例・実績

Web.Autoは、物流施設や工場内の自動搬送から、高速道路での大型トラック幹線輸送の実証まで、複数の現場・プロジェクトで導入・活用されています。

  • 株式会社eve autonomy(ヤマハ発動機とティアフォーの合弁企業)における自動搬送サービス「eve auto」
    ヤマハ発動機が開発した自動運転EVにティアフォーの「Pilot.Auto」および「Web.Auto」を組み合わせた自動搬送サービス「eve auto」が商用展開されています。ヤマハ発動機の複数工場のほか、プライムポリマー姉崎工場、パナソニック大泉地区コールドチェーン工場、富士電機鈴鹿工場、日本ロジテム上尾営業所、ENEOS根岸製油所など合計9社以上の工場・物流拠点で運用され、屋外環境における牽引型無人搬送の運行管理基盤としてWeb.Autoが機能しています。
  • 新東名高速道路における大型自動運転トラックの実証走行(経済産業省・国土交通省事業)
    経済産業省の「自動運転トラック開発事業」や国土交通省の「自動運転トラックによる幹線輸送の社会実装に向けた実証事業」において、いすゞ自動車および三菱ふそうトラック・バス(MFTBC)の車両を基盤とした自動運転トラックの開発・実証にティアフォーの技術が採用されています。ヤマト運輸(ヤマトマルチチャーター)や鈴与カーゴネットなどの物流事業者と連携し、新東名高速道路(駿河湾沼津SA〜浜松SA間など)での走行実証において運行データ収集や遠隔監視オペレーションの検証が行われています。

導入前に知っておきたいこと

Web.Autoの導入を検討するにあたり、以下の技術要件や運用上の留意点を確認しておく必要があります。

  • 車載側システム(Autoware)とのインテグレーション前提
    Web.Autoは自動運転ソフトウェア「Autoware」や車載エージェント「Web.Auto Agent」と緊密に連携して動作する設計となっています。そのため、車両側のECU・センサー構成やソフトウェアアーキテクチャが適合しているか、またはティアフォーのリファレンスデザイン(Pilot.Auto等)に基づいているかどうかの事前確認が必要です。
  • 遠隔監視(Autoware Drive)におけるPCスペックと回線環境の要件
    遠隔監視システム「Autoware Drive」を利用する場合、監視対象車両の全カメラ映像(Full HD)を同時にデコードできるGPU/CPUを搭載した高性能PCや、安定したギガビット有線LAN接続環境の準備が推奨されています(Wi-Fiやモバイル回線での監視コンソール運用は推奨されていません)。また、画面の解像度やブラウザ表示幅(横幅1440px以上推奨)などの要件も定義されています。
  • 高精度3次元地図データの事前準備
    FMSによる自動運行やシミュレーションを実行するためには、走行エリアの高精度3次元地図(点群データおよびベクトル地図)をあらかじめ作成・登録する必要があります。自社でデータを作成するか、ティアフォー等に作成支援を依頼するかの体制検討が必要です。

よくある質問(FAQ)

Web.Autoを利用するための推奨動作環境(ブラウザ/OS)は?
公式ドキュメントによると、Web.Auto ConsoleおよびTIER IV Accountの推奨環境は、OSがWindows 10以降、macOS最新版、Ubuntu 20.04以降で、ブラウザはGoogle Chrome最新版(JavaScriptおよびCookie有効)が指定されています。また、遠隔監視システム「Autoware Drive」ではWindows 10以降またはUbuntu 20.04以降のOS環境および高性能なPC(GPU/CPU)、有線LAN接続が推奨されています。
スマートフォン用アプリは提供されていますか?
Web.AutoはPCブラウザでの利用を基本としたウェブプラットフォームとして設計されており、FMSコンソールや地図編集画面は画面横幅1440px以上のディスプレイでの閲覧が推奨されています。現時点でスマートフォン専用ネイティブアプリの提供は確認されていません。
無料トライアルやデモ環境の利用は可能ですか?
一般向けの無料トライアルに関する公式な定額プラン案内は公開されていませんが、製品資料のダウンロードや個別デモの相談が公式サイトの問い合わせ窓口より受け付けられています。
Autoware以外の自動運転ソフトウェアでも利用できますか?
Web.Autoは世界的なオープンソース自動運転OSである「Autoware」にネイティブ最適化されたDevOpsプラットフォームとして開発されています。FMS APIなどを通じた上位システム連携は可能ですが、シミュレーションや遠隔監視、OTAなどの機能をフル活用する場合はAutowareベースの車両システムであることが前提となります。
問い合わせ窓口やサポート体制はどのようになっていますか?
公式サイトに専用の問い合わせフォームが用意されているほか、公式ドキュメントサイト(Web.Auto Documentation)にてユーザーマニュアル、開発者向けガイド、リリースノート、FAQなどが詳細に公開されています。
契約期間や解約条件はどのようになっていますか?
契約期間や最低利用期間、解約に関する具体的な条件は公式Webサイト上では公開されていないため、個別見積もり時および契約締結時にティアフォー担当者へ直接確認する必要があります。

参照・出典

他の自動運転・隊列走行システムと比較する

Web.Autoの特徴を含む自動運転・隊列走行の11製品を、料金・機能・対象規模で比較できます。

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